2023-05-23 34:01

#010 死刑制度の是非〜日本の絞首刑と海外の死刑制度〜

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<トークテーマ>

・残虐な刑罰

・古畑鑑定と絞首刑

・此花区放火事件と裁判員への問い

・絞首刑で起こり得る5つの死因

・死刑制度を維持している国

・アメリカの死刑執行モラトリアム

・167人の死刑囚の減刑を決断したライアン知事

・ライアン知事に影響を与えたブラックマン判事

・新しい冤罪論者


<犯罪学の視点から語るエンタメ作品>

・『デッドマン・ウォーキング』


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サマリー

日本では、現在、日本の絞首刑に関する裁判や公訴刑の残虐性についての議論が行われています。また、アメリカでは死刑制度についても検討されています。現在の死刑制度の是非を検証し、日本と他の国の死刑制度を比較しています。日本では死刑を維持している国は減少していますが、EU加盟国では死刑廃止が進んでいます。アメリカでも州によって死刑の有無が異なり、死刑の執行方法や憲法違反の有無についても議論が続いています。最高裁判事のブラックマンは、死刑維持に反対の判決を下すことで、死刑制度について再考する機会を与えています。死刑制度の是非について改めて考える重要性が強調されています。法務省、政府、市民、維持、問題、犯罪学、刑事政策に関係する議論が行われています。

