海藻とヒ素の関係
はい、みなさーん。こんばんは。元公立高校理科教諭のちょぼ先生です。ちょぼっとサイエンスのお時間となりました。
ちょぼっとサイエンスでは、みなさんにちょこっと、ちょぼっとサイエンスに触れていただいて、科学的思考力を身につけて理系頭になっていこうということを目的に配信しております。
昨日おととい、先週末は非常に暖かい一日で、半袖で過ごせるんじゃないかというぐらいの、土曜日はそういったポカポカ陽気だったんですが、
今日は一点寒い。さらに明日はもっと寒くなるということで、東京の方が、積雪、平野部でも予想されておりまして、
東京が雪が降るとすごいうるさいですよね。ワイドショーとかも全部東京の天気のこと一色になって、
手元の天気予報、手元の温度計では、手元のあるところの位置なんて寒いに決まってみようみたいな感じなんですけども、
非常に雪に慣れていないところですので、雪が降った時は家でゆっくりとか、車の運転も危ないですから気をつけていただいてといったところで、
今日のお話は、海藻、わかめとか昆布とか、そういった海藻にはたくさんヒ素が含まれているみたいなお話聞いたことありますかね。
そんだけたくさんのヒ素が含まれているのに、食べて平気なの?というお話をしたいと思います。
結論から言うと、心配する必要はありません。なぜかというと、海藻に含まれているヒ素は人間に害のない形、構造体をしているので、食べても大丈夫なんですね。
例えば、同じ原子、窒素の原子Nが入っていても、窒素ガスN2は無害ですよね。待機中の7割8割は窒素ですから、それが害あったら死んでしまいますよね。
空気吸い込んだ時に窒素ガスが有毒になったら死んでしまいますよね。窒素ガスは無害ですよね。
でも、生産カリ、化学式は、KCN、カリウムと炭素と窒素の化合物、Nが入っていますけども、生産カリは、ドラマに毒物を入れて、犯人がよく使いますよね。
殺人事件を起こす時に、生産カリは味が苦いのでバレるんですけど、そういったものに使われますよね。
ナトリウム単体って、水をぶっかけたら爆発するぐらい危険なものなんですけども、NACL、塩素と一緒になると塩ですよね。
化合物によって、確かに窒素は入っているんだけども、人間に害のない形をしているから大丈夫なんですよね。
窒素と聞いて思い出すのが、1998年、和歌山で起こりました和歌山毒物カレー事件。
窒素の混入したカレーを食べた、夏祭りで提供されたカレーを食べた方で、4人の方が亡くなってしまって、67人の人が窒素中毒になったという、すごいセンセーショナルな事件があったんですが、
この窒素はアヒサンと呼ばれる、窒素化合物なんですね。体重50kgの人なら、たったの0.2gで致死量になる猛毒なんですね。
それぐらい窒素は窒素でも、化合物、形が違うと毒物にもなるし、ということなんですね。
アヒサンなんですけども、昔の人は、銀の鉱山で出るアヒサンを、ネズミ退治に使って猫いらずと呼んでいた。それぐらい、非常に危険性のある激物毒物なんですね。
和歌山のカレー事件には、鍋の中には200gぐらい入っていたらしいので、そのだけで言うと千人分にもなる致死量なんですね。
なので、形が違うんですね。海藻の話に戻るんですが、海藻はどんな秘藻なのかということなんですけども、海藻に限らずですね、海の生き物は秘藻が非常に多いんですよね。
海水も見てみたらわかるんですが、1トンの海水にはアヒサンと毒性がだいぶ小さいヒサンアーが付いているか付いていないかの話なんだけど、ヒサンが合わせて3mgほど溶けているんですね。
なので、それぐらい秘藻って結構入っているんですよね。海水の中にね。でもね、この秘藻っていうのは原素記号でASって書くんですけども、人間の必須原素なんですよ。
だから秘藻ないと、必須原素なんで、秘藻大事なんですよ。何でも何でもそういうネガティブなイメージがあるかもしれないけど、秘藻に対してないとあかんのですよ。
人体の秘藻濃度も大体海水と同じくらいなので、皆さんの体の中に秘藻はあるんですよね。あるんだけども、海産物の秘藻濃度は非常に高くて、アジが海水の1万倍、コンブは5万倍になっているんですよね。
そもそも海水に秘藻含まれているということと、海産物、海産の動物、海藻、原生動物とかは蓄積しがちなんですよね。この秘藻が若山毒物加齢事件に使われていたアヒさんなら、昔から海藻を食べてきた日本人は秘藻中毒でバタバタ死んでしまってますよね。
そんな例はないので、どうなっているんだ?海藻の中の秘藻は何なの?ということですよね。日本人は海藻を食べて、海藻を分解できるバクテリアがいるので分解できるんだけど、秘藻にもそもそ強い人類なのか?
