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2024-09-03 27:49

#1 今、建設業界に注目すべき理由と業界の概観~70兆円の建設投資と伸びている背景~

■トピック

パーソナリティのご紹介/街全ては建設業が関わっている/建設投資額は70兆円over/2010年頃からで60%程度増加(名目ベース)/東京五輪を境に需要は落ちるはずだった?!/物価も労務費も上がる中でも建て替え需要が落ちない背景/建設業界を構成するプレイヤーも多岐にわたる/多くの人が関わるのは専門性の分化によるもの/「建設=建築+土木」で大きく2つの領域がある/建築は民間発注中心で土木は公共発注中心

建設テックLABは月2回ペースで配信していきます。

■パーソナリティ

平田 拓己(⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠@internet_boy53⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠)

waypoint venture partners 代表取締役 Founding Partner

甲南大学卒業後、独立系VCに新卒入社しファンドレイズやPreSeed~Seedステージを軸に12社のスタートアップに投資。2023年にwaypoint venture partner(独立系VC)を設立し、「新しい街づくり」「産業の持続的成長」「個人のエンパワーメント」を軸にPreSeed~Seedスタートアップへ投資

斎藤寛彰(@HiroakiSait)

戸田建設(株)ビジネスイノベーション部課長
一般社団法人建設テック協会事務局長 / 早稲田大学招聘研究員
東京工業大学大学院修了後、2012年に戸田建設に入社。建築施工管理、エンジニアリング等を経験後、経営企画、ICT戦略部門等を経て、現在は国内外の優れたスタートアップ企業への投資とオープン・イノベーションに取り組む。国内外の建設関連スタートアップ企業4社でEvangelist / Executive Fellow / アドバイザー 等を務める。建設DXや建設×イノベーション領域での研究活動にも取り組む。

