00:04
スピーカー 1
アイテム番号 SCP-2597 オブジェクトクラス セーフ 特別収容プロトコル
暴走加速イベントを阻止するため、SCP-2597は真空収容チャンバーに収容しなければいけません。
収容違反時の損害を最小化するため、SCP-2597はサイト55の最上階に保管されなければいけません。
SCP-2597は中性浮力を維持するのに十分な深さの液体水銀が入った容器に沈めておきます。
スピーカー 2
これは重力を中和し、当該オブジェクトが天井を突き抜けていくのを防止するための措置です。
スピーカー 1
SCP-2597はいかなる場合も、収容チャンバーの壁・天井・床と接触させるべきではありません。
スピーカー 2
SCP-2597が関与するすべての実験には、書面によるレベル3の承認が必要です。
スピーカー 1
説明
SCP-2597はあたかも負の完成質量を有するかのように動作する。
外見上は天秤に使用するため設計されたとおもしき文章です。
当該オブジェクトの素性は不明ですが、実験によってSCP-2597の完成質量は約-2kgであり、密度はSTP、標準温度、圧力における水銀のそれとほぼ同等だと断定されています。
そのため、SCP-2597に加えられるすべての力は、当初の力ベクトルと反対方向への加速を引き起こします。
この結果、SCP-2597は重力の影響を受けると、まず落上します。
加えて、上昇中のSCP-2597が何らかの物体と接触した場合、この衝突による力、SCP-2597の動きと対抗する力は、加速をさらに後押しします。
このようにして、一旦加速を開始したSCP-2597は、進行方向に配置されているあらゆる障壁を突破していきます。
高速で空気粒子と衝突した場合、SCP-2597の加速は制御不可能な状態になると理論上想定されています。
この事象が発生した場合、当該オブジェクトは極めて迅速に危険な速度へと達し、職員やサイトのインフラストラクチャに被害を及ぼす結果になると考えられます。
保位 SCP-2597回収ログ
SCP-2597は基地の異常芸術家アナアティストであるのアパートで、彼がSCP-669の製作に関与した一件での調査中に発見されました。
03:14
スピーカー 1
回収当時、オブジェクトは液体水銀に満たされた大きなガラス瓶に収められていました。
異常性質が特定された後、オブジェクトにはSCP指定名称が与えられ、近隣にあるサイト55の回収部門に所属するメンバー一人が、SCP-2597回収に発見されました。
インタビューログを開く。
回答者、エージェント ゼラルド サイト55回収チーム ベータの一員
除、SCP-2597回収直後のエージェントによる報告からの抜粋。
このログは簡潔にするために編集されている。
記録開始。
質問者、あなたがSCP-2597の回収を担当したという認識でいいのですね。
エージェント、いや、そうでもない。
うん、少なくとも私が最初についたわけではなかったね。
だが知っての通り、財団側のアナアティストの家をガサ入れした時、そこの連中は一番近いサイトの司令部に連絡を取って、それがたまたま55だった。
上層部は確認のために私を送ったわけだ。
質問者、オブジェクトの回収経緯について聞かせてください。どのような流れでしたか。
エージェント、そうだな、私はこれまでケテルその他諸々の回収に取り組んできた。
だがこいつは、このアホらしい物はな、私が今まで回収してきた中でも一番頭にくる代物の一つだったよ。
質問者、具体的にはなぜです?
エージェント、この物は、うーん、普通に拾い上げて運ぶわけにはいかないんだ。そんなにシンプルじゃない。
かなり早々とそれには気づいた。ほら、私のやることすべてにこいつがどう抵抗したかを元に考えたんだ。
もし私がサイトに帰る時に車を使えば、このスキップはきっと後ろの窓から飛んでいってしまうだろう。
これは空気抵抗の危険性云々を私たちが探り当てる前の話だ。
だから無線でサイト司令部に連絡を取って、この物は自分一人で持って帰ると伝えた。
あの時は他に選択肢がなかった、と思う。
サイト5号は護衛を送ってくれた。
私が家に帰る途中で迷子になったり、人死にを出したりしないことを保証するための警備を。ほんの数名だ。
06:07
スピーカー 1
だが連中は大して役立つようなことはできなかったよ。
私もこのスキップに関しては他の誰かを信用する気にはなれなかった。
質問者、つまり徒歩で持ち帰ったということですか?