日本の絞首刑と公主刑の残虐性について
ところで丸山先生、私は第9回の放送を聞いて、今日来たんですけども。
丸山 名作ですね。
ツミナハナシ 日本の絞首刑って、残虐な刑罰にはならないのかな?と思って来たんですが、どうなんでしょうか?
丸山 これめちゃくちゃいいポイントですね。実はこれ、元になっている判決というか、鑑定書がありましてですね、それがもう何十年、70年ぐらいかな?
っていうのが維持され続けているんですけども、これが維持されてていいのか?っていうところも結構ポイントになっていて、
その点も含めてですね、第9回目、前回で全然まだ足りてないので、その残虐な刑罰って何?っていうことから始めていって、
いろんな国がまだ死刑あったりなくなったりとか、いろいろあるんですけども、その大きな国の一つにアメリカなんかがあるんですけど、
アメリカも死刑を維持している種類はあるんですが、それがどうやって維持しているのか?っていうのも含めて、さっきの残虐な刑罰についても考えていきたいと思います。よろしくお願いします。
丸山 よろしくお願いします。
丸ちゃん教授の罪な話 市民のための犯罪学
丸山 刑事政策・犯罪学を専門とする立証大学教授で、一般社団法人刑事司法未来の丸山康博です。
丸山 同じく刑事司法未来の山口由紀です。
丸山 このトーク番組は、一般社団法人刑事司法未来が送る、これまでとは異なった視点から罪と罰を考えるものです。
丸山 ニュースでは聞けない犯罪学・刑事政策の話について、分かりやすく解説をしていきます。
丸山 他対テーマですが、なるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。よろしくお願いします。
丸山 よろしくお願いします。
丸山 憲法には、公務員による拷問及び残虐な刑罰は絶対にこれを禁ずるという規定が36条にされているのを見てきたんですけど、
丸山 日本の死刑は公主刑ということで、これは残虐な刑罰じゃないのかなというふうに思ったんですけど、その残虐じゃないのか残虐なのかを教えてほしいです。
丸山 これはですね、もう70年ぐらい前に一度、この公主刑がですね、その残虐な刑罰に当たるかどうかということが争われた裁判がありまして、
丸山 そこでその残虐な刑罰じゃないということの根拠になっているものとして、一つ古畑種本先生が出された古畑官邸というものがあるんですね。
古畑 古畑先生が出した意見書のことで、内容をちょっと簡単にご紹介させていただきますと、
死刑囚をして苦痛を患是しめることが少なく、かつ瞬間的に死亡するものとして、生産ガスによる方法と医師による方法が一番良いものであると考えられる。
公主が最も理想的に行われるならば、死体に損傷を生是しめず、かつ死刑囚に苦痛を与えることが少なく、
かつ死後残虐感を残さない点において他の方法に勝っているものと思うという官邸書を書かれて、死刑は残虐な刑罰ではないという官邸書を書かれています。
ありがとうございます。もう少しだと分かりやすく言うと、実は古畑官邸は4点言っていて、まず公主権による執行方法だと瞬間的に意識を失うということを言っているわけですね。これが最初です。
2つ目は見た目上ですね、ご遺体に損傷を生是しめないというか、血が出たりとかそういうものはないので、見た目もそんなに損傷を生是させないので逆じゃないと。
3つ目に最も苦痛のない安楽な方法な死に方であるということと、死後の残虐感も残らないというようなことをまとめて言うと、こういうことを言っているわけですね。
この古畑官邸が行われているこのちょっと前にですね、昭和30年の4月6日に最高裁の大法廷で公主権の貢献制というところが争われているところでもどう言っているか、いろんなこの執行方法というのがあるんですけど、
銃殺とか電気椅子とかですね、いろいろあるんだけども、これらの比較考量において一長一短それぞれ批判があるんだけども、現在この日本でですね、我が国で採用している公主方法が他の方法に比して比べて、特に人道上残虐であるという理由は認められないということを設置しているわけです。
で、これが結構もう長い間ですね、昭和30年って言ってますね、その以後ずっとですね、この日本の刑事裁判においても公主権の執行によって医学的に何が起こるのかという証拠調べは行われていなくて、ずっとこれがずっと維持されているわけなんですね。