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皆さん、こんにちは。ウェイポイントベンチャーパートナーズの平田です。
僕は建設の斉藤です。
建設テックLABでは、これから企業を目指す方や、建設業の建設領域で事業に取り組むスタートアップの方に向けて、
初歩からわかる建設領域の解説と、建設関連のニュースやテクノロジー、スタートアップについて深掘りをしていきます。
初回になる今回は、そもそも建設業界の概観であったりとか、また、なぜ今建設業界に注目すべきなのか、というところについて喋っていければなと思います。
はい、始まりましたというところで、初回になります。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
初回なんで、まずは自己紹介ができればと思うんですが、まず是非斉藤さんからお願いしてもよろしいですか。
はい、承知しました。私、戸田建設の斉藤と申します。
今、戸田建設には2012年に入社して、今12年ほど建設業界で働いております。
これまで施工管理だとか、あるいは技術提案の仕事だとか、あと経営企画のお仕事だとか、あるいは今でいうとオープンイノベーションだとか、スタートアップの皆様との事業連携とかですね、させていただいております。
最近ですね、いろんな建設テクノスタートアップの皆様からも、いろいろ建設業界どうなっているんですかとか、こういったニーズありますかみたいな、聞いていただけることも非常に増えてきておりまして、
そういった建設テックの領域に挑戦される皆様とですね、お仕事できるのを非常に楽しみにしているというところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。結構、現場の方にも割と長いこと出てらっしゃったっていう感じなんですか?
えっとですね、私1年おりまして、その時はデータセンターを作りましたね。ちょうど本当に土を掘っている状態のところからちゃんと建物が完成するまでですね、1年間で大体全てのプロセスを見ていましたね。
現場監督的に入られそうって感じなんですかね?
はい、そうです。現場監督してまして、新入社員だと大体品質管理を担当することになってまして、建物も皆さん建物使われてると思うんですけど、皆さん見えないところにいっぱい建物って材料使われてるんですよね。
鉄筋コンクリートの中どうなってるとか、皆さんあまり見ることないと思いますけど、あるいは壁の後ろがどうなってるとか、あるいは設備スペースなんか建物の中には絶対あるんですけど、
なかなかこう見ることできないそうですけど、そういう見えなくなるところなんかも全部ですね検査をして、建物の品質上問題ないかっていうところを全部記録で残すという仕事をしたりしておりました。
その記録を残すのがかなり膨大でめちゃめちゃ大変だというイメージがあるんですけど、なんか実際やられてみててどんな感じだったんですか?
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そうです。おっしゃる通りですごく大変ですね。やっぱり写真で残さないと全て品質上大丈夫ですよっていうのを証拠で残していくんですけど、それを写真で管理したりだとか、あるいは鉄筋の本数だとか、ちゃんと足りてるのかとか、あるいは結構細かいルールがいっぱいあるんですよ正直。
その厚みがどうだとか太さがどうだとか、結構いっぱいあってですね、それを全部検査するっていうのは結構大変な業務量ですね。
いやそうですよね、だってそもそも建物自体が相当にでかいじゃないですか、その中で多分そういう細々した検査項目一個一個見ていくみたいになるとかなり膨大というか毎日のようにいろんなとこ確認しないといけないみたいな感じになりますよね。
そうですね、現場で働いた時は本当に忙しくてですね、なかなかもう夜遅くまで残業することとかもよくありましたね。
ただ最近はですね、2024年問題と言われてたんですけど、失業に向けるその残業の上限規制、残業時間これ以上、何時間以上やっちゃダメですよっていう制限ができたので、現場もですね、皆さん頑張って慣れるか早く仕事上がるようにという風になってきたのが最近ですね。
そうですね、結構直近かなり大きなホットなトピックだったのかなっていう認識ではいたりしますし、ちょっと後半でも触れられればと思うんですけど、改正建設業法みたいな話も出てくる中で、割とそのどう働き方を変えていくのかみたいなテーマはかなり建設領域では重要なトピックなのかなと思ったりしてます。
そこから今のオープンイノベーションだったりスタートアップ連携みたいなところに移ってこられたと思うんですけど、それがいつっておっしゃってましたっけ?
大体、徐々にっていうところではあるんですが、2017、18年ぐらいからそういった役割が会社の中で必要なんじゃないかという風に考え始めまして、そういった機能部門を作ってきたという経緯がございます。
2017、18年って考えると結構前からって感じですよね。
そうですね、もう5年ぐらいやってるんですね。ちょっとびっくりですけど。
そうです。
はい。
いや、なんかすごい、最近よくその御社の名前のリリースを多く見かけるなと思ってたんですけど、
ありがとうございます。
ちょっと想像以上に昔からアクションされてたんだなっていうのにちょっとびっくりしました。
