1. 佐々木亮の宇宙ばなし
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2020-11-09 10:39

31. 南極の氷を使った天文学ってなに?ニュートリノを自然を利用して見つける

今回は「南極の氷」を使って「ニュートリノ」を発見するお話。

日本人がノーベル物理学賞を受賞してから注目を集めたニュートリノ天文学。

その検出器を作るのにお金がめちゃめちゃかかる!困った!となって生まれたアイデアが

南極の氷を利用して検出器を作っちゃおう!!というもの。

その施設の名を「アイスキューブ・ニュートリノ観測所」といいます。

自然を大活用して進むニュートリノ天文学について、ここでその概要を押さえておきましょう。


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元論文

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はい、始まりました佐々木亮の宇宙話。今日はですね、南極の氷を使って行っている天文学について紹介していきたいと思います。
これなかなか注目されてないけど、かなり面白い実験で、自然を使って人間が作り出せないぐらいの大きさの天文学の装置を作ってしまったっていう話なんですね。
これについて今日は説明していきたいと思います。毎日更新と言いつつ、昨日は更新できず大変申し訳ありませんでした。
ちょっと疲れがたたって、日曜日は若干ダウンしていたので、今日からまたしっかり頑張っていきたいと思います。
近況報告というか、今日どんなことをしていたかという話もちょっとしていきたいんですが、
今日も引き続き白紙論文、白紙ご取得のための白紙論文の制作をしていました。
データをまとめる形を整えたり、あとはたくさんの画像データみたいなのを作らないといけないので、
それらの形式というかテンプレートみたいなのを作って、こうやって進めていこうかなという方針を決めたりという感じをしていましたね。
いずれこの研究については皆さんにお話しできる機会があればいいかなと思っております。
それでは早速今日紹介していきたい、南極の氷を使った実験についてお話ししていこうと思いますね。
皆さん、ニュートリノという言葉とアイスキューブという言葉、これ聞いたことありますかね。
これ結構最近ここ数年で話題を天文学では結構な頻度で聞く名前なんですけど、
まずはニュートリノ。ニュートリノに関しては結構ニュースとかでやっていたこともあったり、
あと日本人のこしばさんっていう方がノーベル物理学賞を受賞したきっかけの研究でもあるので、
ここについては言葉だけぐらいは聞いたことある人は多いんじゃないでしょうかね。
ニュートリノっていうのは簡単に言えばめちゃくちゃ小さい粒子。
皆さんが知っているような原子だったり、電子とかそういうのよりももっと小さい単位の物質のことです。
ほぼ最小単位と言っていいような現状では物になっていて、そういうのを素粒子って言うんですね。
ニュートリノっていうのはその素粒子の一つで、そんだけ小さいので、
どんな物質も透過できる、すり抜けていけるっていうような性質を持っているものなんですよ。
そういうものの存在が結構宇宙からも来てるはずだっていう予測がずっと立っていた中で、
03:00
星場さんっていう研究者の方が太陽系の外で発生した超新星爆発、
星が最後進化していってぐしゃっと潰れてその反動で爆発するみたいな現象が超新星爆発、スーパーノヴァっていうやつなんですけど、
そこから放出されたニュートリノっていうのを検出して、それでノーベル物理学賞を受賞したっていうきっかけがあります。
それでニュートリノっていうのはかなり注目を集めていると。
今言ったみたいに何でも物を透き通ってしまうので、それを見つけるっていうのがなかなか困難なんですね。
ただ偉い方がいろいろ研究して、こういうふうにやったら見つけられるんじゃないかっていう方法を見つけたのが、
大きい水槽みたいなのを作ってそこに水を大量に入れるんですね。
水を大量に入れて、そうすると理論上そういうニュートリノが飛んできたときに、
本当はすごい小さい粒子だからほとんどのものをすり抜けてしまうんですけど、
この小さい粒がある一定の確率で電子とかにぶつかるとか。
そうするとぶつかったときにすごい細かい小さな光っていうのを発するっていうのが予想されていました。
なので大きいタンクに水をたくさん入れて、