で、ただですね、これもう70年前ぐらいの話になってくるわけで、ってなるとこれが本当に残虐じゃないかどうか、この苦しまない方法だってこの数十年前には言っているんだけども、本当にそうかとこの医学が発展してきている中で、この執行方法としてその当時言われてたような方法が本当に今もそれが維持されるのかどうかって結構検討しないといけなくて、例えばそうですね、不可能なんですけど、執行中にですよ。
医師の専門知識による執行方法の研究
もしもですよ、今苦しくないかって聞けたら、いや苦しいとか苦しくないっていうのはできるのかもしれないですけども、もちろんそんなことは不可能なので、となるとこれをどうやって本当にその苦痛を伴わないものかどうなのかっていうことを調べるってことが結構大変になってくるわけですね。
で、その点すごく裁判としてはですね、興味深いというか注目されたものが実は大阪の裁判所で行われた争いでありまして、
実はですね、2011年にですね、大阪のこの花区でパチンコ店の放課事件があったわけです。
で、事件自体は少し前ですけど、その裁判が2011年にあるんですけども、そこでですね、大阪の弁護士のチームがですね、もうこれはこの事件大きな事件で、被害者の数も多くてですね、これが死刑が争われる事件だろうっていうことを言われてたわけです。
で、この死刑が争われるこの事件で、裁判員裁判を扱う、死刑が扱われるだろうっていうところだったので、改めて市民参加している裁判員にですね、この執行方法が残虐かどうか、死刑って残虐なんじゃないかどうかっていうことを市民にも問うべきだっていうような弁護団の考え方があって、改めてその市民に聞こうということがその弁護の方法に入ってきたんですね。
で、じゃあそれでもどうやってその審議するかというか議論にするかというところで注目すべきところなんですけど、一つの取られた方法がですね、バルタラブル博士という方がいらっしゃるんですけど、この方オーストリアの法医学会の会長を歴任されているすごく有名な法医学者なんですよ。
で、この方がですね、首吊り自殺とかその公衆首を吊るっていうことの研究業績にむちゃくちゃたくさん長年携わって研究がある方で、この方に日本に来ていただいて、で、裁判所で首がもししまった状態でですね、亡くなる時っていうのはどんなふうに死に至るのかとか、それまで本当に時間は古畑官邸が言ってたような瞬間に意識が失って最も苦痛のない死に方なのかどうかとか、
そういうことが本当にその70年前の方法がその通り言葉の通りに残虐な刑罰ではないのかどうかってことをいろいろ検討するっていうために日本に来てもらったんですよ。
で、その公衆刑というかその医師ですね、専門で言うと医師って首をしまって死に至るっていう方法にラブル博士が言うには5種類あるっていうわけですね。
順番に行くと胴脈と腸脈、首のところにある。胴脈と腸脈が圧迫されてそこで血管が止まるので脳に酸素が行かなくなって亡くなる。これが1ですね。
で、次です。喉が閉まるのでそもそも息ができなくなる。肺に空気が行かなくなるので亡くなる。これが2番目。
3つ目がちょっと怖いんですけど頭部が離弾する。体と頭が離れちゃう。これ結構難しいところで落下速度と紐の長さとか体重とかでたまに起きちゃうんです。
日本の刑の執行の時にはそれはないんですけどもその首吊りっていうことをやるとそういったことが起きることがある。これラブル博士が言うのは3つ目ですね。
4つ目が炎髄の損傷、圧迫。すぎ骨この後ろの首の後ろのところが折れてこれが古畑官邸が言っていた痛みを伝える神経のところの首の骨がバキッと折れちゃうので痛みを通さないで意識を失ってすぐに亡くなるってこれが古畑官邸が言ってたやつです。
でもう一つ最後はですねその上に今まで言ってきたこれどれにも当てはまらなくてこの体が今まで経験したことがない状態でいろいろこう迷走し出すんですよこれどうやって解除しようなんだこれ体に起きてるのはなんだっていう風になって
神経迷走神経がガーっていろいろ起きちゃってが損傷したことで心不全急性心停止っていうのが起きるだろう
だいたいこう長年この首を釣って亡くなる時っていうのが研究してきた中でこの5種類あり得るとこれがガナブル博士がおっしゃっているこの首釣りの研究からでわかることなんですけど何がポイントかというと今言った順番に起きる可能性が高いらしいんですよ
そうなんですかなので脳脈が止まって脳に酸素が行かない近回らなくなっちゃうので脳の機能が止まっちゃうというのが一番で2番目がその空気が通るところが閉じられちゃうので肺に空気が行かなくなっちゃうこれ2番3番目が頭が離れちゃう