何も成果が上がらない期間を割と何年か過ごしてですね、やっとこういろいろなスタートアップ様と連携させていただいたり、あるいは出身もさせていただいたりというような状態になってきたというのが実態ですね。
直近でいうと、特にどういう領域を狙ってスタートアップと連携してるとか、これからこういう領域強めていきたいみたいなところってあられたりするんですか?
建設業の、ゼネコンとかから見たスタートアップさんを見る際には2つの協業の見え方がありまして、
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1つは自分たちの業務のプロセスを確信していく、いわゆる建設テック領域の皆様との連携だとか投資だったりというところに1つ興味があります。
これはどこのゼネコンさんもある程度興味があるんじゃないかなというふうに思います。
当社はもう1個の軸も大事にしておりまして、建物をお客様に提供するわけですけど、
その際にいろんなニーズがある中でスタートアップさんの製品だとかサービスなんかも一緒にセットでお客様に提供できないかと、
そういったパートナーとなっていただけるようなスタートアップさんを探しているというのがもう1つの側面になります。
ありがとうございます。ぜひちょっとこのポッドキャストの中でもいろんなテーマに触れていくと思うので、
そういったところでのスタートアップとの取り組みみたいなお話も適宜伺えたら嬉しいなと思っています。
はい、ぜひぜひお願いします。私の自己紹介しましたけど、平田さんの自己紹介も最初はあった方がいいんじゃないかなと思ったんですが。
ありがとうございます。改めまして、ウェイポイントベンチャーパートナーズの平田と申します。よろしくお願いします。
僕自身はもともと前職サムライインキュメントというベンチャーキャピタルにおりまして、
それこそさっき斎藤さんが取り組みをされたのが17年か18年ぐらいからスタートっていうようなお話だったかなと思うんですけど、
僕自身も2018年に新卒で前職に入社をいたしまして、そこから前職で5年ほど投資業務をした上で、
去年独立をしまして、ベンチャーキャピタルを立ち上げたというような形になります。
基本的にはSEEDのVCということで、創業して間もないようなスタートアップに投資をさせていただくということをやってるんですが、
そのテーマのうちの一つとして、新しい街づくりみたいな結構大きなテーマではあるんですけど、
その中には当然、建物を建てたりとか、あとは道路だったりとか、そういったものをどう作っていくのかみたいなインフラ系の話もありますし、
かつ、その作った街だったエリアに対してどういうふうにサービスを載せていくのかみたいなところもひっくるめて、
新しい街づくりっていうところをかなり大きなテーマとして据えてやっているというような形になりますので、
実は直近もここ数ヶ月間すごい建設領域のスタートアップとの接点がやたらと多いみたいなそんなベンチャーキャピタルでございます。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
結構平田さん大赤くしてGPっていうのは結構珍しいですよね。
そうですね、とはいえ何人かいらっしゃったりはするのであれですけど、多くはないかなっていうような感じですね。
はい、なのでまだまだこれからです。だいぶアマチュアだと思う。
すごいなと思います。
ありがとうございます。
じゃあちょっとせっかくなんで、ちょっと番組成り立ちみたいなところもお話できればと思うんですけど、
まさに実は弊社ができるタイミングで建設領域をある意味その中心に据えたいなみたいなところをずっと思っていて、
その中でそのポッドキャストを建設領域に特化してやりたいなっていうのはずっと前から思ってたんですが、
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ただ一方でちょっと一人でやるポッドキャストでかつ建設業界の中にいたわけではない人間がやっても提供価値はほぼないなと思って、
だいぶ長いことを頭の中に置いていたみたいなアイディアだったんですけど、
たまたま5月ぐらいのイベントの時に斎藤さんと同じグループで働いてらっしゃるメンバーの方とお会いして、
投資領域すごい近いですねみたいな形でファンドのご紹介だったりとかいろいろ話をさせていただく中で、
もしよかったら一緒にやりませんかっていうところで声掛けをさせていただいて、
実際によしやってみようっていうところで、
なんかまずは実際に多分やっていく中でいろんなハードルだったりとかも見えてくると思うので、
まずはちょっと3ヶ月ぐらいやっていきながら状況を見つつ今後の進め方だったりとかを決めていきたいなと思いながらやっているポッドキャストになります。
じゃあ今回初回なんで、そもそも建設業界ってどういう業界なんだっけみたいな、
素人的な見方をするとなんかすごいマーケットのサイズはでかいイメージがやたらとあるし、
ただ一方で建設って多分皆さん生活されている近くで現場がたくさんあったりとか、
それこそ渋谷とかなんて常になんか現場があるぞみたいな感じで、
生活されているすぐ近くに建設現場ってあると思うんですけど、
ただ一方で囲いがされてたりっていうのはあんまり内情のイメージはないなみたいな方がすごい多いのかなと思うので、
まずはその外境みたいなところからお話ししていければなと思っていて、
その大冗談としてまずはひたすらでかいぞみたいなイメージがある中で、
