141:【ものづくり系ポッドキャストの日】素晴らしき工具測定装置の世界
2026-05-03 16:39

141:【ものづくり系ポッドキャストの日】素晴らしき工具測定装置の世界

#ものづくり系ポッドキャストの日の企画に参加!今回のテーマは「工具です」。工作機械の重要な技術「工具測定装置」について話しました。


ものづくり系ポッドキャストの日のプレイリスト

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■参考URL

工具の絵を描いている方

https://x.com/endmill_bot/status/2049473678749106384?s=46&t=NHTn0pDpw9T9FalsJ26tuQ


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つねぞう

ものづくりが好き。工作機械メーカーで設計をしている。猫を飼っている。


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サマリー

今回の「ものづくり系ポッドキャストの日」では、工作機械の設計者であるつねぞうさんが、切削工具の長さを測定する「工具測定装置」の重要性について解説します。工具の長さや径のわずかな違いが加工精度に大きく影響するため、ATC(自動工具交換装置)で交換される工具の正確な寸法把握が不可欠です。接触式と非接触式の測定方法それぞれのメリット・デメリットを紹介し、用途に応じた使い分けや、工具破損検知機能についても触れています。また、Xで工具の絵を描く「エンドミルボット」さんの活動にも言及しています。

「ものづくり系ポッドキャストの日」と工具測定の重要性
こんにちは、つねぞうです。
DESIGN REVIEW.FM 第141回目。
このDESIGN REVIEW.FMは、世の中の様々なもの、主に工業製品について、
私の主観で勝手にデザインリビューをしていこうという番組です。
今回は、【ものづくり系ポッドキャストの日】の企画に参加します。
この【ものづくり系ポッドキャストの日】とは、
ものづくり系のポッドキャスターたちが、共通のテーマでお話ししましょうという企画となっておりまして、
ホストは、【ものづくりのラジオ】、【ものづくりの視点】など、
ポッドキャストをたくさんやられている渋長さんですね。
この【ものづくり系ポッドキャストの日】は、各月で開催されているんですけども、
今月5月のテーマは【工具】ということで、
好きな工具、嫌いな工具、作ったオリジナル事具、工具愛などなど、
工具を軸に、ものづくりの話ししちゃいましょうということで、
私はですね、工作機械という、主に金属を加工する機械を設計しているんですけども、
私にとって工具といえば、切削工具なんですね。
切削工具とは何ぞやというところなんですけども、
今お話ししたように、工作機械で金属などを削って部品を作るために使うもので、
一般的な方に説明するのに一番わかりやすいのが、ドリルですね。
普通のご家庭でも、穴を開けるためのドリルを持っているご家庭が多いと思うんですけど、
穴を開けるためのドリルだったり、
工作機械でいうと、面を削るためのフライス工具だったり、
ボールエンドミルと呼ばれるようなね、
先端が丸くなっているような工具、いろんな工具を使っています。
いろんな工具を工作機械で使うんですけども、
工具を交換する装置のことをATCと言います。
オートツールチェンジャーの頭文字を取ってATCですね。
そのATCを使って主軸と呼ばれる工具を回転させるところにいろんな工具をね、
自動で付け替えていろんな加工をしていくんですけども、
その主軸に取り付けたときに工具の長さですね、
主軸から飛び出る長さ、工具ごとにそれぞれ違うんですね。
その違う量っていうのをちゃんと正しく把握しておかないと、
正しく加工ができないんです。
工作機械というのはプログラムで動作させて加工するんですけども、
そのプログラムを作るときに、実際の工具の長さがわからないと、
自分が思った通りの形に加工できないし、
長さの違いがあると全然変な形になっちゃうんですね。
なのでその工具の長さを測定するというのは非常に重要なテクノロジーになります。
もう一つ工具の大事なポイント、長さだけじゃなくて径ですね。
径、太さ、だいたい工具というのは丸いものなんですけども、
その丸い大きさですね、これも大事です。
なので工具の径、直径と長さというものを正確に知る必要があります。
そこで登場するのが工具測定装置と呼ばれるものです。
工具測定装置の役割と3Dプリンターとの比較
工作機械、マシニングセンターに必ず付いているかと言われると、
そうじゃない場合もあるんですけども、どれくらいですかね。
私の体感的には半数、半分くらいの工作機械、マシニングセンターには、
その工具測定装置というものが付いていると思います。
その工具測定装置を使ってATCで交換した新しい工具の
工具の長さ、あと工具の径を測定してから加工を始めるというのが流れになるんですけども、
その工具測定装置、いろいろな種類があります。
接触式、非接触式、あとはプロファイル測定の機能を持ったもの。
