あと、この著者の方っていうのが大学で文化人類学の研究されてる人で、かつソーシャルワーカーもされている人で。
実際に自分がソーシャルワーカーとして、ゲットの環境を少しでも治安を良くするためにということもあって、
ゲットに住んでいるどんじゃないですけど、まとめ役みたいにみんなから慕われてる人がいるんですけど、
その人と、あともう一人立ち上げ人みたいな人がいて、3人でパパ会を立ち上げるんですね。
お父さんたちが集まって、父親としてどうやって子どもたちとかを教育していったらいいのか、育てていったらいいのかっていう話し合う会みたいなのを、
毎月1回とか2回ぐらいですね、やるっていう会を立ち上げて、そこでいろんな背景を持つ父親たちっていうのは集まってきて、
いろんなことを話し合うんですけど、大体この中に出てくる父親っていうのが、
こんなにややこしいこういった事情を背負っている人たちが、こんなにどっさり集まってくるかっていうぐらい、
混みまくってるんですよね。
まあ、ガトラ場所ですからね。
大体みんな全家持ちっていう。
ここのワッツっていう地域、ロサンゼルスの中でも一番治安の悪い地域で、
このワッツって確か刑務所もあるんですよ。
ああ、そうかも。
そこの刑務所ってものすごい重犯罪っていうか、かなり重い刑を課せられた人たちが入っているような、
やっぱり全米でも屈指の悪が送り込まれる刑務所もあるぐらいのところなんですけど、
そこで父親たちが、父親になるとはどういうことかって喋るんですけど、
ただ自分にも父親がいたことがないっていう人たちが大半なので、
父親が生まれた時に、自分が物心をついた時には刑務所にいるとか、
最悪死んでるとか、別れていないとか、どこ行ったかわかんないっていう人たちが大半なので、
自分たちにとっても父親っていうのが全く想像がつかないっていうような、
そこからまずスタートしていくと。
難しいですよね。
本当そうですね。
あとやっぱりここのゲットに住んでる人たちっていうのは大体黒人系の方。
あとは黒人系だけじゃなくて、今ラテンアメリカの人たちっていうのは増えてきていて、
大体半分ぐらいがラテン系になっているとか。
なので、黒人だけのゲットだったらまだ文化的な背景が似てるので、
そこで結束とかもあると思うんですけど、
ちょっと文化的背景が違った人たちがいるってことによって、またちょっとややこしい事情とかがあったりとか。
あとはそうですね、ジェンダーの問題とかそういったのもかなり出てくる。
ただこれ面白いのが、パパ会を立ち上げる際にまとめ役に乗る人っていうのがいるんですけど、
この人は黒人の人で、自分も昔刑務所に行ってたと。
で、1回付き合った女の人と別れて、今別の人と再婚してっていうような、
大体そこに集まってくる人たちと似たような人生経歴を送ってきた。
今はちゃんと後世して、自分で会社を立ち上げて商売してるっていう人なんですけど。
だからその父親たちにとってはロールモデルになるような人物であるんですよ。
大体その人のことは言うこと聞くんですよ、みんな。
似てる背景を持ってる人だから、いうことに対して説得力があるわけですよ。
ただその著者のジョルジャーさんっていうのは、
白人系の人で、女性で、しかも学歴が、大学の先生ですから、高学歴の人でっていう、
集まってくる人たちとは全く違う属性を持っている人なんですよね。
だからジョルジャーさんがしょっちゅう言われるのは、
白人が何がわかるんだとか、女の前何がわかるんだとか、
本当にそれをしょっちゅう言われるんですよ、何か意見するたびに。
でも読んでいくうちに、これたぶんジョルジャーさんっていう全く異質の属性の人がいることによって、
議論の中でもちょっと異質な目があるというか、
おおむねそっちには賛成はするんだけど、でもこういう見方もあるでしょっていうのを提示してくる人っていうのが、
やっぱり何割かいるっていうのは、グループの中で話し合ったりとかするときに、
結構大事なんじゃないかなっていうのは、ちょっとこれを読みながら思ったんですね。
そうですよね。ちょっと反対意見っていうか、反対までいかなくても異なることを言ってくれる人がいるっていうのは、
そういう話し合うときはいいですよね。