建設業界の市場規模みたいなのってどれぐらいあるんだろうかみたいなところからお話ししていきたいなと思うんですけど、
斉藤さんいかがですか。
ありがとうございます。
建設業の大きさをまず皆さんがイメージしていただく意味で一番いい方法がですね、
目をつむっていただいて、皆さん飛行機とか乗りますよね。
大都市の上空とか飛んで、下に街があるなといろいろ見えるじゃないですか。
道があるな、建物があるな、塔があるなと。
実はあれ全部建設業が関わってできているものですし、
それは世界中に都市があるわけですよね。
そう考えてみると結構すごい業界じゃないですか。
莫大なサイズ感というかそこら中にありますもんね。
ですよね。私もだから岡山の田舎の出身なんですけど、
初めて東京に来るときにこんなでかい建物を人が作ってるっていうのは非常に信じられなかったんですね。
今でもこれ本当にすごい人が作ってるんだっていうのが信じられない。
機械も当然使いますけど、それぐらいすごい大きなものを作っている業界だということで、
ご理解いただいていると思います。
市場規模に関してですが、今建設投資額と言われる指標がありまして、
そこで言うと2023年の統計で70.3兆円という規模ですね。
あまりイメージできないですよね。
だからちょっとでかすぎてイメージがっていう感じですよね。
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わかんないですね。私もよくわかんないです。
ただイメージができるかなと思うのが、
皆さん、私も学生だった頃は建設産業って社用産業だって言われてたんですよ。
ずっと建設投資額がずっと下がってきてたんですね、何十年間。
バブル崩壊から2010年ぐらい。ずっと一直線で下がってきて。
たまたま2010年ぐらいがそこになって、
実はそこからずっと建設投資額が伸び始めているっていうトレンドの変化が実は2010年ぐらいにありました。
2010年、私が入社したのは2012年なんで建設業はもう結構冬の時代だったんですが、
その時の建設投資額が名目値にはなりますが42兆円です。
42兆円で今13年。
だいぶ伸びてきてる。
この間に物価の上昇があるので、名目値なので少し下駄は入ってるとは思うんですが、
いずれにしても60数%ぐらいの伸びですかね。
プラス60数%ぐらいかなと思うんですけど。
非常に滑挙な業界であるというふうに言えるんじゃないかなと思います。
それこそ多分リーマンが終わってある程度落ち着いて12年13年ぐらいが回復傾向に入ってきてっていう中で、
すごいわーっと大きく伸びてきたなってイメージがあるんですけど、
一方で少し記憶を遡ってみると、それこそ東京オリンピックがあるタイミングぐらいで、
建設業界とオリンピック需要を境に業界の需要は落ち着いていくんじゃないかみたいな話もあったような記憶があって。
一方で今直近で言うと70兆円ぐらいまで伸びてきたわけじゃないですか。
これはオリンピック需要で結局需要が落ち着かなかったっていうことだと思うんですけど、
そこってみんなが思っていたイメージと実際のところって何が乖離があってこれだけ伸びてきたんですかね。
いろんな要因があるかと思います。
ひとつは平田さんおっしゃる通りで、オリンピックの需要がなくなったら建設業界はまた絞んでいくんじゃないかって言われてたんですけど、
実はオリンピックの需要をする際に物価の上昇だとか、人が足らないので労務費の上昇とかも結構あって、
建物を建てたいなって思ってたお客様が見積もりが合わなくなって、この金額だと建てれないから、
オリンピックが終わって落ち着いて、しばらく経って物価だとか労務費だとか下がってきた時に発注しようと思ってたお客様が一定数いたわけです。
そういったお客様はオリンピックが終わるのを少し待ってたんですけど、
終わっても物価上昇だとか労務費の上昇っていうのは増え続けていたので、
建てなくなったお客様があの時より高くなってるけど、建て替えるしかないよねみたいな、
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そういった話でずるずるとそういった発注がずっと続いているというところです。
建物もですね、実際じゃあ建て替えなくていいじゃんみたいな話もあるんですよ。
今の現状だとすでにある建物を建て替えるっていう需要、何もないとこに何か建てるっていうよりは建て替えの需要が多いんですけど、
建て替えなきゃいけない理由も結構ありまして、例えば建物の対応年数だとか設備も結構ボロボロになって、
正直設備だとか内装をすべてリノベーションしていくと綺麗に新築の建物ぐらいのレベルでできはするんですけど、結構お金がかかる。
であれば、より高層な建物とかを建てて、よりいっぱい賃貸して収益を上げる方がいいじゃないかみたいな形で、
建て替えたいっていう需要が根強くまだまだ残っているというふうに認識してます。
リノベーションも全然バカにならないし、そこからの投資回収の利回りとか考えると建て直してもほとんど変わらないよねだったりとか、
場合によってはそっちの方が建物の高さ変えられたりするから、そっちの方が回収がしやすいよねみたいな見立てがあるっていうことですね。
そうですね。もし東京に過ごしていらっしゃる方いらっしゃれば、
都市部歩くと長コースの建物を作っている現場ってあちこちに見ますよね。見ない気がないぐらい、ちょっと歩けば大現場に来てるみたいな話なんですけど、
