っていうのがお金のかからないチューニングであり、節約術であり、安全を買うということであるのでね。よくある質問がサーキット走る人が、空気圧っていくつぐらいにしたらいいですかって聞かれるの。
だいたいやっぱりサーキットに乗ってくるまでは適正空気圧で2.23から5ぐらいで普段乗るじゃない。サーキットに行くとやっぱり空気圧を、僕の場合だと今冷えてたら1.8ぐらいとかに下げてコースインして、
次のアタックするときとかに、僕の場合1.6ぐらいとかから始まってターゲットを1.8、1.9ぐらいで走ったりするんだけど、これは谷口がやってるからじゃあ同じにしようとかってはあんま思わないでほしい。
僕とかは車の挙動に対しての乱れに対しても直すスペシャリストだから、コースインした最初のタイヤの空気圧も低い、タイヤが冷えてるとこでタイヤがなんかちゃんと機能しなくて滑ったとしてもそれをコントロールする技術と自信があるからいいんだけど、
だから誰でも彼でも谷口がそうしてるんだったらそうしようと思う考えはやめていただきたい。ただタイヤの空気圧がやっぱり上がっていってタイヤの性能下がるとこもあるので一番オススメはコースインするときは2キロぐらいでコースインして1周2周軽く走ってピッとに入って空気上がった空気を2.5とか6とか上がったのを2.12にシュッと下げて
走るっていうのが一番安全っちゃ安全だなと思います。
で、一旦空気圧をいじったからには入るときには膨れた空気がしぼんで空気圧が下がっちゃってるんで帰るときにはタイヤサービスかなんかどこ行って適正空気圧に戻して帰ってくださいねってことは伝えておきたい。
タイヤちゃんと冷えてから空気圧が上がる話しましたけどそれより熱が入って熱膨張で空気圧が上がっていくっていうことですね。
空気の膨張って目に見えないじゃん。でもすごいちゃんと膨張するんだよね。
面白い話を一つちょっと入れると、僕ねHKSっていうところの86で筑波の最速を目指してやってた時があるんですよ。
一応自慢ですけど筑波サーキットの箱車の一番速い車はHKSの86だろう。
49秒4。49秒4。
ファイヤー&さんの49秒7よりも速い49秒4。
これは横浜のスリックタイヤで出したタイヤなんだけど。
過去にもいろんなレーシングカーGT500のART NSXだったり、アツネミクGT3、AMG GT3だったりいろんな車が筑波走ってますが。
いろんなレーシングカーが走りますね。
走ってますがフォーミュラ以外で箱車でのレコードタイムはHKSの86だね。
そのタイムは簡単に出たわけではなくてすごい苦労して苦労してトライエラートライエラーぐらい繰り返してノイローゼンになるぐらいやってやっと出したタイムなんだけど。
その筑波に行ってるときのね、ある程度もうセッティングも煮詰まってきて間もなくもうベストタイムが出そうな頃ぐらいの話なんだけど、あるときああいう空力カーって車高のセットが非常に大事なの。
車の上を通る空気の速度より車の下を流れる空気の速度を上げたいから、車の下の空間が狭い方が流速が上がる。
ホースで水を出してるときに先をつまむと水の勢いが上がるのと一緒で、車の下の通るところが狭まればどんどんどんどん車が地面に吸われていくのね。
だけど下がりすぎると入らなくなるから空気が。
なるほど。
遮断してしまう。
そうですね。
そうするとまたダウンホースがなくなって浮いちゃう。
上がるとまた入ってきてダウンホース出て吸われちゃう。
ポーポジングっていうんだけど、吸われたり戻ったりでパッパッパッパ跳ねていくんだよね。
一時F1ですごくありましたね。
そう。それをポーポジングっていうのがね、出ないギリギリのところの車高にセットする。
余すことなくギリギリまで下げたいから。
で、ある時にその良い車高を探してここだなと。
でもパッカーと言われるもうほぼね、足なんか動かない。
もうガチガチの状態で車高が変わらないような状態なんだけど。
ある時はこの車高でもうちょっと上げて、もうちょっと上げようか。
跳ねてきた。もうちょっと上げようか。
良いところの車高を見つけました。
で、翌週またHKSがスクバに行ってアタックをするときに、
前回あんだけ車高を探ったのに、今日ニュータイヤを履いてアタックするとまたポーポジングが出ると。
吸われて離れて吸われて離れて。
おかしいぞ。
なんでって言ったら何が違うかっていうと気温が違うんだよね。
なるほど。
先週よりも今日のほうが気温が10度低い。
で、そうなると空気の粒子がちっちゃくなってて。
密度の問題。
密度の問題で気温が低いほうがダウンホースが出る。
だから今日の気温だとこの車高じゃ走れないって言ってちょっと上げるとかっていうね。
それぐらいね、空気ってタイヤの中の空気だけじゃなくて。
