私側が持っていたトピック、その性差とかジェンダーとかで言うと、夫婦別姓ですね。
おー。
これはね、私は夫と同じ名字なんですけれども、私の両親が夫婦別姓なんですよね。夫婦別姓で結婚することは今の日本ではできませんので、どういう経緯かっていうと、
まず一旦結婚して、で、私が生まれた後に離婚して、赤を抜いて、事実婚という状態で、そこからずっと来ていて。
両親の関係性は、紙の上では離婚した夫婦だけれども、実際の関係は何も変わらず、ずっと仲良くというか、一緒に暮らして今に至るという感じなので、
両親の名字が違う状態で、それが当たり前の状態で私は生まれ育って今に至るみたいな感じなので、個人的には夫婦別姓が法案通るといいなと、いつも応援しているみたいな感じの立場。
かやこさんは結婚する時にそれは思わなかったんですか?
いや思いましたよね、やっぱ。思ったんですけど、私の両親の話は、私の両親の問題だからここでそんなに話せないけれども、
その中でもちろん別姓がいいっていうふうに言い出したのは、私の母なわけですよね。
父はそうだねということで受け入れたんだけれども、そこから父は自分の家族を説得するためにものすごい時間を割いてるんですよ。
そこが私もね、父を本当に尊敬してる部分で、母がそうしたいならそれを受け入れて、それはまず父は自分の両親、自分の兄弟に一人一人根気強く説明して、
母は母で、それが簡単には受け入れられないっていうことがわかってるから、だからこそ親戚付き合いみたいなものを、
元来そういうことが好きではないし、したいタイプの人間ではないのにすごい頑張ってきたんですよ。
それは、自分はあなたたちをないがしろにしたいからこういう選択をしたわけじゃないっていうことを態度でわかってもらおうとして、
ギフトを送るとか、父が実家に帰るときは母も足しげく一緒に来たりとか、そういうふうに態度で頑張ってみせてきたっていう事実として知ってる部分と話から聞いた部分っていうのがあって、
大変って思って。大変っていうのと、私はポリシーとしては別姓にしたいですよ。
うちの両親が別姓にしているっていうことを知った夫の両親の反応として、そこに対して何か強い嫌悪とか反対とか言うような方々ではないので、そういうのはなかったんですけど、
ただ、おずおずと、やっぱあれなの?別姓にするの?みたいな感じで聞かれたことがあり、
これ、私、母と父のように強くあれないなって思ったんですよね、まず。そこに対して、そうです、別姓で行きますって強い意志を持って根気強く説明をして、
さらに夫にもそうであってほしいっていうことを根気強くする。言ったら、母と父の間にどれだけのディスカッションがあったのかわからないですよ。
でも、今の状態だと夫は別に私が夫婦別姓にしたいっていうことを否定はしないと思うけど、今のまま話し合いを重ねていくと、夫は父ほど丁寧に親族に説明して回ったりはしないと思うんですよね。
なんかこの嫁が別姓にしたいとか言ってるみたいで、だから何々くんとこの夫婦は別姓らしいよ、みたいな感じの解像度になる親族の中でね。その中で親族と相対していくとかね、いう面倒くささみたいなものをやるよりは口をつぐんでしまおうという、
なんかこう、こうやって数々の女性が諦めたんだろうな、みたいな。その通りに諦めたっていう感じですね。っていう経緯があるので。でも法案が通るや否や別姓にすると思う。
たとえ面倒くさくても全部の情報を変えるっていう面倒くささがあっても、パスポート、運転免許証、生命保険、銀行口座、クレジットカード、全部もう一回変えてやる私はと思う。
そっか、私最近友人が事実婚したんですけど、住民票は妻見届けみたいにする?
そんなんができるんですか?
