古代ローマの帝国政治と現代アメリカの大統領制を比較し、権力の集中や統治構造における共通点と相違点を分析しています。特に「愚帝」と称される皇帝と物議を醸す大統領の間には、自己演出への執着や既存エリート層との対立、そして身内を重用する側近政治といった類似性が指摘されています。一方で、両者には任期制限や弾劾制度の有無、さらには法治主義の徹底といった決定的な制度上の違いがあることも強調されています。こうした歴史的比較は、単なる個人攻撃ではなく、行政権の肥大化が共和政の均衡を崩すリスクに対する警告として機能しています。最終的に本書は、制度的な抑制が機能不全に陥る危うさを、過去のアナロジーを通じて浮き彫りにしています。
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