オープニングとスキルの概要
こんにちは。現場のAI業務改善ラジオの大地です。 今日は繰り返し作業はスキルで資産に変えるというテーマでお話しします。
クロードコードやCodeXといったAIエージェントには、特定作業の手順書と道具をまとめておく仕組みがあります。
それが今日のテーマ、エージェントスキルです。 実はこの動画もスキルで作っています。動画作りの手順をスキルにしてあるので、僕がやるのは収録した音声を渡して一言頼むだけです。
スライドの用意も、音声に合わせて出る字幕も、1本の動画への仕上げも、AIが全部やってくれます。
これからエージェントスキルの仕組みとメリット、僕が実際に使っているスキル例、作り方、品質を上げるポイントをお話しします。
エージェントスキルの正体とメリット
まずはエージェントスキルが何かを解説します。 文章はデスマス調で一文は短く、画像はこの色使いと構図で。
AIに毎回同じ指示を繰り返すのは面倒です。 それに同じ作業を頼んでも品質が安定しないこともあります。
エージェントスキルはこの悩みを解消してくれます。
エージェントスキルの正体はパソコンの中のただのホルダです。 ホルダの中に入っているのは特定の作業の手順書や資料、プログラムです。
新しく入った人に仕事のやり方を毎回口頭でゼロから教える会社はありませんよね。
普通は手順をまとめたマニュアルを渡して、これ通りにやって、というはずです。
エージェントスキルはAIに渡す作業マニュアルです。
例えば、記事の書き方をまとめたスキルを作ったとします。 呼び出し方は2通りです。
新しい記事を書きたい、のようにスキルに関連する指示をする。
スラッシュクリエイトアーティクル、のようにスラッシュとスキル名を打ち込み、明示的に呼び出す。
スキルを呼ぶと、AIはホルダの中の手順や資料、プログラムを使って作業します。
ホルダの中身はシンプルです。必須なのはスキルの名前と説明、作業の手順を書いた手順書ファイル1つだけ。
プログラムや参考資料、画像などの素材は必要なときだけ入れます。
マニュアル1冊と道具箱が入ったホルダ、エージェントスキルの実態はそれだけです。
ここからはスキル化すると何が嬉しいか、そのメリットを3つ紹介します。
1つ目は指示が短くなること。
作業の手順と道具がスキルにまとまっているので、AIへ毎回細かく具体的な指示を出す必要がなくなります。
長い指示文のコピペももういりません。
2つ目は精度が安定すること。
AIはスキルに書かれた具体的な手順通りに作業するので、回答の質がブレにくくなります。
3つ目が最大のメリットで、スキルそのものを改善し続けられることです。
スキルの成果物に問題があったら、2種類の方法でスキルを改善することができます。
スキルの中身を自分で書き直すか、AIに修正点を指摘するかです。
マニュアルは配って終わりではありませんよね。
現場で気づいたことを赤字で直して改訂していくものです。
スキルも同じで、しかも改訂作業自体もAIに任せられます。
運用しながら改善し続けられる。これがエージェントスキル最大のメリットです。
スキル資産の永続性と互換性
次は作ったスキルが無駄にならないという話です。
エージェントスキルは開発元のアンスロピックのAI、Cloud専用の機能ではありません。
オープンな規格として仕様が公開されていて、
GoogleのアンチグラビティやオープンAIのCodeXといった主なAIが公式に対応しています。
つまり、今使っているAIを他へ乗り換えても、作ったスキルは無駄になりません。
AIの種類に関係なく、使い続けられる資産になります。
繰り返し作業はスキルで資産に変える。
今日一番伝えたいのはここです。
複数のAIで同じスキルを使うコツも紹介します。
スキルのホルダーを置く場所はAIごとに違います。
Cloud CodeとCodeXではスキルの置く場所が別なんです。
同じスキルをAIごとにコピーしておくのは手間ですし、直すときに漏れも出ます。
そこで使うのがシンボリックリンクです。
別の場所にあるホルダーの分身でショートカットのようなものです。
スキルの本体を一箇所だけに置き、他のAIの置き場所には分身を置く。
こうすればスキルを直すときは本体を直すだけで済みます。
実用的なスキル例:記事執筆と図解作成
ここからは僕が実際に使っているスキルを2つ紹介します。
1つ目は記事執筆スキルです。
中身は手順書だけで手順は4つ。
1、僕から記事のテーマと箇条書きのメモを受け取る。
2、ウェブ検索と僕への質問で記事に必要な情報を集める。
3、記事のタイトル、見出し、各章の概要をまとめたファクトシートを作り僕にレビューさせる。
4、執筆ルールに基づいて記事を書く。
ポイントは手順の3つ目です。
いきなり記事を書かせずファクトシートの段階で僕が確認する方が、完成した記事になってから直すより手間がぐっと減ります。
この動画の元になった記事も記事執筆スキルで書いています。
2つ目は図解作成スキルです。
記事に入れる図解を作るスキルで手順書に加えてプログラムと資料も入っています。
図解を作るためのAIへの指示文を章ごとに作るプログラム。
出来上がった画像を記事の見出しの直後へ挿入するプログラム。
使う色やフラットな2Dイラストで描くといったルール。
キャラクターのデザイン画をまとめたスタイル資料。
