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絶望カフカの何者かになりたいラジオ、この番組は元アスリートのカフカが日々の絶望と些細なヒントをお送りするラジオです。
好きなアイマスクはメグリズムです。
さて今回はですね、2024年に読んで良かった本トップ6後半ということでお話をしていきたいなと思っております。
昨日の放送で読んで良かった本の3冊目までご紹介をしていきました。
1冊目がエネルギーを巡る旅、2冊目が採用基準、3冊目が孤独であるためのレッスンですね。
そして今回は4冊目からご紹介をしていきたいなと思っております。
では早速、4冊目はですね、荒木ひろゆきさんが書かれた裸眼志向ですね。
こちらの本は裸眼の重要性が書かれた本です。
裸眼とは何かというとですね、荒木さんは裸眼、コンタクトレンズも眼鏡もしていない状態とレンズ、この対比として裸眼を描いているんですよね。
ではレンズは何かというと既存の知識や目的意識を持って見るというようなレンズですね。
それに対して裸眼というのはあるがままに観察をする、理解をする、そういうことを重視するという思考法、これが裸眼志向というふうに著者の荒木さんはおっしゃられています。
今まで自分が得てきた知識やこうあってほしいなとかこうあるべきだという目的、そういうレンズというのはどうしたって持ってしまうのかなーって個人的には思ったりするんですよね。
でもそうではなくて、今あるがままに集中をしてみよう、そんなマインドセットの重要性が主に描かれている本になっているんですよね。
レンズ思考というのはビジネスパーソンである限りどうしたって強めていく必要がある思考だし、裸眼思考も重要、だからその両輪で強めていくことが重要だというふうにおっしゃってもいます。
レンズ思考というのはもう強めていかないといけないというのは目的を持って仮説を立ててそれを検証して決断をしていくこういうステップがあるんですけれども、
それって当然ビジネスパーソンでは強めていかないといけないし、荒木さんご自身としてこのレンズ思考を強めていかないといけない気持ちがあまりに強くて失敗をしてしまった過去がある。
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だからレンズ思考を強めるだけではなくて、裸眼思考も強めないといけないんだ。
そのように実体験とともに描かれていたのがとても印象的でした。
そして裸眼思考はどういうステップがあるかというと、あるがままの状況を知覚して、そしてすぐに答えを出さない。
すぐに答えを出さないままチューブラリンの状態をキープする、つまり保留をする状態を作る。
その上でそれをちゃんと自分の中に記憶をしておく、留めておく状態を作っておく。
そういうステップを踏むことが裸眼思考なのだというふうに描かれていて、
その使い分けですよね。レンズ思考と裸眼思考の使い分けができるようになった方が良いと。
これは僕自身の経験としても本当にその通りだなというふうに思いました。
なぜかというと、僕自身が超レンズ思考人間だからだなってこの本を読んで改めて思ったんですよね。
例を挙げるなら、僕自身はアスリートだったので、目標を決めて頑張るということを常にやり続けていたんですよね。
それは大きな大会に対して目標を決めるということもそうですし、
日々の練習に対しても、今日はこの目標で行くんだということを決めたら、体が勝手に動いてしまうんですよね。
脳が無意識的にそこに向かって動いてしまって、体がそこに向かって動いてしまう。
で、それ良いじゃないかって思われる人いるかもしれないんですが、
要は追い込む練習って、その時の自分の体の状態とその時の気温、湿度みたいな状況があるわけじゃないですか。
それにとって本当に適切な負荷というものがあるんですよね。
なので、こうありたいなっていうものに引っ張られすぎると過負荷になってしまうんですよね。
体の負荷として。
なので目的ドリブンで動きすぎてしまうと、本来与えたい負荷より大きい負荷が与えられてしまって怪我をするということが起きるわけです。
そうではなくて、ちゃんと体の状態、体の動き方みたいなものをちゃんと自分自身で感じて、
で、そのトレーニングの負荷を調整するってことですよね。臨機応変に。
それがまさしく裸眼志向ということなのかなって思いましたし、
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これはアスリートの時だけではなくて、常日頃僕自身がレンズ志向駆動になりがちだなって思わされたので、
裸眼志向大事だなって改めて思った本でもありました。
まあちょっと長くなっちゃうんですけど、今回読んでよかった本を振り返ってなんだろうなって思った時に、
僕って実は読んだ本の記録ってつけてないんですよね。記録っていうのは、例えばブックログとかブックメーターみたいな形で記録をしてないんです。
一応よかったなと思う本はノートに書き出しはしているんですけれども、すぐ分かりやすいような形で何冊読んだみたいな記録は残してないんです。
それは何でかっていうと、今何冊だなっていうことが分かっちゃうと、その記録を追い求めようとしちゃうんですよね。
つまり、例えば今年99冊読んでいる状態だとしたら、よしあと1冊で100冊だっていうことに脳が動いちゃうんですよ。
