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こんにちは、ゼロトピックです。
今日のテーマは、先週まで2週間、僕の10Xという会社で、
強制的にWork from Home、リモートワークなり、テレワークとも呼ばれますけども、
家から働いてもらうというのを全社員に強制して実施しました。
そこから学んだことを話していきたいなと思っています。
そもそも何で2週間強制だったかというところなんですけども、
ある事情からそうせざるを得なかったんですね。
その背景はちょっと詳細を説明することは難しいんですけども、
とにかく全社員、あるタイミングから2週間ドンとWork from Homeになったという形でした。
さらにその前提として、僕らの会社はものすごいオフィスで、
しかも近い距離で雑談をベースに仕事することを良しとしているというか、
それによって大きな生産性が出るというような考えを持っている組織です。
そのさらに前段階として、やっぱり情報の流通を良くするためにドキュメント化だったり、
あとは誰がどういう情報を持っているのかという地図を作っておくだったりといった、
各自の情報の格差がなくなるような仕組みを会社としてはかなり徹底して整備しつつも、
大きいものというか難しい、誰もやったことがないような仕事が基本的に業務の9割を占めるので、
その仕事をよりうまく進めるために何かに少しでも詰まった瞬間に会って声を出したら、
隣の人からレビューがもらえたり、すぐ斜め向かいに座っているような、
別の専門性を持つ人間からすぐに別の観点でコメントがもらえたりするという、
それによってすごい細かく緊密なインタラクションが生まれて、難しいイシューが解決できるという、
なので雑談、雑談という面をかぶった相談だと思っているんですけど、
その雑談からスタートするような相談をとにかく発声しやすくするような工夫をオフィスで働くことによって生んでいるという、
そういう前提がそもそもありました。
なのでワークフロムホームについては、一切禁止というわけではないんですけども、
何か特別な事情があるケース以外はあまり推奨していませんでした。
特別なケースというのは、例えばですけど、この新型コロナの騒ぎがある前は、
例えば熱があるわけではなくて、体調としてはそんなに悪いわけではないんだけれども、
念のためみんなへの感染を防ぐために家から働きたいとか、
あとは家庭の事情で何か家にある昼間の時間に一定の時間いる必要があるので、
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今日はワークフロムホームですとか、あるいは集中した作業、そのインタラクションが不要で、
一定作業だけに集中、没頭できるようなタイミングであれば、
そういう時に限ってみんなにちゃんと集中をして迷惑がかからない範囲で、
ワークフロムホームは自立した個々が活用すると、そういう前提でした。
今回、新型コロナウイルスに関連して、とにかく外部環境が大きく変わっていっているタイミングの中で、
僕らもその煽りを受けて2週間強制的にワークフロムホームをやったという流れです。
それでやってみて、昨日全員からフィードバックをもらうような機械を作ったんですね。
そうすると結構わらわらと出てきて、
例えば家のWi-Fiとか椅子とかデスクみたいなハード環境が整っていないと、
すごく仕事の生産性に問題があるよねみたいな話がありました。
この問題については、とはいえ個々が解決できる範囲で、
というか会社が介入しづらい部分なんですよね。
家に誰が住んでいるかとか、どのぐらいの広さかとか、
そもそも椅子を置けるんだっけとか、Wi-Fi引けるんだっけみたいな、
そういう問題って僕とか会社が介入して解決するのはすごく難しいので、
その点については自律的に解決をお願いしますと伝えてあって、
しかもそれは一定個人で解決方法が見出しやすい問題なので、
課題としてはあがったけど、大きなイシューではないかなというのが共通の認識でした。
他方で、これはかなり難しいというか、
ワークフロームフォームならではの大きな問題だなと感じたのが、
まさに先ほどの雑談をするコストがすごい高いというところですね。
まず第一に、アテンションを取るのがすごく難しいなと思っていて、
基本的にみんな仕事があるので集中をしている中で、
はっと気づいたときに、例えばオフィスにいる状態だと、
そういえば誰々さんってちょっと声をかけると、
イヤホンを外して会話ができるみたいな、
雑談をスタートするコストがものすごく低かったのが、
例えばワークフロームフォームだと、チャットツールとして僕らスラック、
ビデオチャットツールとしてZoomを導入しているんですけれども、
このスラック上で、まずそごがないようなメッセージをメンションで通知して、
