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ボイスドラマで学ぶ日本の歴史 ナビゲーターを務めます熊谷陽子です。
この番組は日本の歴史の時々で、命を削りながらも懸命に生きてきた人物にスポットを当てて、ボイスドラマとして再現いたしました。
このプロローグでは、本編をより楽しんでいただくために、物語の時代背景、 登場人物、またその時に起きた事件などを簡単にご紹介するエピソードです。
歴史について詳しい方は、いきなり本編からお聞きいただいても楽しめる作品ではございますが、それも含めて簡単におさらいしたいなぁと思われましたら、ぜひこのプロローグから聞いてください。
それでは早速、シーズン4のエピソードをご紹介していきましょう。
今回取り上げたのは、あこう事件。そうです、あの誰もが一度は耳にしたことがあるであろう、中心蔵の元となった実話の事件です。
このあこう事件を簡単に説明しますと、元禄14年、1701年3月14日に、あこうの国、そうですね、今の兵庫県の西の方あたりですね。
このあこうの国の藩主、朝野匠の神が江戸城松の大廊下と言われる将軍に越見する部屋に続いている大廊下で、皇家旗元の喜良光助之助に対して起こした忍状事件です。
忍状というのは刀に傷と書くのですが、刀を抜いて斬りかかって怪我をさせた事件でして、実はその当日江戸城では時の将軍徳川綱吉が朝廷からの使者を招いて接待をしている最中でしたので、
この忍状事件に綱吉が激怒したんですね。朝野匠の神を即日切腹。朝野家は老いへ断絶。これはかなり重い罪、この重い罪を受けることになってしまうのです。
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まあ江戸城内で忍状事件を起こしてしまったわけですから、この重い罰を受けるのも真っ当な判決ではあったんですが、朝野家の家臣たちは消せなかった。
それは斬られた斬ら小助之助は生きていて、何にも罰を受けなかったからということだったんです。というのも、当時の武士の習わしというのは、喧嘩両正敗というのが鉄則だったんですね。
まあ襲われた方も襲われる何かの理由があるから襲われたんだという、そういった考え方。ですので、喧嘩両正敗だからどちらも罰を受けるというのが一般的だったようです。
この斬らに対する無罪処分に対して朝野家の家臣たちは奮起するんですね。朝野家の国賀老という、まあ国賀老っていうのは参勤交代なんかで殿様が江戸に行っちゃってる時にですね、留守を預かる事実上のトップの家臣ということなんですが、
朝野家の国賀老、大石倉之助、この倉之助を中心に、うよ曲折ありながら最後は残った47人のいわゆる四十七士ですよ。
この四十七士が1年半後の元禄十五年、1702年12月14日の深夜に、斬ら邸に侵入して見事斬ら小助之助を打ち取って、自身の老家の仇討ちをやり遂げるんです。
この仇討ちに江戸支柱は、よくぞ仇討ちをしたと喝采を浴びるんですが、この実行犯、47人のうち46人が討ち入りを幕府に報告して、その後幕府の指示に従って全員が切腹するという事実。
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まあ46人ですよね。
四十七士、一人足りないそうなんです。
一人だけ行方をくらました人がいるんです。
まあそれ以外の46人が切腹するという事件なんですが、この人情事件が起きた47年後、これは四十七士にかけたとも言われているんですけれども、
47年後、1748年の8月に武田勲らによって上方大阪で発表されたのが、
奏本中心蔵という人形浄瑠璃劇、これが現代にも続いている中心蔵の元になるものなんですね。
この作品、発表された当初から連日電野大入りも大入り、前代未聞の観客数を厚めに集めたという、まさに江戸時代の鬼滅の刃みたいな感じですかね。
芝居小屋の運営に困ったら中心蔵をやれば持ち直すと言われるぐらい、江戸文化を代表する一大大エンターテイメントとして社会現象になっていくんですね。
浄瑠璃以外にも、歌舞伎、講壇、儀作など様々な円溜めに派生して、歌舞伎の中心蔵は、令和の現代に至るまで、もう一年たりとも途切れることなく上演し続けられているんですね。
この奏本中心蔵、全編通すと、なんと約22時間。
こういった超大作だったんです。
ですが、私どもがお送りする、この本作では、この元となっている実際にあった阿光事件に焦点を当てて、全5話でお話が展開されていきます。
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阿光事件。
時を越えて、人々がここまで熱狂する、この事件の本質というのは、一体どこにあったのでしょうか。
なぜ、匠の神だけが罰せられたのでしょうか。
匠の神の説服から、斬らて討ち入りまで、約1年半のうよ曲折ありましたけれども、これは一体何の時間だったのでしょうか。
事件に対する実際の江戸市中の反応は、果たしてどうだったのでしょうか。
また、気になる47市のうちの姿をくらました。
そして、46人は切腹となりましたが、幕府側からは、この討ち入りをどんな風に見ていたのでしょうか。
このように、たくさん盛りだくさんに、またもや本作ならではの解釈を加えながら、阿光事件を紐解いてご紹介できればと思っております。
そして最後に、私が個人的に注目していただきたいのが、大石倉之介の息子、大石力。
両名を松野城と言いますけれども、この大石家の長男として生まれて、父親との角質がありながらも、まっすぐに武士の子として成長し、最後は47市の一人として、15歳で討ち入りして、16歳で切腹という壮絶な人生。
これもまた、涙なしでは聞いていられない内容となっております。
ボイスドラマで学ぶ日本の歴史 シーズン4 阿光事件 倉之介の流儀
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どうぞ最後までお楽しみください。
本編の各エピソードには台本書き起こしのノートのリンクを貼っておりますので、ぜひこちらも合わせてご覧ください。