4番目です古畑先生が言ってたのは実はこの4番目で起きる確率としてはだいぶ下の方になってくるんですこれでまずさっきの古畑鑑定の通り亡くなることがゼロかと言われたらゼロじゃないんだけど確率的にも下の方にあるっていうことでさらに次に難しいのはピンポイントでこの4番だけ狙えないんですよね
となると上から順番にあり得るわけだからさっきの古畑先生が言ってた瞬時に意識がなくなって最も苦痛を伴わずに亡くなれるっていう方法が実は1,2,3番は日本の場合はないとしても数秒から数分の苦しみっていうのは実はあるんじゃないかってことがこのラブル先生を呼んできてこのハナクの事件では争われたわけですね
ということは古畑鑑定が言っている亡くなり方をするっていうことはものすごく確率的に言えば低い亡くなり方っていうことですよね
ラブル先生の見解だとそうだっていうことなので実際に本当にそうなのかどうかっていうのはやっぱり最新の技術なり知識なり研究で検討されないといけないと思っていて
僕が一番伝えたいのはこの古畑先生が間違っているとかラブル先生が絶対正しいっていう話ではなくて
じゃあそのずっと維持し続けている70年前の鑑定で残虐はないって言っているこの状態を少しやっぱり研究をしないといけないというか
本当にその維持していい鑑定なのか他の検知がないのかどうかでそれを検討した結果やっぱり古畑鑑定の方が正しかったねっていうこともなくもないわけじゃないですか
ってことはずっとこのままもうだいぶ何十年前に出たのでそれでもいいですっていうのをずっと続けているのではなくて
死刑制度の比較
やはり死刑を賛成の人も本当にこれで間違いがないのかっていうことを常に検証し続けてそれでやっぱり死刑は最終的には賛成ですって言ってもまだ話としてはあり得ると思うんですけど
そういうふうな色々検討できるっていうのが大事かなとは思っています
他の国とかではそういう死刑がまだ行われている国とかって日本みたいに70年間同じ方法が取られているのかそれとも今先生おっしゃったみたいに検討を重ねて方法が変わってきたりとかってしてるんですか
そもそもほらもう死刑を維持している国っていうのがどんどん減っていってますし死刑廃止の方が増えてきているわけですね
ヨーロッパはそもそもですね例えばEUの加盟条件に死刑を置いてはいけないとかってのがあったりするのでもう本当に100年以上前ぐらいから
EUとか医師と関係するもっと前から死刑を廃止している国っていうのはもうヨーロッパ全体にはあるわけです
でその後ですねただ死刑を維持している国でもちろんね少ないながらもあるとあるんですよ
でそれがまあ今でもこう何ていうのかな内戦しているところとかいろんなこうこれからまだ発展の途中のような国っていうとかもたくさんある中でそれでもなんかこう経済的に発展していると
一応こう位置づけるとするとまた一体想像できる死刑維持しているのって日本とか中国とかアメリカとかになってくるかなと思うんですけど
ただこうアメリカの中でも州ごとにそれぞれ死刑を置いている州と置いてない州っていうのがあって年々この死刑を廃止している州も増えているわけです
だからアメリカ維持してるんだけどそもそも閉鎖している州も増えてきていて
でさらにアメリカのこの注目すべきところっていうのはずっと死刑そもそもこの死刑の運用方法とかあり方とかが
合憲か憲法違反かみたいなことを何十年もかけて争われてくるわけです
例えばこの執行方法だと断逆な刑罰にあたるのでダメですよ
じゃあ違憲憲法違反だじゃあこういう方法にすれば屈を伴わないのでいいですね
じゃあそれなら合憲何回も合憲違憲合憲違憲っていうのが揺れ動いて動いているので70年前と全く同じもので全く変えませんって言ってるのではなくて
常に事件が起きてそれに対してこれは正しいのか正しくないのかって動きながらやってるので
最終的に確かに国としてはだから維持してる州があるのでアメリカは維持してるだろうっていうことはあり得るんだけど
ただずっと同じ方法同じ議論で同じ価値観でずっと何も市民は考えないでそのまま維持されているのではなくて
やはりこのだったらいいよこの方法はダメだよこの弁護方法だとダメだよ
こういう弁護しないといいよだったらいいよとかこういうことがこう動いて維持されているのでせめてこう