口だけになっちゃうとか、あとは仕方ないっていう、
俺たちはこれだから仕方ないっていうふうにまとまりがちなところを、また違うところがボール投げてくれるっていうか。
ジョルジャーさんってあくまでもこのプロジェクトを立ち上げてるし、研究でずっとこのゲットとかに入っている人なので、
一応どういう文化背景があるのかっていうのは、知った上では入ってきてる人なので、
全く知らなくて外から攻撃してくるようなことを言ってる人ではないんですけれども、
ただやっぱりこの方もこの方で全然違う文化で、社会で育ってきた方なので、
パパ買いに来てる人たちのことを理解しきれてるかっていうとそうでもないし、
やっぱり自分の生きてきた経歴を中で考えてこうなんじゃないかって意見を持ってる方なので、
やっぱりそこはパパ買いのその人たちからは、お前何がわかるんだって言われつつも、
やっぱり違う意見を投げる、あえてそこに投げていくっていうのは、
結果的にそのパパ買いに来てる人たちにとってもそういう視点もあるのか、
受け入れるか受けられないかはまた人によるんでしょうけれども。
ですよね。それが趣旨で入ってるっていうのはありますしね、きっと。
言われるのはもうわかっておりますみたいな。
わかった上で、でもやっぱりすごくぶつかるんですよね。
なんでこの何回言ったらわかるのかなっていうのか、本当にわかんないなっていうのを、
お互いこうなんでわかんないんだって言いながら、
ただそれでも決裂しかける危ういシーンはあったりするんですけれども、
このジョルジャーさんはかなりタフにそこをやり過ごしたり、ぶつかったりやり過ごしたりしながら、
3年ぐらいのこれやってる記録を書いてるんですけれども、
なかなか今その分断とか意見の対立とか言われる時代ではあるんですけれども、
全然違った文化背景の人たちと何かをやっていくっていう時に何が大事かっていうのを、
ちょっとこれを読みながら思ったりしましたね。
そうですね。なんか別に人格否定してるわけじゃないんだけれども、
そう取られてしまうことがすごい今多いじゃないですか。
そうですね。
物事に対して私こう思うんですけれどもっていうことを述べてるだけなんだけれども、
その物事を発した人への攻撃と取られることが多いっていうか、
Aさんが発言したことに対して、私そうとは思わないんだけれどもって言ったことは、
Aさんが発したことであって、Aさん自身ではないのに、
なんかAさんは自分が攻撃されたと思ってしまうっていう。
わかります?
意見に対してじゃなくて、自分そのものに対して言われてるみたいな感じですかね。
そうそう。だから多分そういうのなんですよね。
男性、女性の性差もあるし、
女に何がわかる?的なことが出てくるのは。
本当にしょっちゅうそれが出てきますね。
それは女性だからじゃなくて、人としてこういう意見もあるって言ってるのに、
そういう性別とか。
そうですね。属性で満ち合うとか。
属性で言われてしまうっていうのが結構悩ましいところでもあるかなっていう気はしますけどね。
お互い様なのかなっていうところもあるけれども。
そうですね。この方は自分もわかってないところっていうか、
ぶつかってしまうところもセキュララに書いてる。正直に結構書いてる方なのかなと思いながら、
分かり合うと本当に難しいなっていうのをつくつく思った方で。
あとちょっと話外れるんですけど、この帯書いてるのがなぜかジブラが書いてるっていう。
ラップバトルもやっているうちに、自分で考えていないけど言葉が先に出てくるみたいな。
で、シャーマンも自分で考えていないけど言葉が先に出てくる状態になるらしいんですけど、
ただそれって、シャーマンの人に、じゃあ何かそれって自分に神的なものが降りてくるんですかっていうと、
いや神とかではないんだけど、そういうんじゃないんだけどみたいな。
ただ言葉が先に出てくるようになるみたいな。
そういう何か入っていくものがあってみたいな。
そこが結構ヒップホップのラップバトルの名識で陰を踏むようになるのとちょっと似てるみたいな、
共通点があるっていうような指摘もあったりして。
アナウンストークはないのかなっていう。
そうですね、でもそれで言うと、やっぱり言葉を仕事にしてるっていうところでは、
