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令和8年度改定|通院・在宅精神療法 指定医の初診30分以上に550点を新設
2026-07-27 05:26

令和8年度改定|通院・在宅精神療法 指定医の初診30分以上に550点を新設

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通院・在宅精神療法は、診察時間と実施者が精神保健指定医であるかどうかによって、評価が分かれてきました。しかし、初診日の評価は「60分以上」の区分しかなく、30分以上60分未満の初診は初診日以外の診療と同じ区分(イ及びロ以外の場合)で算定していました。令和8年度診療報酬改定は、質の高い精神医療の提供を推進する観点から、この通院・在宅精神療法の要件と評価を見直します。本稿では、その見直し内容を3つの変更点に整理してお伝えします。

見直しの内容は、初診の評価を手厚くする一方で、精神保健指定医以外の医師による精神療法に体制の裏づけを求めるものです。第一に、精神保健指定医による初診30分以上60分未満の区分を新設し、550点を評価します。第二に、精神保健指定医による初診60分以上の評価を、通院・在宅ともに650点へ引き上げます。第三に、精神保健指定医以外の医師が行う場合について、新設の施設基準を届け出ていない医療機関では所定点数の100分の60に減算します。

1. 初診30分以上60分未満に550点を新設

新設された区分は、精神保健指定医が初診日に30分以上60分未満の精神療法を行った場合を評価します。点数は通院精神療法・在宅精神療法ともに550点です。現行では同じ診療を「イ及びロ以外の場合」(通院は30分以上、在宅は30分以上60分未満)として410点で算定していたため、実質140点の引上げとなります。なお、この新設区分は精神保健指定医が行う場合に限られます。精神保健指定医以外の医師が初診日に30分以上60分未満の精神療法を行った場合は、引き続き「イ及びロ以外の場合」で算定します。

この新設の背景には、初診で把握すべき情報の多さがあります。精神科の診察では、例えばうつ病において把握すべき情報が多岐にわたり、これらは初診時に把握することが望ましいと考えられています。実際にNDBデータでも、30分以上の通院・在宅精神療法のうち一定程度が初診患者に対するものでした。中央社会保険医療協議会では、精神科外来において初診をより積極的に診療する体制を確保する必要があるとして、初診の評価のあり方が論点に挙げられていました。

一方で、初診日の算定には従来からの時間要件があります。現行の留意事項では、初診料を算定する初診の日に通院・在宅精神療法を行った場合、診療に要した時間が30分を超えたときに限り算定できるとされています。新設区分「30分以上60分未満」とこの時間要件との関係は、今後発出される通知で確認が必要です。

2. 初診60分以上の評価を650点へ引上げ

引上げの対象は、精神保健指定医が初診日に60分以上の精神療法を行った場合です。通院精神療法は600点から650点へ、在宅精神療法は640点から650点へ改定されます。この改定により、精神保健指定医が行う初診60分以上の点数は、通院・在宅ともに650点でそろいます。

この引上げは、精神保健指定医が地域で果たす役割をさらに評価する趣旨によるものです。他方、精神保健指定医以外の場合の点数は、改定案で「(略)」とされており、変更が示されていません。結果として、初診60分以上における精神保健指定医と指定医以外の点数差は、現行よりも拡大します。

■ 初診日の評価(精神保健指定医が行う場合)

【通院精神療法】

* 60分以上

* 600点 → 650点

* 30分以上60分未満

* (410点)→ 550点(新設)

【在宅精神療法】

* 60分以上

* 640点 → 650点

* 30分以上60分未満

* (410点)→ 550点(新設)

※( )内は、現行「イ及びロ以外の場合」で算定していた場合の点数です。

3. 精神保健指定医以外の場合に施設基準を新設

新設される算定要件(注13)は、精神保健指定医以外の医師が行う通院・在宅精神療法を対象とします。厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た医療機関以外で行われる場合、所定点数の100分の60に相当する点数を算定します。対象は、通院・在宅ともに措置入院退院後の患者に係る区分(イ)を除く各区分の「精神保健指定医以外の場合」です。