さっきも繰り返しになるんですけど死刑を維持するなら維持するだけの制度を整えてで初めて死刑に賛成反対っていうのがみんなが考えた方がいい
なんか日本だと死刑制度そのものが合憲か違憲かって争われるイメージなんですけど
死刑は損失するとして方法について合憲か違憲かって争われてそういう裁判がされているというところはすごい意外でした
そもそもなんかこうモラトリアムっていう考え方があって100か0の議論より少しこうみんなで議論する時間を取ろうぜっていうようなのがアメリカでも起きてるんですね
90年代以降かなになってくると例えば徹底して議論をし尽くそうとそのためにとりあえず死刑の執行を一旦止めましょうと
なぜかというとみんなを巻き込んで議論しまくってついにみんながよしそれなら死刑はやっぱりダメだねってなった時にその間ずっと執行し続けていると
いやダメだっていう結論に至ったのに今まで執行してたのは何だったのかということになりますよね
逆にいや全員を巻き込んで議論した後でやっぱり死刑は維持するものだねってなったらそれから別に執行してもいい話なので
とりあえず100か0かの議論じゃなくてみんなで議論する間一旦執行は止めましょう
これモラトリアムって言うんですけどこれをやっているっていうのがアメリカって感じですね
アメリカの死刑制度は進化しているっていうイメージなんですけど
新しい冤罪論者と犯罪刑罰の問題
丸山先生が御存じの中でアメリカの死刑制度の進化の改革で印象に残っているエピソードとか
実はこれ大変興味深いものがあってすぐその後1年後に僕調査に行ったっていうのが記憶があるんですけど
実はアメリカのイリノイ州シカゴがあるところですね
結構治安的には全米の中でもなかなか大変な街だったりするんですけどシカゴってのところがある
イリノイ州のライアン知事っていうのがいるんですけど
これがですね2000年に死刑の一時執行停止を宣言したんですけどその3年後ですね
その間にこの冤罪が明らかになるケースとか色々チェックした後に
2003年にその当時イリノイ州の中にいた167人の死刑囚がいたんですけど
これ全員一括原刑して全員を死刑から終身刑に原刑すると
その何人か有期刑になったりとかするんですけど
とりあえず当時いた167人の死刑囚全員原刑して終身刑より下にしたっていうのがあって
大変興味深いんですよこれは
何が興味深いかっていうと
ライアンって時々映画見てもらったりすると
死刑を扱っているアメリカの映画って執行前に知事からの電話を待って執行を一旦止めろとか
この問題が起きたので原刑するとかっていう電話がかかってきて
死刑の執行は止まるっていうのがあるんですけど
このライアンが今167人やったって言ったんですが
それより以前にもちろん知事がですね死刑の執行を止めるっていう原刑をするっていうのは時々起きてるんですよ
それは歴代のこの死刑の執行止めたり原刑するっていうのはもちろん手続状問題があったか
もしくは基本的には道徳上とか人権上とかいろんな不備があったとか
リベラルな人が死刑にあんまり賛成してなくて
死刑を止めるってのは結構あったんですけど
ライアンって結構ゴリゴリの保守の人で
なんなら死刑に本当は賛成の人だったはずなんだけども
167人を一括原刑するっていうことがあったわけですね
これ実はそのイリノイ州知事のライアンが影響を受けてるっていうとか
実はその前にですねハリー・ブラックマンっていう連邦最高裁の判事
イリノイ州どころかアメリカの連邦の最高裁判事ですね
彼が判決の中で出している実はこのブラックマン判事もさっきのライアンと一緒で
共和党支持から任命されてるというか支持されて出てきている
保守的な立場を期待されている裁判官だったんですよ
むしろどっちかというと死刑そのものには賛成だったはずなんだけども
こういう制度としては本当は賛成のはずにもかかわらず
死刑を反対する人っていうのがちょくちょく出だすんですね
でこの人たちをニュー・アボリショニストって言って
日本語で訳されてると新しい冤罪論者って言われてるんですけど
この冤罪論者のこの人に新しい冤罪論者が取ってた方法っていうのが
確かにこういろいろ考えさせられる内容なんですよ
で例えばね冤罪って聞くと本当に犯人じゃない人が犯人にされてるとか
事件を起こしてないのに無効の人なのに死刑判決が出てしまってとか
今例えば話題になっているのでいくと
これ冤罪じゃないかって言われてるのは袴田事件とか
こういうこの人犯人じゃないのに死刑判決が出てしまったものっていうのも
