1. そろそろ美術の話を...
  2. #041 人形はビジネスパートナ..
2021-10-30 56:40

#041 人形はビジネスパートナー。美術作家 菅実花の作品と制作について

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美術作家の菅実花さんをゲストに、作品や制作についてお聞きしました。

https://sorosoro-art.vercel.app/ep/041 番組の感想は、#そろそろ美術の話を でお願いいたします。

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Guest Profile

菅実花(かん みか)

  • 1988年横浜市生まれ、2021年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻博士後期課程修了。主に19世紀以降のフィクションで描かれる人工的身体や人工生命をリファレンスにして、今日のヒューマノイドロボットや高度生殖医療などの技術的進歩によって変遷しつつある新たな身体観や生殖の在り方を描き、「人間とは何か」を問う。
  • 主な展覧会に「黄金町バザール2017」(横浜)、個展「The Silent Woman」(文京区立森鷗外記念館、東京、2018)、個展「The Ghost in the Doll」(原爆の図丸木美術館、埼玉、2019)、個展「shiseido art egg 菅 実花 展 仮想の嘘か|かそうのうそか」(資生堂ギャラリー、2021)など。出版・連載に共著『〈妊婦〉アート論 』(青弓社、2018)、小説『本心』作・平野啓一郎(北海道・東京・中日・西日本新聞朝刊、2019-2020)の挿絵を担当。VOCA展2020奨励賞受賞。