減算の影響は、点数に置き換えると明確になります。ただし、改定案では精神保健指定医以外の場合の点数が「(略)」とされており、点数そのものは示されていません。以下は現行点数が据え置かれる前提での試算です。通院精神療法の初診60分以上(指定医以外)は550点から330点、30分以上は390点から234点、30分未満は290点から174点となります。在宅精神療法の初診60分以上(指定医以外)は、600点から360点となります。

届出に必要な施設基準(一の一の九)は、次の2つの要件のいずれかを満たすことです。

* 精神科救急医療を行う体制が整備されている保険医療機関で実施されていること

* 当該療法が精神医療に十分な経験を有する医師により行われていること

この施設基準を届け出ていない場合には、減算に加えて2つの制限がかかります。まず、当該患者に対して1回の処方で3種類以上の抗うつ薬または3種類以上の抗精神病薬を投与した場合には、算定できません。次に、注9に規定する心理支援加算を別に算定できません。

4. 医療機関に求められる実務対応

実務対応は、届出の判断と初診体制の設計という2つの作業に分かれます。いずれも、自院の医師構成と診療体制を起点に検討します。

届出の判断では、精神保健指定医以外の医師が精神療法を担当しているかどうかを最初に確認します。担当している場合には、精神科救急医療の体制または医師の経験という2要件のいずれを満たせるかを整理します。いずれも満たせない場合には、精神保健指定医以外の医師が行う精神療法が100分の60の算定となる前提で、収支への影響を見積もります。

初診体制の設計では、初診に30分以上を確保できる予約枠の運用が要点になります。あわせて、診療に要した時間を診療録に確実に記録する運用も欠かせません。30分以上60分未満と60分以上では点数が100点異なるため、時間の記録が算定の根拠となります。

まとめ:初診を手厚く、質は施設基準で担保

令和8年度診療報酬改定における通院・在宅精神療法の見直しは、初診の評価を手厚くする方向と、質を施設基準で担保する方向の2つで構成されます。初診については、精神保健指定医による30分以上60分未満に550点を新設し、60分以上を通院・在宅ともに650点へ引き上げます。精神保健指定医以外の医師が行う場合については、施設基準を届け出ない医療機関で所定点数の100分の60に減算します。自院の医師構成と初診の運用を、この2つの方向に照らして早めに点検しておきましょう。



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サマリー

令和8年度の診療報酬改定により、精神科医療における「5分診療」が終焉を迎える可能性があります。精神保健指定医による初診は、30分以上60分未満で550点、60分以上で650点と手厚く評価される一方、指定医以外の医師が施設基準を満たさない場合は診療報酬が4割カットされ、多剤処方や心理支援加算も制限されます。これにより、国は精神科の初診における質の高い対話と適切な時間確保を医療機関に事実上強制し、患者の医療体験を根本的に変えることを目指しています。

