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2022-10-25 12:10

750. 首脳会議で語られた火星探査とは?

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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙ばなし。
今回は、火星を探査しに行くというミッションの中で、日本とオーストラリアの首脳会議でも話された、
火星の月探査、そのお話をしていきたいと思います。
最近また話題に上がっている、ハヤブサ2のミッションに似ているようで、実はもっと難しいミッションなんじゃないか。
そんなどんなポイントが面白いのかだったり、どこがハヤブサ2と違うのか、そんな点を抑えながら、
首脳会議で話された内容までピックアップしていこうと思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
3、2、1、イグネーション。
2022年10月25日始まりました、佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けしております。
ということで、本日でエピソードが750話目を迎えているというところで、なんとなくの大台っぽい雰囲気がなってまいりましたが、
ちょっと噛み噛みですね。じゃあ早速いきましょう。
今日の本題は、日本が計画する火星の月、火星衛星の探査計画MMXと呼ばれるミッションについて紹介していきたいと思います。
このMMXについては、今まで何度か話してきたかな?何回か紹介してきたかなと思うんですけど、
なんでこのタイミングで紹介しようと思うかに至ったかというとですね、
なんとちょうど今日発表された、10月24日に発表された日本とオーストラリアの首脳会議の中で、
この火星衛星探査計画についての話題っていうのがしっかりと語られて、何なら覚書みたいな形で文章としても残っているというところで、
最近ちょっと宇宙系のニュースあんまり明るいのがなかった中で、こうやって首脳会議レベルでしっかりと話題が出てくるっていうところは
すごい面白い流れかなと思ったので、一体どんな内容っていうのがその首脳会議の中で話されたのか、
そういったところをお話ししていきつつ、MMXって一体何なんだろうっていうところを含めてね、お話ししていければと思っております。
で、今回紹介するMMXっていうのはマーシャンムーズエクスプロレーションというところで、
それの頭文字をとってMMXですね。マーシャン、火星、ムーンズが月、エクスプロレーションが探査というところで、
火星の周りをぐるぐる回っている地球にとっての月みたいなものですね。これフォボスとダイモスと呼ばれる天体があるんですけど、
この2つに対してアプローチをしていくというようなところをミッションに掲げて、これからどんどん打ち上げに向かって動いていくというのがこのMMX計画になるんですね。
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で、これどんなことをするのかっていうところで言うと、ミッションは火星の衛星、つまり火星の月の起源を明らかにして、
太陽系の惑星だったり、火星の周りっていうのがどういうふうに進化してきたのかっていうところを明らかにしようとしているんですね。
で、これ面白い点が2つあって、もちろんたくさんあるんですけど、そのうちの2つあって、
まず1つは火星の衛星、この火星の月っていうのは太陽系の特徴が大きく変わる境目に位置している不思議な天体だということです。
どういうことかというと、太陽系内側から水星、金星、地球、火星とあって、水、金、地下、木、土、天、海ということで木星あって火曜星あってみたいな、そんな感じになってますよね。
その中で大きく分けて太陽系っていうのは2つの特徴を持っています。
1つは地球みたいな岩石でできている地球型の岩石惑星。
で、続いて木星とかそういった外側の星たちっていうのは、いわゆるガスでできているガス惑星と呼ばれるような天体なんですね。
この大きく2種類が分かれている、その境目ってどこにあるのかっていうと、
惑星のレベルでいうと火星と木星の間、つまり地球よりも1個外側と2個外側の間に、この岩石惑星とガス惑星っていうところの境目が存在してるんですね。
そんな中で火星の周りに月が回っているということは、その月にあたるその衛星たちっていうのは今回で言うとフォボス、ダイモスだったりっていうものが、
これガス惑星に近い位置をぐるぐるぐるぐる回っていることになるじゃないですか。
火星の周りを回っていて、火星とその1個外の木星の間にガスと岩石の境目があるってことは、
その火星にとっての月っていうのはそこに一番近い天体であるというようなところで太陽系が成長してきたり、
形成されてきてなんでガスなのか、なんで岩石なのか、そういったところの境目の情報を持っているっていう点でも非常に面白いところがあるというような話があったりします。
またですね、もう一点面白い点で言うと、これハヤブサⅡとの共通点と相違点という部分ですね。
ハヤブサⅡっていうのはリュウグーに行ってサンプルを回収してきて、それを地球に持って帰ってくるっていうようなことをしたじゃないですか。
で、今回のこのMMXっていうのも同様に火星の衛星に対してアプローチしていって、そこで物を回収してきて地球で解析しようっていう、そういう流れなんですよ。
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つまり、ハヤブサⅡに似たようなことをやるんですが、ここで大きく異なるのが、まず持って帰ってくる物質の量。