冤罪事件っていうところなんですけど
実はこの新しい冤罪論者が目を当てているのは
手続状の問題があるとか
この人が犯人じゃなかったらどうするんだっていう
昔から今はもう大問題なんだけどこの冤罪論ではなくて
この人が犯人はほぼ確実
だけどじゃあどの人が死刑になって
どの人が死刑にならないかってどうやって決めるのかってところで引っかかったんですよ
例えば死刑の人が何人かいて
善かがある全員一緒
被害者の数が3人ぐらいいるこれも一緒
計画的犯罪
武器を使っている
で一人は無期懲役になって
一人は懲役30年になって一人は死刑になってる
何をもってこの人たちが死刑はこの人でこの人は無期懲役で
この人は30年なんかどうやって決めるのってなったわけですね
これって実は手続き
料刑に関する冤罪があってはならないんじゃないかってところで立ち止まるんですよ
-画期的ですね
画期的というかブラックマン自体ここ言っても90年代の話なんですけども
でもまさに日本で考えるとこういう問題って実はなかなか出てなくて
ずっと大問題なんですよさっきの繰り返しですけど
そもそも犯人じゃない人が犯人にされてしまうってこれ冤罪問題としては大問題なんだけど
仮にこの人が犯人だとして
ほぼほぼこれ確定わかったとしても
じゃあ誰が死刑になって誰が死刑にならないかってのはどうやって決めるのかと
これが結構引っかかってきてアメリカのこの議論を動かしていくわけですね
-日本でも人2人死んでたら死刑だとかそういう見方されてるのを見たことあるんですけど
確かに同じような条件で無期懲役になってる人もいれば
死刑になってる人っているからその考え方ってすごく興味があります
-基本的にはだって裁判って証拠に基づいてやるわけですよね
で例えばいつ何が起きて犯人は誰でどういう事件が起きたのかってことは
全部証拠を持って証明するわけじゃないですか
じゃあこの人にどの刑罰が該当してどうすべきかっていうのも
実は証拠に基づくべきなんじゃないかって議論が起きてくるわけですよね
そこが一番ブラックボックスだと
例えばこのライアン知事のその原刑した時のスピーチの中に
I must actっていうのがあるんですけど
このI must actの中にいろいろ事件を全部精査してたと
そうするとあなたたちは気づくであろうと
それがたまたま弁護士がうまく回らなかった人で
事件の簡易は薄いにもかかわらず
共犯者の中で死刑にされてる人もいれば
本当は主犯のように動いていったかにも思えるような人が
死刑にはなってなくてとか
そういういろんな不備が重なり合っていて
どの人が死刑でどの人が死刑じゃないかっていうところは
実はライアンにも批判は出るわけですよ
167人原刑したわけですよ裁判じゃなくて知事の権限で
死刑制度の問題点
そういう時に裁判が決めたこと何やってんだって批判は出るんですけど
皆さんの批判はよくわかりますが
皆さんもこの事件を全部見ると
今言ったようなことに出会うはずだと
誰が死刑になって誰が死刑にならないかっていうのは全然わかり得ない
証拠にもって証明されていないのでわかり得ない
この本当の権限を持っているのは実は検察官で
死刑休憩するかしないかとか
もちろん判決はその後休憩した後に裁判官が決めるので
最終的には権限者じゃないですよ検察官は
だけど死刑休憩してきて死刑休憩しないっていうのが
誰にも何もわからないブラックボックスによるものなので
それがやっぱり不利益なく公平性なく行われてるってことが確認できない限り
この制度は無理だっていうのを言ったわけです
これはさっきも言ったんだけど
ブラックマンがずっと保守で
死刑の制度自体はむしろ賛成だったはずなんだけど
何回か死刑がねさっきも言ったけど
合憲違憲合憲違憲って動いている時に
常に死刑は合憲だということをコメントしたり判決の賛成派の方にいたとなんですよ
だけどこの94年のカリンズ判決で何を言ったかというと
もうこの死刑制度の修繕師の役割はやめるって言ったわけですね
何が修繕師だったかというと
さっきも言った通りこれは違憲じゃないですか
これは合憲じゃないですかってことを争われている時に
いやこうやったら死刑って維持していいですよ
ここに問題があるからこれを直せば死刑はやっていいんですよってことを
常に法の不備があった場合にじゃあここを直しましょうかとか
ここをこうやっていけば死刑って運用していいですよってことを
常に言ってきたんだけどこれもう無理だと