5分診療の終焉と精神科医療の転換点
重い鬱病で、ああ本当に勇気を振り絞って精神科のドアを叩いたのに、たった5分で薬をどっさり出されて終わってしまう。
あの悪名高い、いわゆる5分診療がですね、もしかしたら2026年を境に日本から完全に消滅するかもしれないんです。
そうなんですよね。これ本当に医療現場にとっても大きな転換点でして。
はい。ということで、今これを聞いているあなたのために、今回の徹底解説では、最新の診療報酬改定の資料を深く掘り下げていきます。
これからの精神科の初心がどう変わるのか、その裏にある医療の筆の仕組みに迫りたいと思います。よし、これを紐解いていきましょうか。
はい。今回の改定で一番のポイントになるのはですね、国が精神科における時間の価値をかつてないほど強烈に評価し始めたということなんです。
時間ですか。まあ確かに精神科の初心って外科みたいにレントゲンを取って、あいここが折れてますね、みたいに一瞬で可視化できるものじゃないですよね。
そうですね、全く違いますね。
何でしょう、まるで病患記者が複雑な事件の背景を探るような感じで、患者さんの言葉とか表情の些細な変化とか、生活環境っていうバラバラのパズルピースを対話を通して組み立てていく作業じゃないですか。
だから、うつ病の把握なんかにしても、とにかく情報を集めるのにどうしても時間がかかるのは当然のことに思えます。
まさにその通りなんです。ここで興味深いのはですね、国の巨大な医療データであるNDBを見ても、実際の初心には30分以上の時間がかかっているという実態が裏付けられていたんですよ。
やっぱり現場ではそれくらいかかっているんですね。
そうなんです。そこで今回システムが時間を明確に評価し始めました。
精神保健指定医による初診評価の手厚い加算
具体的には、精神保険指定医が初心で30分から60分未満の診療を行った場合、新たに550点が新設されまして。
550点ということはかなり手厚いですね。
実質140点の引き上げです。さらに60分以上だと650点に引き上げられました。
病院側にとって初心でじっくり話を聞くことが経営上の大きなメリットに直結する仕組みを作ったんです。
指定医以外の医師に対する厳格な基準と減算
なるほど。でもちょっと待ってください。
それってつまり指定医以外の普通の医師でも、ただ世間話とかをして時間をかけさえすれば高い点数がもらえるってことになっちゃいませんか?
そこはですね、全体像と結びつけると実は逆なんですよ。
逆というと?
国もそこは先回りしていて、指定医以外の医師には非常に厳しい基準が登場したんです。
厳しい基準?
はい。先進科救急体制とか十分な経験といった、いわゆる施設基準を満たさない場合、なんと点数は60%つまり4割もカットされてしまうんです。
4割カット。それは経営的にかなり致命傷じゃないですか。
筆の担保がないクリニックは淘汰される仕組みになってるんですね。
ええ。さらに踏み込んでいるのが薬のルールでして。
まだあるんですか?
はい。その原産対象になるような医療機関が1回の診察で抗鬱薬や抗精神病薬を3種類以上同時に処方した場合、そもそも心理支援加算なんかも含めて算定負荷になるんです。
え?算定負荷ってことは請求自体ができないってことですか?
そういうことです。筆の担保がない医療を防ぐための明確で強力なブレーキですね。
つまり、対話のスキルがない医師が強い薬をたくさん出して患者さんをおとなしくさせるような、いわゆる薬漬けでごまかす手法をシステム的に完全に封じ込めたわけですね。
まさにその通りです。十分な診察時間も取らず、心理的なサポートもせずに、とりあえず薬を出しておくというやり方はもう通用しなくなります。
医療機関に求められる実務対応と質の担保
いやー、これはすごい変化ですね。じゃあこれってどういう意味を持つんでしょうか?
今聞いているあなたが患者として、あるいは医療従事者として病院に行くとしたら、現場では具体的に何が変わるんですか?
一番わかりやすいのは予約システムの運用でしょうね。医療機関は30分以上の所信枠を確実に確保しないと経営が成り立たなくなりますから。
あーなるほど。30分刻みの枠が基本になるわけですね。
ええ。それに30分と60分で点数が異なるため、カルテには何時何分から何分まで診療したかという厳密な時間記録が不可欠になります。
なるほど。指定医による質の高い時間にはしっかり飴を与えて、基準を満たさない安易な診療とか多剤処方には厳しいムチを打つと。見事な飴とムチの構造ですね。
はい。まさにそういう構造になっていますね。
精神医療の未来と患者体験の変化
国が本気で精神改良の質を担保しに来ているのがよくわかりました。さて、最後に今聞いているあなたへ少し考えてみてほしいことがあります。
システムが医療機関に対して経営面から所信にしっかり時間をかけることを事実上強制するようになった今、私たちが精神科の扉を叩いたときに受ける医療体験は根本的にどう変わっていくんでしょうか。
医師はあなたのためにじっくりとパズルのピースを組み立ててくれるようになるのか。それとも別の形で効率化の波が押し寄せるのか。
そうですね。本当に気になりますね。
いわゆる5分診療は本当に過去の遺物になるのか。ぜひあなた自身の視点で考えてみてください。
05:26

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