あるんですよ。事実婚してますみたいな見せ方をする手続き自体は存在して。
そうなんだ。うちの親どうしてるんだろう。
なので一応事実婚記念日みたいなものはあって、それは何をもってで言うと住民票を書き換えた日。
婚姻届け出さないからね。
そうそうそう、そうしたって言ってましたよ。
なんか別にすごいポリシーがあるとかではないんだけど、結婚的な関係ではありたいが、まだ子供とかもいるわけじゃないし、名字を変えるって結構大きな負荷がかかるから。
本当そうだよね。
そういうことはせずに、まずは事実婚にしようって言って、事実婚で届出をしてちゃんと結婚式までやっているから、それを聞いて私結構やっぱり希望を感じましたね。
結婚するときは、離婚して超大変だったんですけど、するときは私名字好きじゃなかった。
この話したかもしれないですけど、名字として2つ目だったし、そもそも親が再婚して、この名字すごい嫌だから変えたいと思ってて、だから私結婚は名字変更チャンスぐらいに思ってたんですよ。
それでもいますよね、全然。
悪くない名字になったと思ってたんですよね。
だけど、離婚してからの本当に、自分の強い意志で事実婚に戻すとかならわかるけど、
削られるよな。
本当に大変。心が折れてる時期に、どの順番でどうやって名義書き換えていったらいいのかみたいなのとか。
しかも、かなさん苦手だしね、そういうのね。
本当に辛くて、その時に携帯壊れて。
言ってたな、この話どっかで。
言ってましたね、この話番組内でしたかな、しましたよねきっとね、手続きとかのとこで。
した気がする、手続きでね。
すごい携帯のプランが契約できないみたいなことになって、すごい困ったんですよ。
変えてなかったら起きてない問題だからね。
そう、だから私もうこれやりたくないなって思ってて。
そうだな、もう二度とやりたくないな。
だから、そっか、事実婚っていうのがあるんだとしたら、そういうあり方ならありかなって、その友達の話を聞いて思ったんですよね。
かなさんがね、お友達とかがやっぱり東京デイとか、そういう要因はあると思うけど、そういうカップルがいるのは。
でもあれらしいですよ、旦那さんの実家は北関東の昔ながらのお家で。
あら、よくじゃあそれを受け入れてくれましたね。
そう、意外と受け入れてくれたし、彼女が若干気取ってたのは、事実婚だっつってのに、うちの財産狙ってんじゃないかみたいなことを言ってきた遠い親戚みたいな人がいて。
おー、海鮮のゴングか?
そのさ、おじいちゃんみたいな人だったから、そこはまあいいとして、その孫みたいな子供にも、って言ってたけど本当なの?とか言われたら、めっちゃ怒ったって言ってた。
こういうのはちゃんと言っとかないとダメだみたいな。
いや、本当にそう。最初に言ってもいい人認定されるかされないかが大事だから、言っちゃダメだって、ノーを言わないとね。
すごい謝られたって言ってました。
謝るんかい。
いい子だったんですね。ただ、おじいちゃんとかがそういう話してたから、ちょっとからかうぐらいのつもりで言ったんですよ。
でもそういうことはやっぱり、言うの人に向かって言うの良くないよっていうのを、ちゃんと言ったみたいな話。
冗談っていう、迷路に包めば何でも言っていいわけじゃないからね。
そうなんですよ。っていう、ちょっと話し取れましたけど、そんなお家の旦那さんが、むしろ結構事実婚にポジティブだったっていう話をしてて、いいな、事実婚って思いましたね。
なんか正直、勝手に聞いて思って事実婚にポジティブみたいなのの、お友達の解像度が低いから、私が思うんだけど、何も変わんないじゃないですか。
正直、事実婚したからって、特に子供もまだいなかったら、同棲してるカップルが書類出したのと同じ状態で、そこから子供が生まれてとか、親の遺産がどうでとか、
そうよね。自分のしかまずかり知らんところで変わってるしね、一回ね。
そうだ、子供とかが一番大変ですよね。そういうことにさらされるときに、大人が変えるのは自分の意思を持って変えてるけど、子供が変えるのは自分の苗字ってこれじゃないみたいなことあるんだみたいなことになるんですよね。
結構ショック大きい。苗字であだ名で呼ばれてたりもするから、それをどうやって説明したらいいんだろうとか、難しかったですよね。