Show Notes

ラブドールの話題

大学時代の話

修了展の反響

赤ちゃんの作品

VOCA展の話題

資生堂アートギャラリーでの個展の話題

00:00
♪~
はい、アートテラートニーのそろそろ美術の話を
この番組は、私アートテラートニーがアートに関わる方をゲストにお迎えして
トークを繰り広げるポッドキャスト番組です
本日は現代美術作家のカンミカさんとトークをしていきたいと思います
♪~
ということでご出演いただきどうもありがとうございます
こちらこそお呼びいただいてすごい嬉しいです
番組始まって以来の女性アーティストゲスト
かつ、僕がほとんど面識ない人っていう
そうなんですね
今までは番組呼ぶ前からお知り合いで
そうそう、この人とだったらこのトークできるだろうなって
ある程度想定しながらやってるけど
初の心を
大丈夫ですか?
いや、だから一番ゲスト出演していただきたかった人かもしれない
そういう風に言ったら
すごい嬉しいです
よろしくお願いします
僕は今日いつもと違って全部新鮮に聞けるので
なるほど
じゃあ今までは知ってたけど知らない程で聞いてたんですか?
そういう時もあったね
そこがね、やっぱ上手いところですよ
バレないようにやってるところが
もちろん初めての方もいっぱいあるけど
という意味で今日よろしくお願いいたします
さあ、でも番組聴いてる方は初めましての方もいらっしゃると思うので
どういう作品を作ってきたかっていうのをまずは
自分はまずそもそもだけどどう自己紹介するんですか?
えっと
画家ですとか色々あるじゃないですか
彫刻家ですか人によって
え、美術作家?
美術作家ですって言った時に次に
どういう作品作ってるのって多分聞かれるじゃないですか
そうですね、美術作家って何にも表してないですからね
その時に今のところは自分の中の大名詞というか
自己紹介はどう言ってるんですか?
えっと人形の写真を撮ってますっていう言い方をします
だいたいは
ここまで聞くと今は何も知らない
神美香さん知らないで人形写真撮ってますだと
多分日本人形とか
ああはいはいはい
なんかそういう人形を撮ってる作家さんと思うけど
全然違う
全然違いますね
今日はリスナーさんすごくイマジネーションを
やっていただくか
あとはもうネットで検索していただくか
なるほど
あえて検索せずにちょっと話だけ聞いて
見てびっくりみたいな
それいいかもしれない
2度楽しめるかもしれない
じゃあその人形っていうのは
僕は知ってますけど
改めてどんな人形を?
2015年から撮影しているのが
ラブドールの写真になります
これも2015年からやってるんだそこは
はい一番代表作というか
最初に取り上げていただいた
ラブドールのマタニっていうフォトっていうのを
2015年からやっています
これはラブドールを作ったと
03:00
どうですかこれのために
既製品のラブドールをメーカーさんに
こういう改造できますかっていう風にお聞きして
メーカーさんもやったことがないから
わかりませんって最初に言われたんですけど
いわゆるラブドールの中に
マタニティラブドールがない?
ないですないです
そういうものは存在していなくて
オリエント工業さんというところにお願いし
業界ではちょっとというか
老舗ですね日本で一番多分古いメーカーさん
結構造形師さんが芸大卒の方が多いんですよ
社長さんとかは全然関係ない
美術とかじゃない業界から来てる方なんですけど
造形師さんが結構面白い後輩が来たぞ
みたいな感じで
専攻は違うんですけど
なんか気に入ってくれて
ちょっと試しにやってみようじゃないか
みたいな感じで
普通のラブドールのお腹を切って
膨らませてみたら意外と膨らむぞと
これはラブドールの方でも気づかなかった
気づかなかったそうです
で行けるかもねみたいな感じになって
そこからですねだいぶ動いたというか
企画が
でもそもそもだけど
ラブドールって
いわゆる男性のものというか
言い方変かもしれないですけど
ダッチワイフですよね
昔はそう言ってた
今なんかラブドールって言うけど
それを使ってみようと思ったきっかけは
何だったんですか
使ってみようと思ったきっかけは
そもそも知ったのが
20歳か21歳かぐらいの
東京出てきて
もうない何も知らない時期で
そんなことないです
いや本当になんか
どこから出てきたんですかちなみに
名古屋です
じゃあそんな
まあまあ都会じゃないですか
まあまあ都会なんですけど
なんか初めて東京に行って
人が多いとか歩くのが早いみたいな
そんな感じなんですよ
名古屋道が広いんですよ
ああそうか
なるほど
東京は狭くて
東京は面積の割に人がめちゃめちゃ多くて
俺別に東京住んでて
千葉市出身だから東京の人じゃないけど
今あれか東京若干ディスられたんだ
道が狭いみたいな
名古屋が広すぎるだけなんですけど
それで出てきて
何も知らなかった時期に
芸大の寮に住み始めたんですね
そしたら彫刻の学年は上だったかな
友人がなんか似てる人形を見つけたよとか言って
買わされて
私に似てる人形がいたっていうので
チラシを持ってきて
最初何のことかわからなかった
でもラブドール展って書いてあって
オリエント工業のバネラガローでやってた展覧会
銀座のね
銀座の
それのチラシを持ってきてくれて
これにすごい似てるよ
みたいなことを言われたんですね
それは男の先輩
なかなかデリカシーな先輩だよね
06:01
でも彫刻なんですよ彼は
彫刻家だから造形がすごい似てる
なるほど
見に行くといいよみたいな
すごいクオリティ高いからとか言って言われて
本当何も知らないまま
ラブドールも知らないわけだ
はい
すごい綺麗みたいな感じになって
でもこれに似てるって
すごい光栄なことだなみたいな
結構それは嬉しかったです
めちゃくちゃクオリティ高くて
でも言うほど似てないなと思ったんですよ
その時は
あれだけ造形の人のはずなのに
いや確かに
骨格的なもの
似てるか似てないか言ったら似てるんですけど
間違えるレベルでは似てない
別人は別人だなっていう感じ
しかもやっぱ作り物だから
なんていうか
綺麗なお人形なんですよね
どうやったって
でもなんかそれに似てるっていうのは
結構嬉しいことだなと思ったんですけど
あ、ラブドールってそういうものなんだ
みたいなのを同時に知って
そこで知ったのが用途が
そうなんです
なんか18禁みたいな感じのことを知って
ああーみたいな
先輩はそれを教えてくれなかったんだ
似てるからとりあえず行っておいで
とりあえず行っておいでみたいな
なんかちょっといろいろあるかもしれないけど
行っておいでみたいな感じでした
ヒントは出てたのにちょっと
ああそうなんだ
でもそれで知って
自分に似てる
まあそこで嫌な思いはしなかった?
嫌な思いはしなくて
でもなんか思えば
確か東京出てきた時に
なんかAVに出ませんか?
みたいなのをすごい声かけられたんですよ
池袋とか新宿池袋
上野も銀座でも声かけられたことがあって
そんなにいろんなところで
声かけられたんですよ
その当時って多分迷惑防止条例がなくて
路上で声かけるのがOKだった時代なので
なんかバンバン声かけられて
しかもその自分は何も知らなかったから
いちいち反応しちゃって
なんか無視すればいいのに
