後半はうつさんがメインということでございまして、うつさんは普段どんな作品を撮っているのかを含めて、改めてリスナーの皆さんに自己紹介をお願いいたしますということで。
うつゆみこです。生まれとかも言った方がいいですか?
プロフィールを話すんですか?
何でも聞きます。
私は17歳から写真を始めて、今45歳なので結構長く写真をずっと撮っています。
普段は虫とか生き物とか食べ物とか植物とかそういうものをメインのモチーフにして、
それが素敵に面白く、ユーモラスに、騒音に見えるようにセッティングをして、それで撮影して展覧会をちょこちょこやっている感じです。
シュールな世界のように見えて、一瞬CGのように見えて、全部実写。
みんなCGとAIだと思われている。
AIが生成した。
ライバルが。
でも全部実写。
そうなんですよ。一発撮りでほぼ主戦なしに出してますね。
僕はちょっと存じ上げなかったんですけど、今年に写真美術館に行く機会があって、
その美術館でいろんな作家さんの作品があったんですけど、アマナコレクションですよね。
その中に宇津さんの作品があって、衝撃を受けて、こんなすごい世界観の人がいるのかと。
そこでですか?
そこで出会ったんですよ。
何でもやっとくんですね。
その日にTシャツ買って、僕の中で宇津さんこれは来るぞ来るぞって勝手に思ったら、
宇津さんの作品作家展が決まってて、僕が紹介するまでもなく来るからいいかと。
すごい残念だったのが、何年前だっけ、2018年くらいにキックオフイベントがあって、三岡町の。
その時は私の作品を3メートルかけ2メートルくらいにプリントしてパネルにして、
いろんな集合体の写真撮ってるんですけど、トマトが並んでて家族みたいになってる写真が、
あとレタスも家族になってるみたいなのと、あともう一個何だっけ、イカだ。
イカの家族みたいな、全部擬人化されてるみたいなのの、顔はめパネルを作ってもらったんですよ。
それがすごい面白くて、残念です。
それを見ていただいて、その時の展示がすごい面白かったです。
森の中に写真を、林か、林の中に木の上にかけたり、地面に草原に写真のパネルを置いたりして展示してもらったら、
キノコを写した作品の前にキノコが生えたんですよ。
すごいことだなと思って。
偶然。
お客さんが投稿してくださってて、奇跡も起きたような。
できてあそこに4年ぐらい経つんですね。
今回何回目でしたっけ、3回目か4回目ぐらいだったと思うんで。
三与田町、三与田町かな。
写真で力を入れてって、観光していこうみたいな感じの写真の街になってますもんね、今。
力を入れてて、それを知ってこれはいかなきゃと思って行ったっていう経緯がありまして、それでもすっかり。
だから今日もTシャツでね。
ありがとうございます。
嬉しいですね。長くやってるけど、最近知っていただいた方とかもどんどん好きになっていただけて幸せ物だなと思います。
ありがとうございます。
イメージとしてはコラージュ作。
もともとシュルレアリズムが好きなのがあるんですけど、最初からこういう作風なんですか?
最初に17歳から写真を始めて、18歳の時におじいちゃんが大学の進学の時に自分が使っていた一眼リフカメラを私にくれたんですね。
それで最初に撮ったのが朝食を食べ終わった食器が並んでいる食卓に、ちょうど父が飼ってて死んじゃったキリギリスがいて、食べ終わったけどちょっとコップに牛乳を注いでそこにキリギリスをポチョンと入れた写真が。
ほぼ最初に18歳の時に撮っている記憶があるんですよ。
情報が多すぎて一言整理しましょう。まずお父さんはキリギリス飼ってたんですね。
父が生き物が大好きで、いると捕まえてとりあえず飼うみたいな習慣がうちにはあって、ヘビだとかトカゲだとかカエルだとかカニだとか虫だとかそういうものがわりといつも家にいるんです。
家にいて、その時は死んだキリギリスがいて。
そのキリギリスを牛に注いだのは誰がやったんですか?
それは私がやったんです。
父が大事に飼ってたキリギリスでは?
大事というか適当に飼うんですけどね。
じゃあ別に死骸を?
そう、死んじゃったキリギリスを牛に注いだから。
パッとひらめいてやってみようみたいな軽いノリでやってました。
その写真は今も残ってるんですか?