そうだね。学校とかだとね、変えたらそれが如実にね、分かるわけだからね。
そうそうそうそう。だから私大学から苗字変えてるけど、なんか結婚したの?みたいに思う人もおられますからね。
そうか。再婚する前の離婚の状態で、そういう子供への影響を考えて、元夫の苗字のままで変えずに戻さずに生きていくっていう人もいますからね。
だから私そうだったけど、再婚で変えちゃったんですよね。
ああ、そっかそっか。
これでもし母親が旧姓に戻されてたら、3つになって、3つの苗字を減なきゃいけなかった。
そっかそっか。だからむしろ減ってたんだね。
そう、一応1個は減らしてくれたんですね。
そっかそっか。だからお母さんはそう考えてたけど、再婚したら元夫の苗字で維持するのもおかしな話だしってなるもんな。
そう、ほんとしょうもないけど、でも生命判断良くなったからいいじゃないとか言われて。
それぐらいしか言いようがないですよね、正直ね。他にかけることもない。しょうがない。もう飲んでくれって感じですよね。
しょうがない。だから親の都合に晒されてしまうっていうのはどうしても子供はあるから、
事実婚の場合もね、子供への影響をやっぱりもし生まれたら考えないといけないですよね。
夫婦別姓の子として育った私も、それなりにこの息子の声は消せないんで、被せて喋るしかない。
恵子さんが喋ると喋りたい。
そうそう、なんか参加したいみたい。返事してくれてるのかも、うんうんって。
例えばこのいとことかにね、父側の、なんでかやこちゃんところは俺と同じ苗字じゃないの?みたいな。
みたいなこと言われて、なんでって言われても知らんみたいなこととかもありましたね、子供心にね。
誰にも何も言われてないのに、当たり前のように夫婦同姓にするっていう価値観で生きてる同級生に勝手に傷ついたりね。
そうそう、そういうことはある。
別に向こうは傷つける気なんか全くなく、一般的な社会常識みたいな感じで、私は結婚したら好きな人の苗字にしたいみたいなこと言われて、
その子は何も悪くないし、誰も何も悪くないんだけど、なんか自分を否定された気持ちになっちゃったりとかね。
なんかそういうドリームありますよね。自分の名前を付き合ってる彼氏の苗字に変えて、
結婚したらこんな苗字になるんだとかいうことを考える一幕が漫画とか見たりするなって今ちょっと思い出しましたけど。
確かにね、私が一切偏なかったやつね。そういうドリームを全くいただかなかった母の苗字のババだから。
そういうなんかこじらせみたいなのはちょっとあったけど、夫婦別姓だったことによって親が。
なんかまあ巷でいくつか夫婦別姓への反対の論として、家族の一体感がなくなるとか、なんかそういうのは今度なんか少子って感じですね。
確かに。
なんか苗字が違うと家族の中に影響するんだみたいな。そうなんだーみたいな気持ち。
そうですね。じゃあもう苗字が同じだったら一体感生まれるのかっていうね。
そうそうそう。あとはなんかぼんやりと朧げな記憶でしかないんですけど、どういうきっかけだかわかんないけど、
たぶんその父だけ違う苗字っていうことは戸籍上分かれてるんだよみたいなことを母に説明されたのか、
なんかそれがおかしいって誰かに指摘されたのかわかんないですけど、母に対して喋ってる記憶で、
え、ってことはお父さんは本当のお父さんじゃないってこと?っていうふうに言ったんですよ。
そこがわかってないから。戸籍と生物学的なバイオロジー的な関係が。
難しい。
そう。で母がめちゃめちゃ笑ってて、お父さんは本当のお父さんだよーみたいな。
関係ないよーって言ってて、なんかすごいほっとしたっていう。じゃあいいよーみたいな気持ちになったっていうのだけ覚えてます。
それもある種の性教育コンテンツの一つかもしれないですよね。
そう、ほんとそうだよな。
今はさ、かやこさんちは当然のように、当然のようにではないけれど、子供からしたら当然のようにお父さんの苗字なわけじゃないですか。
それに対してどう受け止めるべきなのかっていうのは、かやこさんはもう苗字がお母さんの側になってる上に、
両親の苗字が違うから、その違和感からここに問題意識を持つけれども、そうじゃないところで育った場合、逆にそこに対しての疑問とかは生まれないですよね。
いやほんと、だからね、結構話題にしてます私は。
あ、そうなんですね。
