はるか
深掘っております。
ひとし
ということで、インスタでもイベントの詳細告知させていただきます。
はるか
はい。
それではお聞きください。
どうぞ。
ひとし
はい、それでは大山さんよろしくお願いします。
はるか
よろしくお願いします。
大山 遥
よろしくお願いします。
ひとし
簡単に自己紹介をしていただいてもいいですか。
大山 遥
わたくし、NPO法人チャイボラの大山遥と申します。
ひとし
はるかさん。
はるか
はるか。
大山 遥
そうなんです。はるか×はるかで、本日はいろいろとお話しできるのを楽しみにしておりました。よろしくお願いします。
はるか
よろしくお願いします。
いや明るい。
ひとし
チャイボラのメンバーであり、僕らのことを応援してくれている『つっきーさん』という方のご紹介でお繋ぎしてもらったんですけど、
ポッドキャストって馴染みあるものなんですか?
大山 遥
あたしですか?すみません、全然なくて。
はるか
そうですよね、なかなか。
ひとし
今回でチャイボラさんのことをリスナーさんに届けて、大山さんにも音声面白いじゃんって思ってもらって、
こっちの世界に引きずり込もうかなというのが裏テーマとしてあります。
はるか
ございますので、よろしくお願いします。
大山 遥
うれしいです。話すのは好きなんで、よろしくお願いします。
ひとし
よろしくお願いします。
じゃあ簡単にチャイボラさんが何やってるかという話を聞いていきたいんですけど、
児童養護施設の支援って言った時に、かなりいろんなものがあるのかなと思うんですけど、具体的に言うと何をやられてるんですか?
大山 遥
そうですね。わたしたちの団体は、児童養護施設を含む社会的養護と言われる施設の職員の確保定着をサポートする日本で唯一の団体になっています。
ひとし
唯一なんですね。
大山 遥
そうなんですよね。子どもへの支援をしてくださる団体さんとか非常に増えてきていてありがたく、その辺は少しずつ少しずつ充実してきてはいるんですけれども、
やはり子どもたちの日々に寄り添う職員というところの不足というのは非常に深刻な課題になっておりまして、
もちろん入所している間だけじゃなくて、退所した後もずっと関わることになるので、子どもたちにとってはすごく大きな存在になってくる。
そんな職員の確保と、長く元気に働いてもらえるようなサポートをしております。
はるか
サポートってどんなサポートがあるんですかね。教員してたんでメンタルサポートとか必要だなと思ってたんですけど。
大山 遥
今はどちらかというとまだメインは確保の方にはなってきているんですけれども、確保の方ですと大きく4つありまして、
一つは出張事業って言ってですね、保育士だったり社会福祉士だったりそれこそ教員だったり、
児童養護施設や社会的養護の施設で働く、資格取得を目指すような学生さんのところに現役の施設職員さんと一緒に協力して出張授業して、
そもそもこういう施設で働ける資格なんだよってことも知らないですし、それこそ福田さんもそうかもしれないですけれども、
教員の免許を取るにあたって社会的養護の授業がそもそもないんですよね。
なのでやっぱり、施設の仕事に就く就かない関係なく、やっぱり先生になるような方たちって自分のクラスメイトにもいるかもしれないじゃないですか、施設から通う子とかが。
そうなった時に全くその社会的養護の知識がないってなってくると、もしかしたらやっぱりできる支援に制限がかかってしまったりもあると思うので、
そういうところで言うとやっぱり、教員を目指す方には是非学んでほしいなと思ってるんですけど、そういうところにもできるだけ出向いて授業しているっていうのがあります。
はるか
知らなかったです、それは。
大山 遥
でもなかなかまだね、そもそもの依頼が来ない。
教員の需要っていうのも、なかなかまだニーズを引き出すことがまだできていないので、
まだ教員に関してはわずかなんですけれども、そういうような活動をやっています。
次に一番メインの事業となっているのが『チャボナビ』っていう情報サイトで、ぜひぜひ聞いてくださっている方も『チャボナビ』で検索していただけると嬉しいんですけれども、
ひとし
『チャボナビ』、僕もいま見てます。
大山 遥
ありがとうございます。
簡単に言うと、社会的擁護の施設の情報がギュッと詰まったプラットフォームみたいになってまして、
施設の見学会情報だったりですとか、あとは求人だったりとか、あと施設が日々発信するブログ記事だったりとかが見ることができて、
会員登録すると施設職員と直接チャットでやり取りとか、いろんなイベントとか求人へのエントリーもできるようになっています。
はるか
すごい。
大山 遥
もともとやっぱりこの、いま人材不足になっちゃっている背景としても、施設の広報費の年出が難しいんですよ、各施設で。
国と自治体から降りてくる予算の中に広報費っていう科目がないんですよ。
なので、施設によってはまだホームページがないっていう施設さんもありますし、有料の求人サイトにお金出して載せるっていうのが難しい施設さんもありますし、
あとは広報専属の担当っていうのはほぼいないので、
そういうところでこの『チャボナビ』には、うちがヒアリングしてもうページができるんですよ、各施設の。
そこからいろんな情報発信ができるようになってて、しかもこれ全部無料です。
一番多い施設さんは20人とか採用出してます、『チャボナビ』で、年間で。
ひとし
実際採用されてるんですか?
