00:05
心理師わたるんの働くをカウンセリングするチャンネル。 今回は、いい感じに一年を振り返られる方法についてお伝えします。
みなさん、今年も一年、大変お疲れ様でした。 公認心理師・臨床心理師のわたるんと申します。
このチャンネルでは、あなたの週末のお時間を少しだけいただいて、就職や復職など、働くのサポートをしてきたカウンセラーが、主に社会人の方々に役立つような
カウンセリングの豆知識や心理師のあれこれを簡単にお伝えしています。 この回を収録しているのが年末も年末でして、もう世間はお休みムードなわけですが、
そんな時期はいろんな人から、今年はいかがでしたか?と聞かれること多いんじゃないでしょうか。 僕も何度かそんな風に聞かれまして、その時は
いやーまた1年を無駄に消費しましたわ、とか、 まあ来年一発当てるんで、とか、いい意味で適当に意味不明な回収をするわけなんですけれども、
実際は自分どうだったんだろうなぁと少し真剣に考えるわけです。 今聞かれているあなたはどうでしょう。
それで1年を振り返る時というか、過去を振り返る時って、頭だけで考えると荒る方向に、大抵ネガティブな方向に行くことが多いんですね。
あの時のあれは失敗したなぁ、あの時の同じ失敗したし、なんて自分はダメなんだ。 きっと来年もダメなんだろうなぁ、という感じです。
皆さん身に覚えがあるんじゃないでしょうか。 ちなみにこんな風にぐるぐるネガティブな思考が止まらないのを、反数と言います。
詳しくは過去の回でお話ししてますので、概要欄に貼っておきますね。 さらにちなみにですが、この反数の回、今年僕のチャンネルの中では一番多く聞かれた
エピソードのようです。 純粋に聞いていただいて嬉しいなぁと思ったのと、なんとなく皆さんの困り感が見えた気がして良かったなぁと思っています。
来年はこの辺を詳しく掘り下げてみようかなぁなんて思っています。 そんでこの反数を避けながら1年を振り返る方法としてお勧めなのが、簡単に言うと
書いて見える化するというものです。 どんな風に見える化するかというと、1年間を横軸に置いて、
そんで自分の充実感とか幸福感を縦軸に置いてグラフみたくするというのが有名なんです。 ちょうど株価のチャートみたいな感じのイメージですね。
これをライフチャートとかライフラインチャートとか言うそうですが、多分名称はそんなに固まってないと思います。
これですね、僕の所属していたリワークデイケアという休職している社会人が復職するためのリハビリ期間でも使っていましたし、
少しやり方を変えると僧侶性障害、いわゆる僧鬱病という精子疾患の治療にも役に立つんです。 今回はこのライフチャートについて詳しくやり方を説明していきます。
03:12
そうですね、さっきざっと説明しましたが、このライフチャート1年だったら1年、今までの人生だったら今までの人生を横軸に取って、
その時の幸福度や充実度を振り返りながら縦軸で数値化してグラフとしてつなげていくわけです。 ガチでやるならしっかりしたA3の紙を一面に使ってもいいかもしれません。
今年を振り返るなら横軸は1ヶ月刻みで1月から12月まで。 縦軸の幸福度や充実度は例えば0点を真ん中にして最高を100、最低をマイナス100とかにしてみるといいかな。
そこにはですね、これという決まりはありません。 それで幸福度や充実度は完全に主観的なものなので、どんな状態を0にするのかも自由です。
要は時間を通しての上がり下がりを見ていくんですね。 そしたらですね、次はこの1年1ヶ月ごとにどんなことがあったかなーって思い出してみてください。
例えば僕の例だと、1月は病院の感染症対策で大変だったなぁとか、 5月にコロナウイルスが語呂になって世間は日常を取り戻していって自分も飲み会が増えて楽しかったなぁとか、
職場で今年度の目標を聞かれた時に勉強会の発表を積極的にやるとか言っちゃったもんだから、 秋ごろは怒涛の発表ラッシュで大変だったなぁとか、いろいろイベントが出てくるわけですね。
それでその時の充実度や幸福度を点数化していくわけです。 僕の場合は感染症対策が大変だった1月はマイナス10点、
飲み会ができるようになって5月は30点、 勉強会の発表が重なった秋ごろは大変だけど達成感があったから20点とか、そんな感じで点数をつけていくんです。
そしたらグラフなのでその点数の位置に点をつけて線でつなげていくわけです。 そんな風にして1年間の自分の幸福度の上がり下がりが見える化できるわけですね。
まさに人生山あり谷ありで、1年間全く無風のゼロ点という方はいないんじゃないかなと思います。
これですね。今回の僕の例は3つのイベントを挙げましたけど、 当然細かく思い出せば思い出すほど精密なチャートが出来上がります。
こんな風にチャートとして見える化すると何がいいのかというと、 見える化することでちょっと客観的に自分の1年を振り返ることができるので、
自分の失敗ばっかり思い出して余計落ち込むなんてことが少なくなります。
どなたにも良い時期と悪い時期があったんじゃないかなと思いますので、 それを半ば強制的にバランスよく思い出してバランスよくプロットしていくということができるという感じですね。
失敗ばっかりの1年経ったという結論にしにくくなるということです。 そしてもっと大事なのはこれですね。
06:05
自分の幸福度が落ちて、そこから持ち直したタイミングというのが誰にでもできると思うんです。 そこをですね、どんな風に自分が持ち直したかというところに自分のストレスを乗り越える強みがあるんですね。
そこを抑えられるというところもライフチャートを使うメリットですね。 ちょっと余談ですが、自分の気分が落ち込む時と自分がそこから持ち直す時って実は人によってパターンがあるんです。
カウンセリングではそういう自分のパターンを振り返って理解していくことで、よりその人が生きやすくするサポートもやってるんですね。
なのでもし余裕があれば自分が持ち直した経緯を振り返って自分の勝ちパターンというのを抑えられるといいかもしれませんね。
というわけで改めて皆さん今年も1年間お疲れ様でした。 この1年いろんなことがあったかもしれませんが、まずは1年終えられたことをねぎらいましょう。
そしてできればライフチャートを使ってご自身の悪かったことだけじゃなくて良かったことも思い出していただければと思います。
では今回はここまでお休みなさい。ここまで聞いてくださってありがとうございました。 また来年をお楽しみに。