そう、なんか娘がごっこ遊びとかで電話して、あなた誰ですか?とか、あなたのお名前は?とか言ったときに、娘は夫の苗字。
例えば山田だったら山田何々ですとかじゃないですか。で、私はそれ誰ですかって聞かれたら、山田かやこですって言わずに、旧姓の佐藤かやこですみたいな。
ふうに言って、最初の方は何それってなるじゃないですか。なんでなんで山田でしょみたいな。お母さんは結婚手続き上、お父さんの方にしないといけなかったから山田になっているけれども、もともとは佐藤という苗字であり
そんなこと話すんだ。
話す話す。私は佐藤の方が好きなんだと。私は正直山田に何の愛着もないみたいな。だから私は仕事するときも佐藤かやことやってるし、お母さんは佐藤でいきたい。
ちなみにばあちゃんも佐藤だと。じいちゃんも佐藤ではないみたいなことを説明して、じいちゃんとばあちゃんは違う名前なんだよ。ばあちゃんは同じのにしたくなかったからねみたいなのは何回も言ってます。
だから娘は私の旧姓覚えてるんですよ。
だからこれこそジェンダー的な教育なのかもしれない。
だから娘は私が結婚したときには今の苗字のママがいいなみたいなこととか、それは別にあなたが結婚する相手とお話ししてお互いのいいとこで決めたらいいんだよみたいな風に話してます。
それこそ男の子側もね、また教えていかなくちゃいけないですよね。
そうそう男の子が当然だと思うなと。こういう葛藤があるんだと女性側には。
でもねこの子らが結婚するのはそれこそ30年後とかには変わっててほしい世界と思いますけど。
まあ確かにそんな時代もあったんだね。
そうそうそうそう。急速に変わってるじゃないですか正直。本当にここ10年とかで。だから30年後とかには変わっててほしいなって思いはありますけどね。
泣き始めちゃった?
泣いてない。喋ってる。
すごいな。かやこさんの子供だな。
いやほんとそれでしょ。私の子だと思う。もうずっと喋ってるんだもん。娘もずっと喋ってるし。しょうがないですよね。もうこればっかりは。
ちょっと口から生まれてる説ありますね。
っていうのが私の2つ目のトピック。
じゃあ2つ目のトピック。私は、これは結局本が好きだから本の話になっちゃうんですけど。
いいっすね。
今フェミニズム文学が熱いっていう話と直近読んだフェミニズム文学の話がしたいっていう。
聞きたい。
フェミニズム文学って言われてピンときます?
いや全く聞いてないっす。フェミニズム文学って何?と思ってる。書き手が女性っていうだけじゃもちろんないだろうから。
そうだからやっぱり今女性サッカーが地位を獲得していってるし、芥川賞サッカーとかでも女性が多いんですけど、
そういう中でやっぱりどうしても女性性を扱うみたいなことがたくさん出てくるんですよ。
そういうのがフェミニズム文学とかいう風な文脈で結構語られてて、
日本も結構急速にそういう小説が増えてるんですね。
いいね。
最たる例の一つ目としては、私が大好きな川上美恵子さんっていう作家さんがいらっしゃるんですけど、
彼女の夏物語っていう小説があって、これはどういう話かっていうと、
パートナーなしの出産をしようとする女性の話。
30代後半だったかな?とかになってきて、子どもが欲しいと。
子どもが欲しいんだけど、旦那はいらないとなったときに、
今やっぱ乱子と静子だけ提供してもらえれば、子どもが作れるじゃないですか。
静子バンクとかね、あるしね。
そうそう、そういう選択肢ってやっぱり存在するんだけど、
それを選ぶっていうのはどういうことなのかっていうのを、一人の女性が悩みながら考える。
で、最終的にどうするか決断を下すっていう話。
えー、読もう。
長い長い話なんですよ。
その中に結構いろんな男性が出てきて、例えば静子バンクで生まれた男性。
あ、なるほど。
もう生物学的な父親が全然わからない状態で育つってどういうことなの?みたいな。
確かに。
男性も女性もいるんですけど、子ども側からすると、それ選択肢ないじゃないですか。
確かにね、もう選んでないからね、自分ではね。
だから、親の勝手な都合で、母親だけしかいないみたいな状態を作るっていうことに反対であるみたいな立場の人とか出てくるんですよ。
なるほどね。
そうかと思ったりとか。
あと、本当に自分生死提供しますよみたいな感じで出てきてっていう、ちょっとキモいおじさん?
