1. 佐々木亮の宇宙ばなし
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2023-11-06 17:48

1124. 重くもない軽くもないブラックホールが実は超重要?

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ソース

https://hubblesite.org/contents/news-releases/2020/news-2020-19

Credit : Hubble

サマリー

今回は、未だ見つかっていなかった中間質量のブラックホールについての研究を紹介します。中間質量ブラックホールの発見は、ブラックホールの成長や合体に関する重要な情報を提供しています。また、今後のブラックホール研究においても重要な役割を果たすことが期待されています。最近聞き始めた方に向けて、小説家の青山道子さんが出した月を題材にしたポッドキャスト番組を紹介いたします。ブラックホールは常に星や天体を吸い込みながら存在しており、その質量はX線や光の観測などを通じて計算されます。

00:01
1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。 今回は、未だ見つかったことがなかった
新種のブラックホール。 重くもないし軽くもない、そんな中途半端な大きさのブラックホールを発見した。
そんな研究を、ちょっと前の研究ですがお話ししていきたいと思います。 今後、宇宙の極限状態であるブラックホールを理解する上で、
超重要な役割を担う天体なので、 今回はこちら、ピックアップしていきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
3、2、1、イクネション、スタート。
スペース、ブラックホール、ジャパン、スタート。
佐々木亮の宇宙話。
2023年11月6日、始まりました佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは、1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で白紙号を取得した専門家の梁が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが1124話目を迎えております。 基本的には1話完結でお話ししておりますので、どのエピソードから聞いていただいても楽しめるようになっております。
ぜひ好きなエピソードから聞いてみてください。 ということで、今は絶賛ブラックホール特集中というところで、
だいたい1112話かな? から、もうだいたい2週間ぐらいお届けしているこのブラックホール特集ですが、皆さんいかがでしょうか?
まあこの中でも、なんか1週間の振り返りをする日曜日の回とかも、 最近は作ったりしているので、なんかエピソードめちゃめちゃあるなーっていう、ちょっと困ってる人とかはね、
そういうところから聞いて面白そうなのピックアップしてくれたら嬉しいなと思っております。
昨日のエピソードはTwitterのスペース、Xのスペース公開しながら、公開収録しながらやらせていただいてたんですよ。
で、そうしたら、1100話もあるから、過去のものをピックアップする回作ってほしいなって言われたので、これね、ちょっと盲点だったのでやっていきたいと思います。今度から。
まあね、あの今日は普通にいつも通り研究の紹介するんですけど、まあ過去、もう1100話もあるんで、どんなエピソードを話していこうかなーっていうところを整理しながら、
ちょっとね、過去のおすすめ回とかお話ししていけたらいいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
中間質量のブラックホールの発見
そんな感じで、じゃあ今日の本題は何かというと、今日の本題は実はあんまり見つかっていない、
ブラックホールの中間質量のもの、つまりまあまあ重いしまあまあ軽いブラックホールたちが
どのぐらいあるのか、その発見の研究に関するお話をしていきたいと思います。
中間質量ブラックホール、これは普通の太陽の何倍とかっていうような
高性質量のブラックホールだったり、銀河を持っているような超大質量ブラックホール、それこそ何億倍とかね、
太陽の重さの何億倍っていう重さを持っているブラックホールとか、そういったののまあ存在自体は観測として明らかになっているもののですね、
だいたいこの星の太陽の数万倍とか、数十万倍とか、そういった重さの天体って、重さのブラックホールってなかなか見つかっていなかったっていう背景があるんですよね。
で、これなぜかっていうと、やっぱなんか性質がなかなか難しくて、高性質量のブラックホールの場合、
まあだからいわゆる星の進化の後にできるブラックホールとかの場合は、星がたくさんあって、その中でも大きい星が爆発してっていうような領域を見れば、
まあなんとなく確率的にそこにはブラックホールがありそうだなっていうのはわかる。 し、一般的にこう
でかい銀河になればなるほど、その中心には大きなブラックホールがあるっていうふうに考えられているので、で、その中心のブラックホールの質量も大きいっていうところで、
まあブラックホールがでかくなって、周りに星が形成されているっていう銀河を見れば、超大質量性のブラックホールがわかってくると。
ただ、その中間ってなると、なんとなく銀河っぽいような構造も作りそうだし、 だけど、星とこう1対1でやりとりするような感じではなさそうっていうので、