大山 遥
もちろんもちろん、バンバン出てます。
20人とか。
一つの施設でも20人とか、それが全部無料で採用ができるようになってきてるので、かなり有効的に活用していただけるサイトになってきてます。
ひとし
見てるんですけど、404件の施設が登録されてて。
大山 遥
そうですそうです。
ひとし
600件近い求人が掲載されていますって書いてるんですけど。
大山 遥
そうなんです。
ひとし
日本には社会的養護施設自体はどのぐらいあるんでしたっけ?
大山 遥
1200ちょっとなので、約3分の1の施設が活用いただいてるっていうこと。
はるか
すごい多いですね。
大山 遥
そうなんです。しかも私たち全然営業しないんですよ。
ひとし
とんでもない。
大山 遥
とにかく口コミのみでここまで来たっていう感じで。
はるか
それぐらい必要とされてたんですね。
ひとし
しかも6年とかですよね。
大山 遥
そう6年目ですね。
なので、確かにそれで言うと『チャボナビ』できてからまだ5年っていうところなんですが、
口コミで広がってきた。すごい話がどんどん長くなっちゃうんですけど。
それで、今それが2つ目でしょ。
3つ目が見学会のサポートって言って、
そもそも施設ってイベント的な感じで、
いつ見学会ありますよ、みんな来てねみたいな形の見学会っていうのをやってる施設さんっていうのは、
5年前まで私の知る限りではなかったですね。
要はどういうことかっていうと、個別に連絡が来て、
「ちょっと就職に興味があるんですけど、中見させてほしいんです」みたいなので、
個別に受け入れて見学して説明するっていうスタイルを取ってるところがほとんどだったんですけど、
そうなると相当意欲の高い方しか来ないんですよ。
はるか
そうなんだ。
大山 遥
自分のためだけに施設にその時間を作ってくださいって言うって、かなり勇気がいる。
はるか
そう言われたらそうですね。
大山 遥
「そもそもどんなとこなんだろう」って思ってる学生さんとか、
「保育園と迷ってるんだけど、一度どんな仕事か目の前で見てみたいな」とか、
さらにはもっともっと手前の少しだけ興味があるみたいな層とかは、
なかなか自分で連絡してっていうのは難しいっていうのがあったので、
そうやって見学会っていうものを開くっていう文化自体を作ってきたんですよ。
施設さんと一緒に。
ひとし
それって昔はじゃあもう、圧倒的に人足りないっていう状態だったんですか?