うんうんうん、絶対出てくると思った正直。
正直。
あ、俺協力しよっか?みたいな。
そう。
やっぱりさ、そういう行為に及んだ方が出産確率は上がるからさ、みたいな。
もう絶対いると思った!スポイトでいいから!みたいな。
絶対いると思った。
仮に、もしその人とそういう行為を経ずにいたとしても、この人から遺伝子をもらうのは絶対に嫌だみたいな嫌悪感を覚えたりとかするんですよ。
じゃあ、遺伝子をもらうって一体どういう行為なのかみたいな。
確かに確かに、遺伝子をもらうとはね。
めっちゃ考えるし、母になるってどういうことかとかもめちゃくちゃ考えるみたいな話。
面白そう。
あとはフェミニズム系のSFとかで、殺人出産っていう本があるんですけど。
物騒なタイトル。
これは、産人っていう制度があって、10人産んだら1人殺していいみたいな。
産んだ子じゃなくて、殺した人がいたら10人産んだら無罪で殺せる。
特定の誰かをどうしても殺したかったら、男性でも生きるようになった社会。
人工的な支給を提供してみたいな。
男性でも産めるっていうね。そこに平等性があるんですね。
だから、男女差はなかった気がするんですけど。
でも、産人になって10人産み続けるって結構な時間かかるんで。
町駅を先に受けるみたいに等しい日々を施設で過ごすんですよ。
10人産んでっていうのを、自分のお姉さんかな。
自分の近しい人がそういう産人になってるみたいな状態で。
面白そう。
じゃあ、彼女は誰を殺したいんだろうとか。
そうだよね。チャレンジしてる時点で、あの人殺す気じゃんってなるもんね。
そう。自分だったらどうしようみたいなのとか。
確かに。確かにね。
そういうことにモヤモヤしたり、傷ついたりするみたいな話で、衝撃的な結末を迎えるんですけど。
読みたい。
これも短編集で、殺人処産以外にもそういう性の当たり前みたいなこととか、
性に関するちょっと違った角度から飲み込んだ設定を作った話とかが出てきて、面白いんですよ。
いいですね。デフォルメすることによって、SFとして読むから、ある意味、今の社会規範と照らし合わせて、
いろんな意見をワーワー言うっていうのは一旦置いといて、問題に向き合えるみたいなね。
そうなんですよ。こういうのが結構海外でも評価されてて、今2冊しか上げてないんですけど、
こういった小説って今、特にアジアかなとかでいっぱい出てきてるんですね。
さっき言った夏物語だと、世界40カ国以上で刊行されていて、
すごいね。
アメリカのタイム誌ベスト10、アメリカのニューヨークタイムズ筆読100冊、
アメリカの図書館協会ベストフィクションにも選出されて、
最近では俳優のナタリー・ポートマンさんが自身のインスタグラムで、問題をまざまざと見せる作品であり、
女性として今日の日本を生きることについての川上の描写がとても好きと高く評価、みたいに言われてるんですよ。
ナタリー・ポートマンが?
そう。
世界の美を凝縮したような方。
そう、世界の美を凝縮したようなあの方が、すごい評価してたりしてて、
ちょっと長いんですけど、女性として生きることのいろいろな問題が詰まってるなと思ったりとか、
松田青子さんっていう人もフェミニズム文学者で有名なんですけど、
この人のおばちゃんたちのいるところっていう、妖怪たちが出てくる奇想短編集のようでありながら、
フェミニズム文脈もある不思議な話で、めっちゃ好きなんですけど。
これはあれですね、母さんがタイトルを書いてくれてて、
おばちゃんたちのいるところ、英語のタイトル、Where the wild ladies areは、
英語の古典の絵本、Where the wild things areかな、と書けてますね。
そうなんですね。
怪獣たちのいるところっていう絵本が、とても有名な絵本があります。
それと書けてるんだ。
書けてます、完全に。
おばちゃんがある種、ちょっと妖怪みたいな話なんですけど、
そういう小説があって、これも結構、ある意味村上春樹とかと比較したら、だいぶ若手の作家さんなんですよね。
なんですけど、アメリカの世界幻想文学大賞、短編集部門を受賞していて、
すごいじゃん、ゴーゴーって感じですごいね、日本の女性たち、めちゃめちゃ頑張ってるんだ。
そう、日本の女性作家がね、結構すごい評価されていってる。
タイム誌の2020ベスト10にも選出されてたりとか。
全然知らなかった、お恥ずかしい。
そう、だから、こういうムーブメント、めっちゃいいっていう話。
めっちゃいいな、熱い。
ちなみに、さらに言うと、2024年、イギリスの翻訳小説の上位40作品のうち、43%が日本の作品で、
マジ?