僕がやるのは、この記事の図解を作成してと一言指示するだけ。
10分ほどで記事の見出しごとに図解が入ります。
スキルの作り方
ここからはスキルの作り方を説明します。
自分が定期的にやる作業をスキル化できないか考えながら聞いてみてください。
スキルの作り方は2通りで、どちらもAIに指示するだけでOKです。
1つ目は、AIにスキルを作成したいと伝える方法。
例えば、記事テーマと箇条書きの内容が書かれたメモから記事を書くスキルを作成したい、のように頼みます。
すると、AIがスキルに必要な情報を質問してくるので、全部答えればスキルの出来上がりです。
2つ目は、特定の作業が終わった後に、今回実施した作業をスキルにして、と伝える方法です。
作業と修正のやりとりがすべて終わって、満足の育成果物ができたタイミングでこう言うと、
そこまでの作業内容と修正を踏まえたスキルを作ってくれます。
ただ、作ったスキルがそのまま完璧に動くとは限りません。
高品質なスキル作成のための3つのポイント
実は僕もスキルで1つ失敗をしています。
最後はその失敗談も含めて、高品質なスキルを作る3つのポイントをお話しします。
1つ目は、判断基準が明確な作業はプログラムに、曖昧な作業はAIに任せること。
この線引きがスキルの品質を左右します。
判断基準が明確な作業はプログラムに任せると早くて正確です。
判断基準が曖昧な作業はプログラムには難しいので、時間もコストもかかるAIに任せます。
図解作成スキルで考えてみます。
図解を作るには、まず記事から一章分の見出しと本文のまともりを切り出す必要があります。
記事ファイルでは見出しの先頭に必ず決まった目印がついています。
だから目印から次の目印の手前までを切り出せばいい。
判断の余地がないプログラム向きの作業です。
一方で、切り出した中身から図解に使う情報だけを選ぶのは曖昧な作業です。
プログラムは100文字を超えたら超えた分を末尾から削るのような機械的な処理はできても、
図解に使える情報だけを取捨選択するのは苦手です。
こういう作業だけをAIに任せます。
判断基準が明確な作業はすべてプログラムで早く正確に。
曖昧な作業だけをAIに任せる。
このすみ分けがスキルの作業時間と精度に大きく効いてきます。
2つ目はスキルを洗練された必要最低限の内容にすることです。
AIに作らせたスキルは内容が過剰になりがちです。
過剰なスキルは過剰に情報を読み込んで無駄に判断・検証を増やし精度を落とします。
対策はシンプルで、スキルを作る指示に
スキルは洗練された必要最低限の内容にしてという一言を足すことです。
それでも不要な手順は残るので、そこは使いながら削っていけばOKです。
ここでさっき予告した失敗談です。
僕の図解作成スキルには当初品質を上げようと最終チェックの手順を入れていました。
画像の縦横比は正しいか。指定した色以外は使われていないか。
性にない情報が図解に紛れ込んでいないか。
品質を守るためのチェックのはずが、実際にはチェックで作業時間が延び、
チェック後の修正でかえって図解の質が下がることが多かったんです。
だから検証手順は丸ごと削りました。
分厚すぎるマニュアルでは新人を混乱させますよね。
薄いマニュアルほどちゃんと読まれて守られるスキルも同じでした。
高品質なスキルの3つ目のポイントは、公開スキルではなく自作することです。
ネットには他の人が作ったスキルがたくさん公開されています。
スキルを集めたサイトもあるくらいです。
それを拾ってくれば早い、と思いますよね。
でもお勧めしません。理由は2つあります。
1つはスキルに悪質なプログラムが仕込まれているかもしれないというセキュリティのリスク。
もう1つは公開スキルは万人向けに作られていて、自分の作業に最適化されていないことです。
だから自作がベストです。
自作スキルを使いながら改善していけば、スキル作りのノウハウが学べて成果物の品質も上がっていく一石二鳥です。
まとめと今後のアクション
まとめます。
エージェントスキルは特定作業の手順書と道具が入ったフォルダ、AIに渡す作業マニュアルです。
スキル化すれば指示は短くなり、精度は安定し、運用しながら改善し続けられます。
しかもほとんどのAIの共通企画なので、AIを乗り換えてもスキルは使い続けられます。
僕の環境では、記事はテーマとメモを渡すだけで書き上がり、図解は指示一言、10分で記事の見出しごとに入ります。
スキルの作り方は2つ。
スキルを作成したいとヒアリングから作るか、作業の最後に今回実施した作業をスキルにしてと頼むか、どちらもAIに指示するだけです。
スキルの品質を高めるポイントは3つ。
判断基準が明確な作業はプログラムに、曖昧な作業はAIに任せること、スキルは洗練された必要最低限の内容にすること、そして公開スキルではなく自作することです。
繰り返し作業はスキルで資産に変える。
作ったスキルはAIを乗り換えても消えないあなたの仕事の資産になります。
先ほど思い浮かべてもらった定期的にやる作業を1つスキルにしてみてください。
コードXやクロードコードに○○するスキルを作成したい、スキルに書くのは洗練された必要最低限の内容にして、と頼むだけで始められます。
概要欄に今回の内容を解説した記事を貼っておきます。興味があれば見てみてください。
質問やご意見、取り上げてほしいテーマがあればぜひコメントお願いします。
それでは今日はこの辺で。