大山 遥
そうです。ずっと足りない。
なんですけど、昔もそれこそ私たちがまだこの活動を始める前とかは、
もっと職員の配置基準というものが低くて、何十人に対して職員一人みたいなところから、
大山 遥
だんだん国もそこに対してこれじゃダメだなってことで、
もっともっと少人数の子どもに対して大人が一人つけるようにしていきましょうっていうふうになっているので、
要は人件費はどんどん国もつけてくれるようになってきたって感じで、簡単に言うと。
だけれども広報費がないから採用はできないっていう、人件費は増えてきてるんだけどっていうようなところがあるので、
はるか
そこだったんだ、問題は。
大山 遥
そう、そこをいま私たちが一生懸命あれやこれやとやっているっていうところですかね、確保でいうと。
あと2つが定着の方でやっている事業で、
これちょっと確保と定着の間みたいな感じですけど、内定離脱を防ぐための研修っていうのを去年から始めたんですけれども、
要は内定を取るんだけれども、他の企業さんとか児童福祉領域に比べて広報担当とかがなかなかつけられないので、
内定者に対する丁寧なコミュニケーションとかがやっぱり弱いんですよね。
それによって、せっかく内定は取ったんだけれども、複数内定を取った方からすると、
「なんかこっちの方がすごい色々懇親会とかあって、同期会とかもあって、職場体験もこんなにあって、
もう内定時期から研修も始まって、やっぱこっちがいいかな」、みたいになっちゃったりっていうのもあったり。
あとはそもそも内定者の人数が一施設一人とかっていうことも、施設の規模によってはもう全然あるんですね。
そうなってくると、同期同士で集まるとかがないから、
ちょっとなんかこう他の同期がいっぱいある会社とかに比べるとつまんないなーみたいになっちゃったりとか。
それは入職してからもなんですけど。
なんで、その内定時期から全国の社会的擁護の施設の子たちをオンラインでつなぐっていう『チャボゼミ』っていう事業を始めて、
それが1年間入職してからも定期的にオンラインでつながり続けるっていうのがあるんですけど、
これがすごくすごく好評で楽しくて、みんな一人しか、自分の施設だと自分一人しか新入職員いないけれども、
全国でこんなに、この社会的擁護っていう領域に興味を持っている同期がいるんだっていうだけでモチベーションが上がるっていうか。
ひとし
ワークショップみたいなことをやるんですか?
大山 遥
そうそう。全7回なんですけど、まさにその内定時期とかは、例えば施設でこんなことがあります。ケースワークみたいなんですね。
こういう観点でいろいろ考えてみましょう、みたいな子どもに対する支援の仕方とかっていうので話し合ったり、
やっぱりでもそこで、保育士資格で来る子もいれば、教員で来る子もいれば、社会福祉士で来る子もいれば、心理士で来る子もいるわけですよ。
社会学部卒の子もいれば、もうその学部卒で資格はないけれども児童指導員っていう資格で来る子とかいろいろいるので、
いろんな知見が混じって、いろんな価値観でその子どものいろんな角度の情報を集めて支援の形を見つけていくっていうようなワークショップがあるんですけど。
あとはもう単純に、やっぱり施設職員になる上での心構えですとか、最低限こう知っておくべきこと。
ひとし
どんなことがあるんですか?知っておくべきって。
大山 遥
発達障害とか知的とか、あとは虐待を受けてきた子たちが持ってることがある愛着障害の部分だとか、そういうところについての知識のインプットっていうのは最低限、
施設職員になる上ではすごく必要になってくるかなっていうのはあります。
あとはそのチームで養育していくことの大切さですとか、要は自分の考えだけで養育していくことの危険性とかっていうのもありますし、
あとは施設職員ってものすごい専門職がいろいろ絡んだりとか、いろんな機関と連携して子どもたちの支援を考えていくんですけれども、
いったい施設にはどんな職員がいて、施設の外にはどんな機関があってどうやって連携しているのかとか、そういうのも学んでいったりはしますね。
ひとし
めちゃくちゃ大事ですね。
はるか
大事ですね。安心ですね、そうやって教えてくれる場があったりとか学ぶ機会があったら。
大山 遥
そうなの。やっぱり離職する理由としても、就職前と就職後のギャップっていうのにけっこう苦しんで辞めていくってこともあるので、
できるだけそのギャップを埋められるように、正直そのしんどいこととかも含めてしますし、
