誰か一人のこのオリンピアンの話が、誰か一人の子供とか大人とか、いろんな人に響いてもらえるんだったら、価値はあると思うので、
なんかいろんなオリンピアンがいろんなところで活動できたらなぁとは思っております。
BUILD UP LOCAL!!
BUILD UP LOCAL!!番組ナビゲーターの常田幸永です。
この番組は30年のスポーツ界でのキャリアを経て、現在は地域金融機関に勤務している私が、スポーツを通じて、街を豊かにしようという番組です。
さて、今週もリュージュの元日本代表選手で、オリンピック3大会連続出場経験でもある、
現在は特定費営利活動法人、日本オリンピアンズ協会理事長でもある、尾口隆久さんにお越しいただきました。
尾口さん、どうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
今週も尾口さんに、リュージュの魅力、そして地域活性活動、競技人生の振り返りなどについてお話をお聞きしたいと思います。
まず、リュージュの取り巻く環境について、ここからお話をお聞きしたいと思います。
環境に関しては、日本より海外の方が、いわゆる設備や施設が揃っているという話を前回お聞きしましたが、
これに関連して、選手を育成していく上での課題というのでしょうか。
どうしたら、選手を成長させる、強くさせることができるのかという、
今、日本のリュージュ界が抱えている、そういった課題って何かあるのでしょうか。
私が現役だった頃、選手だった頃と比べてやはり大きく変わったのが、
国内で氷の上で滑走できる場所がなくなったというのが、やはり一つ大きな要因になっています。
1998年の長野オリンピックのコースが、その後も継続して残っていたので、
いわゆる長野県の長野市で氷の滑走ができましたけど、今そのコースが閉じてしまっているので、
当然北海道の札幌も同じように競技界ができるコースではないので、
日本国内で氷上でリュージュをやろうとなった時に場所がないというのが、
やはり一つ大きな要因かなと思います。
なるほど。
閉じてしまったというのは、閉鎖、つまり施設自体がないということになるんでしょうか。
厳密に言うと、コースそのものは残っているんですが、
一応、当期の氷上の滑走をするための準備をしないという形になっています。
ですから、そこでは滑走ができないということは、
海外に出て行って練習を積むしかないということですね。
国内から一番近い練習の場所というんですか、海外はどの辺りにあるんでしょうか。
一番近いところですと、韓国のぴょんちゃんというところが、
オリンピック開催された街になりますが、そこが一番近いですね。
ごく最近ですよね、開催されましたよね。
なるほど。
ということは、そこまで行ってトレーニングを積むという方法しかないということなんですね。
なるほどですね。
やはり強化していく上での、一番大事なのは何回も滑るということを体験する。
その繰り返しだと思うんですけども、その点いかがでしょうかね。
おっしゃる通り、どれだけ一本の質を高めても、量も絶対的に必要ですので、
一本でも二本でも、滑れる環境を求めて動いていくことが必要なので、
それこそ韓国のぴょんちゃんもそうですし、ヨーロッパもアメリカも滑れるコースを探して、
少しでも滑るというのが絶対的になります。
なるほど、わかりました。
あともう一つはですね、選手育成の上では指導者も大切なポイントだと思うんですが、
よくやはり海外の外国人の指導者ですとか、日本人もそうですけども、
リュウジの場合はどうなんでしょうか。
今日本ですと、実は私と同じぐらいの世代の仲間が今引退をして、
指導者側には回ってきているので、今日本においての指導者は比較的日本の選手が担当しています。
ただ私たちはやはり日本にコースがあって連勝してきた世代なので、
今この日本にコースがなくなって、海外の選手の戦場でどう教えていくか、
どう強くしていくかというところが課題なので、
日本のコーチではあるんですけど、いかに海外のコーチとタッグを組んで、
例えばイタリアだとかアメリカ、こういったところとタッグを組んで、
いかに練習させてもらったりですとか、用具のノウハウをもらえるか、
そういった仕掛けを今始めているところです。
なるほど。用具のノウハウ、そういったところも勝つ上でのポイントになるんですね。
そうですね。やはり日本国内で用具そのものが作れないので、
海外で作っている用具を買っていく形になりますけど、
それぞれの選手に合わせてより良いものを持ってなった時には、
それぞれの国と結びついていかないと、なかなか良いものも手に入らないというような状況です。
なるほど。戦う上でのコースの情報というんでしょうかね。
情報戦というか、そういったところも大きなポイントにもなるんですか。
やはりそうですね。コースの形は、例えばあるコースに行った時に
カーブの数が何個あって、右カーブ、左カーブというのは分かるんですけど、