今、日本の小説が結構ブームらしいんですよ。
今、日本が熱い。
小説業界においてね。
小説業界において。
そこで上がってる作家さんも、ゆずきあさこさんと村田さやかさんと、
コンビニ人間の。
そう、川上博美さん、川上美恵子さんとかですね、そのあたりが結構人気作家で上げられてて、
やっぱ女性作家たちが熱いんですよね。
ゆずきあさこさんのバターは、私の最寄りの本屋さんにも積んでありましたから。
びっくりしましたもん。え?これ、あれ?え?みたいになりました。
最近受賞したんでしたっけ?バターすごい人気だって。
そう、バターの人気がすごいんだよね。
私読んでないんですよね。
私も読んでないんです。その時一瞬買おうかと思ったけど、全然日本語で読みたいと思って。
これ、今年の一冊、ゆずきさんのバターは、
イギリス大手書店チェーンのウォーターストーンズは、
28日、2024年の今年の一冊にゆずきあさこさんの著書バター英訳本を選んだと発表。
すごいね、去年の、今年の一冊だったんだ。一冊だけ選ばれるやつ。
すごいな。
大手書店チェーン。
すごいな。
嬉しいですよね、こういう話は。
これはエンパワーメントだよ。
頑張ることで他の女性をエンパワーメントするっていうのもあるね。
つながっていく。
なんか若干取り渡ってるもん、今。
かっこいいな。
いいな。
そう、っていう話が前座みたいな感じなんですけど、一方その頃私、
一方その頃かなわ。
1985年に刊行された、
なかなかのクラシック。
次女の物語っていう本を読み終わったんです。
Xでポストしてましたね。
これ、いわゆるディストピア文学みたいなもので、
女性がわりと虐げられた世界。
終末感。
で、ほんとやばいですよ。
近未来のアメリカにキリスト教原理主義勢力によって誕生した宗教国家として、
ギリヤで共和国っていうのができちゃうんですよ。
クーデターかなんかで。
キリスト教の聖書をよくない読み方をすると、
自分の次女に旦那との子供を産ませるみたいな。
極解すると、みたいなね。
それを良しとしているみたいな描写があると。
それをベースに、キリスト教原理主義勢力がその国家を作ったから、
女性を階級に分けて、子供がもう産めないような家庭で、
階級が高い人たちの家には、次女が派遣されるんですよ。
マジ文字通り産む機械じゃん。
そう。
こわ。ディストピアだな、マジで。
冒頭に書いてあった言葉で、
私たちは二本の足を持った子宮に過ぎない、聖なる器、歩く聖杯。
もう、そこだけで鬱になって本閉じる、私。
やばいんですよ。
やばい。よく読み切りましたね。
その主人公の女性は、お察しの通り次女。
で、ある家に派遣されてきて、
え、何が起きるの?何が起きるの?って言ったら、
本来産むべき女性だけど産まない女性。
妻とかね。
妻の股の間に体を横たえて、
その下で聖行儀が行われる。
しかも収穫の環境で、みたいな。
そういう儀式みたいなことをするんですよ。
やば。原理主義国家やばい。
その描写も、もう吐き気を催す気持ち悪さだったんですけど。
やばい。
最近これ、フルでドラマ化されて、
最近って言っても結構前ですけど、
それで再話題化したんですよな。2017年だ。
え、ドラマとかやばそう。おぞましそう。
ドラマってあとね、私見れなかった。
1話でそのシーンが出てきた瞬間にちょっと気持ち悪くて、閉じたんですよ。
気持ち悪い。
その次女が主人公なんですけど、
その次女はキリスト教原理主義になる前の社会も経てる、
要は第一世代みたいな次女の。
あー、だから知ってるんだ。外の世界をね。
そう。子供を産んでた実績があるんですよ。
あ、そうなんだ。なるほど。
なんだけど、子供は奪われ、どこかで育てられてるっぽい感じだし、
だからある時突然女性がそういう世界になるっていう。
そこで生まれてそういう常識で疑問も持たずに育てられたわけではなく、
いわば今の私たちがそういうとこに無理やり連れていかれて。
そう。だから本当にそういう状況。今のかやこさんがそのまま子供を奪われて、
あなたは子供を無能力があることが証明されてるから、
この修行を経てこの家に行きなさいみたいな。