やっぱある程度の知識があることで、そっかそっかこんなことも想定できるなとか入ってから、そういえば研修でやったからあれがこうなんだなみたいな感じで紐づくことで、
すべてが「うわ、初めまして。初めてで全然知らなかった。知らなかった」とかっていうと、やっぱどんどんどんどん不安になって焦っちゃって、
「こんなつもりじゃなかった」みたいになってくるんですけれども、そういうところでいろいろ、たったオンラインではあるんですけれども、
いろいろな経験だったり知識をインプットすることで、1年目を乗り切ってもらえるようなものになっています。
ひとし
なんかフリースクールとかもこういうのあったほうが良さそうよね。
はるか
そうね。ちょっと今、大山さんの話聞いてて、もうとんでもない量のサポートが出てきて圧倒されてるんですけど。
大山 遥
しかもまだあともう1個あるけど、まあいい。しゃべりすぎちゃってね。
はるか
1個1個いきたいですね。まず最初にあれですよね、人材確保の部分での広報があったっていうところですよね。
それもフリースクールとか、僕たち不登校支援をしてるんですけど、フリースクールとかオルタナティブスクールとか、
いわゆる民間の教育施設は本当に人手不足で困ってて、どうやってそれを広報していいのかもわかんないとかっていう状態があるんですよね。
だけど1個違うなと思ったのは、養護施設は公的機関であってかなり安定もしてるじゃないですか、給料とか。
大山 遥
そうですね、そういうところは。
はるか
だからより広報が重要になってくるなとかっていうのは思っていて、この広報の仕組みをどういう発想でどう広げていったのかみたいなのがすごい気になって。
っていうのもフリースクールとか、ないんですよね。そういうプラットフォームみたいなのが。
ひとし
しかもフリースクール一応全国に500個とか600個とか言われてるので、規模感もかなり近いのかなと思って。
大山 遥
近いですね。
ひとし
相当参考にさせてもらえそうな。
大山 遥
そっか、そこの横の連携みたいのはあるんですか?フリースクールって横の情報交換とか連携とかは。
はるか
やっぱりそれが難しい部分はあるんですよね。
なぜかというと横で連携すると、言ったら生徒が流れるという構造になるので、そこの連携は難しい部分ではあるみたいですね。
大山 遥
なるほどなるほど。
それで言うと、もともと私はベネッセコーポレーションという教育教材の会社にいまして、
それこそさっき福田さん、教育学部っておっしゃって、教員の勉強されてたってことですけれども、
父が塾経営してて、けっこう教育家庭でっていう感じで。
ただ幼少期の親子の関わりっていうのが、その学びを得ていく上ですごく大事だなっていうのを、
うち小学校低学年から父の塾って見てたんで、
もう低学年の段階で学びに対する意欲だとか興味関心とかっていうのがすごく差があるので、
やっぱそれって幼少期の過ごし方とかもあるのかなと思って、
ベネッセコーポレーションの幼児教育教材部門の『こどもちゃれんじ』っていうところのマーケティング部に就職して、
いろいろ7年間働いて、8年目は最後、『進研ゼミ中学講座』っていうところで働いてたんですけど。
はるか
あれに元気もらってましたよ、あの成功体験に。
ひとし
読んでたかも。
大山 遥
そうそうそう。何でもうまくいくっていう漫画作ってた側なんですけれども、
あれ社員が全部書いてるんですよ、シナリオ。
はるか
そうなんだ。
大山 遥
吹き出しのちっちゃいト書きみたいなやつも全部社員が考えてるんですよ。
はるか
へえ。
大山 遥
そうなんですよ。今わかんないんですけど、私がやってるときは少なくてもそうでした。
それで8年目の時に教材がリニューアルするときに一部ね、破棄されちゃってるっていうのを知って、
これ活用できないかなと思って、知り合いが児童養護施設で働いてたので寄付できないかなと思って
連絡したんですよ。寄付だからめっちゃ喜ばれると思ったんですけど、
「欲しいのは物じゃなくて人なんだよ」っていうこの圧倒的な職員不足の話をその時に聞いて。
はるか
そうですよね。
大山 遥
それで自分が見てた世界がいかに限定されてる親子関係の人たちだったんだっていうのを、
要は進研ゼミとか、こどもちゃれんじとか受講できる、受講する人たちと、やっぱり施設で生活する子どもたち、
環境が違う部分もあったので、本当にごく一部の家庭環境しか自分って見れてなかったんだなっていうふうに思いましたし、
たまたま彼女もまだ新卒で25歳で、8人の子どもが一緒に生活するような施設だったんですけど、
