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2020-04-08 12:00

#51 「は」と「が」(’the’ と ‘a’) の違いってなんだ!? from Radiotalk

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#ひとり語り #落ち着きある #豆知識 #雑学 #教育
テーマ「「は」と「が」」
無意識に使い分けている日本語について話します。あくまで概略的な説明です。
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こんにちは、志賀十五です。毎回決めたテーマに沿ってトークしています。
今回のテーマは、「は」と「が」です。
さあ、このはとがですが、いわゆる日本語の助詞というものです。
日本語母語話者であればですね、無意識のうちにこれを使い分けられているんですが、
留学生にとってはですね、
つまり、非日本語母語話者にとってはこれは非常に難しいもののようですね。
実際、皆さんの中にもこういう経験があるかもしれませんね。
というのが、和党がどうやって使い分けるんだとかね、聞かれたりとか、
それでうまく説明できなかったとかね、そういう経験がおありかもしれません。
例えばですね、僕が今、スマホは壊れたっていうのと、スマホが壊れたっていうの。
さあ、これ2つどう違いますかと問いかけた時に、皆さんどうお答えになるでしょうか。
ニュアンスが違うってね、言うのはなんとなくわかってらっしゃると思うんですけど、
ニュアンスが違うっていうのは、やはりこの言語学的にはね、かっこ悪いので、
どう違うかをやっぱり説明しなきゃいけないということで、
そのね、違いをちょっと今日は説明してみようと思います。
じゃあもうズバリ言ってしまいますね、和とがの違い。
和はおなじみの人物に使います。
がは新登場の人物に使います。
というわけで、お聞きくださってありがとうございました。
また次回、どう言ってもいいんですけど、もうちょっと詳しく言いますね。
おなじみの人物って言いましたけど、人じゃなくてもいいんですけど、
おなじみのものとかね、新登場のものでもいいんですけど、
もうちょっとですね、専門的な言い方をすると、和は急情報を表示する。
で、がは新情報を表示すると、専門的に言えばこういうことになります。
でですね、この急情報、新情報みたいなね、こういうことを考えるのに、
よくね、疑問文と一緒に考えるとわかりやすいんですよね。
さっきのスマホの例でいきますと、例えばですね、スマホどうしたのって聞かれたら、
スマホは壊れたとか、ちょっと変かもしれませんけど、
あのとかあった方がしっくりくるかもしれませんね。
あのスマホは壊れたとか、というふうに言うと思うんですよね。
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ここでですね、もしね、スマホどうしたのって聞かれて、
スマホが壊れた、ちょっと変な気がするんじゃないかと思うんですよ。
一方ですね、何が壊れたのって聞かれたら、スマホが壊れたがしっくりくると思うんですよね。
何が壊れたのって聞かれて、スマホは壊れた、やっぱりちょっと変かなという気がしますね。
これはどうなっているかというと、スマホどうしたの?の方から考えましょうか。
スマホどうしたの?で、こういうふうに相手が聞いてきた段階でですね、
スマホっていうのが2人の間で共通の話題になるんですね。
これがおなじみの登場人物と先ほど申し上げたものです。ある意味、旧情報と言っていいものなんですが。
なので、スマホどうしたの?と言われて答える側は、2人共通の話題はスマホなので、
そういう場合は、話を使って、スマホは壊れた。こういうふうに言います。
で、次。何が壊れたの?は、これは共通の話題は壊れたの?の方なんですね。
壊れたっていうのが共通の話題。
で、新しい情報は、当然何?っていう、そこを知りたいから聞いているわけなんですけど、
なので答える側は、壊れたのは何かっていうのを、新しい登場人物なのでスマホが?を使うということになるんです。
なので、スマホは壊れたとスマホが壊れたの2つの違いは、
スマホは壊れたの場合は、スマホが2人の間で共通のおなじみの旧情報であると。
一方、スマホが壊れたの場合は、スマホが新登場、あるいは新情報であると。こういう違いになっています。
ただですね、この側の方なんですけど、これね、何があったんですか?っていう質問に対して、
スマホが壊れたっていうふうに答えると思うんですよ。