この物質の量が、ハヤブサⅡが持ってきたカプセルっていうのが大体直径40センチぐらいの大きさだったものに対して、
今回そのカプセルを60センチまで広げて、よりたくさんの火星の物質っていうのをカバーできるように、拾ってこれるようにっていうところの設計がされてます。
で、じゃあこれどうやって物を採取して帰ってくるのかっていう話も見ておくと、ハヤブサⅡの場合はタッチダウンと呼ばれるような方式を取っていたんですね。
このタッチダウンっていうのは、簡単に言うと設置する。チョンって触るみたいな感じで、
ハヤブサⅡはリュウグーに一瞬触って、その一瞬で物を回収してきて地球に物を運んできたんですよ。
その一方で、今回火星の衛星であるこのダイモスとかフォボスっていうところに向かって物を採取してくるっていうところ、
フォボスか、フォボスに着陸して採取してくる。これ設置じゃなくて着陸なんですよ。
タッチダウンじゃなくてランディングなんですね。つまり着陸しないといけない。
表面にほぼ滞在するみたいなイメージで、そうすると何が発生するのかっていうと、
小惑星のリュウグーとかに比べて大きい天体でもありますから、そのものの重力とかもあったりするんですね。
なので、その重力に対してどうやっていい感じに着陸をしていくのか、
そしてその着陸したところで物を運んできた後に、じゃあどうやってそこから離れていくのかみたいなところですね。
こういったところのバランスっていうのをしっかりと整えていかなきゃいけないというところで、
MMXはハヤブサ2が抱えていなかった別の難しさっていうのを抱えているという点でも、
なかなか面白い。そんな性質を持っているというような状況になっております。
そんな感じで、ハヤブサ2に似てるようで似てないようで、また太陽系の歴史を探るっていう意味では一緒のような気もしているが、
なかなか面白い研究結果を持って帰ってくれそうなこのMMX。
今回の首脳会議、オーストラリアの首脳との首脳会議で話された内容については、
持って帰ってきた、火星の衛星まで行ったMMXが物を持って帰ってきて、地球のどこかに落とさなきゃいけないわけですね。
その時の着陸地点として、オーストラリアを候補地としており、オーストラリアに落とした時に原則、それを回収する仕事だったりっていうところをしっかりと支援してくださいね、みたいな。
そういったところの覚書みたいなのを今回首脳会議で話されたというところで、こういうちゃんと首脳会議の場で話されるぐらい、
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国が持っている方針としては結構面白い空気感が漂っているんだなというところで、今後も注目の。
そして確かに2024年、2025年とかいうような結構近いタイミングで打ち上げが予定されているはずなので、
この辺りの進捗とかはしっかりと見守りつつですね。
まあ運が良ければその関係者の人とかきっとポッドキャスト聞いてくださっているだろうし、何名か知っていたりもするので、
その方たちがもし出ていただけるようであれば、このポッドキャストでもしっかりと直接研究者たちの声をお届けしていけるような形にしていきたいなというふうに思っておりますので、
ぜひですね、楽しみにしておいていただけたら嬉しいです。
ということで今回はホットなニュースとして首脳会議でも話された火星の月を探査するMMX計画と呼ばれるものを紹介させていただきました。
ということでですね、こんな感じで本題は以上としていきたいと思いまして、簡単に近況報告もしておこうかなと思うんですが、
昨日お話しさせていただいた通り10月の25日の火曜日っていうところで、一応このABラボっていう宇宙コミュニティですね、宇宙医療の話があったりとか、
宇宙天気の話が盛んだったりとかっていうところで、月に1回東京都内で集まりましょうみたいなイベントがあるらしいんですけど、
そちらの1日マスターをやらせていただくというところで、本業の仕事が終わった後に、
ポッドキャストをいつも撮って宇宙の時間っていうのは僕の中で1時間ぐらい確保してるんですけど、
なんと今回はね、ちょっとお酒も飲みながらふわっと宇宙の話をし続けられる時間っていうのを送れると思うと結構楽しみなので、
その感想とかは明日とかにしていきたいなというふうに思っております。
自分の中での宇宙のバランスというかですね、先日話したみたいに宇宙だけにこだわらずいろんなことやっていきたいみたいな話の中でも、
やっぱり白紙論文を書いて白紙語を取るみたいなところまでやったから、宇宙の話をしながらずっと時間を過ごせるっていうのは結構楽しい時間だったりもするので、
もしポッドキャストを聞いている方でお会いできる方がいましたらぜひ会場でよろしくお願いいたします。
またその感想とか、あとは昨日も話した通り現場でそのコミュニティを運営している方とコラボセッションみたいな感じでちょっと音源取ってこようかなと思っているので、
その様子だったりとかっていうところは是非ですね、ポッドキャストでも楽しんでいただけたら嬉しいなと思っております。
ということで、そんな感じで宇宙イベントワクワクしてるよっていうそんなお話でした。
今回の話も面白いなと思ったらお手元のSpotifyアプリでフォロー、そしてフォローボタンの下にあるレビューぜひよろしくお願いいたします。
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それではまた明日お会いしましょう。さようなら。
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