その上で必要があれば、少し相談したいのでといって、
Zoomのリンクを相手に対して送って、
そのZoomのリンクを開いてもらって、お互いが入って会話を始める。
会話をするときにも、かぶると聞こえづらいので、
話題ではミュートにして、みたいな工夫をするっていうので、
これまでオフィスにいる中だと、その場にいて声を一言発すれば、
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雑談が始められたのが、ステップがおそらく10倍ぐらい増えたんですよね。
背景伝えたりとか、ボタンを押してとか、リンクを上げてっていう、
そういうスタートするまでのファネルが深くなってしまうと、
やっぱり人って抵抗感を感じるので、すごく心理的に始めづらい。
そもそも物理的にも始めるための手続きというか、
コストがすごく高くなってしまうっていうのが、
まさにワークフロムホームの問題でした。
冒頭申し上げた通りに、やっぱりインタラクションがすごい重要なタイミングで、
そういう仕事をしているというふうに自認しています。
例えば僕らが今作っているものとか、やっている事業っていうのは、
僕らだけで完結するようなものではなくて、
事業開発と開発チームとの緊密なコミュニケーションが必要だし、
事業開発の先にはパートナーがいて、
パートナーとのコミュニケーションが必要だし、
そこで上がってきたものをまた開発っていう流れで、
すごい3社間で極めて細かなコミュニケーションが必要なものを作っている状態。
そういう特殊な環境も相まって、
前例がないものをやる。
それが日に何個も何個もあるんですけど、
前例がないものをやるときのインタラクションが落ちてしまうというのが、
明確に生産性を下げているなというのを感じました。
これは大きいイシューだし、
しかも世界中のワークフロムフォームをやっているような会社の事例を集めても、
この点について解決しているような事例というのはないんですよね。
特にうちに北井雄介さんという、
メルカリユースでメインで仕事をされていた経験のあるエンジニアがいて、
彼は自称ワークフロムフォームのプロだというふうに自分で言っていたんですけど、
それでも無理ですねと言っていましたね。
このレベルのクオリティの仕事をワークフロムフォームで仕上げていくのは、
かなり生産性がきつかったり、
誰かがやった変化にコンフィクトが起きやすかったり、
そういうことが発生していて、
彼をもってしても、プロをもってしても無理だし、
事例を調べたけれども、
37signalsとか、もちろんGoogleとか、
そういうワークフロムフォームを推奨しているような会社の事例を見ても、
まさにこの点はテクノロジーで解決できるものが今存在していないというのが、
僕らの結論でした。
今後どうするかというのも一応その中で話し合って、
いくつか策として出てきたんですよね。
一つは例えばチャットツール、
音声ディスコードみたいな、
ボイスチャットツールを常時接続しておいて、
すぐに声が上げられるようにするなどが上がったんですけども、
やっぱり雑談をしたいものを基本的には集中をしている状態なので、
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スイッチをオンオフにするみたいなものとか、
パッと話しかけた時に、
オフィスに言うと誰誰を見て誰誰さんと言うけど、
ディスコードだと誰誰さんと言ったとしても、
その時その人は繋がっている保証はないので、
結構そこが難しいなと思いました。
あとは基本的に作業に集中している時間はそういう時間なので、
もしかしたらそういうものを切っている可能性もあるので、
ちょっと難しいと考えて、
僕らとして出した結論は、
Zoomのアプリは常に立ち上げておいて、
とにかくビデオチャットをものすごい雑談のようにカジュアルに使うって
方向に倒してみようっていうのを、
今取れるプラクティスの一個として、
解決策として採用しました。
具体的にはめちゃくちゃ簡単なんですけど、
全員Zoomアプリは常に開いておいて、
誰かに相談したい時は、
スラックとかでメンション付きでこのリンクを投げて、
話したいですって投げるっていうのを、
どちらかというと、
これまでよりもはるかに積極的に活用しようと。
雑談というか、
声によって目を見て話すようなコミュニケーションを通じて、
激しいインタラクションという、激しいはちょっと言い過ぎですかね。
緊密なインタラクションを積極的に起こすようにしようという方向。
その手法はZoomでビデオチャットという形にしました。
ただリンクを投げた時に相手が気づかなかったり、
例えば集中しててスラック閉じてるみたいな状況は全然あり得るので、
来なくてもしょうがないという形にすると。
もし可能であれば一言何々ついてって言ってあげると、
