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2023-03-24 14:45

895. 地球温暖化を普段は宇宙を見る衛星が解明!?【埼玉大学】【X線天文学】

地球温暖化をX線天文学の人工衛星が観測!?普段は宇宙を見る人工衛星が、地球を"たまたまみちゃうデータ"を使って、地球大気の謎に迫る!


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ソース

https://www.saitama-u.ac.jp/topics_archives/2023-0214-1406-16.html


00:01
1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。今回は、地球温暖化の証拠、これをなんと普段宇宙を見ている人工衛星が発見した、そんなお話をしていきたいと思っています。
地球温暖化、最近はもう本当に常に言われている地球の環境問題の一つですが、それを人工衛星のデータ、しかもこれまた面白いのが、普段使えるようで使えない、なんかいわば廃棄食材のようなデータを使って、
地球の環境に言及した、そんなユニークな研究、こちら紹介していきたいと思っております。 ぜひ最後までお付き合いください。
3、2、1、インディション、スペース、
JAPAN TALK。 笹木涼の宇宙話。
2023年3月24日、始まりました、笹木涼の宇宙話。 このチャンネルでは1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の涼が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
ということで本日でエピソードが895話目を迎えているというところになります
基本的には1日1話完結っていうところでお話ししているので
気になるタイトルから聞いていただく方がいいかなと個人的には思ってるわけなんですね
自分の興味ある宇宙のワード検索の窓にポチッと入れると大体宇宙話出てきます
さすがに895回もやってるのでそういうの出てくるので
そういうの聞いてもらって面白いなと思ったら是非チャンネル登録していただいて
毎日毎日宇宙楽しんでいただけたらというふうに思います
そんな感じで今回お話しするのは宇宙のネタなんだけど
地球環境、地球温暖化についての研究を進められたっていう
非常にユニークな研究を紹介していきたいと思います
しかも今回研究実施しているのが僕が大学院にいた時に助教でいらっしゃった
今埼玉大学の準教授をやられている勝田さんという方とか
あと他の方も結構関わりが深かった方が多い
教長に並んでいる方がねっていうところでちょっと面白いなと思ったので
紹介していきたいと思います研究内容
何をしたかっていうと
人工衛星の観測データを使って地球の大気が
だんだんだんだん収縮してしまってるんじゃないか
そこについて言及した研究ですね
地球温暖化によって地球の大気がどんどんちっちゃくなってる
これはまずいんじゃないのかっていうようなそういう研究が出ていたというようなところになってるんですよ
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大丈夫ですよこのタイミングだと何を言ってるんだと
宇宙を観測する人工衛星が地球環境を解き明かすなんてピンとこないじゃないですか
基本的には
人工衛星って大きく3つぐらいかなに分けれるかなと思ってて
一つが天文衛星っていうような形で
宇宙方向を見るつまり地表にはあんまり興味を持たずに
宇宙方向を見て僕たちに背中を向けているような状態ですね
そういった人工衛星そしてもう一つが地球を観測する
これがまあよく宇宙ビジネスとかそういったところで使われるような人工衛星で
地上を観測することによって例えば森林の量
森の量を見たりだとかあとは水の状態を見たりとか
災害現場の航空写真みたいなのを人工衛星から撮ったりとか
そういったことができるこっちに顔を向けてくれている人工衛星
あとは3つって言ったけど一番最後のがマイナーで人工衛星同士の通信をつなぐためのものだったりとか
そういうような宇宙空間にいても結構仕事がいろいろ違うなっていうところが
人工衛星の役割によってあるんですよ
そんな中で今回は地球環境特に地球温暖化の影響で
大気地球の大気がどうなっているかを観測したっていうところなので
なんとなく地上を見ている人工衛星使うんじゃないかなと思うじゃないですか
これがね不思議と違くて
今回の研究は宇宙方向をいつも見ているはずの人工衛星のデータを使って
地球の大気を観測するそんな研究になっております
どういうことか説明していきたいと思います
人工衛星で天体を観測しようと思ったとき
大体この位置にこの天体があるからって言って望遠鏡をグーって向けるんですよね
ただそれって僕たちが右向く左向くみたいなこういうスピードではなくて
やっぱりゆっくりゆっくり姿勢を変えていったりとか
あとは次その次それの前にどんな天体を観測して
次どういうものを観測しようとしているのかみたいなところで
姿勢の制御っていうのは色々変わってくるんですね
そんな中で人工衛星がそんなすぐに右向き左向きできないっていう中で
例えばある天体を見ようとしていると思ったときに
その時例えばその天体が地球の裏側にあったとします
つまり自分人工衛星からしてみれば
いや今ってそもそもいつも宇宙方向を見てるけどそれもできないし
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なんなら見たい天体見ようと思ってるのに
地球の裏に隠れて見えないやみたいな状態になるんですね
でそんな時にじゃあどうするか
そうしたらもうその天体の方向に向けた状態で
人工衛星地球の周りをぐるぐるぐるぐる回りますと
そうなってくると頭の中でボールを描いてほしくて
なんか適当に円描いてください頭の中で
人工衛星はそれの周りを反時計周りにぐるぐるぐるぐる回っている
その見たい天体が頭の中に想像したQの左側にあるとします
で今人工衛星は右側にいます
そうするとどうなるかっていうと地球を見るしかないんですよね
ただ地球を見るっていうのは望遠鏡の性質上できないので
基本的にはこのあたりではだいたいオフになっていることが多かったり
地球のことを観測している時もありますね
それでこの望遠鏡がだんだんだんだん上がってきます
左反時計周りに左回りにぐるぐるぐるぐる回っていくので
