1. 現役リフォームプランナーの業界裏話
  2. 好きなことを仕事にしたは良い..
2024-04-18 15:49

好きなことを仕事にしたは良いけれど‥という話⑨ #45

私の履歴書のシーズン2。
まだ、IKEAやニトリが今ほどメジャーになる前の時代です。

いよいよ、Y社から某M社のオリジナルインテリアブランド に転職し、晴れて正社員で夢のインテリアコーディネーターになった頃のお話をします。

※シリーズは、(テーマから脱線しつつも)当分続きますので、お付き合いください。

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お聞きの皆様、おはこんばんちは、現役リフォームプランナーの寸尺かんなです。
今日から、私の履歴書の第2部、M社編に行こうと思います。
前回までは、ほろ苦いお世話になったY社を旅立ち、いよいよM社という会社に移るというところまでお話ししたんですけれども、
やっぱり、このM社というのは本当に大きな会社ですし、この当時はまだ結構勢いもあったので、
しっかりと半年近く研修もあって、いろんな部署にも配属されて、いよいよという形で、このインテリアの自社オリジナルインテリアショップに配属になったんですね。
ここは、当時結構人気があるブランドだったんですよね。
ここに行けば、家具はもちろん雑貨、そしてカーテン、ラグとか全部揃う場所だったんですよね。
面白いのが、ここにもちゃんとY社の照明器具とか雑貨はちゃんと下ろしてたんですよね。
なので、私はこっちに転職して移動したんですけれど、私のY社時代の上司がここのM社の担当でいましたね。
なので、そこでもまだずっと繋がってたっていう、面白かったですね。
どっちの社員なのかまだわかんないような、そんな感じで、元上司とも取引先という役割に変わって、ずっと付き合いが繋がっていたという状況でした。
私は何をやっていたかというと、以前Y社の時にお話ししたんですけど、マンション事業というのが、この当時はすごい盛んだったんですね。
これは何かというと、ちょっとまたおさらいになるんですけれど、当時いっぱいまだまだ新築の文庄マンションを建ててた時代だったんですね。
実はこの文庄マンションというのが、この頃からもうすでになかなか売り切るのが難しい時代になってたんですよね。
なんですけど、こういう計画って、もう10年以上前から計画されているので、もうなかなか計画を変えるということはないんですよね。
なので、10年も15年もしている間に、だんだんそこの土地にマンションを建てても、需要がないなとか、きっとそういうことってわかってくると思うんですけれど、
一旦計画がされている以上、これが途中でなくなるということはないんですよね。
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なので、結局駅から、下手したら徒歩30分とかかかるような駅から離れたマンションであっても、建っちゃって、やっぱり売れ残ったりとかしたりとかするんですよね。
そういったところの、余った室内にモデルルームを作ったりとかして、家具付きで売ったりっていう仕事をすごくたくさんあったんですね。
なので、いっぱいコーディネーターさんが、仕事がある時代だったんですね。
この中で、最も仕事としてはやりがいがあるというんですかね、花型の仕事だったのが、この実際の文城マンションを建てる時に作る、このマンションギャラリーっていう、
マンション自体はまだ建つ前に、そこで販売をするために作るプレハブのマンションギャラリーっていうのがあるんですよね。
ここに実際のマンションが建った時の間取りをちゃんと再現して、そこにみんなの購買意欲をかきたてるような夢の、
ちゃんと間取りを見せるような部屋に変えたモデルルームを作る、この仕事が一番インテリアコーディネーターのやりがいのある仕事とされているものだったんですね。
こういうところは本当に名のある有名なコーディネーターさんが手がけることもありますし、このM社のインテリアショップなんかがやったりとか、もちろんY社もやってたんですね。
なぜかというと、そのまま搬送物にこのインテリアショップのブランド名とか、ショップそのものをこのマンションのポスターに貼らせてもらったりできるんですよね。