よく小説家の方でも漫画家の方でも、自分が考えていたストーリーとは書き進めているうちに、
どんどん作品の方が動き出すみたいなことを言う方もいるじゃないですか。
いますね。キャラクターが勝手に動いてみたいな。
そうそう、だからちょっとそういうのに言語を司る脳っていうのは、そういうバグっていうか、思ってるのかもしれないですね。
確かに。
もしかしたら。
面白いですね。
そう、めちゃくちゃ面白くて。
で、これはちょっと本とはまた離れるんですけど、
なんかそれこそポッドキャストやってる方で、
本屋プラグラジオっていうポッドキャスト番組の方が、
この島村さんにインタビューしに行く回があって、2時間くらいの番組なんですけど、
それでそのヒップホップモンゴリアに書かれている話とか、
あとはそのモンゴルの今みたいな話を2時間くらい喋ってるんですけど、
その話がすごく面白いので、
もしこのヒップホップモンゴリアって何っていうのをちょっと気になった方は、
このポッドキャスト番組をちょっと聞いていただくのもいいのかなと思いますね。
じゃあもう1回そのポッドキャスト名を。
本屋プラグラジオさんっていうラジオの、
語らずにはいられないモンゴルヒップホップの魅力という回ですね。
ちょっとこれは概要欄にリンクを貼っておきますので。
ツイートとかでも書いてもらえるといいかもしれないです。
面白かったです。
モンゴルのテレビ番組事情とか、
あとファッション事情とか、
全く想像がつかないようなところに話がどんどん展開されていくので、
気になった方はぜひ聞いていただければっていうところですかね。
モンゴルってちょっと面白いですよね。
なんか前にクラブハウスがちょっと流行ったときに、
モンゴルに長いこと住んでた方の話をずっと聞いてたときがあったんですけど、
広さとか、国の広さ、土地の広さっていうのかなとか、
でもファンの皆さんにちょっと怒られちゃうといけないんで、あれなんですけども。
でも、私その後に京福夏彦さんを読んだので、知りませんと。
京福夏彦さんレベルの問答を問答だと思ってしまっていた自分が悪かったんだなってすごく反省したんですよ。
だってね、ジャンプってあんな決められたページで話をどんどん進めていかなくちゃいけないわけじゃないですか。
だから何回かの会話で、これでもう問答としていいんだっていう。
100ページくらい書かないと問答として認めないみたいな。
100ページも書けないんだろ?って。
そこはすごく反省して、また勝手にこうやって自分の持っているところを引き合いだして、そんなふうに思ってしまった自分が本当に情けない。
もう京福夏彦という付物から、あ、だめだ、京福先生が付物になっちゃう。
付物みたいな感じでございますけどね。
時代ペースにあるような京福夏彦。
黒体制ついたのも京福夏彦だと思うし。
でもあの辺の時代って結構真本格のミステリー流行ってて。
それこそ森博士とか出てきたのも確かあの辺だったし。
そうですね、あの時いろんな本当。
作家出てきて、マヤユッタカとか、アリスとかもあの辺だったと思うんですよね。
そうかも。それでちょっと離れて、大津市とかその後西尾一新かな。
だから私よりちょっと一回り下の子たちだと西尾一新とかがすごい読んでたっていう。
ラノベとスイリンモノの中間ぐらいな感じで書いてたんですかね。
なんかまた久しぶりに、何年ぶりかに読んだのでよかったです。
家にあったかな。売っちゃったかもしれないですね。
私何回か売るなり手放すなりしていて、もう一回も買い直してるんですよね。
なんか何回捨てても戻ってくる人形みたいになってる。
今回はもうちょっとサクリ読もうと思ったので、Kindleで買ったら、Kindleなのに超分割なんですよ。
Kindleで分割する意味あるんですかね。
何なんだろうって思いながら、ちょっと途中途中イライラしながらその分割を得たんですけれども。
でもなんか挫折したものと抜き合えた年でしたね。
もう一冊というか、さっきノマドの話の時に今年読んだ本のことを色々思い出してたんですけども。
これがっていうわけじゃないんですが、とっても高齢者が働く話っていうのが増えたなっていう印象があって。
3000円の使い方とかっていう小説をたまたま何かで紹介されてて見たんですけども。