欧米とかは食べてないから、秘藻に弱いんじゃないかということなんですけど、そもそもアヒさんじゃないし、秘藻は秘藻でも違う形なんですね。なんで日本人は秘藻がたくさん含まれている海藻を分解できるのかということと、バクテリアを調べたんだけど、どんな秘藻なのかということを調べてみると、ほとんどが秘藻糖、秘藻のお砂糖ですね。
秘藻の糖とかジメチルアルシン酸とかなんですね。なので、秘藻に炭素原子を持つ秘藻化合物だったんですね。なので、この形だと無害であるということなんですね。
そういう種類の炭素が土結合した秘藻化合物、秘藻糖とかジメチルアルシン酸とかは、そもそも消化されないと言われてます。消化されないので、体の中に入ってもそのまま出てしまうので、昆布やわかめをいくら食べても、我々は秘藻を沈着しない、蓄積しないので大丈夫と。
海藻摂取の注意点
でも、その秘藻はアヒ酸とか毒物の秘藻ではなく、炭素と結合した炭素化合物の秘藻なので大丈夫ということなんですね。
なぜこの海の生き物は秘藻を濃縮するのか、蓄積しやすいのかということなんですが、そこはまだよくわかってはいないんだけども、秘藻ってね、先ほども言ったように原素記号でASと書くんですけども、窒素とかリンの仲間、同属元素なんですね。
周期表を思い出してみてください。高校の家具の時間にやりましたよね。1から18属あって、縦の列、15属元素なんですよ。
15の縦を見ると窒素、リン、秘素、アンチモン、ビスマスということで、この15属の縦の並びと隣り合った元素って非常に性質に似ておりまして、繊維元素のところね。横並びは繊維元素のところに似てるんですよね。縦って似てるんですよね。
17属とかハロゲン元素ね。ふっくらブラウスあたしにあってるみたいな感じで覚えたと思います。フッ素、塩素、シュウ素、ヨウ素、アスタチンとかね。あとキガスね。ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドンとか縦の並びに似てるんですよね。
秘素って窒素とリンとかと同じ並びなので、うっかり使ってしまう。窒素もリンもないと必須元素ですから、それと同じに似てるから蓄積しちゃうんじゃないかっていうふうにも考えられているということなんですけど。
それほど秘素を濃縮する理由はまだわかってないということなんだけど、同属元素に似てるので蓄積しがちというところですね。海藻は秘素は確かにたくさん含まれているんだけども、毒物のアヒ酸の化合物じゃないと。炭素と結合した化合物なので食べても大丈夫だし、消化されにくいので、消化されないのでそのまま出ちゃうんで、人間の年は秘素を蓄積しないと大丈夫というところですかね。
食べ過ぎは確かにあかんけどね。秘素以外のものが蓄積してしまって、体に良くない影響が起こるかもしれないので、バランスよく食べるというのはそういうところですけども、海藻に含まれる秘素は人間に対しては無害ですよということで、今日はこの辺にしたいと思います。それではみなさん、さよなら。バイバイ。