条件がなかなか難しいらしくてですね、これがあんまり見つかってなかったと。 で、最近はちらほら、そういう天体の発見かも、みたいなお話が出てきているんですよね。
なので、そちらのお話を今回はしていこうかなというふうに思っております。 まあなかなかやっぱ中間質量ブラックホールっていうのは、大きいブラックホールとかと比べると重力が強くないから、
他の星とかを一気に引き寄せるっていうのができない。 結局ブラックホール発見するときの話って、周りにある星とかガスとか、そういったものを吸い込んで、
吸い込んで、その吸い込んだ物質たちが出す断末魔の叫びみたいなね、 そういったものを光として検出しているっていう話だったじゃないですか。
そういうのをなかなか持ちにくいっていう状況なのが、この中間質量ブラックホールなんですよ。
で、これが2006年にある候補天体が見つかりました。 これまたX線天文衛星ですね。
アメリカが持っているチャンドラと呼ばれる天文衛星と、 ヨーロッパが持っているXMMニュートンと呼ばれるX線天文衛星。
両方とも僕もデータ分析とか観測提案とか書いたことあるんですけど、 そういう人工衛星たちが2006年に強力なX線をバーって出す天体を見つけたと。
で、こういうX線のデータからブラックホールの質量とかっていうのが一定求められるっていう話もあるし、
そもそもやっぱりブラックホールを検出するのにX線天文というのは非常に重要な分野なんだなっていうのがわかりますね。
で、その巨大な爆発現象っていうのを見つけたことによって、 この天体が中間質量のブラックホールなんじゃないかと。
今までなかなか見つかっていなかったその中間質量ブラックホールっていうものを見つけれたんじゃないかというような、 そういう話が出てまいりました。
なので今回、
研究者たちは長い時間をかけてハップル宇宙望遠鏡を使ってですね、 このブラックホールの周辺の画像をデータを取得するということを行いました。
そうすると、これをX線の情報だけじゃなくて、今回ハップルの情報も確認できるっていうところ、 そしてその光の性質、スペクトルの形状って呼ばれるものですね。
これを見ることによってブラックホールがどういう状態なのかっていうのを明らかにすることに成功したんですね。
そうすると結果、これ中間質量のブラックホールである可能性が非常に高いという研究結果が出ました。
研究者たちは解像度の高いデータを取得して、 その
今回発生した、爆発が発生した天体が地球から約8億光年離れた位置で、 だいたい半径が100光年ぐらいの大きさの宝にぎゅーっと詰まっているような、
そんな星段にいるっていうことが明らかになったんですね。 で、さらにその情報と、そのハップルが得た情報と、過去にXMMニュートンだったり
チャンドラだったりっていうのが取得したX線のデータと、 っていうようなところを
ブラックホールの観測と質量の計算
組み合わせて データを分析した結果、ブラックホールの質量は太陽の約5万倍である
っていうことが明らかになったと。 5万倍。
なんかもうすごい数なんですけど、ブラックホールの中だと、これね、最近ポッドキャスト聞いてる人にとっては、あれみたいな
あんまりパンチ力ないなっていうふうに考えれるような天体に見えると思うんですよ。 だってそうですよね、何億倍とかっていう話してたりしていた中で、全然
5万倍なんだ、そうなんですね、みたいな感じになるじゃないですか。 まあでもこの
中間質量のブラックホールを発見できたっていうところは、今後ね ブラックホールっていうのを研究をどんどん進めていく中で、小さいブラックホールから大きいブラックホールまで
組まなく見ることで、じゃあブラックホールがどうやって成長していくのか。 それこそ何億倍のブラックホール、太陽の重さの何億倍のブラックホールっていうのが
出来上がるなんていうところには、ある程度のステップが必要で、その大きい質量になるためには、やっぱり
ブラックホール合体していったりっていう情報が必要になってくるので、こういう中間質量のブラックホールの話も
今後の研究にとってはかなり重要になってくる、そんな研究結果でしたね。 なので今回は単純に発見したよっていう話なんだけど、この発見っていうのがどんどん積み
重なっていくことが重要になってくるよっていう、そういうお話させていただきました。
ということで、まあ発見論文だったのでかなりシンプルになりましたがいかがでしょうかね。 まあ週明け一発目にはちょうどいいぐらいのボリュームだったんじゃないでしょうか。
リスナーの質問への回答
ということでじゃあ、 ちょっとコメントをいただいているものを読み上げさせていただきたいと思います。
リスナーネームフェリックスさんからいただきました。 いつも楽しく拝聴しています。質問が2点あります。
1つ目はブラックホールの観測が吸い込まれている天体の断末魔の叫びによるものだとすれば、 ブラックホールは常に天体を飲み続けているのでしょうか。
2点目はブラックホールの質量とはどのように計算されているのでしょうか。 月の立つ林でを購入しました。これから読んでみます。
これからも楽しみにしています。くれぐれもご自愛ください。 ありがとうございますフェリックスさん。
いやーいい質問ですね。この質問があったから実は今日のエピソードを話したみたいなところもあって、まず1つ目。
あ、そうだ。この月の立つ林でっていうのは、最近ね聞き始めた人に向けてお話しすると、
青山道子さんっていう小説家の方がいらっしゃるんですけど、その方が出された、昨年かな?
出された小説で、月を題材にしたポッドキャストを聞いている人たちの、
