はい。まず最初にお詫びすることがあります。
1回目の回でちょっとね、間違えてお伝えしてしまったことがあって、ここで訂正させていただきます。
本当?何?
ビングリーのことなんだけども、ジェントリー階級でダーシーやベネット家と同じと言ったんですね。
でも実は彼は厳密には中流階級なの。
お父さんが商売で財を成した信仰富裕層で土地も持っていないんですね。
じゃあ、家も借り物だったってこと?
そういうことになるね。
ドラマの一番最初に馬に乗ったビングリーがお屋敷を遠くから眺めていて、僕も早く落ち着かないとって語ってる場面があるの。
うん。
お屋敷をまず借りて住んでみて、そこから購入するか決めようっていうことなんです。
えー、そうなんだ。じゃあベネット家の方が格上ってことか。むしろそっちの方が面白いね。
でしょ。そしてもう一つお伝えしたいことがあって、それはこの3回目の回では話は基本的にBBCドラマ版の高慢と偏見を中心に話しています。
そこをまずお伝えしておかないと、あれ、そんな場面映画にあったかなと思っちゃうかもしれないからね。
そうだね。
さあ、ちょっとスタートの前にいろいろとお話ししてしまいましたが、ここからスタートです。
まず最初に言いたいのは、このドラマは実はめちゃくちゃコメディとして作られていると思わない?
そうね、確かに。真面目な恋愛ドラマだと思って見ていると、意外と笑えるシーンが多いよね。
私はミスター・ダーシーって本当に無表情だなっていつも思ってた。それが面白かった。
そうよね。よく見ていると、かなり最初の方にちょっとニヤって笑うところがあったんだよ。
えー、どこだった?後半のペンブリムに行くまで笑わないイメージだったけど。
そうよね。でも第1話のベネット家とダーシーが初めて出会う最初の舞踏会の時に、
ジェーンと踊るのが嬉しくてしょうがないっていうビングリーがダーシーに笑顔を向ける場面があるんです。
それを見ていて、もうしょうがないなって感じでね、にこって微笑むダーシーがいました。
えー、それは気がつかなかった。
ぜひね、見返してみて。
で、あとはジェーンがビングリー邸に向かう途中に雨に降られてしまって、風邪をひいて寝込んだことあったでしょ。
うんうん。
心配したエリザベスが泥だらけで歩いてお見舞いに来るシーンがあったけど、覚えてる?
覚えてる。
ちょうどあの時ダーシーが庭にいて、エリザベスと鉢合わせるんだよね。
で、歩いて来たんですかって言った時の驚きとちょっとおかしさを必死でこらえて、口元を真横に結んでいる顔があって、あれも笑えちゃったな。
なるほどね。そうやってみると、ダーシーの無表情の裏側を探すだけでも1話から楽しめそう。
そうなの。
でもね、他にもドラマの中で絶対に笑わない人がいるんだよね。
まずはベネットって三女のメアリー、そしてレディーキャサリンとその娘、あとビングリーのギリの兄。
でもあの人たちが笑わない理由は、ダーシーとは違うんじゃない?
そう、確かにね。彼らは性格的にちょっと癖があるから、そういう設定なんだよね。
私は三女のメアリーがすごく興味があるんだよね。
実は彼女は絶対に笑わないというよりも、笑っている場面も少しあるんだけれども、ドラマはほとんどブスッとしてたよね。
そうね。ビングリーさんの邸宅での舞踏会で、ピアノを弾いて歌を披露して、それがあまりにもひどくて、会場の外にいる犬が遠吠えしていたところがおかしかったな。
あったね。
メアリーがピアノで弾く選曲もちょっと悪いんだよね。
妹のリディアに踊りたいから楽しい曲に変えてって言われている場面もあった。
リディアと同じ思いの小さな子どもたちも、早く楽しい曲にしてって言わんばかりにピアノの前にたくさん集まってくる場面もあって、ちょっと笑えたね、あれも。
そうね。今、イギリスではこのメアリーを主人公にしたドラマが放送されているんだよ。
アザー・ベネット・シスターでしょ。これ見たいんだよね。
高慢と偏見からは、こんな風にいくらでも新しい物語が生み出されていて楽しいよね。
オースティンの人物描写が豊かで、一人一人がそれぞれ面白いキャラクターだから、ちょっと新しい物語が生まれ続けるんだろうね。
メアリーは普段はダンスもしないし、男性にも全く興味なさそうな顔をしているのに、唯一意識していたのがミスター・コリンズだったよね。
そうそう。ある時、コリンズが舞踏会の招待を受けて、すごく嬉しそうに皆さんと踊りたいですなーって、ベネット姉妹の顔を見渡すんだよね。
みんなすごく癒やそうな顔をしているのに、メアリーだけがね、ちょっとソワソワしてたんだよね。
そうだよね。私は舞踏会で二人が笑顔で喋っていたのを覚えている。
うん、あったね。
うん。
さらにね、こんなのもあったよ。舞踏会の準備中に、左姿でね、部屋から出てきたリリアを見て慌てるコリンズ。
あ、そうだった。なかなかコリンズさんをバカにしている設定だよね。