なので、こういう有名な企業とかブランドとかとタイアップするっていうのは、このデベロッパーにとってもすごいメリットがあるので、この頃多かったんですよね。今も結構ありますね。
なので、こういうマンション事業のためにコーディネーターが必要だったんですね。
私は結局Y社ではどんなに頑張ってもここのポストには着かせてもらえなかったんですけれど、このM社に入ったら、もうたちまちこのポストに着かせてもらえたんですよね。
これはここまで私実は計算もしてなくて、ただただもうY社に行っちゃダメだと、沈みゆく船なので、早く逃げなきゃっていうことで辞めたんですけれど、本当に運良くこのポストに着けたんですよね。わからないものですよね。
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同じく中東入社で入っているすごく優秀な男性がいて、その人がすっごい営業力があって、結局その人と私がコンビを組んでたんですね。
この男の人が営業で、私がプランナーというかインテリアコーディネーターという形で2人で組んで、その人がどんどん営業してきてくれるので、もうガンガンこの仕事も取れたんですよね。
いろんなマンションを次々と手掛けたんですよね。
結局M社に転職するなり、いっぱいモデルルームの仕事とかをできたので、それはすっごいラッキーだったですね。
面白いのが、私がインテリアコーディネーターに慣れたおかげで、いろいろ自分が手掛けるモデルルームで使うために、Y社の製品をいっぱい使いたいんですよね。
やっぱりそこに思い入れもあるし、好きなのでね。
皮肉なことに、私は何の別に特に恩もなかった元上司に、Y社の本をいっぱい発注をしてあげることで、だいぶこの上司を助けたっていう面白いオチがあるんですよね。
では、具体的にインテリアコーディネーターってどんな仕事かっていうのをちょっとお話ししようと思います。
優秀な営業の人と一緒に組んではいたんですけれど、もちろんこれだけで簡単に仕事が取れるってわけじゃないんですね。
コーディネーターの一番の仕事っていうのはプレゼンになるんですよ。プレゼンっていうのはプレゼンテーションですね。
相手はデベロッパーになります。デベロッパーっていうのは土地開発とか、不動産のマンション事業とかこういったものを全部仕掛けて販売していくっていうところになるんですけれど、
大手ですと東急不動産とか三菱自所とか東京建物とか野村不動産とか住友不動産とかそういったところになるんですよね。
こういう数ある大手デベロッパーといっぱい私プレゼンやりました。
ずらーって長いテーブルに男の人たちが座って座ってるんですよ。
その前で私は大きなA2ぐらいですかね、A1とか大きなボードに自分のこういう間取りでこういうインテリアでこんなお部屋こんな空間でこんな夢を見せますみたいなね、
そういう自分のインテリアの提案をプレゼンボードに全部きれいに作って、それを見せながらデベロッパーの主に男性陣の前でプレゼンするっていうのがインテリアコーディネーターの一番の仕事なんですよね。
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大抵このプレゼンっていうのはコンペになるんですね。
必ずデベロッパーは3,4社ぐらいは声をかけてるんですね、いろんなところにね。
うちみたいなインテリアの会社であったりとか、あとはデザイン事務所とかね、あとこういった本当にモデル屋さんみたいなコーディネーターの会社があるんですよね。
こういったところに何社かに声かけて、必ず一応コンペという形で、一番良かったところに仕事を発注するっていうやり方をしてるんですよね。
もちろん出来高レースとかも正直あったとは思うんですけれど、一応そういう偏りがないようにっていうことでね、こういうやり方をするところが多かったんですね。
ここではですね、ちゃんとこのデベロッパーさんはこのマンションをどういうターゲットに売っていくかっていうのが明確に実はあるんですよね。
ファミリー層に住んでもらいたいとかね、あと結構裕福なシニア層に訴えていきたいとかね、
あと結構友働きの、今で言ったらパワーカップルみたいなね、そういう人に住んでもらいたいとか、
その立地とかマンションのいろいろ、出来方とかね、そういったことでちゃんとターゲットって結構絞ってるんですよ。
そこを絶対読み間違えないように、デベロッパーさんがどういう客層に訴えていきたいかっていうところをきっちりこちらとしても計算して、
