「これは本当に『外資に救われた』話なのか?」
「超かぐや姫!ネットフリックスがなければ生まれなかった。日本の苦しいアニメ制作現場の問題が、外資のマネーで解決されてしまうのは、なんとも悲しい限り」。お侍さん、ザンエンジニアさんのこのポストが2.5万回見られ、大きな話題になりました。気持ちは、わかります。
わたしはこの作品について、すでに2本の記事を書いています。1本目は竹取物語を書き換える物語構造の話、2本目はNetflix配信から劇場公開で10億円を超えた逆流モデルの話。今回が3本目です。あのポストの「悲しい」という感情の奥にある構造を、ちゃんと分解したかったからです。
2020年前後のNetflixは「お金を出して権利を全部もらう」モデルで、制作会社はIPが蓄積されない小作農のような立場でした。ところが超かぐや姫の座組はまったく違います。Netflixが提供したのは、実は「お金」ではなく「口を出さない制作環境」でした。山下清悟監督が142分ワンカットも妥協しなかった裏には、製作委員会方式では成立しなかった意思決定構造があります。
今回は、Studio Coloridoの3本契約による交渉力の蓄積、ボカロPたちが支えた音楽の力、そして5言語ローカライズによる「自国コンテンツ化」までを通して、これが「外資に救われた話」ではなく「日本の制作会社が外資の条件を書き換えた最初の大型事例」であることを、座組の視点から整理してみました。
▼話したこと
・お侍さんのバズったポスト「外資マネーで解決されるのは悲しい」が刺さった理由を分解
・2020年Netflix(高単価下請け・権利総取り)と2026年Netflix(共創モデル)は別会社という整理
・Netflixが超かぐや姫に出したのはお金ではなく「口を出さない制作環境」だったという仮説
・製作委員会方式の功罪——10社合議では142分・ボカロP大量起用・逆流流通は通せない
・Studio Coloridoの3本契約(ペンギン・ハイウェイ→漂流団地→超かぐや姫)という交渉カードの設計
・ryo・kz・40mP・ハニーワークスとボカロ文化、5言語ローカライズで「自国の物語」になる構造
・「外資に救われた」ではなく「外資の条件を書き換えた」——座組設計力が問われる時代へ
▼note記事
「超かぐや姫!」にNetflixが出したのは、お金じゃない。
https://note.com/keke_ent/n/n1c72cc58ce78
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