もう絶対に舌噛み切る。やばい。怖い。
女性はそうすると死を選んじゃうから、
あらゆる手段で自殺を防ぐ仕組みとかがあります。
そうだよね。ちゃんと考えてあるね、本もね。
そりゃ死を選ぶよ。尊厳も大事なものも全部奪われてね。
カーテンとかあるとそれで首くくっちゃうから、
カーテンはないとか、そのレベル。
そうだよね。絶対に死にたいもん。そんなことさせられるぐらいだったら。
でもそこで書いてあるのは、
自助たちを育てるみたいな地位の人もいるんですよ。
強制収容所の人みたいな感じで。
そこの女性が言うんですよ。
日常とはあなた方が慣れているもののことです。とリディアおばは言った。
今はまだこの状態が日常に思えないかもしれません。
でもしばらくすればきっとそう思えるようになるはずです。
これが日常になるのです。って言われるんですよ。
こわ。まじ違う形の約束のネバーランドやな。
今の社会が当たり前だから、
それを奪われたことによって、
今なんか日常を失ったように思ってるかもしれないけど、
この論に言わせると、女性は
性的な搾取をされたりとかすることが、
すごい平等になったみたいな。
女性が当たり前に持っていた権利がなくなった一方で、
本来女性が持つべき権利が提供されたんだみたいな感じで言うんですよ。
そっちの考え方だね。
おめでとうみたいなことね。むしろ。
女性があたり前に持っていた権利がなくなって、
女性が当たり前に持っていた権利が提供されたんだ、みたいな感じで言うんですよ。
おめでとうみたいなことねむしろそうめでたいと だからあなたは神に祝福されてるみたいなトーンで言ってくるわけ
そういうことそれがまためっちゃ怖くて あともう1個怖いところがあって
ちょっとずついろいろ奪われていくんですけどまず財産が奪われるんですよ 逃げれないよね女性側の口座は全部凍結されましたみたいな
男性側にその女性が持ってた財産要は旦那さんの方に全部振り込まれますみたいな っていうことがまず起きる
そのことに結構その事情になる前の彼女は絶望的な気持ちになるいやそりゃそう 意味がわー
そこのシーンもめっちゃ良くて私のお金は全部あなたのものになるのよ 死んだわけでもないのにって言うんですよ旦那さんに
そしたら落ち着きなよと彼は言った いつでも君の面倒は僕が見てあげるさって言うんですよ
それに対してその事情の女性がもうこの人は私に対して保護者めいた口を聞き始めているわ と私は思ったそれからもう私は被害妄想に駆られ始めているわと思った
この最初に社会が変化して早速自分の旦那にあたる人が その後旦那にすら会えなくなってめちゃくちゃになるんですけどもう見下し始めている
みたいなことに気づいた時にこんなに簡単に失うのかみたいな もう所有物としての態度になっているんですね
そう なんかこれを読むとすごい地続きに感じて今もあるじゃないですかそういう
私もそう思った 宗教的な事情で女性が非常に弱い立場にあるような国家って実際存在するし
何か一個ボタンを掛け違えたらこういう社会になる可能性それこそその各施設で 爆発が起きたりとかして放射能で全然子供ができない社会になってしまったとか
そういう何かが起きたらこういう選択肢を取る国家が現れるのは全然あり得るなぁと思って そうですねだってお前らしか読めないんだからやらせるしかなくて国に必要なんだから
意思とか尊重をしてたら滅びるから強制的にするわみたいなねそう 権力においてねそうなんですよ
いうか地続きで行くと小説としてやっぱ 風刺というか問題をものすごく大きくすることによって風刺してるんだと思うんですけど
今だって結婚するまではものすごく優しかったのに 結婚した途端もらはらするみたいな
よく聞くじゃないですかそれまでは彼女として平等に扱ってたんだけど 嫁になった瞬間に自分の所有物
こっち側のものっていう風になってもうありとあらゆることを強いてくるみたいな 話ってよく聞くから全然今もあるよなって思いました
そうだからこれを読むといろいろ思い出されてくるでしょそういったことがん しかもこれが1985年に書かれてたっていうのがショック