今日は工具測定装置の世界についてお話ししていきたいなと思っています。
この工具測定の重要さというのは、今度あったら3Dプリンターで例えた方が
わかりやすい人も多いんじゃないかなと思うんですけども、
この3Dプリンターがノズルから樹脂を出す幅っていうんですかね。
幅、量というものを、私が持っているA1 Miniというものは流量を測定して
このフローを調整することで正確な幅になるようにやっていると思うんですけども、
その幅を正しく決めないと全然その3Dモデル通りの形にならないですよね。
なのでその3Dプリンターでいうと、その樹脂を出す量、出す幅を決めるための機能、
正しくするための機能がマシニングセンターでいう工具測定装置だと思ってもらえればいいかなと思います。
先ほどもちょっとお話ししたんですけども、なぜその工具の測定が必要なのかというところですけども、
工具長補正機能とその仕組み
先ほどお話ししたようにマシニングセンターだったりターニングセンターですね、
旋盤を別にしたターニングセンターというものにはATCと呼ばれる工具を交換する装置が付いています。
工具マガジンというところに何十本もの工具が収納されていて、
プログラムに従ってそれを自動的に交換される、とても便利な装置ですね。
でもここにちょっと問題があって、その工具を交換するたびに工具先端から主軸までの長さが微妙に変わるんですね。
違う工具であればもちろんそれは違うんですけども、同じ工具を再び主軸につけたとしても微妙に変わります。
そこでその必要なのが補正という技術なんですけども、
NCプログラム、加工するプログラムではZ-50とか座標の値で指示を出します。
でもその工具の長さが変わってしまうと、そのZ-50という値も実際のところ、その工具先端の位置で見ると微妙に違ってきちゃうんですね。
そうするとその実際の切り込みの深さが変わってしまったりということが起きるので、ここで使うのが工具長補正という機能ですね。
その各工具の長さの違いというのを数値で登録しておいて、NCがそれを自動に補正してくれるんですね。
例えばある工具の長さ、プログラムを作るときには100ミリだったんだけど、実際は1ミリ短くて99ミリだよという工具があったとします。
Z-50という指示をしたときにこの工具の補正機能が有効になっていると、
Z-50という指示をしたけど、実際の工具の長さは1ミリ短いので、実際の機械としてはマイナス51ミリと1ミリ余計に動かしちゃうんですね。
そうすると工具の先端の位置が最初の狙い通りの工具100ミリでマイナス50したときの位置と同じになるんですね。
これが補正機能というものなんですけども、補正値の値を入力するにはまず工具の長さを正確に知らなきゃいけない。
ここで登場するのが工具測定装置なんですね。
工具径測定と破損検知の必要性
長さだけじゃないと先ほど言いましたけれども、工具の直径も測定が必要です。
特にエンドミルとかは研磨といって、再研磨といって、使っていくうちにだんだん切れ味が悪くなってくると研ぎ直すんですね。
刃を研ぎ直すと当然削っていますので直径がわずかに小さくなってしまうんですね。
新品は直径10ミリだったのが、その研磨をした後は例えば9.95ミリになったりと、そういうわけです。
この0.05ミリの違い、加工精度に直結してしまいます。
穴を開けるとか、溝を削るとか、ある形状を作る全ての工程で、この工具径が設計の値と違っていたら製品の寸法が狂ってしまいます。
なのでその工具長だけじゃなくて、工具径というものを正確に測定してその補正値に反映させる必要があるんですね。
あと工具の破損検知という機能もあります。
切削している途中に工具が折れちゃったり、刃先がちょっと欠けてしまったりということが起きるんですね。
でもその機械が気づかないでそれで加工を続けてしまうと、そのワークは不良品になってしまうし、最悪機械を壊してしまうこともあります。
そういったことを防ぐたびに工具測定装置を使って加工の前後ですね、加工を始める前と後、それぞれで工具の長さを測定することで、
加工が終わった後の長さが、例えば0.5ミリ短くなっていたとすると、これは工具が破損してしまっていると気づけるわけですね。
その気づいた段階でその加工をストップして、アラームなり何なりを出してそのオペレーターに知らせてあげるということができるわけですね。
ポッドキャストミキサー2.0開催告知
ポッドキャストのリアルイベント、ポッドキャストミキサー、今年も開催します。
ポッドキャストミキサー2.0としてパワーアップ、今年は神戸で開催です。
ポッドキャストミキサーは、ポッドキャスターもリスナーも全員に巻き込んだトーク型イベントです。
豪華ゲストによる特別コラボセッション。
15分おきに様々な番組が混ざり合うミキサータイム。
各番組のグッズが手に入る物販ブース。
さらに今年は各番組ならではの体験ブースも併設。
今までいなかったポッドキャストイベントがここに実現。
声が混ざる、思いが交わる、ジャンルもスタイルも超えて、ポッドキャストの今が神戸に集う週末。
話す人も聞く人も混ざって生まれる新しい熱。
5月、ポッドキャストミキサーで会いましょう。
場所は神戸三宮駅よりすぐ近く、カフェスペースアイドルジェ。