そうそう。で、こんなベネット系の面白い人たちを冷たい目で見ているのが、ビングリーの姉と妹たち。
彼女たちの意地悪さも、今見ると逆にコミカルで面白いよね。
あ、ミス・ビングリーね。いつもエリザベスをバカにして、ダーシンにこびている感じ。
そうなの。彼女たちは自分たちの実家が商売で罪を成した成金というコンプレックスがあるから、
余計にエリザベスのような田舎の地主の娘を見下して、自分たちを上に見せようと必死なんだよね。
もう一人の姉のハースト夫人も、いつも大変な態度で座っているだけだしね。
気取っているけれど、彼女のご主人のミスターハーストも相当ひどいよね。
いつもお酒を飲んでずっと寝てたよね。
そう。彼も十分みっともないのに、そこは忘れて他人の非難をするというね。
そんなハースト夫人も夫の一言に呆れた顔をしていた場面もあったんだよ。
そっか。彼女も仕方なく結婚した人だったのかな。
そうだろうね。私たちは都会の洗練された身分だというのを全身でアピールしているんだけれども、
それがかえって滑稽に見えるんだよね。
この必死な成金姉妹と堂々としたエリザベスの対比もこのドラマの大きな見どころだよね。
本当に上げだしたらキリがないくらいこのドラマって、キャラクターの表情とか態度がコミカルで目が離せないよね。
でも、そんなダーシーの評価がガラッと変わるのが、やっぱりダーシーのお屋敷、テンバリーに着いてからでしょう。
そうだね。
あんな素敵な家に住んでいて、しかも使用人からここまで素晴らしいご主人様はいないなんて聞いたら、
エリザベスじゃなくても、私はこの人のことをすごく誤解していたかもってなるよね。
間違いないね。家もすごければ中身もいいなんてね。
テンバリーの豪邸が登場するときはやはりおーってちょっと驚きだよね。
実はドラマでは豪華な屋敷と庭園でロケ地が2箇所に分かれているんだよね。
そうなんだよね。私はどちらも実際に行ったことがあります。
ライムパークとサドベリーホール。
大きな邸宅の外観と池や庭園はライムパークで、部屋の中のシーンはサドベリーホールで撮られている。
実際に行ってみるとあの階段とか、ダーシが歩いていたロングギャラリーとか、ドラマのそのまんまで感動しちゃった。
そうよね。羨ましいな。
雰囲気が全く違う2つのお屋敷が、ドラマの中では1つのペンバリーとして描かれているのが面白いよね。
家を案内してくれている使用人の女性がガラスケースに入ったミニチュアの肖像画を見ながら説明してくれるシーンがあるんだけど、
その時にみんなが立っている場所の横の階段が信じられないぐらいの豪華さで、本当に美しすぎて動けなかったよ。
今まで数々のお屋敷に行ったことあるけど、あんな階段見たことないね。
この素晴らしい階段をどうやってカメラに収めようか必死で、私ね、人が来ない時を見計らって写真撮ったり動画撮ったり、かなり長い時間あの場所にいたよ。
いいなぁ。あの階段は本当に美しいよね。
そしてエリザベスがダーシーの肖像画を見上げていたあのロングギャラリーも歩いてみたいなぁ。
あのロングギャラリーはなかなか他のお屋敷にはない空間だなって感じました。
あのお屋敷は現在はナショナルトラストが管理するThe Children's CountryHouseという子どもが楽しめる家になっているんだけど、
まさしくそのコンセプト通り子どもが思いっきり楽しめる工夫満載の家になっているのよ。
あんなに豪華な家なのに、あのギャラリーも子どもたちが走り回ってもいい空間になっていてね。
しかもロングギャラリーという本来の目的のために、今も壁には歴史的重要人物の肖像画も飾られているんだけど、
それぞれの横には子どもがくすって笑いながら読めるような説明書きが添えられているのよ。
面白いね。
そしてギャラリーの奥には自分が肖像画の中の人になれるような小さなブースが2つあってね。
子どもがその中に入ると背景を変えるためのカーテンが何枚もあったり、小道具や衣装がたくさんあって、
その中で着せ替え人形のように洋服や小物を変えて、歴史的人物になりきって写真を撮る。
そんなことができるのよ。
楽しそう。
あの家の子どもを楽しませる工夫に本当に感動した。
本当はこの家のことを話すだけで2時間ぐらい語れそうだけど、今回はこの辺りにしとくね。
ありがとう。でもすごい楽しそうだね。
このペンバリー、同じ豪華でもキャサリン夫人の邸宅の威圧感とは全然違って明るくて良い雰囲気の家だよね。
そこも評価アップのポイントだよね。
ダーシーとガーデナー夫妻が初めて会うお庭も美しく綺麗に手入れされていて素敵だった。
目を張るための豪華さじゃなくて、ちゃんと人が暮らしている場所の豊かさというか、そういうものをあのお庭で感じたよ。
使用人からも尊敬されて愛されているダーシーの本来の姿が見える場所なんだなって。