どうでしょうね。でも捨ててないから探せばある気がしますけど。
それが一応デビューというか。
デビューというか、ただ自分で撮っただけなので。
でもその時に手応えじゃないけど、これは面白いなみたいな感じは?
その時というかわりと私も生きてるから生き物もずっと見てきたし、手を動かすのが好きで。
いろんなものを編み物したりとか針金とかワイヤーで作ったりとか粘土やったりとか。
だから別にその時に何かが来たというわけじゃなくて、その前からいろいろ作っていて。
それが写真でも表現し始めたという感じでした。
でもブレてないっちゃブレてないですね。動物を使ってっていう。
今回のメインビジュアルになってて、前半にも少し話が出たんですけど。
岡崎王藩混合インコという作品。これもCGに一瞬見えますけど。
どうなっているのかみなさんもわからなくてすごい聞かれるんですけど。
これはどういうふうになってできた作品なんですか?
知り合いの方というか、もともとファンでいらした方が動物、すごいいろんな種類の動物を飼っていらっしゃる方がいて。
そこのお家に撮影させに行かせてもらってというか、迎えに来てくれて送ってくれるんですけど。
素晴らしいです。ファンの方にみたいな方が。
それで娘たちと一緒に車を乗せてもらって、機材も乗せてもらって、素材も乗せてもらって行って。
そこのお家にはとにかく撮りたいものがたくさんあるんですよ。
撮りたい生き物がとにかくいっぱいいるので。
柳さんもお気に入りの生き物がいて、これを撮らせたいみたいな。
お互い一致するんですね。
それで行って、だいたいこれはこれと組み合わせようかなみたいなのが頭の中にあるんですけど。
行くともう生き物が素敵すぎて、暴走するんですよ私は。
うわーってなっちゃって。
それですごい量の写真を1日で12パターンとか15パターンみたいな感じで撮った中で。
私も自分のアトリエだと素材がいっぱいストックしてあるので、いろんなものと組み合わせられるんですけど。
持っていくからそこまで合わせる素材の量が多くなくて。
その中で持って行った中で、このニワトリはこれでいいか。
あ、そうだ。
急に止まっちゃった。
岡崎王藩金剛院子は背景に持って行った縄の運ぶ布柄の布をかけて。
これは布なんですね。
それで連れて行った娘に花柄の布を吹くみたいにかぶせて。
その上に昔からコレクションしてた大きいオウムのかぶり物ですね。
これはオウムのかぶり物なんですね。
アマゾンで買ったオウムのかぶり物をかぶせて。
それでメインはニワトリなんですよ。そのニワトリをいかに可愛く見せるかっていうので。
岡崎王藩というのはこのニワトリの種類ですね。
そうなんです。ニワトリを娘に持ってもらって撮影したっていう作品です。
娘さんなんですね、これは。
そうなんですよ。私たちはいろんな虫も生き物もみんな触れる家族でして。
ヘビとか虫でもなんでも平気。ニワトリは大好きなので。
結構娘さんは他の作品にも登場してる。
そうですね、登場してます。モデルさんより簡単に。
虫を乗せたりとかそういうのがあるから、モデルさん探すの大変ですけど。
うちの子たちに頼めば別にいいよってやってくれるんで登場してます。
そもそもこの布はどこで売ってるんですか?
私は荒川区に住んでるんですけど、近所に日暮里があって、日暮里の生地の豚野菜街のそばに住んでて。
そこのトマトっていうお店で面白いアメリカの布を結構売ってるんで。
定期的に3ヶ月、4ヶ月に1回制作の前になると、とりあえず布を仕入れるみたいな。
布を撮影で結構使っちゃうので、1回撮影をしたら次のために先に面白い布を仕入れに行ったりして、そこで買ったものですね。
最初から送ってもらってる物に関して、ちゃんと組み合わせを考えて用意していくんですけど、でも実際行ってみて、違う物を組み合わせたりとかもして。
あと突然、これどうですかね?って出てくるので、ある物の中で撮ろうみたいな感じでやってます。
作品の数が本当に膨大だった印象なんですけど、1年でどれくらい撮ったんですか?