そうすると、もうそれは何のために読んでいるのか分からなくなっちゃうじゃないですか。
そうじゃなくて、裸眼で読書したいから、あえて記録をつけないという話でした。
ちょっと共感してもらえないかもしれないんですけど、僕にとって必要なのは裸眼志向だなって改めて思った本です。
もう7分も喋ってますが、残り2冊ご紹介していきたいなと思っております。
5冊目はハン・ガーンさんが書かれた全ての白いものたちのですね。
ハン・ガーンさんといえば、今年ノーベル文学賞を受賞された作家さんです。
韓国の方ですね。
本書は僕はノーベル文学賞を取られたということで、初めて読んだ本ですね。
この本は小説になるんですが、どういう本かという説明をするのもちょっと難しい本になっています。
頑張って説明すると、タイトルが全ての白いものたちのという通り、
白をテーマに生と死だったり、記憶と忘却だったり、破壊と再生というような2曲のテーマを描いている作品なんですよね。
そしてその文体がとにかく美しいなぁと思うのと同時に、
そのエッセイというのが複数の登場人物から描かれていて、最初からパラパラと読んでいって、
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中盤から後半にかけて、これはとてつもない物語だなということにハッと気づかされるという仕掛けになっているんですよね。
ネタバレになるので内容についてはこのぐらいにしておきますが、
その美しくて繊細な文体と、何かこう力強いメッセージのようなものを感じるその組み合わせ。
これがさっき言った生と死とか、そういった2つの曲を行くという仕掛けと、繊細さと力強さというのが、
奇妙なバランスになり立っているというところにおいて、とてつもない作品だなというふうに思いました。
まあ抽象的な話ばっかりしているので何のこっちゃと思われるかもしれませんが、
エッセイかつ小説というところも含めて、何か今まで読んできたことがない不思議な小説だなというふうに僕は感じました。
どちらかというと映画を見ているような独語感でしたね。
話題作でもありますので、もしよければ読んでみてください。
5冊目はハンガーさんが書かれた全ての白い者たちのという本でした。
そして最後6冊目は小川陽子さんが書かれた体の美という本ですね。
こちらの本はいつか語りたいなぁとも思っているんですが、
本の内容としてはですね、非常に著名な作家である小川陽子さんが、
人間の体の一部分とか、動物の体の一部分とか、
あるいはアスリートの切り取られた一瞬の動きを
類前なる文章力で描かれた16編の作品集になっています。
例えばプロ野球選手、これは一郎選手なんですけれども、
バレリーナとかフィギュアスケーター、こういったアスリートの美しさ、
肉体の美しさとか神秘性みたいなものを描いていたり、
あるいは動物ですね。
裸デバネズミって皆さんご存知ですか?
あの裸デバネズミなので毛がないくて、
出っ歯のちょっと見た目としてはグロテスクというか、
ちょっと気持ち悪いように思っています。
出っ歯の見た目としてはグロテスクというか、
ちょっと気持ち悪いように思えるかもしれないネズミに対して、
ものすごく愛着が湧く、可愛らしいと思えるような文章を描かれるんですよね。
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なんかその観察眼というか、小川さんの目からすると、
こういうふうにこの肉体が見えているのかっていうのが、
ほんと感動する。いちいち感動する文体でですね。
それは個人的にすごく良かったんですよね。
スポーツの一瞬を切り抜く文章というのも非常に良かったですし、
僕自身はなんかそれって本来的な人間らしさだなって改めて思ったんですよね。
これは先ほどご紹介したラガン志向で、
その瞬間を切り取って見て感じたものを文章にした。
まさしくそういう本だなというふうに思いますし、
すごく薄くてですね、読みやすい。
一日で読めるような本なんですけれども、
とてつもないものを読んだなっていう感想を僕は抱きました。
改めてね、この体に対しては今後も研究していきたいなって個人的には思いました。
最後はめちゃめちゃ個人的に良かったなっていう本でした。
もし良かったら読んでみてください。
というわけで前編後編合わせて6冊ご紹介していきました。
何かの参考になれば幸いです。
さて、12月31日ということで今年も大変お世話になりました。
今年振り返ってこのスタイフたくさん聞いてくださって本当にありがとうございます。
この放送を聞いてくださっているのが12月31日かは分かりませんが、
2025年もですね、僕が本から得た学び、気づきだったり、
僕自身が面白いなって思ったことをこのスタイフでお話ししていきたいなと思っていますので、
引き続き聞いてくだされば本当に嬉しい限りです。
そしていつもいいねやコメントをくださる方も本当にいつもありがとうございます。
またいいねと思ってもらえるような放送を目指して頑張っていきたいと思います。
頑張っていきます。
というわけで今年も大変お世話になりました。
また来年もよろしくお願いします。
というわけで今回は以上になります。
最後までお聞きくださりありがとうございました。
ではまた。