外にいる空気の膨張とか収縮とかでもね、いろいろ影響してくるんだよね。
もちろんエンジンの中に入っていく量も違ってくるからパワーも出てくるんだけど。
だからタイムアタックは寒い時期がいい。
冬がいい。
なるほど。
本当に空気の膨張がいろいろないたずらというか面白さですね。
そういうところもね。
ただあくまで本当に今谷口選手、谷口さんがおっしゃっていただいたのは参考値ということで。
皆さんはね、ちゃんとドアの扉を開けた横に書いてある適正位置でしっかりと走っていただきたいなと思います。
知ってるのかも知りたい。
そうですね。
自分の車の適正空気圧がちゃんとシールに貼られてドアのとこに貼ってあるのを知ってるのかっていうところだったり。
あとは年に4回は最低でも季節の変わりになるように空気圧チェックをしていただきたい。
毎エアゲージで。
先日のアドバンサーキットエクスペリエンスっていうサーキットでやったイベントでも谷口選手それおっしゃってましたよね。
こういう話をさせてもらうときに必ず言いますね。
だっていつも同じ人が聞いてるわけじゃないから。
やっぱりその外気温も関わってくるから年に4回。
日本には四季がありますからね。
そこを膨れる分、上がってる分にはまだいいんだけど下がってる分がちょっとタイヤ的に良くないから。
そうですね。
上がりすぎても良くないんだよ。
やっぱりそのタイヤが膨れた状態だと設置面積が減ってヘンマ網につながったりもするから。
やっぱり適正位置にしておくべきな。
まあでもやっぱりあれですね、コンマ1秒を争うトップレーシングドライバーだからこそそこまでタイヤについていろんな知識を持って始めたんでしょうね。
もだしん。
我々の職業だからこそ空気圧のコンマ1とか車高のコンマ1とかそういうところにね、ちゃんと意味があって恩恵があって大事っていうところにね、
こだわりを取るか。
知ってるんだよね。
ありがとうございました。
さあでも今ここまであの本当にですね横浜タイヤについていろいろこうお話を伺いましたけれども、谷口さんと横浜ゴムってどうやって出会ったんですか?
うーん。
そもそもですよね。
あのね僕がねレースを始めたの30歳って言ったでしょ。
はい言いました。
でその時って僕はスーパーテクノっていうところでレース出てアルテッツアウメイクっていうレースとスーパー耐久のNプラスアルテッツアっていうのに2カテゴリー出たレースだった。
はいはい。
2001年。
その時僕は松本晴彦さんっていう方と組ませていただいて横浜ではないタイヤメーカーでその年は走ったんですよ。
でそのライバルにアドバンアルテッツア、オリド・マラブ・イーダ・アキラ。
おーなるほどあれ。
であのアドバンの方が全然強くて25号車のアドバンアルテッツアとA3号ですね。
36号車トムスアルテッツア、黒沢拓哉さんと元吉が組んでて、アドバン同士がバチバチやってる。
そして僕は違うメーカーでまた違うクラフトアルテッツア、山地新一、松田康二みたいなところとやってるっていうね。
その2001年ずっと僕は他メーカーで1年レースやったんだけど、その時の11月に、その年の終わり11月にマカオグランプリって出ないかと。
誘われたんですよ。25号車アドバンアルテッツアをやってたKTRっていうレーシングガレージに誘われて。
まあもちろんオリドさん達から誘われて。
僕はその時他メーカー側だったんで一応そのレーシングガレージにスーパーテクノテレポのボスにこんなお話いただいたんだけど行っていいですかって言ったらそれはチャンスだ行ってこいと言ってくれて。
でマカオグランプリ行って僕がアドバンカラーアルテッツア乗って走って。
でその時のレースがオリドさんが2位、僕が4位っていう結果だったんですよ。
でラストラップまで3位走っててラストラップで4位になっちゃってすごく悔しくて僕が泣いてたんだけど。
まあでもその1年目のマカオグランプリでとっても良い仕事をしたと。
ストリートレースなんで大体みんなクラッシュするんだけど僕もクラッシュもせず良いレースをしたってことで。
だから横浜さんから来年うちら乗らないかみたいなお話いただいて。
で2002年アドバンアルテッツア25号車にオリドさんと僕が組んで出ることになるわけですよ。
そこからですね2002年から横浜さんとのお付き合いが始まりましたね。
でも2002年から横浜さんとのお付き合いが始まってアドバンというブランドを背負って走って。
でも本当にいろんな経験をさせてもらって今があるようなそんな気がしますけどね。
もちろんそうねいろんな経験をさせてもらってもう22年になるんですよだからね。
一番アドバンだからこそこんな経験ができたって一番思い出深い出来事って何かありますか?