何のことですか?みたいな感じで
反応してたから
もう大丈夫なんですけど全然
その当時はすごい意味が分からない
みたいな感じだったんですよ
で、ラブドール見に行って
ラブドールそういうものだってことを知って
ああ、なんかこういうのがぽよぽよ
人が歩くのが早いなみたいな感じで
街中にいたら
それはなんかいいかもになるよね
みたいな感じに思った
ラブドール似てる人は初めてだな
そうかね
でもさ、傘がお綺麗なのは確かだけど
ちゃんとしたゲーム事務所の方からとかはない?
ないんですよ
一切そういうのはなくて
もうラブドール?
なんかそのエロ系みたいな感じの
なんでだろう?不思議
いや、だからいいかもなんじゃないですか
そういう人に狙われるんじゃなくて
そういうあれなんだね
そう、そうなんですよ
しかもなんか
AKBのどっかにいそうだから
やれるよって言われて
なんかもういろんな方面に失礼なんですけどって
09:01
思ったんですよね、その時に
でもよかった
そっちの道行ってなくてよかったですよね
分からなすぎて
なんかビビって何も喋らなかったんですよ
その時は
フリーズしてた
最初からそれ
これはもう使わなくてもいいけど
個人的にどういう意味だけど
最初からそう聞いてくるの?
それとも最初はモデルをやるのかなと思い
最初からですよ
最初から
アダルト系のお仕事興味ありますか?とか
いけると思われたんだろうね
あとなんか結構失礼なやつでは
未成年っぽく見えるけど
本当は成人してますよね?から入られる
もうバディのスターを探そうとしてるやん
多分イメージがあるんでしょうね
これ系に出したいみたいな
あるんだと思うし
まあ分かんない
俺も多分今、プロデューサーもだけど
いくつか多分パッケージは浮かんでると思う
これ系みたいな
男子はみんな浮かんでるよ
よくない?話を戻さないといけない
でもだからそういう最初から
そっちの
でも自分で分かったんだ
そうそう
そうやったら客観的に
見れて自分のことが
あ、なるほどこれはまずい
っていうふうに思って
ちょっと自覚的になったというか
ぽよぽよしててはいけないって
思いましたね
でもそれから作品に使おうと思ったのは
もうだって数年後経ってるわけでしょ
経ってます
面白いなと思ったんですよ
造形も綺麗だし
なんかできそうだけど
どうしたらいいか全然分かんないなって思って
5年ぐらい経ちますね
実際作品作り始めるまでに
その間は何してたかっていうと
日本画を描いていました
全然違うんだね
というのも
なんで東京に出てきたかっていうと
東京芸大の日本画専攻に受かったからなんですよ
あ、そうなの?元々日本画なんだ
そうですそうです
だから20歳で出てきたっていうのは
二郎してて
でもすごい多いよね
名古屋で二郎して
で、芸大の日本画に受かって
上京してっていうことでした
じゃあそれで日本画だったけど
でもまあね
じゃあラブドール使おうってなった
その瞬間とか覚えてます?
日本画専攻にいたんですけど
結構こういろんな興味があって
絵を描くだけじゃなくて
映像を作ったりとか
コラージュやったりとか
いろいろこういう表現できないかな
みたいなことをやってたんですね
でも日本画専攻の中だと
日本画以外は作品として認められないので
いろいろいっぱいやってるんだけど
何遊んでるの?みたいな感じで反応されるんですよ
なんかちゃんと絵描きなよみたいな
もう日本画で出せよってことだもんね
そうですそうです
そういう専攻なので
日本画をきちんと勉強しなさいって言われるんだけど
自分にとっては割と10日に
絵も描くし
映像とかもやるしみたいな感じで
全部すごい真剣にやってるのに
なんでこんなこと言われるんだろうみたいな
ピュアにそんな感じだったんですね
12:00
でもうちょっとこう
いろんな可能性を試せる専攻に行きたいなっていうのを
ぼんやり思っていて
大学4年生の時に
先端技術表現専攻に
修士から入ったらどうだろうっていうことで
そうなんだよ日本が卒ではあるけど
日本が4年で卒業して
委員はそっちに行ったんだ
もうほぼ外部受験っていう感じで受けて
それで受かったので先端の方に進んだっていうことです
先端ってあれだよね
本当にみんないろんなことやってる
一番芸大で変な人が多いって言ったらあれだけど
まあ浜は広いよねいろんなことやってる
お互いに何やってるのか謎みたいな感じではあります
そういう人今までいたの?
ちなみに日本がから先端行った人
芸大日本がから芸大の先端は3人目です私が
他にもいらっしゃるんだ
過去2人いらっしゃって
でも面識はないですね
でもそんな感じなんだ
でも委員で入ったらみんな知らない人なわけですね
全然知らない人です
同じ大学だったけど
全く関わりなかったみたいな感じです
みんなさんは4年間も先端やってた人が多い?
半数ですね
半数がそのまま内部から上がってる感じでした
私の時は今はまた違うみたいですけど
逆はないんだろうね
4年間先端やってやっぱり日本が
入れないですね
そうなんですね
それは入れないと思います
でも先端になるまで日本がだけじゃなくて
いろんなことこれまでもやってたけど
それでじゃあ写真撮ってみようってなった?
実はその受験の時点で
ラブドールを使った作品が作りたいみたいなプランを書いてたんですよ
もうその時点で?
でもどうするか書いてなかったっていう
すごい怪しいプランで
ラブドールはとりあえず使える
これが面白いみたいなことはすごいなんかいっぱい書いてあるんですけど
ラブドールを使える
このように面白いみたいな理由は書いてあるんだけど
じゃあ何をするか書いてないプランを提出してました
いいしの時点で
プランだけじゃなくてその時にはまだ
本当にプランなかった?頭の中で
ラブドールで何させたいみたいな
なかったです
それの一発目が妊娠させたい?
そうですね
ラブドールを使った作品の一発目が
2015年のマタネティフォト
その妊娠っていうテーマはどこから?
いろんなことを思いつかないで
どうしようどうしようだったのが
ずっとそう思ってて
センター入った後で
ドイツに留学をするんですね
その時も結婚してるんですけど
結婚して夫もドイツ留学をしてるし
それについていくような形で
うちに留学して
そうするとあんまり語学ができないから
喋れないんですよね
向こうでってこと?
英語もそんなに上手じゃないし
ドイツ語も全然できないから
なんかやっぱフリーズしちゃうんですよ
喋れなくて
しかもドイツ人みんな大きいんですよ
すごい平均身長が大きくて
15:00
女性でも170cmくらい普通にある
それはデカいね
なんか巨人の国にいるみたいな感じで
進撃の巨人の国
わーすごいみんな大きいみたいな
初めて東京出てきた時みたいな
またカルチャーショックが
なってわーみたいな感じなんですけど
結構店員さんとかフレンドリーに話しかけてくれるんですよね
ヨーロッパとかって結構そういうの多いんですけど
あまりにも自分が喋れないのと
ちっちゃいから
なんかお人形さんみたいだねみたいなことを
すごい言われるんですよ店員さんに
なんか服屋さんとか言っても
なんかこういう感じでわーってなるから
何か聞いてもわーってなっちゃうみたいな
でなんかそれを聞いて
なんかとっさにラブドールを思い出して