いろいろこうやれば直せるよこうやれば直せるよって言ってきたんだけど
これもう無理だ
で何度もこうやって直そう直そうって言ってきたけど
どっちかにもう不備があるんじゃないかって言い出したんです
何どっちかというとこれもう維持できない死刑が問題なのか
その公平性とか一貫性とかアメリカ憲法が求めている
誰に対しても同じような刑の運用ができるっていうところが
一貫して公平にできないこの制度自体が不備があるのか
アメリカ憲法に不備があるのか多分どっちかだと
で私はこの保守で最高裁の判事の立場から言うと
アメリカ憲法に間違いがあるとは考えにくいと
そうするとこの一貫性公平性を維持できるような
ものではない死刑の方に問題があるんじゃないかと
なのでこの日をもって修繕死をやめるって言ったんですよね
最高裁判事の意見変更の影響
関係ない質問が今湧いてきて
さっき丸山先生もちょっと触れられたんですけど
日本だと一回決まった刑を覆すというか
原刑するのって最新制度を用いて
裁判所で決定されないといけないじゃないですか
でもこのイリノイ州の知事の一言で原刑されたっていうことなんですよね
だって御社あるやん日本にも
州ごとに死刑あったりなかったりするわけだから
州の権限は例えばイリノイ州の最高裁があって
イリノイ州の知事が絶対御社の権限を持ってるわけ
なるほどですねすごいその知事の権限で死刑が確定した刑が
だって日本でも法務大臣が判行するわけじゃない失婚それと一緒
イリノイ州で死刑が出たことにイリノイ州知事が判行する
判行っていうかもうサインする
それはもうそのブラックマン判事のその言葉というか判決なんですかね
うん判決カリンズ判決
なくてもそれはもう知事の権限でできるということなんですよね
なんか判例に基づくじゃないですけど
ブラックマン判事が判決をしたからそういう一括原刑みたいなことを
その判決に影響を受けてるんではなくて
判決に影響を受けてるというかそれに縛られる判例があるんじゃなくて
じゃあブラックマンがなんでそういうふうな影響を与えるかというと
さっき見た通り共和党の指示で選出されている最高裁判事なわけね
で最高裁判事を選ぶのっていうのは基本的には大統領が誰がどうって決めるわけだ
トランプが誰を最高裁判事にするかオバマが誰を最高裁判事にするかっていうのは
その時の大統領が民主党か共和党かっていうのがすごく大きくて
でトランプの時も問題になったのは
例えばギンズバーグ判事が民主党というかリベラルな判事で
ただトランプの任期中になくなってしまうわけですね
じゃあこの何人が民主党で何人が共和党かっていうバランス
だって多数決になった時に最高裁の判事
どっちから選出の最高裁判事が何人いるかって結構大きな問題になってくるわけですよ
それがトランプ大統領元大統領の任期中に
ギンズバーグの民主党派がなくなって
共和党のリベラルじゃないコンサバティブな人が入ると
共和党支持の判事が多くなってくるわけじゃないですか
ってなると実はここのポイントって
立法とかこの国会とか政府が新しい法律作っても
最高裁がそれは憲法違反だと止まってしまうわけですよね
死刑について再考する必要性
最高の番人なわけで司法って
例えば共和党もしくは民主党が自分たちの都合の良いどっちもね
どっちもが自分たちの都合の良い法律勝手に作っちゃったとしても
それは憲法違反ですよって司法が止めちゃうと
立法とか政府の暴走止めれるわけですよ最後の番人だから
そこはバランスよく最高裁判事っていうのがいて
でその法律が正しいかどうかっていうのを見るところにポイントがあるんだけど
でも言った通りその時の大統領の任期中に誰が判事になるかっていうので
例えば圧倒的に民主党が多かったり圧倒的に共和党が多かったら
そっち寄りの法律がそのまま司法でも通っちゃうわけでしょ
でさっきの話に戻ると
むしろ死刑は賛成っていう方のはずの最高裁判事が反対だって言って
これは判例上縛られるっていうレベルの問題だけじゃなくて
みんなに衝撃を与えるわけですよ
自分たちの考え方とか政治のあり方とか司法のあり方とか
町の人の生き方とかを支持してるはずの人が反対側のこと言うわけですよね
衝撃を与えるわけですよ共和党支持者として
おーいって言って
だからその事件の判決だけじゃなくて
支持層になんだこれはってドドドドドってなるわけね
でこのドドってなった後に
なるほどブラックマン判事はこういう理由でできないって言ったのかっていうのは