1年で、その年によってムラがあるんですけど、だいたい1回の製作が1ヶ月弱くらいで、展覧会が決まるとそこから逆算して、それに間に合うように1ヶ月弱、最近2週間か3週間、それくらいな感じでやるんですね。
ずっと作ってたりするわけではないです。
今回も展覧会のために新作という。
新作じゃないんですよ。頑張ろうと思ってたんですけど、決まった後に岸野側が悪くなって、4月に亡くなったんですよ。
母が車椅子でちょっと介助が必要だったりとかして、それで色々な家族のことがあって、結構年末から、すみませんギリギリで。
今ここで。
新作を撮る心境に、気持ちが家族のことで追いつかなくって。
それであるものを出したんですけど、今まであるもので十分。
あるから、今まで自信を取って、ちゃんと気持ちも乗せて撮ったものだから、それを出せば大丈夫だと思って、形に関しては頑張りました。
展示に関しては頑張ったんですけど、新作は前の年のところで少し止まった。
でもその後、ここの展示の搬入が終わった後に、13日後ぐらいに展示の搬入があったんですけど。
別の展覧会に。
ここの搬入が終わってから5日間で新作をガッと撮って、そっちには新作を出してたり。
今も展覧会をやってるんですけど、そこでも新作を出したりしたんで、とりあえず元のペースを取り戻した感じ。
でもやっぱりその気持ちが入ると入らないとやっぱり違うんですか?
違いますね。やっぱり集中できない、気持ち乗らないと全然撮れないっていうのがすごいあったんで。
今まで特にそういうことはなかったんですけど、今年は結構自信がなくなったことが大きくて、ちょっと難しかったですね。
だから写真でパシャッと撮ればいいだけじゃないってことですね。
じゃないですね。やっぱり集中して載せていかないと。
私自分の中で三つ目の目が開くイメージがあるんですけど、
シャーマンっぽいところが自分にあるなと思ってて、
私は自分で最初に机の上で設計図を立てて、それに合わせて何かを調達するっていうタイプではなくて、
大好きなものがあって、そこからインスピレーションをもらって降りてくるみたいな感じなんですけど、
降りてくるとどんどん次から次へと来るんですけど、その状態にトランス状態になって撮っていくタイプなので、
そこに入れないような心配事があったりとか、そっちに気持ちが向かってしまうとその状態にはなれないなっていうのがありました。
写真家によってもいろんなタイプがいると思うんですけど、
街中を撮る人だったら普段からそういうものになって、今だとかあるわけじゃないですか。
でも組み合わせる作品じゃないですか。
普段で、今降ってきたから急に撮りたいとか、
いや無理です。できないですね。そのモードの時しか撮れないから。
虫とか可愛い虫とか来るんですけど、普通にめでて買って終わりになる。
可愛いなと思って育てて、例えば芋虫になるとガとか蝶になってバイバイって言う感じがします。
それをスマホとかで撮ったりとかは?
スマホとかでもそれは別に作品ではないので違います。
スマホで撮るときに普通の人だったらパシャパシャ撮るけど、職業病で食べ物撮るときも組み合わせてみるのかなとか。
代表作は、人に選んでもらったものが代表作かなって思ってます。
自分は結構マニアックだったり、ちょっと暗い感じのだったりするのが好きなんですけど、
もう少しポップなものが選ばれる傾向があるので、それでいいかなと思ってます。
Tシャツの柄が3、4点くらいありましたか?
Tシャツの柄は15くらいあります。
あれは自分が選んだんじゃないですか?
あれは自分で選んでて、Tシャツになったら可愛いだろうなっていうのでやってるので、あれは代表作とはまた違います。
僕が今着てるのはタコ目猫ですね。
それも代表作だけど、Tシャツにすごいバーバー絵じゃないですか。
色もバナナイエロー。
これはうつさんがこの色と組み合わせたんですか?
そう、これはバナナイエロー。でも最近それ売れないから、最近黒とかで買いました。
売れないやつ買っちゃったんですね、これ。
でも俺はこの色がいいなと思って買いました。
飲み飲みとなさってる方はカラフルなの着てくださるんですけど、
でも一般の方に売っていくっていうのは、白と黒が売れるよって人に言われて、
その白と黒も作りつつ、どうしても色で作りたいものは色で作ってるけど、売れなくて在庫を破壊しちゃうっていう。
Tシャツ作ろうってなったんですか?