昔の記憶
でなんか
あ、すごいラブドールって
なんか遠いものだと思ってたけど
なんかすごい自分に近いものなのかもしれないって
なんかそういう時に思ったんですよね
で、全くそれとは全然別に
なんか妊娠をテーマにした作品作れないかな
みたいなことをずっと考えていて
それは多分自分が結婚して
なんか周りからその
子供どうするみたいな話が
これは言われるもんね
25、26歳ぐらいだと
普通になんか女子会みたいな感じで
ご飯食べてても
なんかそういう話題が出るんですよね
で、なんかあんまりそういう
アート作品ってないよねって思って
妊娠とか出産とかテーマにしてる
まぁあるはあるんですけど
ちょっとなんか最近見かけないし
あの妊婦の姿自体が出てくるものが
あんまりないんですよ、実は
で、なんか現代でそういう表現って
できないのかなっていうのを考えていた時に
ドイツで
あ、なんでその妊娠っていうのを
もう一回思い出したかっていうと
なんか普通に
あの妊婦さんが体型を隠さずに
歩いてるんですよ
それドイツで?
ドイツで
日本って結構フワッとした服着たりして
あんまりこう
妊娠してるかどうか分からないような服を着たり
あとなんか
あのー
マーク?
マークを隠したりとかする
あのヘルプマークみたいなやつね
そうですそうです
赤ちゃんがいますみたいなマークを隠したりするから
あんまり日常生活で
あ、妊婦さんがいるなっていうことを
意識したことがなかったんですけど
なんかドイツに行ったら
結構ぴったりした服で
しかもボーダーとかで
なんかもうお腹が大きいですみたいなのを
めちゃくちゃアピールしてる
妊婦さんがすごくたくさんいて
あ、なんか
綺麗だなと思ったんですよ
あ、その姿がね
うん
私がすごい感動したのは
黒人の妊婦さんで
あの
なんていうか
すごい手足が長くてスラッとしてるんだけど
お腹だけまん丸で
なんか市役所で見かけただけなんですけど
すごいもう造形的にめちゃくちゃかっこいいって思って
なんかこの姿を留めたいみたいな
めっちゃかっこいいから
これかっこいいって言いたいって思ったんですよね
18:01
みんな見てみたいな気持ちになった
その時に
市役所の全員集めてでもいいから
すごいかっこよくないみたいな
言いたいくらい感動して
その姿に
あ、ラブドール妊娠すると面白いかもって
なぜかそこでパンって繋がるんですよ
すごいねそれは
全然関係ない事象だったんですけど
2つともは
なんかくっついて
それドイツでパッと思いついて
思いつきました
でももうそっからじゃあすぐ動けない
日本に帰ってきてから
企画書をその場で書き始めて
ドイツいる間にオリエント工業さんに企画書を送って
帰国したらすぐにスタートしたいです
へー
感じで
その時オリエント工業さんに
ツテはあった?
ツテないです
もういきなり
いきなり普通に
えーと
なんていうか
ショールームの
予約の窓口に
こういうものなんですけどみたいな感じで送りました
でも結果としてだから
じゃあ後で聞いてたの?
芸大の人が結構いたっていうのを
そうですねでもなんかどっかのインタビューで
芸大卒の職人さんがみたいな
チラッと読んだことがあったんですよ
じゃあちょっといける可能性はあるなって
そうなんか芸大っていうので
許してくれないかみたいな
失礼だけどって思って
でもそれは結果として
例えば返事は来たわ
来ました
許してくれる感じというか
なんかどういう感じだったんですか?
なんか
技術的に可能かどうか造形師さんに聞いてみますみたいなのが最初だったかな
でももうなんか余計なこと
変なこと言わないでくれじゃないんだね
じゃなかったです
やってみようになった
へー
でその後で企画書を送って
その企画書はめちゃくちゃ分厚いのをいきなり送りつけて
PDFでデータで送るんですけど
なんかまだそこに書いた企画
実現してないものが結構いっぱいあるぐらい
これがやりたいあれがやりたいっていうのを
すごいいっぱい書いてました
でもそのうちの一つはじゃあ妊婦
そうですまたねっていうことで
大きく出すっていうのをやりますっていうのを書いてました
でこの作品は実際作って
まずじゃあ自分が見た時の反応どうだった?
その思い出
もう結構思い描いたもの
あ、それはラブドール自体なんですか?
の写真で撮ったわけじゃないですか?
作品ができた時に?
大きいなって思いました
自分で大きくしたんですけどこれ
そうか
でこれちなみにこの時の一般の人の反応って
一般って言ってもアートファンというかアートの人がまず見ると思うんだけど
これはですね
どういうリアクションが多かったですか?
芸大の終了展です
一番最初に出したんですよ
それより前には出すことができなかったから
本当に初見でいきなり終了展で
延べ3万人来るってなんかやつです終了展って
で一週間ないぐらいですよ
5日ぐらいしか会期がないんですけど
最初月曜か火曜かスタートで
なんかポツポツというかお客様は
本当に好きな人が来るような感じだったんですけど
その人たちが結構
TwitterとかFacebookとかに
21:01
なんかこの作品すごいみたいなのを書いてくださって
3日目ぐらい多分水曜日とかだと思うんですけど
ぐらいからお客さんがすごい増えたんですよ
もうそれを見に来るんだ
見に来るっていうので
私のラブドーの作品ってどこにありますか?
みたいなことを結構スタッフの方に聞くみたいな感じで
なんか私の作品の前にバーって人が集まるみたいな感じになってました
びっくりしました
それは自分でも想定してなかった?
してなかったです
そこだよね、そりゃそうよね
だからなんか同線とか組んであったのに
ぐっちゃぐちゃになって
えー!みたいな感じで
こっちから見てよーみたいな
そっかそっか
ちなみにその時はどういう人が反応してた?
例えば男性女性とか年代とかいったら
いろいろです、いっぱいでした
なんかもちろんお子さん連れてるファミリーの方もいたし
男性も女性もいたし
高校生とか大学生の子とかも結構来てたりして
じゃあもう本当自分でも想定してないぐらい
かなりいろんな層の人が見てくれましたね
もうでもさ、それはさ、あのなんだろう
もろはな剣かなと思うのは
もうそれでバーンとデビューしたら
ラブドールの人っていう
たぶん人気になっちゃうじゃん
そうすると次は作品作る時はどうするの?
やっぱラブドールで行こうになるの?
それともちょっと一回外して
ちょっとやっぱラブドールのイメージは
ちょっと一回取りたいなとかあったんですか?
えっと、それが2016年の1月に発表して
その後やっぱり2、3年
私が歩いてると
あ、ラブドールだ!みたいな感じで言われるんですよ
いや私はラブドールじゃないしって思うんですけど
なんかパッと見てラブドールだって言われるから
すごい嫌だなってやっぱり思って
で、2018年から始めたのが
全く別の赤ちゃんの人形を撮るっていう作品をやって
それを2019年にマルキ美術館で発表して
そこで結構ラブドールの人じゃなくなったというか
妊娠とか出産とかっていうのも興味があるけど
それで人形を使うけど
必ずしもラブドールではないっていうような感じの認識をしてもらえたかなっていう
それはやっぱ意図的にだったんですか?自分的に
ちょっとやっぱラブドール