昔はあんな建物建てれなかったんですね、あんな大きな建物。
やっぱり法律で規制されている建物の高さだとか、容積率っていうんですけど、延べ床面積がその敷地に対して何パーセントまで建てていいですよとかいろいろ法律があるんですけど、
それによってめちゃめちゃ大きいものって建てれなかったんですが、最近はPOC4という申請、何かしら地域に貢献するような取り組みをするのであれば、
大きな建物を建てていいですよみたいな、ランドマークみたいな建物を建てれますよっていうような、そういった許可制度みたいなのが運用されているので、
じゃあ大きくしていっぱい人に床を貸してあげた方が収益になるじゃんっていう形でどんどん建て替えも確かれるっていう、そんな感じですね。
土地の利活用の幅が昔以上に技術的にも法的にも広がっていて、かつ大都市圏に来ると、いわゆる日本人の方だけじゃなくて、今だとインバウンドの方とかも含めて、
そういう意味では施設の需要みたいなところも広がっていく中で、そっちの方が相性いいよねみたいなところもどんどん増えてるみたいな、そんな感じってことですね。
そうですね、おっしゃる通りだと思います。
逆にこれだけ巨大な市場で、70丁っていうのが相変わらずイメージができないですけど、これだけ大きな市場で、かつ多分多くの方にとっての建設業界のイメージで、ある意味悪く見えてるところもあると思うんですけど、
多重下請けみたいな話だったりとかっていうので、逆に言うとすごいプレイヤーの方が大量にいるみたいなイメージがすごい強くあったりするんじゃないかなと思ってるんですけど、
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その辺のプレイヤーの分かれ方、どういうふうに仕事が流れていくのかみたいなところって今どんな構造になってるんですか?
皆さんも調べていただければ分かることかもしれないんですが、建築物のイメージでお話させていただきますと、建物を建てたいというお客様、発注者という方がまず補助します。
発注者という方は建物を建てたい際に設計事務所さんあるいはゼネコンの設計部、ゼネコンの中にも設計部という建物を設計する部門がありまして、どちらかに建物の設計をお願いするという流れになってます。
その設計ができた段階で次は施工をどこの会社がするかという話になって、設計事務所さんの場合は施工者を選定していくような流れになりますし、ゼネコンの設計部が設計した場合は施工していくという流れになることが多いです。
その後ですね、ゼネコンは直接大工さんだったり鉄筋屋さんだったりですね、そういった職能を持った方を雇用してないので、それぞれ得意な分野の業種の方に発注をしていくという流れになります。
だいたいですね、25から30種類ぐらいの業種、正確には覚えてなくてすみませんけど、そういうぐらいの業種があるんですね。
飛び職さんとか皆さんご存知ですかね、足場を多くなりだとかする飛び職さんだとか、住宅じゃない建物であれば型枠大工さん、コンクリートの壁を作る際に型枠を作る大工さんだったりとか、鉄筋を踏み上げる鉄筋工さんだったりだとか、溶接をする溶接工だったりだとか、設備の中で言うとやっぱり空調だとか配管だとか本当に細かく分かれていてですね、
それが数種類の業種の方々に発注していくという流れになっています。
いわゆるスタートアップだったりとか、あとは効率化みたいな目線から見ると、いろんな方に仕事が分かれていくみたいなところが、ともすれば間に人が入りすぎるから、要は中間マージンガみたいな見え方がしてしまって、
間にいろいろ入るのは悪だ、みたいな見られ方をするケースもあったりするなと思っているんですけど、一方で、その間にいろんな方が入ったりとか、その工種が分かれていくことによって、逆に言うとプロの仕事で品質がどんどん上がっていくみたいなのもあるんだろうなと思っていて、
この役割分担がされている背景みたいなのって、建設業界の場合はどういった背景で役割分担がされていたりするんですかね。歴史的な部分もあると思うんですけど。
そうですね。歴史の部分なので、いろんな説だとかご意見お持ちの方はいらっしゃると思いますが、私の認識でいきますと、専門性を持った業種が分化していった、分かれていったというふうな理解でおります。
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例えばですけど、江戸時代とかそういった時代においては、大工の僧侶みたいな方がいらっしゃって、そういう人が自分たちの会社で大きな屋代を作ったりだとか、大寺を作ったり、お家を作ったりとか、一つの会社でできていたわけですね。
ただ今、皆さんご存知の通り、小建て住宅じゃないような建物においては、非常に複雑なそれぞれの、床屋さんとかもいるんですけど、床を専門に作っていく会社さんとかもいてですね。
結構要素が正直めちゃめちゃ増えていると、それぞれにそれなりの機能を要求されるということで、一人で全部をやるっていうような世界観じゃ建物を作れなくなったっていうのは実情です。
設備の話もあれば、インターネットの工事とかもありますよね、当然。
はいはい、そうですよね。
万能な人であればできるのかもしれないですけど、ダビンチみたいなね。
そういう能力もなく、やっぱりそれぞれに特化した会社さんを集めてくる。
このプロジェクトにはこういった会社が必要だからこういった会社を連れてくるという形で、最適化を図っていった結果がこの分業をしていくという形になっているのかなと思います。