だんだん地球から頭を出して見たい天体
Qの左側にあった見たい天体に対してようやく望遠鏡の頭っていうのが
そこを向くことができるような角度まで持ち上がってくるというような状態になるんですね
ただこれ地球からちょっと人工衛星が顔を出したタイミングだと何が起こるか
これは地球の表面って上空何十キロとか何百キロみたいな
何百キロは嘘か
に対してどんどんどんどん空気っていうのは薄くなってるけど存在はしてるんですよね
なので地球の地表からようやく天体見えたってなっても
なんだろうな天体を観測してみても地球の大気を通過した光しか数えられなくなるんですよ
でそこからだんだんだんだん人工衛星さらに回っていくと
地球の裏側までもう一回到達して
天体を地球の大気の影響関係なく綺麗に観測することができる
みたいな感じでそれを繰り返して人工衛星っていうのは観測をしていくわけなんですね
じゃあ今回これ研究のものすごくユニークなところっていうのは
今までこの地球の大気に遮られて綺麗に見えてなかったところっていうのは
あんまりデータ活用されてなかった可能性が大きくある
なんだろうなイメージ的に言うと食べれるけど捨ててた食材みたいな感じで
そのデータもったいないじゃないですか
しかも地球の大気越しに天体の観測データが得られてるってことは
ここのデータをうまく使ってあげることによって
本来見たい星の光が100で飛んでくる予定のところが
地球の大気を通ったことによって70ぐらいまで60ぐらいまで減衰していた
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ってなれば地球の大気ってそれを遮る分だけの分量があるんだな
っていうことを理解できるんですよね
こういった感じで光がどれだけ吸収されるかっていうところによって
その間に一体どんな物質があるのかを見ようとする研究っていうのは
実は宇宙空間ではよく行われていたんですよ
この吸収っていう現象を地球科学にも応用してあげようっていうのが
今回の研究で実際に宇宙を見るはずのX線天文衛星
宇宙からのX線を見る衛星っていうのの観測データを見て
地球からひょっこり天体が顔を出した時の観測データから
綺麗に取った観測データまでを合計すると
じゃあ地球の大気が今どれぐらいの密度で
どれぐらいまで広がってるのかっていうのを計算することができる
というような そういう手法を用いたんですね
これによって何を行ったか
地球温暖化っていうのがどんどんどんどん進んでいく
地球環境がどんどん変化していくっていうところになった時に
地球温暖化に伴って地表っていうのはどんどん厚くなってる
イメージあると思うんですけど
高度20キロ以上の上空の大気っていうのは
冷たくなるっていうふうに言われてるんですよ
で これ冷たくなった結果どうなるか
これはさすがに皆さんもよくわかるんじゃないかなと思います
ここは僕もピンときました
寒くなると空気がどんどんどんどん小さくなっていく
収縮していくんですね
物を熱すると空気がどんどん膨張するみたいなのが逆で
冷たくなっているから
高度 高い部分のところの空気っていうのは
地球温暖化のせいでどんどんどんどん収縮してくると
これを長い期間 今回の研究期間で言うと
28年間かけて
いろんな人工衛星のデータを書き集めてみたところ
この28年間の間で
1年間にだいたい0.5%のペースで
どんどんどんどん上空の大気が薄くなっていってるってことが
明らかになったんですね
つまり これは地球温暖化によって
上空の大気 特に今回の研究で言うと
上空70キロから115キロっていうところの範囲の空気っていうのが
どんどんどんどん小さくなっていく
どんどん収縮していくっていうところが
見られていたっていうところが発見されたんですね
この空気が小さくなっていく
収縮していくペースっていうのは
計算で求まっていた
計算的にも予想されていた収縮度合と
おおむね一致しているというところになっていて
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ここの一致しているところっていうのが非常に重要で
計算で予見されていたところと
実際の観測データ 比較してあげたところ
こういったところの整合性がしっかり取れた
っていうのが今回の研究の面白いところですね
なので 地球温暖化によって
いろいろ大気の環境が変わっていくっていうところは
しっかりと目を向けなきゃいけないところですし
あとは やっぱりこの研究のユニークなところは
普段 宇宙をずっと見ている人工衛星が
言い方はあれですけど
たまたま見ちゃう 地球大気越しの天体のデータ
食べれるけど捨てるみたいなデータっていうのを使って
なんと 宇宙の謎を解くんじゃなくて
地球の謎を解くっていうことに成功したっていう
そういうお話でしたね 今回の研究は
これは非常にアイディアもかなりユニークだし
そうですね こういう研究ができるっていうのは
人工衛星がどういう姿勢で
どういうデータを持ってて
あとは想像を膨らませると
そうしたら地球の大気観測できるかもしれないじゃん
っていうところの発想に至るっていうのは
やっぱ面白い部分なんですよね
本当にすごい方だったので
僕が大学院生としていたときに
助教でいらっしゃってたときもすごかったので
さすがだなっていう めちゃめちゃ本当に
すげえなって思いました
で やっぱりこういう研究が実はあんまりできない
それ用の人工衛星打ち上げるみたいなところとか
実はあんまりやられてなかったみたいで
こういったところをあえて 他の分野から切り込んでいくことで
逆に今回X線天文学っていう分野の
人工衛星使ってたんですけど
この人工衛星がどれだけ有用かみたいなところっていうのを
アピールできる それまたいいチャンスだったのかなと
個人的には思ってます
そんな感じでなんかこう
もったいないデータをしっかり使えるの
すごいなって思ったりとか
やっぱり物事ってアイデア勝負だよね
みたいなところで共感してくれた方はね
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宇宙話つけてつぶやいていただけたら
嬉しいなと思っております
はい ということで今回の放送は以上にしていきたいと思います
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それではまた明日お会いしましょう
さよなら
14:45

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