いやもちろんやっぱタイヤテストとかね。もちろんレースのタイヤテストもそうだけど市販タイヤのテストとかもね。
ちょっと変わったテストで言うとスタッドレスのテストで。
普通はまあ北海道とか。
女神子なのか誰もとりあえず凍ってるとこに行くじゃないですか雪道とか。
ある時スケートリンクに車を持ち込んで。
スケートリンクを貸し切って車を持ち込んでタイヤテストやるわけですよ。
いろんなスタッドレスを履いたりするわけなんですけどもちろん織戸さんとかも一緒にいて何人かドライバーがいて。
まあすぐね熱くなるじゃん。
そうですねドライバー同士ですからね。
すぐ急ぐじゃん早く走ろうとするじゃん。
俺はぶつけないけど岡田さんはぶつけるよね。
スケートリンクで。
ぶつけるよね。
で面白かったのがスタッドレスゴムのスリックタイヤ。
そんなのあるんですね。
がテストでやってみた。
試しに。
雪の上で?
氷?
氷の上に。
スケートリンクで?
どう?
いやさすがに溝がないのでこう食わないっていうのであれですかねグリップしたいと思いますと思うでしょ。
あのねグリップするんだよね。
へえ。
意外意外意外。
他のスタッドレスタイヤとかよりも。
いや横浜のスタッドレスあるでしょ普通に売ってるのと同じゴムのスリックタイヤ。
溝がない何にもない。
スリックの方がグリップするんだよ。
そこをね、もうちょっと一回一旗上げてくれないかなっていうところとかも思ってて、
まあ、オリドさんも僕ももうおっさんですが、
まだまだね、車好きの人たちの認知度は他には負けてないと思うんで、
アドバンカラーとオリド・マルブ・谷口・ナボテルで何かの車で、
そうだな、こっちの勝手な思いでいくとなんかレース、
去年ね、出たんですよ、久しぶりに。
スーパー大球最終戦ですね。
オリドさんとね、出たんだけど、
見事優勝もしてラッキーだったんだけど、アドバンカラーの車じゃなかったんですよ。
アドバンアルデッザでチャンピオントリー、アドバンポルシェでチャンピオントリー、
オリド・谷口でアドバンカラーの何かで、またレースっていうのもちょっとできたらいいなと思ったりもしますね。
国内のレースなのか、海外のレースなのか。
国内がいいですね。
そうだね。
我々ファンからすると国内がいいですね。
おっさんですが。
いやいやいやいや、でもやっぱり色々そこに夢を見てるリスナーの方、
そしてモータースポーツファンいっぱいいますから、ぜひ実現できるように頑張っていただきたいと思います。
僕には何もできない。待ってるだけです。横浜から。
でも谷口さんと横浜ゴブの未来、これから非常に楽しそうな雰囲気を感じました。
さて、ここまでお聞きいただきましたけれども、谷口さんどうでしたか、収録の方。
まあ、だいぶ固めの話ばっかりしちゃったんで、聞いてる人もこれおもろいのかっていうね。
全然面白いです。
心配はあるんですが、あんまり聞いたことと考えたことないでしょっていうマニアックな話ではあるなとは思いますね。
あと、今お聞きいただいているリスナーの皆さんに何か告知とか何かあったりしますか。
私ね、のぶチャンネルという意味ね、YouTubeチャンネルやってましてね。
ぜひともね、チャンネル登録していただけるとね、今ならお前さん無料でいいんで、チャンネル登録してください。
わかりました。毎回それですね。
というわけで、谷口のぶてるさんにお話を伺いました。ありがとうございました。
ありがとうございました。
第5回、第6回ではレーシングドライバーの谷口のぶてるさんにお越しいただき、競技用タイヤアドバンA050の使い方についてお話しいただきました。
さて、もう本当にですね、たくさんのお話をしていただきましたけれども、
サーキットでコンマ1秒を争うプロドライバーだからこそこだわっている部分が本当にですね、いろいろと聞けたと思います。
ただやはりお話の中で一番僕が印象に残っているのは、
俺とさんと一緒にアドバンカラーの栄光のナンバー25でつけてですね、
走りたいというですね、谷口のぶてるさんのお話がですね、非常に印象的でした。
さて、この番組では皆様からの感想や質問を大募集しております。
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
Apple Podcast、Spotifyのレビューでも構いません。
こちらをいただきますと大変励みになります。
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは次回のエピソードでお会いいたしましょう。
お相手は勝又智也でした。さようなら。