すごい細かい小さい光まで見つけられるカメラみたいなのを大量に置いて、
ニュートリノがあるかどうかっていうのを調べたのが、
ノーベル物理学賞を受賞したきっかけの研究ですね。
そうやってニュートリノが発見されたっていうのが日本の研究者の研究で分かった。
ただ今言ったみたいにニュートリノっていうのを見つけるためには、
大量の水、大きい水槽を作ってそこに大量の水を入れて、
そこにさらにカメラを置いてっていうようなかなりコストがかかる研究なんですね。
しかもそこにはなるべく外からの放射線だったりとかが入らないような工夫をしなきゃいけなかったりとかしてなかなか大変だと。
でも一番大変なのはやっぱりどれだけ大きい水槽を作るかっていうところにコストがかかるんですが、
じゃあ大きい水槽を作ろうと思ったら非常にコストがかかると。
ただすごいきれいな水が必要だ、不純物が入っていない水が必要だって考えたときに、
それだったら自然の氷を使ってしまうっていう発想をした方がいるんですね。
これかなり革新的なアイディアだと思うんですけど、
そこで人間が考えたのが南極のすごいきれいな氷、南極の氷をその水槽の水に見立てて、
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南極の氷の中に検出器をたくさん埋め込んでしまえば、
これは自然が作っためちゃめちゃ大きな水槽の中で実験しているのと同じことになるんじゃないかというところで、
今実際にその研究が進んでいます。
それがアイスキューブニュートリノ観測所っていう南極に実際に存在するものです。
これはもう本当にさっき言ったみたいな、南極の氷を水槽の中の水に見立てて、
その中に検出器をたくさん埋め込んで、
氷の中で反応するニュートリノの光を検出してあげましょうっていうのが、
このアイスキューブニュートリノ研究所が行っている研究です。
さっき最初に言ったみたいに、ニュートリノっていうのは基本的にはあらゆる物質をすり抜けてやってくるんですね。
なので、ニュートリノ観測所、南極の氷で作られた水槽の中で出る光、
ニュートリノが反応して出る光というのは360度というか、
全方向から地球の逆側、北極の方からも地球をすり抜けてやってくる。
南極までニュートリノが飛んでくるというような仮定が起きるので、
このアイスキューブニュートリノ研究所で見ているのは、
宇宙全体360度、すべての方向から飛んでくるニュートリノを検出できるというのが特徴なんですね。
そいつが結局どれくらいニュートリノのイベントを今後検出していけるのかというのをシミュレーションしてあげた結果、
1光年四方、1光年×1光年×1光年の四角、ある四角の中からどれくらい物が飛んでくるかというシミュレーションをしてあげると、
0.000000000と0から27個繋がって1点ぐらいの量だと。
これだとあまりピンとこないんですけど、宇宙全体というのは464億光年なんですね。
単純に9のように膨張してるふうに考えると
だいたい2×10の22乗立方光年らしいです
ちょっとここの数字はラジオだと伝わりづらいのと
実際にピンとこない 数字が0が22個ついたり
小数点以下27個だったりっていう
いわゆる天文学的数字みたいなのが出てくるので
とりあえずすごい大きい数字だってことだけ気にしてください
そうすると結局宇宙全体から
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だいたいある期間の中で
ニュートリノが検出される個数っていうのが
0.0003個 0.0003個以上となってですね
これが多いか少ないかわからないんです
あんまりピンとこないと思うんですけど
ずっと24時間365日宇宙全体を監視し続ければ
ある程度の確率でニュートリノが
こいつで検出できますよという感じになっております
ということで今世界中で動いている
ニュートリノ天文学っていうものは
今一番最先端なのは南極の氷を使って
人間が作り出せないぐらいの規模の水槽を模した
研究施設になってるっていうところだけ
抑えておいていただければいいかなと思っております
ということで今回はそんな感じの研究を紹介させていただきました
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それではまた明日お会いしましょう
さよなら
10:39

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