周りの人も気づいたタイミングで自分も後から参加するとか可能なので、
そういう流れがいいんじゃないかなというところに落ち着きました。
はい。
僕らみたいなIT系をメインというか、
ソフトウェアを作ることをメインにしているような会社だと、
こういうワークフロムホームのノウハウって結構一定の水準を作りやすいとは思うんですけども、
僕の近い人だと妻は全然そうではない会社で大企業に勤めている中で、
彼女も今基本的には会社には出社するなと言われていて仕事してるんですけど、
すごく難しそうにしていますね。
特に社員のリテラシーを揃えるってところが一番、
大企業だと苦労するところなのかなというふうに横から見ていて思います。
特に50歳過ぎて初めてZoom使う人とか、
このどのボタンを押したらいいのみたいな話をよく聞かれるらしくて、
チャットの文化も慣れてないんで、
いちいち長いメールを送られてきたりとかするっていうので、
かなりこういうところだと大きく生産性が下がっているんだろうなというふうに思いました。
あるいは工場とかの社員の方は、
特にこういうコミュニケーションというよりは工場での生産業務だったり、
品質保証業務だったりが主なので、
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そういう方々は今後どうするんだろうなっていうのが結構不安ではあるところですよね。
生産を止めているラインもたくさんありますし、
トヨタとかも生産を止めていたりするので。
はい、というので、
昨日ちょうど小池裕子さん、都知事が記者会見を開いていましたけど、
東京でも基本的には不要不急の外出はしないでと、
仕事も基本的には自粛をお願いしますという会見をされていました。
あの会見を一部指示というか結構初めから見ていて思ったのは、
やっぱり東京都はすごい慎重にやっているなという感じがします。
例えば武漢とかですと、一斉に停止の命令を出しているんですけども、
東京都は3月の後半で予定されていた東京ドームだったかのイベントについても
自粛をひたすら要請するみたいな形で、
事業者が応じるか応じないかは事業者に依存しているという状態で、
補填もすべきかどうかはまだ答えがないみたいな回答をし続けていて、
基本的には各企業に対してもいわゆるロックダウンみたいな
すべてを封鎖するということに対してものすごい慎重で、
自粛の要請、自粛の要請と来ているところがあります。
ただ昨日の会見にはすごい一定の効果があったかなと思っていて、
非常に重要局面であるということをかなり何度も強調されていたので、
その後法人メディアとかもちょっとこの前の3連休の浮かれた雰囲気に対して
ピシャリと釘を打つような報道をしてくれるんじゃないかなとは期待しています。
東京の感染者数もまさに指数関数的な増加をしそうだという話で、
昨日41名だったかな、新しい感染者が出たという話でしたね。
あれも病院関係者、要は感染者が出た病院の中での感染が10名という話だったので、
やっぱりちょっとクラスターをどう分離していくかというのが今後重要な局面なんだろうなと思います。
そう考えるとやっぱり前回の埼玉のK-1のケースはものすごい痛かったんだろうなと、
正直ただごとじゃないですよね。
僕が国を経営していたり党を経営していたりする人間だとしたらふざけんなという話かなと思います。
今回はそんなところですかね。
2週間の強制のワークフロムホームから学んだことというテーマで今回はお話ししました。
ワークフロムホームについては結構いろんな会社さんがプラクティスを発表してくれているので、
割と初めはそれにそのまま乗っかる、スクラッチや頭で考えるというよりはそれに乗っかりつつ、
自社で発生する問題としてユニークなものに個別対処していくというのが一番早いんじゃないかなと思います。
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今回は参考にしたのはグッドパッチさんの記事を見たりして、
これ結構そのまま使えるなと思って一部そのまま導入したりしたので、
そのリンクも概要欄に貼っておきたいなと思います。
では気に入っていただいた方、ぜひツイッターなどでハッシュタグゼロとぶつけてフィードバックいただいたり、
あとはこのポッドキャストのフォローをお願いできればと思います。
このポッドキャストのフォロワーも200名をSpotifyで超えてきていて、
結構いろんな人が毎日聞いてくれているんだなというのと、
1人あたりの1ヶ月の視聴時間が本当に数時間を超えているというところで、
ものすごい深くエンゲージしていただいてありがたいなと思っています。
こういう話を聞きたいなみたいなのもぜひツイッターで書いていただくとか、
あるいは恥ずかしければ僕にDMぶん投げてくれると絶対に反応しますので、
そちらもよろしくお願いします。
それではまた。