現代の博物館は、古代ギリシャの「ムセイオン」という学術研究の場を語源とし、長い年月をかけて進化を遂げてきました。かつては王侯貴族や知識人が権力を示すために、世界中の珍品を集めた「驚異の部屋」という極めて閉鎖的な空間がその役割を担っていました。しかし、17世紀から18世紀にかけて、個人の収集品が大学や国家に寄贈されたことで、一般公開される公的な施設へと姿を変え始めます。アシュモレアン博物館や大英博物館の誕生、そしてフランス革命によるルーヴル美術館の開放を経て、博物館は市民の教育と共有の財産となりました。このように、博物館の歴史は特権階級の私有物から、誰もが自由に学べる現代の公共空間へと至る変遷の過程そのものといえます。
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