エージェント、ああ、あの忌々しいものをバカげたレベルまで微調整することを強いられたよ。
あれを前に進めようとすれば、あれを後ろに押しながら私自身は前に進み、
合わせてあれが空へ上っていかないように、しかし私の手の邪魔にならない程度に抑えつつ、
押し上げるというのを同時に行わないといけない。
まったくバカバカしい。これを延々5マイルもやらされたんだぞ。
回収地点に到着済みだったエージェントたちがスキップにあまり触れていなかったのは本当に幸いだった。
彼らが注意深くなければあれは失われたかもしれないし、あるいはもっと悪い事態も起こり得ただろう。
そう、私がもしほんの少しでもミスを犯していたら。
質問者、もっと悪い事態というのは具体的にはどういう意味ですか?
エージェント、私たちはあのスキップをただ解放したら何が起こるかわざわざ実験するほどバカじゃない。
もしあれが加速すれば、牽引力によってさらにスピードは増す。
まず第一に、あれは命中したものを破壊するだろう。
私個人の理論では、私は科学者でもなんでもないからここは割引いて聞いてほしいんだが、
空気中の分子を融合させ始めて核爆発を引き起こしかねないと思うんだ。
実際、あれに政府指定がふさわしいとは思えない。
スピーカー 2
SCP-2597を少なくともユークリッドクラス指定まで格上げすべきだと正式に勧告させてもらうので、検討してほしい。
スピーカー 1
記録終了。
回収地点でSCP-2597の収容に使われていたテクニックは後日、対象の現在の収容手順に実装されました。
エージェントのSCP-2597分類核上げ要請は却下されました。
人工物理学重力金属のタグが付いてます。
半重力重り。重りの画像が付いてますね。2kgって書いてる。
スピーカー 2
液体水銀が入った容器に沈めておきます。重力を中央し天井を突き抜けるのを防止するための措置です。
09:07
スピーカー 1
重力の影響を受けるとまず落上します。
スピーカー 2
発見当初は液体水銀に満たされた大きなガラス瓶に収められていました。
スピーカー 1
この異常芸術家の人が作ったってことかな。
スピーカー 2
SCP-669の製作に関与した一件での捜査中に発見されましたので、作品の一つなのかな。
スピーカー 1
SCP-669もなんか芸術作品っぽいですね。
これはまたいつか出てきたら読みたいですね。
この液体水銀以外の対処法が確立されてない割にはセーフのままでいいよって言ってるんだな。
なんか瓶割れたりしたら罪な気がするけど。
スピーカー 2
もっと悪い事態。空気中の分子を融合させ始め爆発を引き起こしかねないと思う。
スピーカー 1
上に行く分には問題なさそうな気しますけどね。宇宙空間突き抜けてみたいな。
スピーカー 2
カーズみたいに。
スピーカー 1
あーでもそうか無重力になったらどうなるんだろう。
当初の力ベクトルと反対方向への加速を引き起こします。
スピーカー 2
無重力だとどうなるんだ。
突き抜けて地球の大気圏とか抜けて宇宙に出た瞬間に止まるのか
スピーカー 1
スピードが落ちるのか
スピーカー 2
出た時のスピードのままずっと飛び続けるのか
スピーカー 1
何かの物体と接触した場合この衝突による力は加速をさらに後押しします。
邪魔すれば邪魔するほどスピードが上がる。
高速で空気粒子と衝突した場合制御不可能な状態になると理論上推定されています。
あーそうか。ある程度スピード上がればもう空気そのものが壁になるから
どんどんスピード上がるよってことか。勝手に。
壁とかがなくても。
スピーカー 2
あー。なんでセーフなんだろう。
12:00
スピーカー 2
意思持ってないからかな。
スピーカー 1
空気低下の危険性運動を私たちが探り当てる前の話。
SCP-669もいつか読みたいっすな。
ちょっとこういう系好きだな。
じゃあ短めですか。また次回。お疲れ様です。