全然古びない研究 40年前
そういうのあるんだよねこの10年でいっぱい変わってますよねっていうのを今回のエピソードのどっかで言ったけど
一方で全然変わってない驚くほどっていうことがすごいあるんだよね本当に本当にそうなの
びっくりしちゃったこれこの当時にこの解像度でこの文章を書けるってどういうって思ったし
でもすごくいいんですよすごくいいとかここまでなんか酷いこと言っといてあれなんですけど 文章はすごく美しいっていうのと
こういったことをこういちいちザワザワ考えさせられていく果てに 残るものみたいなのがすごくあって
私これ去年の10月ぐらいに読み始めて2月入ったぐらいで読み終えたんですけど 足掛け4ヶ月ぐらい
もうずっとチビチビチビチビ読んでたんですね途中でなんかうわぁとか思いながらになりそう でも読み終えてみたらなんかなんていい本だったんだろうみたいな気持ちになったんですよ
マジ?そうなの?独特の独語感があって
これもまたフェミニズム文学の 原点に近いものがあるなぁと思って
フェミニズム文学があの今世界で熱い上に私の中でも熱いっていう話がしたかった っていう件でした
いやめっちゃいいですね結局読書の誤りになってしまうという 確かに我々のどのどこでも結局本の話するっていう
でもいいね私も直近本じゃなくて漫画読みがちですけど 永美凛子さんという漫画家さんがいらっしゃいまして
インド人の旦那さんと結婚した日々について書いてるんですけど その子育てエッセイがあるんですよ漫画の
もうお子さんはねそれこそ大学生とか社会人になってるお子さんの赤ちゃんの頃とか 子供の頃書いてるから10年とか下手したら20年ぐらい前の話なのに
なんかその子育てで直面する大変さとか ジェンダーのこととかがもう最近の子育ての話と何ら変わらなくないみたいな
PTAのね押し付け合いとかそこに登場するお母さんばっかりとか なんかそういうのを見てて
なんでこんな社会は変わってないんだみたいな気持ちに直近になったから そうあず次女の物語
そんなところはもう変わってそうなのにね そうそうなの 変わってそうなのにまだ社会が本当に変わるには時間かかるんだなっていうのが
40年経って今もなお本質的であるジャの物語を聞いて いやーそうなんですよね 違う意味の絶望を感じるみたいな
絶望なんですよだから 性差を考えるとちょっと絶望するっていう
ちなみにこれ最後に性差とジェンダーの違いは一応補足しておくと 大半の人が知ってると思うんですけど
ジェンダーは生物学的な性差 いわゆるセックスに社会や文化が加えた性差を指します
一方 セックスは生まれ持った性別で男性か女性に対別されますと なんで性差の方はもう本当に遺伝子的な話で
ジェンダーはちょっと社会的文脈が付加されているようなことで いわゆるべき論とか言葉遣いとか
男なんだから女なんだから 誰を好きになるかみたいなこともそういう多様性の文脈では含まれてくるかもしれないですけど
心のあり方意識考え方コミュニケーションの仕方とかそういった全てのことですね だからここまで話してきたことも
結局タイトルをね 性差にするのかジェンダーにするのか 決めかねてるんですけど 決めかねてますね
性差っていうのはもう変えられないから もう絶望というか
そこに私たちができることはない みたいなね 生まれ持ったもんだからね
一方ジェンダーに関しては確かに絶望の味はするんですけど まだなんか
さっきの地震の話もそうだし性教育の話とか 生まれと育ちの話とかね
そうそうそう みんなそうなんですけど まだ何か変えていける要素があるのかなみたいな
そうですね だからジェンダーの観点において 全員が全員心地良い社会を目指したいっていうところですよね
そうだとすると 希望を含むジェンダーの方がタイトルにはいいのかな
ジェンダーの誤りにしましょうかね 今回はね
そうですね そうそれを話し合って最終的に決めたいなと思っていたんですよね
だいぶ話しましたが
皆さんはね その誤りになっとるけどと思いながら聞いてると思うけど 私たちは決めないままここまで話してきたからね