年齢も縦割りって言って幼児さんから高校生とかいるところでなんで、生活リズムも全然違うわけですよね。
新しい子が入ってきたばっかりだったんですよ、一人退所したから。
でもその子がちょっと重度育児放棄下に置かれていたので、
ちょっとトイレで用を足すっていうこともあまり習得できてない、ごみ溜めみたいなところで育ってたみたいで。
でももしかしたら注目をしてほしいとかっていう、自分を見てほしいっていうのもあったんじゃないかってことなんですけど、
湯船でうんちしたり、カーテンの後ろでうんちしたり、玄関にうんちがおしっこがあったりとかっていうのが続いちゃってて、
けっこう喧嘩とか暴力とかも園内で多発してる時期で、そこに進研ゼミの教材毎月送られてきて誰が見るのって言われたんですよ。
はるか
確かに。
大山 遥
とてもそういう状況じゃないと。
で、「はるかちゃん、教育関係とか子ども領域にいる割に何も知らないんだね」って言われて、
本当に雷に打たれたような感覚で。
それでわたし、衝動性だけが取り柄なんですけど、1週間後にベネッセに辞表出しちゃったんですよ。
はるか
あー、すごい。
大山 遥
それで辞めるのもちょっと時間かかっちゃったんですけど、
で、施設そこ人足りないって言われたから、じゃあわたし就職するから待っててくれって言って、
それで1月29日に辞めて、「よし、4月からいよいよ施設職員だ!」みたいな感じで思ってたんですけど、
そのタイミングで資格ないと無理ってことを知ったんですよ。
はるか
あーそうですよね。壁はありますよね。
大山 遥
そう。ただ今、実は無資格での採用っていうのはできるようになっていて。
はるか
あら、ちょっと知りたいですそれ。後で聞かせてください。後ほど。
大山 遥
はい。ただ当時はそうはいかなくて、6年前の時点は。今はできるんですけど。
で、夜間で保育士の専門学校に入ってアルバイトを始めたんです、施設で。
で、その夜間の保育士の専門学校入ったら、みんな保育園に就職したいわけですよ。保育士の専門学校なんで。
なんですけど、社会的養護の授業があって、その授業を聞く過程で、
保育園じゃなくて、乳児院とか児童養護施設とか、母子生活支援施設とか、社会的養護の施設の仕事もいいなみたいな感じで、
学生の3分の1ぐらいが気持ちがこう変わったんですね。
はるか
へー、すごいですね。その変化は。
大山 遥
そう。4ヶ月ぐらいで。なんですけど、そのまた半年後の進路志望調査で、わたしだけになっちゃったんです。
はるか
あら。
大山 遥
みんなやっぱり保育園になっちゃった。
はるか
へー。
大山 遥
それがなんでなのかっていうのを10人にインタビューして、そのあとわたし148人にインタビューしたんですよ。当時zoomないから全部対面で。
はるか
すごい。
ひとし
エネルギーがすごい。
はるか
パッションが半端じゃない。やっぱり。
大山 遥
それで、そのボトルネックが何なのかっていうのが見えてきたのが、やっぱり広報力の弱さ。が、とにかくこの人材不足に大きく起因してるっていうのが見えてきて、
やっぱその、例えば【東京都␣児童福祉␣求人】とかで検索しても、あんま出てこないんですよ。
だって、そもそも例えばホームページ持ってなかったら、どうやって探すの?っていうのもあるし、当時はもうSNSやってる施設なんて多分もうなかったので。
はるか
へー。
大山 遥
今はもう#ハッシュタグでいろいろね、情報を取ったりするような時代になってきてますけども、それももちろんないですし。
はるか
そうですね。
大山 遥
で、それをちょっと採用に特化したやつにしたりだとか、もっと職員と座談会にしてみたりだとか、あとは子どもたちと一緒に遊ぼうみたいな、一緒にご飯作ろうっていうのをやったりとか。
はるか
楽しい、それは。
大山 遥
あとはいろんな他の子どもに関わる、例えば児童相談所の職員さんとかとも交流してみようとか、イベントからとにかく始めていって、どんな切り口だったらどんな人が来るんだろうとか、どんな切り口だったら最も採用につながり、さらに離職率も下げられるんだろうとか。
そういうのとかをどんどんどんどんやっていって、その活動を継続しながら、やっぱりそもそもイベント情報を発信するプラットフォームが必要だと。
はるか
そっかそっかそこもか。
大山 遥
はじめFacebookだけでやってたんですけど、どんどんどんどん依頼する施設が増えてきて、中にはホームページもないって施設があるってこともどんどんわかってきて、そうなってきたときにプラットフォームが必要だと思って、クラウドファンディングで茶房ナビっていう情報サイトを立ち上げました。