ラブドール以外の人形でできないかなっていうのは考えてました
でも結局って言ったら変だけど
この母家展っていうね、その40歳以下の平面の戦い
母家展ではラブドールの作品で挑むわけじゃないし
これあれだよね、でもそっか初めましての方もいるんだもんね、母家展のアニメって
まず誰でも出せるわけじゃないんですよね
そうです
最初に多分5人かな、審査員の方が決定していて
その審査員の方が推薦者を何人でしたっけ?
多分3、40人ぐらいいるよね
学芸員さんとかアートジャーナリストさんとかライターさんとか
美術関係の作家じゃない作家を選ぶ人をまず選ぶんですよね
そうそう、それも北は北海道から南は沖縄までね、満遍なく
24:02
結構地域をバラして選んで
その指名された学芸員さんたちから作家にあなたを推薦したいですって連絡が行く
1人しか選べないんだもんね、作家さんも
だからかんさんの場合はどなたが選ぶんだ?
マルキ美術館の学芸員の岡村さんからでした
岡村さんがまずその権利というか、選ぶ権利が与えられた段階で誰かを選べるわけですよね
その時にかんさんお願いしますっていう依頼が来て
そこからどれくらいのタイミングで作んなきゃいけないんですか?
それ私が言われたのが6月で、締め切りが12月
半年で新作を作れってことなのね
縛りは新作でした
規定が何メーターかかるのかあるんだよね?
ありますあります、でも壁面のサイズで決まってて、1点じゃなくてもいいんですよ
そうかそうか
何メートルだったかな?3メートルとかだったかな?
あと何のジャンルでもいいんですよね、平面で
でも平面もややこしくて、壁から何センチまで平面とするとかいうから
ほぼ立体じゃんみたいな平面もあったりするんだよね
その中でかんさん出してくださいと言われた時に、この作品のタイトルは何でしたっけ?
「あなたを離さない」というシリーズで「ハッピーバースデー」っていうタイトルをつけてますね、ボカテンの作品は
これはどうやって行き着いたというか?
これは最初ボカテン出す時に、赤ちゃんのシリーズの延長線上で出すか、新作にするかすごくまず迷って
赤ちゃんの方は新作出すにしても、ほんとにちょっとだけのアップデートにしかならないなって感じだったんですね
なので、もう完全新作で驚かせた方が面白いんじゃないかっていうので、ハードルを自分から上げにいって
で、実はその2018年の段階で肩取りはお願いしてたんです
自分自身?
はい、そうなんです
前もっとそれは動いてて、ヘッドがちょうど9月ぐらいに自分の手元に来る予定になったので
「じゃあやっぱこれで行こう」みたいな
それなんかで使えるなと思ってたの?自分そっくりの
自分そっくりの人形を作って、一緒にセルフポートレートを撮るっていうフォーマットの作品は、2018年の段階で組んでました
考えてたの?どこで発表するかわかんないけど
そうですそうです
とりあえず、2020年の博士展に出そうと思ったんですよ
博士論文的に、こういう方向に行くのがいいっていうのはわかってたので、実はそれを計算してこの流れになっていて
でも人形をラブドールでやるかどうかは、実はずっと迷ってはいて
他にマネキンを作ってる方とかも知り合いがいたので、いろんな選択肢はあったんですね
27:05
自分に似てる等身大の人形っていうのであれば、別になんでも構わないんじゃないかなと思ったんですけど
やっぱりオリエント工業さんのクオリティがすごく高いので、最初に自分に似てるドールがいるってところがスタートしてるので
もしかしたら「もっともっと似せてください」って言ったら、すっごいそっくりにできるんじゃないかって思って
造形師さんに改めて相談に行ったら「うん、できるよ」みたいな感じで、結構あっさり
そういうリクエストって受け付けてるの?
私が持ち込みでそっくりに作ってほしいんですって言ったら、ちょうどそういうサービスを始めようかと思ってました
じゃあ今やってるんだ
今新規で受け付けてるかわかんないですけど
悪用されたら嫌だもんね、だってね
あれです、モデルさんを工場に連れて行かなきゃいけないんですよ
なるほど、じゃあガッキーの作ってくれって言っても無理なの?
ガッキーさん本人が工場に行けば大丈夫です
それはもう無理だもんね、何を考えてるんだって言われるけど、それだったらできるんだ
ちゃんと損耗を測って
もう石膏で型取りしました
もうそんなにしてんの?
顔面を固めてパカッと
で、こんだけそっくりになるんだ
はい
じゃあこれでできましたと、自分のそっくりのラブドール
それを今回作品の時に二人並べて撮るとか、そういうプランはどうやってそこから突き詰めてたんですか?
うーん、どのように撮るかは結構直前まで決まらなくて
このボカテンの時は記念写真にしようっていうのが決まって
日本だとあんまり誕生日に写真館で記念写真撮るってやってないと思うんですけど
中国とかだとまだそういう文化残ってるし
これが何らか記念写真だってことが伝われば大丈夫なんじゃないかっていうので
実はこれ写真館は赤ちゃんの人形を、これ古典技法で撮ってたんですね赤ちゃんの写真は
その古典技法で撮る写真館の方にお願いして
わざと古っぽく撮る感じ?
そうです、ちょっと凝った感じの椅子を使わせてもらったりとか
茶色の真鱈の背景とか使わせてもらって
場所は実は今いるスタジオではなくて写真館で撮ってます
写真館の人もびっくりしたでしょうね
でも元々ラブーの写真撮ってるって知ってたから
「ついに?」みたいな感じで「持ってくるの?」みたいな感じでした
これどう持ってくるんですか?ちなみに持ってく時って
カボ?
この子?
運ぶ時、箱とかに入れてくるんですか?
車椅子に乗っけて車椅子ごと持ち上げて
でも25キロあるので一人ではもう持てないです
今だからこのスタジオに車椅子あるので運ぶ用なんだ
30:01
人形を運ぶ用なんです
今ラジオの方は初めて聞いてたと思いますけど
隣にいるんですよ
めちゃくちゃそっくりだなと思うんだけど
これ撮ったのが2018年の時?
18年かな?29歳の時に片撮りをしてます
でも変な話ですよ、母さんは年取ってくれて
でもこの子は年取らないから
そうするといつかもう…
全然違うってなりますよね
それはどうしてくるんですか?
今は人形に合わせに行ってます
合わせに?どういうこと?
一番最初、2019年のこの作品は来たばっかりじゃないですか
同時だもんね
1年くらい経ってるんですけど片撮りしてから
同じ角度で撮るとすごいそっくりなんですよ
これはすごいクオリティだと思って
素晴らしいみたいな感じだったんですけど
1年経って撮ったらちょっとずれてるなみたいな感じになって
どんどんズレが激しくなっていって
でも老けたんじゃなくて痩せたんです、自分が
そうか、そうなっちゃうんだ
でもにないんだ、そうしたら
輪郭の形が違うんですよ、同じ角度にすると
で、太い人細い人みたいな感じの違いが見えて
どっちかが人形だよねみたいな
見分けをまず最初に太い方が人形だよねって気づいたら
全部当てれる感じになっちゃったんです
なるほど、なるほど
それが面白くないなと思って
顔の輪郭はさすがにフォトショップで
自分の方を太らせるしかないんですけど
服は中にタオル仕込んで自分の方に
着物の補正みたいにして
整えたりとかやってますね