短編集じゃないけど、それを1つのポッドキャスト番組を軸にした小説ストーリーが成り立っていく、かなり感動できるお話なんですよ。
で、この小説のモデルになっているポッドキャスト番組が、毎朝更新される男が1人で喋っている月に関するポッドキャストっていう。
あれはもうね、宇宙話っぽいなっていう話で、勝手に1人でテンション上がって、月特集とか勝手に始めちゃったぐらい嬉しかったやつで、
それをずっと僕がポッドキャストで紹介していたものを買ってみましたっていうコメントをいただいたって感じですね。
ぜひですね、宇宙話っぽいなって思った部分と、いや違うだろって思った部分とかあったら、フェリックスさんぜひね、コメントとか送ってくれたら嬉しいです。
ブラックホールの質量の計算方法
で、質問くれたので言うと、ブラックホールが吸い込まれる時の断末魔の叫びのようなものだとすると、
ブラックホールは常に天体を飲み続けているのでしょうか?で言うと、おおむね層って感じですね。
もちろん吸い込みきっちゃったら何もないっていうパターンもあると思うんですけど、観測できているものについてはそうですね。
特に銀河とかそういったものだと、ガスとか塵とかっていうのが周りにたくさんありますから、あとは天体とかもありますね。
そういったものがどんどん吸い込まれていくっていうので、基本的にはずーっと何か吸い込んでいるような状態だったりするし、
あとはその単体で存在しているような、今日紹介したのっていうよりはもうちょっと、うーん、なんて言うんだろうな、ちっちゃめの?
高性質量って呼ばれる太陽の何倍何十倍っていうような天体たち、ブラックホールっていうのは、まあなんか近くに星とかがあるとそれを吸い込むってことになるので、
近くに星があれば、常に吸い込む状態が続けられるんじゃないかなと思いますね。
ただその死ぬまでとか、そういったところはちょっと違うかなと思うので、常にではないっていう感じですかね。
もちろん吸い込んでないで、ブラックホールだけで存在しているブラックホールもあって、そういう奴らは逆に見つけられないので光を出さないから。
っていう意味では、飲み込むものもあるし、そうでないものもあるし、タイミングによっては飲み込んでるし、そうでないのもあるしって感じですかね。
そして2つ目、ブラックホールの質量はどのように計算されているのでしょうか。
これはですね、まあ今日まさに質量をどうやって求めたかっていう話になると思ってて、
特に例えばX線でブラックホールを観測すると、その中心がどれだけ明るく輝いているかっていうところをまず注目していく。
そしてその注目した光と、でその光がどれぐらいの距離から来ているのかとかっていうところを合算して、
ブラックホールのその縁がどのぐらいの大きさにあるのか。
縁っていうのは、ちょっと前の地球をブラックホールに作りたいみたいな、そして作りたいみたいな話をしていた、
あのブラックホールの自称の地平線ってやつですね。その大きさがどれぐらいなのかっていうのが見積もれて、
自称の地平線がどれぐらいの大きさってことは、真ん中の天体は、ブラックホールはこれぐらいの大きさ、これぐらいの重さだろうっていうのが予想できる。
というので、結構計算を積み重ねていって、ブラックホールの質量って出すんですよね。
ただまぁ、その光の細かい情報を見て、そのスペクトルとかっていうのを情報を見て、細かく見ていくことでブラックホールの質量っていうのを間接的に、
こういう光を出しているってことは、真ん中はこういう状態になっているだろうから、ってことはブラックホールの重さはこれぐらいだろうなって、
推測していくって感じですかね。こうやって計算していくブラックホールの質量、これからどんどん大きいのが出てくるんじゃないかなっていうところも期待できるので、
ぜひですね、これからのブラックホール特集もフェリックスさん楽しみにしておいてください。コメントいただいて本当にありがとうございます。
ということで今回は以上ですかね。次回、じゃあどんな話していこうかなと思ってるんですが、次回は、
これ、毎月やってる科学系ポッドキャストの特集ありますね。この科学系ポッドキャスト特集で、
今月のテーマは未解決なんですよ。未解決。この未解決っていうテーマに対して、
宇宙話ブラックホール特集で何の話をするかっていうと、どこまで大きいブラックホールが存在し得るのか。
何十億倍、何百億倍のブラックホールの話してきました。 一体どこまで大きいブラックホールが出来上がるのか。
いろんな研究があるけど、実際にそこ、まだ決着がほぼついてないような感じなので、今回はそちらについて紹介していこうと思っておりますので、
次回ぜひ楽しみにしておいてください。 で、これ、当日に聞いてくれている皆さん。
11月の6日月曜日の夜、そうですね、11時とか、11時ぐらいですかね、にTwitterのスペースで公開収録で、明日のエピソードを収録してみようかなと思っておりますので、
気になる方はぜひTwitterXのアカウントをチェックしてみてください。 今回の話も面白いなと思ったら、お手元のポッドキャストアプリでフォロー、フォローボタンの近くにある星マーク、
こちらからレビューいただけたら嬉しいです。 番組の感想や宇宙に関する質問については、Twitterのハッシュタグ
宇宙話、またはSpotifyのQ&Aコーナーだったり、概要欄のお便りフォームからじゃんじゃんお寄せください。
それではまた明日お会いしましょう。さようならー。
17:48

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