5月16日土曜日、11時より開始。チケット絶賛発売中。公式ホームページよりお買い求めください。
さあ、推しに会いに行こう。
接触式工具測定装置
もう少し具体的な測定方法を見ていきましょう。
その工具、測定装置の方式には、接触式、非接触式、大きく分けてその2つがあります。
まずその接触式の工具測定装置から。
代表的なメーカー、メトロールというメーカーがあるんですけども、定番中の定番のメーカーですね。
このメトロールのタッチセンサーというのは、主にその機械のテーブルというそのワークを置かれるところがテーブルって言うんですけど、
そのテーブルの上に固定されていることが多いです。
接触式と呼ばれるその工具を当てる部分があるんですけども、
そこにその工具を接触させることで、今触りましたよっていう信号がですね、NCに送られるんですね。
そのNCがその信号をキャッチした瞬間に、その今の機械の座標を計算して工具帳を計算するというわけです。
この接触式のセンサー、ちょっと限界というものがあって、
一つはその工具の刃先が直接触れる必要があるので、あまり細い工具とかの測定は難しいんですね。
その触れた瞬間に工具を折ってしまったり、傷つけてしまったりということが起きるので、
あまりその剛性のない細い工具だったりというものは測定が難しいということがあります。
あとは基本的に測定できるのが長さだけということですね。
ものによってはその直径を測ることもできるんですけど、
基本的には長さだけ測れるというのがこの接触式ですね。
非接触式工具測定装置
その接触式の限界を超えるために登場したのが非接触式の工具測定装置。
ブルームというようなメーカーが有名ですけども、
ブルームはドイツの会社で工具測定のパイオニアと言ってもいいんじゃないかなと思います。
このブルームの非接触式の工具測定装置というのはレーザーを使って測定するんですね。
細いレーザーがビーッと横に走っていて、そのレーザーを工具が遮ることによって、
今、あ、工具がここにいるよというのがわかると。
そういう式になっています。
そのレーザーを遮ったことで、遮った瞬間の機械の座標から、
その工具の形を知ることができるので、工具長だけじゃなくて、工具の径ですね。
径も測定することができます。
レーザーに対して上から工具を下ろしてくれば工具長が測れるし、
横からレーザーを遮るように工具を動かせば、径が測れると。
そういうわけですね。
非接触式のデメリットというか、弱点だった細い工具とか、
弱い工具という測定も非接触式ですので、心配することなく測ることができます。
ただ、この非接触式にも弱点があって、環境の影響を受けやすいことですね。
レーザーを遮ってしまったら、遮ることで測定するので、
工具以外のもの、工作機械の加工室内には、
クーラントだったり切りくずがたくさんありますので、
例えば、上から下が立ってきたクーラントがレーザーの光を遮ってしまうとか、
工具の先端についたままになっている切りくずがレーザーを遮ってしまうと、
誤検知というか、誤った値を返してしまうんですね。
そういうところがレーザー式、非接触式の弱さの部分であるので、
それを何とかするためにレーザーのところに屋根をつけて、
クーラントが直接抑え切らないようにしたりとか、
工具を測定する前にエアブローなんかで工具の先端をバーッと吹いて、
切りくずだったりクーラントというものを飛ばしてあげて、
そういう誤検知を防いであげる、そういう工夫が必要ですね。
工具測定装置の選択とエンドミルボット
ということで今回は、
ものづくり系ポッドキャスト非テーマ工具ということで、
工具の測定装置のお話をしてみました。
接触式、非接触式、それぞれ特徴があって用途によって使い分けます。
我々設計する工作機械でも、それぞれ接触式だったり、
非接触式というものをつけられるように設計をしておいて、
お客様によってそこを選んでもらう感じですね。
その測定装置がいらないというお客様もいるし、
接触式でいいよというお客様もいるし、
非接触式が欲しいというお客様もいるし、
それぞれ加工するものだったり、
お客様の機械の使い方によってそこを選んでもらうという感じですね。
あと全然関係ない話になっちゃうんですけど、
工具といえばですね、
Xで最近工具の絵を描いている人がいるんですよね。
エンドミルだったり、ドリルだったりという工具の絵を
大きなキャンパスで描いている絵を描いている方がいらっしゃって、
エンドミルボットというアカウントの名前でポストしていますので、
その方の絵もぜひ見てみてほしいですね。
なかなか迫力のある絵を描いていらっしゃいます。
番組への問い合わせと応援のお願い
ということで、このポッドキャストへの質問などお問い合わせは
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また、XでハッシュタグデザインFMを付けてポストしていただけると探しに行けます。
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今後の励みになりますので、ぜひぜひお願いいたします。
では、お疲れ様でした。
ご安全に。
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