今回ね、ここからさらに深掘りしていこうと思ってますけど
資生堂ギャラリーで今やってる展覧会でも
その2人の写真じゃん
これは寄せてるんだ
寄せてます
そのまま撮ると2なくて
もうどっちがオリジナルかわからない
自分の肩取りで作ったはずなのに
肩取りに自分を寄せるっていう
逆転してしまったんですよ
それはちょっと不思議ね
そうね、それはちょっといろいろ
じゃあちょっとそういう意味で
せっかくの展覧会の話をしていきたいなと思うんですが
2015回資生堂アートエッグ
資生堂ギャラリーで開催されています
これはちなみにどういうものなのか
まずそれを関西に説明させるのも何かあるんですけど
資生堂アートエッグというのがあるんですよね
はい、資生堂アートエッグは
公募店で
自分で資生堂でこういう作品プラン
こういう展示がしたいですっていう風に
プランを応募するっていうものになってます
毎回3人ずつ作家が選ばれて
23日間ずつ個展を行うっていうものですね
審査員の方がいて
その年の
今回の場合は第15回のアートエッグの賞
大賞みたいなのは
33:01
その3人のうちの誰かっていうのを最後に決める
っていうことになってます
でもとはいえこのまず3人に選ばれることが大変だし
普通の公募店って基本的には作品1点、2点とかだけど
自分からこう作品展示して設置してまで考えなきゃいけない
かなりハードル高い
そうですね、でもハードルは高いけど
1点で全部を言わなきゃいけないっていう難しさもあるので
ボカテンの時とはまたちょっと違う
ボカテンってすごい1点か2点で全てのことを言わなきゃいけないっていう
詰め込まなきゃいけなかったんですけど
しかもみんなでやってるしいるしね
M1みたいなもんだもんね
なんかこう、なんだろう
シゼラアートエッグの方が
自分の中で1人のショーできるみたいなもんだもんね
そうですそうです、だからもう全部展開というか
最初にこの作品を見せて、次にこの作品を見せてみたいな
単独ライブやってるようなもんだもんね、1人でできるもんね
っていうので、結構複雑なことを複雑なまま言えるっていう利点があって
古典だから難しいってことでもなかったなと思います
でも今まで応募してたんですか?それとも今回初めてを
応募してたような気がするっていうのちょっとあんまり覚えてなくて
でも自分のパソコンに図面のダウンロードしたデータが残ってたので
多分応募しようとはしてたんだと思います
でも今回その15回は初応、一応初応
自分が覚えてる限りで
覚えてる限りは初です
もしかしたらこっちが応募してたのかもしれないもんね
いいかもしれない
こっちの子がね
いいかもしれない
13回、12回くらい
なしらないうちにやってくれてたかもしれない
でも今回、まずその時にはある程度プランを考えた状態で応募してる?
そうですね、結構この第15回の応募の時点ではこういうのがやりたいってのは決まっていて
実はですね、私2021年か
やっぱりコロナで予定がいろいろ潰れていった結果
展覧会が本当になくなってしまって
もう決まってたやつが
決まってたやつもなくなったし
こういうのに呼びたいですって言ってた展覧会もやっぱり丸ごとなくなってたりとかして
あれ?なんか予定が全然ないじゃんみたいな感じに急になってしまったので
バンカートさんも結構似たような感じで
アンダー35って35歳以下の個展ができる候補展が
同じ時期に募集があって
どっちかに通ったらいいなって思って応募したんですよ
そしたら両方通ってしまってですね
そうなん?じゃあまずやってないの?バンカート
いや6月に終わりました
そうなん?それもやりつつこっちもやりつつだった
実はそのバンカートでこういうのやりたいですって出したのとほとんど同じプランを資生堂さんで出したんですよ
どっちかができればいいやって気持ちで自分はいたから
今年達成したいのはこれぐらいのものですっていうのでも
バンカートの方も出してバンカート決まって
よし頑張ろうみたいな感じだったんですけど
36:02
その6月5月ぐらいかな資生堂さん通りましたみたいな話が来て
あれ?
いやでもすごい話だよねそれは
両方通ってしまって
で資生堂さんからなるべく新作でみたいなことを言われたんですよ
そうよね気持ちと
そうですそうですもうその直前にバンカートでやったものを持ってくるだけになると面白くないからっていうので
わかりましたって言ったはいいけど
6月から10月の間に全て新作に書き換えるんだと思って
そうだよねもともとの予定だったプランは通ってるわけじゃないですか
でもやっぱりこれよりも違うのにしてくれって言われちゃった
そうですでもガラッと変えたというかアップデートって感じだったので
そんなにすごい内容が変わったっていう感じではないんですけど
表現としては結構変えました
今回の何回も書いてある『仮想の嘘』というタイトルですけれども
他展の時にはさこのちなみにこれ何て呼んでらっしゃるの
モデルさん
名前はないんです
愛着とかはないんですか
ビジネスパートナーなので結構あっさりした関係で
ドライな関係
ドライですね話しかけるようにはなったんですけど
今年入る前まではほとんど話しかけたことなくて
物なので人としては扱わなくて
カメラとかと同じような感じ
機材として高いじゃないですか何十万するから
人形も70万ぐらいするので
それぐらいの感じで扱ってはいたんですけど
今はよろしくお願いしますとかお疲れ様ですとか
お先に失礼しますみたいな
本当に主張が逆転してる
でも名前ない
モデルさん
モデルさんと今回は部屋でアトリエ内で一緒に作品を制作してるみたいな
シチュエーションはそういう感じに全部なってますね
僕が展の時には記念写真だったけど
少し距離感が近くなったようにね僕は見えたんですけど
そうですね
実際ビジネスパートナーだけどこの作品世界ではより
2子のつもりっていうので作品の中では演出はしてるんですけど
実際には本当にお待たせしてすいませんっていう感じの関係性です
この時間軸があって俺は面白いなと思って
そこがだから僕は点から見てるから
この2人の関係性がなんかね
より親密になったんだと思ったけど
その親密にしようみたいなのもあったんですか
親密にしようそうですね
これテーマとしてはクローンっていうのをすごく考えていて
クローンって結構SF映画とかに出てくるんですけど
なんかお互いに殺し合うとか臓器提供するとか
39:00
すごくディストピアな話が多いんですよ
確かにね
悲しいんですよねクローンが出てくる話ってすごく
だからなんかもうちょっと仲良くなれないかなっていうのを考えていて
これ『あなたを離さない』っていうシリーズ名つけてるんですけど
この後の『私を離さないで』っていうのを元にしているとか
その前提にしていて
すごく好きなんだけどその小説とか映画とかが
あまりに悲しすぎて
なんかこの人たちを幸せにするにはどうしたらいいんだろうって考えた結果
双子として仲良く過ごすっていう解決策を思いついたんです
実際にクローンがいたとしたらってことだね
そうですそうです
だから私のクローンはそんな悲しいことにはさせないぞって思って
仲のいい姉妹になってみようっていうことを考えました
うんうんうん
まあでもそれは言わんとすることはわかる