はるか
ちょっと大山さん待ってください。それって、なんか今学校教育現場相当人手不足で離職率高いんですけど。
大山 遥
うん、そうですよね。
はるか
なんかそこに転用とかできないんですか?できたら相当スクーなこの世の中をと思いましたけど。
大山 遥
いやーどうなんだろう。でも、私でもそのやっぱり、学校現場はね、実習があるから必ず学校の現場にはでも行きますよね。
ひとし
そうですよね。そっかそっか。
大山 遥
ちょっとそこが違う。
はるか
ただですね、その実習で離れちゃうんですよ。
ひとし
実習で逆に嫌だってなると。
はるか
その仕組みがまずすぎて、もうこの職場しんどすぎてっていう、一番まあしんどい部分も習うからですね、実習で。
大山 遥
そうですよね。
はるか
だけどもっと楽しい部分あるから、そういうのを茶井ボラさんみたいにイベントしたり座談会したりとかしてやったら、全然見え方変わるなと思ったし、
その後の職員のサポート研修とか、ちょっとぜひ大山さんお願いします。教員無職問題を救ってください。日本の。
大山 遥
確かに。実習生からの採用強化っていう実は授業もやってまして、さっき忘れちゃったんですけど、
要は児童養護施設はちょっと教員と決定的に違うのは、そもそも保育士とか社会福祉士を取得する子たちが来るんですけど、
その子たちは保育士の資格を取りたいから、障害児入所施設行ったり障害者施設行ったり、保育園で実習行ったり児童養護施設行ったりとか、実習先って様々なんですよ。
これを自分で選べる学校もあれば、先生が決める学校とかもあって、要は別に児童養護施設に就職したくないけども、児童養護施設に実習先として行ってきなさいっていう子が出てくれば、
希望で来る子もいるっていうのが、また教員とは、教員目指してるから教員の実習に行くとは違うケースが、そこがまた全然違う。
私はいえいえ児童相談所で働きたいけれども、資格取得のために児童養護施設に来ているっていう子もいっぱいいるので、そもそものモチベーションが多分教員とはまた違う。
それで言うと逆に低い状態から入る子もいっぱいいるわけですよ。資格取得のために全然児童養護に興味ないのに、実習きついなっていう子もいるわけですよ。
でも方や児童養護施設に行きたいでよかった、児童養護施設の実習に来れたっていう子もいるわけですよ。
ちょうどその真逆の、行きたいぞ、よし嬉しい、児童養護施設の実習に入れた、よし頑張るぞって言ったけど、実習を経て、絶対働かないってなっちゃった15人と、
逆に先生に振り分けられて言って、興味ないところの振り分けになっちゃったってなったけど、実習を経て、児童養護で働きたいわってなった15人。
でもこの子たちにまた徹底的にヒアリングして、
はるか
違いが何なんだろう。面白い。
大山 遥
どうすれば実習を通して就職するかっていう冊子作ったんですよ。それを元に研修で今パッケージで作ってるんですけど、
これはね、なんだそんなことかっていうかもしれないんですけどね、やっぱりそのたった数週間でも、その来た先生をちゃんと職場の先生たちがしっかりと仲間として、その先生一人をちゃんと大事に思えるか。
大山 遥
ここに尽きると思います。
はるか
大事、そっか。
大山 遥
大事に、ちゃんと大切に、そのたった2週間か1ヶ月とか、教員はもうちょっと長いんですかね、わかんないですけど、その期間、ちゃんと職場の仲間として大事に思えるか。
それをしっかりと一人一人の先生たちが思えると、全部それが細部に出てって、
たとえ子供たちから何かがあったりうまくいかないことがあっても、それはね、多分もう実習とか関係ないと思うけど、やっぱ大事にしてくれてるな、大切に自分のことを思ってくれてるな、そんな職場だったら働きたいって思うから。
働きたい。
そこだと思うんですよね。
はるか
大事。
大山 遥
それはだから施設も子供たちから、やっぱ実習生全然暴言とか、時には暴力とか出ることもあります。
昔もそうでしたしね。
だって全く知らない大人がいきなり入ってくるわけだから、それはなんか教育実習でもね、いろいろちょっとからかわれたりとかあると思うんですけれども、
でもそういうしんどい時があった時に、将来働くであろう仲間の大人たちがどれだけ自分を大事にサポートして思ってくれてるか。
しかもそこで働くかどうかもわからないのに、そこどこまでやってくれるか。
っていうので、すごくやっぱり就職した意欲って変わってくるなと思っているので、そこ、とにかくそこ。
はるか
大事。それどこでも大事ですね。
ひとし