ただやはり氷の気温ですとか、もっと言うと氷を削るメンテナンスする人の癖一つで、
形が変わってしまうので、そういったものをパッと見て、
このコースの特徴はここだとか、今年はここ気をつけろとか、
ということを言えるか言えないかというのは経験もかなり大きいので、
そういったところで海外のコーチと組んで、いろんな情報を知れるというのは絶対的に大事かなと思います。
なるほど。やはりそういった情報データというのが数値化されて、
やはり選手に対して伝えて、事前の準備という意味で大事なポイントになりますね。
そうですね。
勝敗に大きく影響しますよね。
そうですね。だから私もリュウジ始めてから20年くらい選手をやりましたけど、
こういった先輩方の経験を引き継いで、僕らも下に引き継いでいかないと、
なかなか諸外国の選手に勝つ、より早くすべるのは結構難しいと思うので、
こういった蓄積をいかに下に継いでいくかというのが僕らの一つの課題でもあります。
なるほどですね。世界で活躍するためには、トレーニングそれから、
それももちろん重要ですし、あとそういったコースですとか、
そういった細かい情報、指導者のレベルというのも大事だということなんでしょうかね。
そうですね。
わかりました。ありがとうございます。
そういった子どもたちが競技を始める前に取り組めそうな仕組みも作られているということなんですけども、
今度はスポーツと地域活性というか、そういったお話も少しお聞きしたいと思うんですけども、
例えば競技施設を活用した何か地域イベントですとか、
学校体育、学校教育の中で連携して、このスポーツの素晴らしさとか価値を伝えるとか、
そういったような取り組みがもしあったら教えていただきたいんですけど。
今、日本オリンピアンズ協会というところで理事長を務めさせていただいていますが、
私ども日本オリンピアンズ協会では、オリンピアンを地域のスポーツクラブに派遣をして、
オリンピアンが教えたりですとか、オリンピアンと一緒に体を動かすといった事業を展開しています。
もちろんそれぞれの地域で指導者の方がいらっしゃってスポーツされていると思うんですけど、
なかなかオリンピアンと触れ合ったりとか、オリンピアンのお話を聞いたりする機会ってあんまりないと思うんですね。
例えば、私たちオリンピアンも実はいろんな方々に支えられて出れたオリンピックなので、
次の世代の子たちにいろんなことを教えたいと思うんですけど、
私たちオリンピアンとしてもどこで教えたらいいかとか、
どんな場所があるかというのはなかなかわからないかったりもしますので、
そういった地域とか、もしくは各クラブとかに行きながら、
オリンピアンと交流を持っていただくような機会がもっと増えたらなということで、少し活動をし始めています。
なるほど。やはりその時には実際のソリだとか、道具とかも持ち込みとかされるんですか?
はい。リュージョする時には先ほど話したローラリュージョを持って行ったりしたりしますし、
あと私のリュージョだけではなくて、例えば陸上の選手だったり、スウェーデンのオリンピアンだったり、
いろんな選手がいろんなところに行きながら、それぞれの自身のスポーツを教えたりやったりしたりしています。
なるほど。やはりそういった触れ合いがあると、参加された方の表情とか、やっぱり変化はありますかね?
そうですね。やっぱりオリンピアンとしてなかなか触れる機会がないと言いますかね。
やっぱりオリンピック選手で、テレビでは見てると思うんですけど、なかなか実物の選手と触れる機会ってない子たちなので、
やっぱり私が教えるときもそうですし、他の仲間のオリンピアンが教えているときもそうですけど、
やっぱり参加する前と後で、よりちょっとスポーツが好きになったりとか、
もうちょっとやってみようかなと思ってもらえてる子が少しでも増えてるんじゃないかなとは思います。
なるほど。やはりオリンピック出場された選手の言葉の重みとか、メッセージっていうのはすごくその後の人生に影響したりとか、
当然しますので、なかなかやっぱりそういった機会っていうのは多くはないけども、その一瞬一瞬がすごく大事な感じがしますよね。
そうですね。今日本で、いわゆる日本選手としてオリンピックに出た選手ってだいたい5,000人強ほどいるんですけど、
5,000人、なるほど。
そのうちの1人が私ですけど、私がする話とまた他のオリンピアンがする話は全く違うと思うんですよね。
もちろん教授も違うんですけど、それまで出てきた経験ですとか挫折も全然違うので、
そういった意味でやっぱり私たち5,000人全員のオリンピアが出てくることに当然意味があると思いますし、
誰か1人のオリンピアンの話が、誰か1人の子供とか大人とかいろんな人に響いてもらえるんだったら価値はあると思うので、
いろんなオリンピアンがいろんなところで活動できたらなぁとは思うと思います。
なるほど、わかりました。ありがとうございます。