でもそうでも確かにそうか
クローンって悲しい結末が多いんだ
そうですそうですそうなんです
コピーロボットだったらそんなもんないのね
藤子藤はアニメだったら
日本のロボットとか
ロボットではねクローンじゃないけども
それこそドラえもんとかアトムとか
なんかあの辺は結構ロボットものとかでも
ハッピーなって言うとちょっと違うけど
海外のものはもう殺伐としているので
確かにね
だいたい殺し合ってますからね
でもさ日本のアニメもあれだよね
楽しいというよりは自分が楽したいから
自分の代わりに仕事やっといてね
だからなんか一緒に遊ぼうはないよね
遊ぶかもしれないですね
ないねなんか
友達とはまたちょっと違う関係性かもしれないですね
意外とないのかも確かに
クローンが出てきてそのクローンと双子のような関係性
楽しくハッピーに過ごしますっていうのないね
探していけばもしかしたら見つかるかもしれないですけど
私はあんまりパッと思い浮かばなくて
なんかないんだったら自分で作っちゃおうみたいな感じのノリです
今回ほらラブドールこれまでラブドール作ってきたからそうっていうだけじゃなくて
そういうなんだろう無双というか
例えば自分がもし双子だったらいいなみたいなことを考えたりはしたことあった
もうクローンと関係なしで
双子だったらいいなあんまり考えたことはなかったですね
俺もないのはさ
なんだろう
俺が自分がもう一人いったら嫌なんだよ
なんかめんどくさそうで
うんわかりますそれはわかります
なんかお互いに結構めんどくさがり屋で
押しつけ合いそうなことは思いますよね
でもこの世界の中の
嘘か出てきたこの
あの中であなた話さないの中ではどういう二人なの
この二人は
仲良いもんほんとなんか
押しつけ合ったりとかせずに
一緒には暮らしてないんだと思うんですけど
ほうほうほう
あの制作は手伝ってくれそうと思って
制作手伝わせました中で
そうか
今回11点出したじゃないですか
多分どれも自信作だと思いますけど
特にこの1枚大変だったなとか
セッティングとか色んなものが増えてたけどあれ大変だったなってのがありますか
大変だったのは
うーんあれかな
42:01
立ってるやつかなバーカウンターみたいな感じで立って
飲み物を持ってるやつがあるんですけど
それはですね人形を直立させるのはすっごい難しいんですよ
どうするのそれが
立てかけてます
へー
立たないんですよ
もう
ももっていうか最初から立つようなものじゃないんですこの子は
まあそうだよね
で無理やりこう
全部関節をまっすぐにして立たせると
膝がカクンってなって
膝がカクン状態で
倒れちゃうんですよ
たぶん自分の体重を膝で支えきれないんでしょうね
でカウンター
カウンターというかキャビネットのところに立てかけて
壁とキャビネットで支えて
3、4点かなもんくっつけて
そういうことなんだ
無理やり立たせて
で自分が斜め前に行くことでちょっと隠すっていう
その不自然さ
すごいねあそうか
っていうので工夫して撮ってる
すごいすごいそう聞くと
別にそこを見せたいわけじゃないからあれだろうけど
すごい大変なんだねこれは確かに
そうですそうです
でもそれくらいこういろんなとこ動くんですか
動きますね
膝とか肘とか首とかも動くし手首足首も動きますね
肩を上げるのができない
へー
腕を上げるポーズが難しい
作品見せて思ったのが
双子だから全く一緒の服を着てもいいと思うんですよ
双子コーデ的なちょっとずれ
ちょっと違う色とかちょっと違うデザインとかっていうのは
意識的にやってます
それはどういう意識とか
もう絵作り的な意味で
あーそうなんだ
どっちにどう構図上目線を誘導するかっていう
コントラストをコントロールするためにやってます
でもこれは普段とか服屋さんとかで探して
このだってその2着ないとできないわけじゃないですか
そうですそうです
ちょっと似てるやつ
うんうん
全く違ったらダメですよ
そうですね
自分なりに
ってことは普段からそういう探し方の服屋さんとか
そうですね
衣装として買う時はもう2着買う前提で探して
店員さんに最初ボカテの時が
一番最初どうやって買っていいかわからなかったから
とりあえず店員さんに色違いで服が欲しいみたいなことを言って
で撮影に使うんだみたいな話をして
で自分と体格がそっくりのもう一人のモデルがいてみたいな
で一緒に写るから一緒に写った時の色合いが
ちゃんと綺麗にハーモニーで見えるものがいいっていうことを
結構無茶振りで店員さんに言ったら
あ!色違いの双子コーデなんですねって言われて
あ!そんな感じですみたいな感じで
色違いの双子コーデを探している人になったっていう
これいやらしい意味ではなくてだけど
着脱って何でも着させられるものなんですか?
着させられないものもあるでしょ?
45:01
たくさんあります 可動域がやっぱり腕が上がらなくて
肩よりも上に腕が上がらないんですよ
であと首もそんなに取れるんですけど頭は
これぐらいまでしかいかないから
ちょっと前に出せるぐらいしかないから
腕と首の関係で着れない服がすごくたくさん
Tシャツとか着れないってことでは?
Tシャツかなりブカブカなものなら着れますね
そうかだから普通にピチティみたいな感じで
着ようができないからだ 肩動かさないから
万歳しないと着れない服は着れないです
色々と大変だねそれはそう考えると
はぁーあとさ服じゃないんだけど
俺あと1個思ったのが多分もういっぱい取ってきてるから
でこの彼女は表情変えられないじゃないですか
ってことはもうカーンさんが寄せるしかないから
カーンさんはもうこの顔はもう必ずマスターしたわけでしょ
この表情はもうこれ用の表情みたいな
そんなことなくてなんでモデルさんに頭が上がらないかっていうと
私のNG率がめちゃくちゃ高いからなんですよ
じゃあやっぱりいっぱい取ってもなかなかうまくいかないんだこの表情
300から500枚くらい取ってます
そんなに取ってるんだ
でその中の一番いいやつだけ採用
かける11枚です今回は
はぁーそうなんだ
俺もうすっかりカーンさんもう
はい3・2・1・9したらこの顔になると思う
できないんですよ全然できないんですよ
あそうなの
だからもう本当にモデルさんはすべて
ポーズとか表情とかライティングとか全部完璧な状態でセットしてあって
私がその横に入りに行くんですけど
ああまた私がミスして本当に申し訳ございませんみたいな
あと2時間くらいお願いしますみたいな
いやでも言うともさそれは俺はカーンさんの肩を持つわけじゃないけど
だってこの子はこの表情1本しかないから
相当大御所だったらいいけど
他のモデルだったらダメよ本当に
いやもう顔も変えないし肩も上げないし
制約がね多すぎて
制約があるちょっとだから下に行きすぎて
もう少しちょっと強めに行った方が関係性変わっていくんじゃないですか
あんたさあ肩ちょっと上げてみなさい
もうちょっとなんとかしなさいよって
服もさあみたいなこっちが合わせてるわけだからね
服もね着るものも
いやでもこの子はいないと私は仕事にならないので
本当に頭が上がらないんですよ
でもその努力も大変だね本当に
体型業界
そうだから本当は自分ももうちょっと体型を戻さないといけないんですよね
クオリティを上げるためには