Tシャツは売れるからです。
写真家ってどうやって食べてるのって、
私この間山上さんに仕事何してるんですかって聞いちゃったんですけど、
普通アーティストってアーティスト一本でできたら本当は理想じゃないですか。
写真家でそれだけで食べられてる人ってほぼいないので、
私も展覧会をよくやるんですけど、展覧会とかブックフェアとかで物を売るんですけど、
Tシャツは値段が高いので、一般の人も買いやすいので利益が出るんですよ。
そこが大事なところなんですよ。
特に私の作品は頑張って作品作ってるんですけど、
ちゃんとしたエディション付きのいい値段の作品はあんまり売れることがないので、
一般の人に何かしら買ってもらって、展覧会しても赤字がなるべく出ないようにと思ってやっていって、
それでジーンを作ったらジーンが売れるし、Tシャツも作ったら買っていただけたら、
制作の糧になるんですよ。
布も買わなきゃいけないし、
そういうのもかかるわけですもんね。
写真いっぱいプリントするということは、いっぱいお金がかかるということで、
それをどうにか回収していただくのに一般の方々の力をお借りしているところです。
気になった方はネットを検索していただけたら、まだTシャツ買えますもんね。
最近ちょっと雑な作りになって頑張ります。ネット販売。
美術館のショップでも売ってますよね。
そこも在庫が切れたままなんで。
人気なんで。
人気なんですか?
でもその量は一回の発注数がそんなに多くないか。
そういうのは裏でやってください。
生々しい話が。
業務連絡はここでしないでください。
この柄の猫の目の部分がタコの目。
そう、タコの目なんですよ。
これはどうやって作ったの?どこから発想があるんですか?
それは何だろうね、猫の目とタコの目は似てるぞと。
タコを買ってきた時に似てると思って。
猫の瞳孔が縦に開くタイプの目だから。
これ、猫につけたら面白いなと思って。
猫の写真を本から切り抜いて、そこの目の部分を肩で切り抜いて、穴を開けて、
下にタコの目を置いて、上からこの写真を被せるんですけど、
被せた時に目が出てるみたいにググッと押してあげて、
ライトを影がつくように当ててあげると、すごい猫の顔が気持ち悪い感じになるんですよ。
ぎょっとした感じの猫に。
タコの目を切り取ったやつをその写真の上にポンと載せてるのかなと思ったら、違うんですね。
違うんです。
グッと出してる。顔出しはめるみたいなパネルみたいな感じで。
それでも、1個しかあまりイメージ出てないんですけど、
右向き、左向き、上向き、下向きもあるんですよ。
あと普通の顔も出てない普通っぽいやつとか、いろんな表情が実はあって。
この発想がやっぱりすごいなっていうか、
誰もが多分タコも見たことあるし猫も見たことあるけど、
この組み合わせはやっぱりワールドですよね。
うつワールド。
うつそイカ、イカ作用みたいなのがありましたよね。
浜崎さんは今回いろんなうつさんの作品がある中で、お気に入りは?って言われたらどれになるんですか?
お気に入りかー、お気に入りかー。
急に?なんで?
お気に入り以外だったら選べるんですか?
私でもダラダラトマトファミリーが結構好きです。
ゆるい感じの作品で、
トマトの家族が10人家族ぐらいが写ってるんですけど、
もとは北欧の家族で民族衣装を着てるかわいい写真の上に小さいトマトが載ってて、
ミニトマトとマイクロトマトっていうすごい小さいトマトとかに、
マスタードとかで顔をつけて、それが並んでるんですけど、
連続写真でトマトの汁がダラダラ垂れてくる。
下にトマトの汁が溜まってるっていうやつで、
何が起きてるんだろう?みたいな。
それはどこから発想するんですか?
トマトを見た時にこれで人の顔に見えるから家族写真?
トマトのヘタが髪の毛っぽいなって。
髪の毛みたいで。
トマトはいろんな大きさあるじゃないですか。
マイクロトマトがすごい小さくて、
それを作品に使いたくて買った時に家族にするのに、
マイクロトマトが赤ちゃんってすごい小さい子で、大人は右トマトで。
細長いトマトと丸いトマトがいたり。
あと今タイトル出たじゃないですか。