なので、多重下請けみたいな話はですね、当然負の側面もある一方で、合理的に建物を建てていく上では一つの選択肢というか合理的な形として今の状態があるんじゃないかなと思います。
建設業界以外のところで言うと小売りとかも、間に入っている中間の業者さんがいない方がもっと安く物が提供できるんじゃないかとか、もっと早く物が提供できるんじゃないかみたいな。
効率化だ、全部抜いてしまえ、みたいな話になるケースも極論言うとあるかなと思ってるんですけど、一方でやっぱりその
そういう収集感だったりとか、そういう間に入っている方がいらっしゃる理由って結構抜くことを考えるとやっぱり明確にあるんだな、みたいなのが見えてくるケースもすごいあるかなと思いますし、建設業界の場合で言うと建てる物のサイズも大きくなっていれば
当然求められる安全基準みたいなのも全然変わってくる中で、そりゃ一個一個の講習の専門性を一人の人間が挙げるなんて、当然人は24時間しか1日時間がないわけで、って考えると
ラーニングのスピードだったりとか、仕事のスピードみたいなのを考えていると、そりゃ分かれるよなっていう感じはしますよね。
そうですね、今の形ってのは一つの合理的な形なんじゃないかなというふうに思いますので、人それぞれご意見はあるんじゃないかなと思います。私はそういうふうに思っております。
ありがとうございます。今のお話でいうと、いわゆるプレイヤー的な分け方もあれば、さっきちらっとお話出てましたけど、建物みたいなものを建てるんだったらっていうお話があった一方で、建物ではなくていわゆる土木って呼ばれるようなものもあったりするのかなと思うんですけど、
建設業界って、この業界に入って興味を持って調べて、ああなるほどそうだったんだっていうのを初めて知ったんですけど、いわゆる建設っていう言葉と建築っていう言葉と、
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たぶん一番最初素人的には2つあるなっていうぐらいの理解を一番最初してたんですけど、実際建設って建築と土木に分かれるよねっていうふうに今は理解してるんですけど、認識としては正しそうですね。
私も同じような認識でおります。平田さんよくお調べになってるなと思うんですけど、建築と土木、土木っていうのは橋を作ったりとかトンネルを作ったり道を作ったりとかインフラを作るような分野になりますが、建築というのは建物ですね。
わかりやすいかと思いますが建物です。これちょっとスタートアップで建設領域に興味のある方が聞いている前提でいきますと、実は同じ領域に見えて全然違うっていうのが一つ建設業を初めて知ったときの落とし穴としてあります。
何が違うのかっていうと、だいたい全部違うんですけど、部門が全然違うんです。事業部として分かれていますっていうのが一つありますし、事業部ごとの人っていうのは流動性がないんですね。
皆さん大学とかあるいは工業高校とかで習った方はわかると思うんですけど、建築学科、土木学科って分かれているんですよね。そこの学問が交わることあまりなくて、そこに人材の行き来があまりないっていうのが一つ特徴としてあります。
なので、建築をやっている人に土木のことも教えてくださいって言っても、いや、土木のこと全然分かりませんとか、あるいは土木で使えているものが建築でも使えるでしょうみたいな話も中にはあるんですけど、なかなかそこが適応しにくい部分があって、そこがまず全然異なる領域になります。
もう一個の特徴でいきますと、インフラに関しては主に公共工事が多いですね。どうせ皆さんご存じの通りドールとかも含めて。最近だとネックスコさんとか、半官半民のような形の会社さんも当然いらっしゃいますが、土木工事っていうのはだいたい公共工事に寄ってしまうと。
一方で建物とかになってくると大部分が民間の発注工事になってくるというそういった違いもありますし、これ話し出すと結構それだけでも終わっちゃうぐらいいろんな違いがあって。
なので、その違いっていうのをまず認識していただくっていうのが一つの入り口じゃないかなと思います。
まさに建築と土木とって深掘り始めるとそれぞれで、要はそもそも事業部自体も分かれたりとか、学びの世界で言っても学問も分かれるっていうところで、ディープダイブしようと思えばどこまででも入り込めるみたいなものだと思うので、ちょっとまた回を分けて個別にお話をしていければなと思って。
知りたい人いるんですかね?
すごいマニアックなんだろうなぁとは思いつつ、マニアックだからこそ見えてないチャンスめっちゃありそうだよなぁともすごい素人目に思ったりするので。
27:05
おっしゃる通りだと思いますね。特に業界の方以外の方ってなかなか知る余地もない領域ですので、そこの課題がずっと取り残されている側面もあるなというふうに私も思いますので、
非常に参入障壁が高い領域ではあるんですね。特に土木の方は特に高いと思います。ただ一方でそこには残されたビジネスオポチュニティがあるんじゃないかなというふうには感じています。
一旦今回はこれで以上にしようかなと思います。聞いていただいてありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の内容で気になったところがあれば概要欄のXのアカウントのフォローをぜひお願いします。それではまた次回お会いしましょう。
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