っていうそれも頑張るよって多分人形は言ってる
私に合わせなさいと
でも逆にさあこれ何年後かわかんないけど
10年後20年後でもう完全に
それになったら年になった顔になってるじゃん
でもこっちは変わらないけどまたそれをクローンを彷彿させて
なんかステージとしては面白そうよね
48:01
そう思います
この2人の関係性がまだまだシリーズでいけるよね
いつかもしくはこっちは子供ぐらいになるとこもあるわけだよね
あ、都市的に?
都市的にも世代上になって
確かに
ただ人形も年は取らないんですけど
傷がついていったりとか塗装が剥げていったりとか
生きていないものなので新陳代謝がないので
なるほどね
そういう壊れていくみたいな
そういう劣化の仕方はやっぱりありますね
なので自分も年を取ってるし人形もちょっとボロボロになってるしみたいな
10年20年経ったら多分変色してるんじゃないかなっていう気がします
肌の色とか
そうか
でもあと今回はその11点だけじゃなくて
アトリエを再現したコーナーもあったじゃないですか
あれもすごいなと思ったんだけど
あれは最初からプランであったんですか?
ありました
やっぱり写真に撮られてる背景が出現してきたら
写真だけで見てると本当か嘘かわかんないとか
全部実在しないんじゃないかみたいな気分になってくるんじゃないかなと思って
この椅子とかこの植物っていうのがバンと出てきたら
あれ?みたいな
やっぱりいるのかなみたいな感じになるんじゃないかっていうことを思って
あれがあったことによって僕は本当に一番感じたのは
作品の世界とその作品の世界になる現実とあれがごちゃごちゃなってる感じが
インセプションの絵とか映画見てるのかな
カンさんの精神世界に入り込んでしまったような
なんだろうそれはいいのか悪いのかわかんないけど
気味悪さみたいなのもあって
そこはちょっと感じましたかね
今回はわりと褒め言葉で気持ち悪いって言われますね
そうなんかね
見ちゃいけないものを見てる感じもあるのよね
人のすごいナイーブな部分を見てて
でも野獣魔根性があるから見たいんだけど
見てる自分を人に見られたくないみたいな感じ
リモートで見れてるんだらいいんだけど
そこを見てるところを監視員さんとかに見られてもいいのか
ちょっと部屋っぽい感じがするってのありますよね
なんかねそれがすごく不思議な感じで
今まで経験したことない世界だったなってのはそこに感じたかな
あとすごい不思議だったというかね
自分なりな話なんだけど
伊坂幸太郎さんって小説家がすごい好きで
1年ぶりに新作出したんですよ10月に
それがねタイトルが『ペッパーズゴースト』だった
そうなんですね
ペッパーズゴーストってどういう言葉なんだろうと思って読み進めてったら
すごい不思議だったんだって言った2日後に展覧会行って
ペッパーズゴーストが出てきたから
人生で初ペッパーズゴーストがこんな続くみたいな
その気味悪さも個人的にはあって
51:00
なるほどなるほど
ペッパーズゴーストも大事だったんですよね少しポイントとして
そうですそうです
今回そのインスタレーションに被る形で箱型の装置を作っていて
その箱の中に映像作品で人物が現れるっていうのを作ってあるんですけど
その人物は私と人形をCGで合成した人物を作ってそこに現れるんですね
ペッパーズゴーストって19世紀の演劇の装置で
幽霊を舞台上に出現させるっていう機構になってます
原理としてはガラスとかアクリル板とかに幽霊役の役者さんを反射させて
実際に舞台に置いてある実物のものとか本物の役者さんとかと被る形で
ガラスに映ってる幽霊役の人が見えるっていう
投影するんですよねガラスに別の場所にいる人
たぶん45度とか傾けたりとかしてて
その45度のガラス板の後ろに役者さんがいて
その45度の反対側のところにお客さんもいて
別の役者さんがいて
だから二重に映るように見えるみたいな感じなんだよね
観客から見ると半透明の幽霊役の役者さんが舞台上に出現したっていう風に見える
実際はその幽霊役の役者さんは全然違うところで演技をしてるんですけど
それをモニターを使って再現をしているっていうものになります
説明聞いてさ、内覧会の日だったから
僕はかんさんから説明聞いたけど
映ってる映像がCGでかんさんとこの方が合成されてるっていう
どう合成してる?どっちがどの顔で?体がどうで?みたいなのを説明するとどうなる?
基本的には私をまず最初に映像で撮影して
その映像をトラッキングして顔の表情とかを読ませて
その上に人形の静止画ですよね
人形だけを撮った静止画をかぶせて動きに合わせてる
人形のマスクをかぶってるみたいな状態ですかね
そこも二重映しとなっている
すごい入れ子構造でしかも万華鏡がテーマになってるからね
会場自体も万華鏡にするために万華鏡のマシーンが
すごく複雑なあれをどうやって考えてるのかなっていうのが
普段からああいうこと考えてる
こういうことしたら面白くなるなって考えないと出てこないじゃないですか
やっぱり万華鏡を使うっていうのは一番最初から決めてたんですけど
それはもう応募のプランの時点で万華鏡が出てたんですけど
会場自体を万華鏡の中に取り込めるっていうのは
54:01
かなり直前になって変更したプランで
技術的にできないと思ったんですよずっと
っていうのは回転させたかったんだけど
回転させる機構の上にコードが出るカメラを置くと
コードが一周するだけで絡まる
会場の真ん中に万華鏡的なマシーンがあってそこの先にスマホが
カメラになるこれがぐるぐる回ってて
そのぐるぐる回ってる映像が流れる
モニターで流れてる
っていう作品なんですね
でもぐるぐる回ってるとこにコードがあると
どんどんコードが絡まっていっちゃうんだ
そうなんです
そのコードを絡ませないための実験とかかなりやって
絶対無理でしょこんなのとか言って
上から釣ってみたりとかしたんですよ
上から釣っても釣ってるワイヤー絡まるじゃんとか
こんなの無理でしょっていうのを
結構2週間ぐらいずっと不毛な実験をやりまくって
コード邪魔なんだけどみたいなことをすごい考えてた時に
あ!Wi-Fi飛ばせる?みたいな
っていうのはパッと思いついて
スマホの電池が持つんだったら
Wi-Fiで飛ばせばいけるじゃんみたいな
のでできました
それがWi-Fi誕生の瞬間みたいな話よ
日本の中の人がコードどうしたらいいんだろう
こうかこれかWi-Fiとはこういうことだみたいな
Wi-Fiがある前提でですけどね
やってみないと分かんない
早く気づけよって感じなんですけど
コード持ちながら絡まるじゃんとかやってる間に
早く気づけって話なんです
いやーですね
この点何日まででしたっけ?
11月14日までですね
ぜひ一人でも多くの方に見ていただきたいと思います
ということで後半でももう少しこの話もしたいと思います
かんさんどうもありがとうございます
ということであっという間に
1時間以上過ぎてしまったのかな収録が
ということでこの続きはまた次回ということで
かんさんのさらにご経歴を交えつつ
ビジュースについての話を繰り広げていきたいと思います
(BGM)
(BGM)
(BGM)
56:40

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