00:00
8番のうろ覚え昔話第4回 ウサギとカメ
あるところにパラレルワールドがありました。 その世界には
人間も肉食動物も存在しておりませんでした。 人間並みの知性を持った草食動物たちが
仲良く暮らしておりました。 ある時、ウサギがリクガメに話しかけました。
カメさん、カメさん。 何か面白いことがしたいなぁ。
何だい、ウサギさん。何がしたいんだい? 一緒に競争でもしないかい?
かけっことか、どうかな? ウサギさん、それ本当に言ってるのかい?
どうして? だってさぁ、
君、僕がノロマなことを知っているだろう? そして君はとっても素早い。
そうだね。 だから君が勝つのは
歴然じゃないか。 うーん。
確かにそうだね。 そんな
じゅっちゅう吐く君が勝つみたいな 勝負ごとをして君はそれで楽しいのかい?
そんなものに勝って 君のプライドは大丈夫なのかい?
もし万が一負けたら君のプライドはズタボロになるけれども それでもいいのかい?
ていうか、そんな 自分が勝って当然な勝負に勝って何が楽しいんだい?
まずそんな勝負を吹っかけたことが 世間に知られたら
それは君にとって恥じゃないのかい? そう言われてウサギは考え直しました。
確かに僕が浅はかだったかもしれないね。 そんな
じゅっちゅう吐く君が負けるような勝負をしてもねー 意味がないかもしれないね。
そうだろう。 亀が言いました。
そしてウサギは続きました。 それじゃあさあ
もっと有意義なことを一緒にしようか。 そうだね。
03:01
何をしようかね。
ウサギは言いました。 それじゃあ一緒に筋トレでもしないかい?
それなら二人で一緒に たくましくなれるよ。
そして筋トレの後一緒に タンパク質が豊富な
タンパク質いらねーや、僕ら。
タンパク質は特にいらないね。 草食動物だもんね。
言ってて気づいたよ。
まあとにかく筋トレの後一緒に美味しい 野菜でも食べに行こうじゃないか。
そうだね。 亀は答えました。
きっとそれがいいよ。そっちの方が きっと楽しいし
それに 強くなって美味しいものを食べることはいいことだね。
そういうわけで ウサギと亀は特に勝負をすることなく
楽しく一緒に筋トレをしてその後美味しい 野菜を食べることになりました。
めでたし、めでたし。 はい、そういうわけでですね
明らかに自分が有利な 勝負を他人に吹っかける時はですね
まあ 勝負をする場合はやはり勝つのがいいかと思いますけども
周りが おいおいそれは君にとって超有利じゃんとか思えるような勝負は
そんなこと、そんなものに勝っても特に 名声を得られたりはしませんのでね
なるべくその周りには自分が有利だと 悟られないように
何らかの策を漏してから そういう勝負に挑んだらいいかと思います。
それでは最後まで聞いてくださりありがとうございました。
おしまい