別に判例に縛られてるわけでも
最高裁が言ったから縛られてるわけではなくて
支持してるトップの人たちがそう言ったことにより
あれちょっと自分もこれって死刑維持してていいのかなって
そういう意味で影響を与えてるってことです
ブラックマンさんみたいにもともとその死刑をすごい
ブラックマンさんって隣のおっちゃんみたいに言うけど
最高裁判事やけどね
ブラックマン判事みたいにもともと強いというか
死刑賛成だった方が死刑について考えてみて
これもしかしたら違憲じゃないのかなっていう風に考えたみたいに
日本にも賛成の方反対の方って色々いらっしゃると思うんですけど
そういう賛成でも反対でもどちらの意見でも
そういう風にブラックマン判事みたいに立ち止まって
考え直してみて
死刑について考え直してみることって大事なんだなっていう風に感じました
そうですね
さてここで犯罪学をもっと身近に感じてもらうために
犯罪学の観点から円溜めを見ていきたいと思います
今日のお勧めは死刑の扱った映画ということで
これは絶対見なくてはならないものの一つにあがるんじゃないかなと思うんですけども
デッドマンウォーキングをお勧めしたいと思います
デッドマンウォーキングとは
もともと死刑囚の方が死刑台に向かう際に監視が呼ぶ言葉らしいです
映画は1995年に制作されたアメリカ映画で
死刑廃止論者である修道所ヘレンプレジャンのノンフィクション作品を映画化したものです
はいこれあのデッドマンウォーキングってこうね
あの某から出て執行される場所に進む時に監視の方がデッドマンウォーキングって叫ぶんですね
このシーンっていうのは実はあの同じように死刑扱ってるやつはグリーンマイルとか
ああいうのでもそういうシーンが出てくるんですけど
死刑執行に向かうときに監視の方がこれから遺体になるっていうのを当てて
歩いてるぞとデッドマンが大きくしてるぞということを言って進むっていうところが題名にはなっていて
この映画自体はずっと殺人とか強姦とかが疑われているというか罪状があって
死刑判決が出て
で彼ら自身無罪を主張するんですけど
じゃあ実際にこうやった人の中でやってない人かっていうところがお話としてはテーマにはなっていくんですけど
それがこの判決が出て執行日が決まってっていうこの途中
さっきの本編にもありましたけど
小知事から御社の電話があるかないかとか
こういうその時の心理描写とか死刑囚がその死刑執行日を迎えるにあたっての心理描写とかっていうのがよくわかる
で手続状もどういうふうに電話がかかってくるかとかを待ってるのかとかっていうのがよくわかるので
ぜひこの映画を見て一度死刑についていろいろ考えてもらえると嬉しいなと思います
私もまだ見たことがないのでぜひ見てみようと思います
丸山先生に解説してほしいエンタメ作品がありましたら
番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください
今日のテーマは死刑制度の是非についてでしたが
前回の第9回目に続き今回も死刑がテーマで
今改めて死刑について考え直す時だなと感じて
私ももう一度死刑について考えてみようと思いました
はい9回目も10回目も僕は一貫して思っているのは
仮に死刑に反対だとか死刑に賛成だっていう人もこの制度でどうなんだろうとか
ずっとなんかよくわからないまま反対したりよくわからないまま賛成してるっていうことが多いと思うので
じゃあ本当に死刑の問題ってどうなんだろうってことを考えてもらって
死刑制度の是非
これはでも個人では結構限界もあって基本的には法務省がそういったことの情報が全然出してくれないとか
いろんな問題があるのでもう少し全体を巻き込んで政府もだし市民もだし
これ本当に維持していくのか維持していくならどういう問題があるのかってことを
みんなで考えていくっていうのが重要かなとは思っています
さてこの番組では感想や質のリクエストなどを待ちしております
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください
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ではまたお会いしましょうお相手は丸山靖寛と山口由紀でした
34:01

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