そしてそういう人に好まれるようなインテリアの提案を作って、そしてみんなの前でプレゼンするっていうのがね、仕事の一番大事なとこなんですよね。
ここでいいプレゼンをしないことには当然仕事を取れませんので、これでね、私は結構ね、たくさんバカ図を踏ませてもらったおかげで、
結構ね、こういう喋りとかがね、今結構音声配信とかにもしかして役に立ってるかなって、今になったら思いますね。
こんな感じでですね、すごいたくさんのプレゼンを、もう月に10件とかやってるんですよ。
月に10件っていうのがね、どれぐらいの規模感かっていうと、デベロッパーの前でプレゼンしてる時間そのものは3,40分ぐらいなんですよ。
なんですけどね、このプレゼンの準備っていうものがあるわけですよね。
いろいろそのボード作ったり、パースってね、部屋を3点画法っていうんですかね、立体感のある絵で描いてですね、具体的にこういう部屋になりますみたいな、大抵ね、手描きするんですよ。
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今ね、これパースとかって全部もちろん機械で作れたりするんですけど、手描きの絵の方がいい雰囲気が出るんですよね。
で、これ絵を描いて、こんなリビングルームのイメージになって、みたいなのを作って、ちゃんとね、このカーテンとか、あとその家具に使うファブリックって生地ですね。
布のサンプルとかね、あと壁紙はこんなのを使いますとかね、全部ね、絶末のサンプルをね、ちゃんとこうわかるようにね、ボードに貼って、で、仕上がりがね、全体の仕上がりがちゃんとわかるパースと、
で、あの明細ですね、これだけの家具でこれぐらいの金額になって、雑貨これぐらい入れてみたいなね、ちゃんとしたあの見積み明細みたいなのを全部作って、で、それを持っていくんで、この準備を入れるとね、月に10件というのはね、ちょっと信じられないぐらいの数なんですよね。
なのでここでも、まあ私はね、常にね、結局こういうブラックな環境で働いてきてるんですけれど、もうこの時もね、締め切りが重なったりなんかしたらもう寝る暇もないんですよね。
で、もうね、あの実はね、これがね、面白いんですけど、ちゃんとしたね、このM社ってオフィスじゃないんですよ。
この店舗、あくまでも小売りのね、店舗が主体の会社なのでね、こういう非常に全然違う、店舗の販売とは違う仕事をしてるんですけれど、私たちに当てがわれてる、その働く場所っていうのは、店舗のね、バックヤードになるんですよ。
だからこのインテリアの売り場がありますよね。あれってスタッフだけが入れる、従業員用の通路とか出入り口とかありますよね。
あの中入っていくと、百貨店とかああいうファッションビルで働いたことがある人ならわかると思うんですけれど、完全にね、売り場は綺麗に作ってあるけれども、裏って本当にバックヤードって感じなんですよね。
そんなところにね、もうめっちゃくちゃ狭くて、暗いね。配管とかも剥き出しみたいなスペースに、ただね、壁に迎え合わせになるような狭い通路みたいなところに、とりあえずデスクとパソコンを当てがわれてね、そこで仕事してるんですよね。
でね、そんなところでね、こんな結構ね、場所を取る仕事をしててね、いやー辛いわと思いながらね、だってその例えばY社とかだったら、設計部隊ってね、ちゃんと広々としたデスクをちゃんともらってね、やっぱり大きな模型作ったりとか、プレゼンボードとかも当然Y社でもね、皆さん作ってたんですよね。
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そういうときはちゃんとそういう作業するスペースとかってバッチリ与えられてたんですよ。
でもM社はね、あくまでもお店が主体の会社なのでね、そんな豪華な場所は当てがってもらえなくて、もう狭いね、光が一切入らない裏方のところでね、黙々と地味に作業してたんですよね。
はい、というわけでね、ちょっと中途半端なところになるんですけども、今日はこれぐらいにするんですけれど、またね、次回具体的にね、どんな仕事をしていたかっていうのをまた話していこうと思います。
では今日はこれで終わります。ごきげんよう。
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