そうやって仲間として扱うみたいなのって、優しくするとか厳しくするとか、いろんな方面あるじゃないですか。
それってどういうふうに定義されてるとかあるんですか。
大山 遥
そうですね。別に定義とかはしてないですけれども、最終的なゴールがこの人のことを思って、でもその先に子どもたちがあるわけじゃないですか、その教育現場も。
結局その先生が元気に生き生き職場で活躍することが、子どもに最良の教育を届けられるって思った時に、やっぱりその先生が元気で働いてくれる。
その期間、短い期間でそれが仲間だって思った時に、今ここではじゃあ厳しくするべきだろうとか、今ここではちょっと一回こう泣いているのを慰めるところだろうとか、それは多分パターンがあるわけではなくて、
でも一人一人の先生たちがそう思って関われるかっていう、大変だけどね、すごく大変なことではあると思うんですよね、ご自身の業務もある中で。
やっぱりそうしていかないと、なかなかこう素敵な現場だな、この人たちと働いてみたいって思ってもらえたら就職に繋がると思うので。
はるか
そっかそっかそこなんだ。
大山 遥
そういうのの研修を職員がほぼ全員できるだけ集めてくださいって言って、みんなで一気に考える時間を作って指揮をドンってあげて、
よしじゃあこういうところが自分たちできてなかったなとか、これができてたからもっと伸ばそうみたいなのをみんなで話してできるような研修を今してるんですよ。
はるか
雰囲気変わりそう、その話をされたら。
大山 遥
すごい変わるんですよ。
はるか
頑張るべき方向が見えた途端にアイディアも湧くし、振る舞い方とかも変わりそうですね。
大山 遥
どうしても児童養護を希望じゃない学生さんもいっぱい来るので、職員としても資格取るだけに来たんだな、本当にそうなんだなっていう学生さんもいる中で、毎回来る実習生をどれだけ大事に思えるかってパワーがかかるんですよ。
はるか
ちょっといいこと聞いた。
大山 遥
だしそんなね、だんだん意識しないとどうしても関わり方が希薄になったりとか、なんていうか機械的になったりとか。
例えばもう一個具体的な方法で言うと、ちゃんと名前で呼ぶ。
でもさすがに学校の実習現場だったら何々先生って呼ぶと思うんですけれども、
例えば施設の実習とかだと実習生さんって言ってしまうところがあったりとか、あとお姉さんとか、その人の名前を呼ばない。
いっぱい来るから覚えられなかったりとかいうのもあったりとかで、まずは名前を呼びましょうっていうところから始めますね。
はるか
大事だな。
実習生がさ、やっぱり一人の担当者と一緒にやるんですよね。
大山 遥
そういうことなんですね。
はるか
だからみんなで見るっていうよりは一人担当者がいて、その方が育成するみたいな構造だから、みんなで仲間というより師匠がいて、その人の元頑張るっていう感じなんですよね。
大山 遥
でもそれでも、例えばすれ違う時とかにお疲れ様って他の先生が言ったりとか、この間昨日グランドで遊んでたよねとか、すごい楽しそうだったよねとか、絶対できると思うんですよ。
はるか
そっか、できることはあるんだ。
大山 遥
できますよ。あとはその担当の先生が実習生さんの情報を他の先生に共有することはできますよね。
大事大事。
それができると他の先生も、あ、昨日ないない先生から聞いてよ、こんなこと頑張ってたんだってとか、なかなかできないよ、すごいと思うよとか、そういうのを大事にしましょうっていうのは言ってます。
絶対いいところ見つけられる。
はるか
学校研修入ってます?
ひとし
できそう。
大山 遥
それはやったことないですね。学校の先生向けは。
はるか
もう学校の先生ぜひ応募してほしいな。
本当に深刻な問題で1年目の先生方がたくさん辞めちゃってるんですよね、孤独感じて。
だからそういう仲間意識みたいな持つ組織づくりができたら学校また変わりそうだなと思って。
大山 遥
そうなんで施設って、ちょっと学校現場がどうなってるかなんですけど、施設はけっこう子供の情報を入力するシステムがあるんですけど、施設によってはそこに実習生の記録欄も作ってる施設があって、
もうみんな全然違うユニットとかに入ったとしても、例えばさくらユニットっていうところの実習生さんが今日こんなことがありましたって言ったら、システムで全職員にドンって見れるようになってて、
そうすると全然違うユニットの職員も、昨日さくらのユニットの何々くんに蹴り飛ばされたって見たけど大丈夫だったとかって言って、
そういうのがあると実習生からすると、こんなにみんなで思ってくれてるんだみたいな。すげーみたいな。