何があったんですか?スマホは壊れた。やっぱりちょっと変かなっていう気がするんですけど、
何があったんですか?っていうのは、これも何にもお互い共通の話題がないので、
スマホが壊れた全体が新情報っていうことになるんですね。
なので、?を使うときは、?の前が新情報、?の後は旧情報、おなじみの話題っていう場合もあれば、
スマホが壊れた全体で新情報の場合もあると。一応こういうことがあるんですけど、
基本的な考えといたしましては、?はおなじみの話題を提供、?は新情報を提供っていうふうに考えて問題ないと思います。
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でですね、これ実はですね、今疑問文とその回答っていうふうにして考えたんですけど、
そういうことを考えなくても、この?の使い分けがはっきりわかるのがありまして、それは昔話なんですね。
例えば桃太郎で言うと、昔々あるところにおじいさんとおばあさんがありました。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯へ行きました。とこうなるわけですけど、
これもですね、やっぱり一文目っていうのは、おじいさんとおばあさんで初登場なので、おじいさんとおばあさんがありました。
でその後二文目は、もうおなじみの話題ってことになっているので、おじいさんは山へ、でおばあさんは川へとこうなるということなんですね。
これね、実はこの?は対比の?とか言うのがあって、もうちょっと別の機能もあったりするんですけど、ここはひとまず置いといてですね。
ここでもやはり昔話でもやはり?っていうのがまず新登場で新情報を表していて、?っていうのはおなじみの話題なので?を使うと。
さあそれを皆さん実は無意識にやっていたんですね。
ねえ知らなかったでしょ。まあ僕もこれ勉強するまで知りませんでしたけど。
っていう話をしていてですね、もしかしたら勘のいい方だったら気づいたかもしれません。
まあ勘がいいも何もタイトルに書いてある通りなんですけど、この?と?の違いっていうのは英語の?と?の違いに似ていると言っていいですね。
もちろんぴったり対応するわけではございませんが、つまりどういうことかというと?というのは定関詞ですね。
定関詞っていうのは二人共通の話題、つまり話してと聞きて共通の話題のときに使うと。
一方?っていうのはこれは不定関詞というものですけど、その機能の一つとして新しい登場人物というか新登場のものに使うということなんですね。
なので英語でもね、まず初登場のときは?で出てきて、同じ単語が次の文で出てくるときは?に変わっているとね。
まあこういう場合があるわけですけど、これはまさに日本語の?で表してたのが?で表すようになるっていうね。
さっきの昔話の?と全く同じということになっています。
これね、日本の英語教育はもうちょいこれを言えばいいと思うんですけどね。
これ教えられてないんですよね、これね。
まあそういうことでですね、今までの話をまとめますと、まとめますとというか、皆さんがもしですね、和とがの違いって何なんだって聞かれた場合ですね。
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これって母語話者はこういう疑問を持ちませんからね。母語話者は天才なのでこういうことを気にせず使えるわけですが、
日本語学習者に聞かれた場合、和っていうのは2人共通の話題をするときに使って英語の?に似てると。
がの方は新登場のものに使って英語の?に似てると。
まあこういうふうに説明するとね、割と理解が早いんじゃないかと思います。
他にも例を挙げますとね、例えばこれもやっぱり疑問とその回答ということになるんですけど、
シガさんはどちらですかっていう質問に対しては、私がシガですと答えるんですね。
っていうのはシガさんはどちらですかって共通の話題がシガさんなので、
どちらですかっていうこの誰がっていうところが新情報なので、私がっていうことでがを使うということなんですね。
一方、お名前をお伺いしていいですかって聞かれたら、私はシガです。
これ変ですけどちょっと直訳調ですけどね、私はシガですと答えるわけですが、
この場合はですね、お名前をお伺いしていいですかってちょっと明示的ではないですけど、
二人共通の話題は私ということなので、私はとこういうふうになるんですね。
まあ先ほどのですね、シガさんはどちらですかに対して、私がシガですでもいいし、シガは私ですでもいいですね。
これはシガさんはどちらですかってシガっていうのが共通の話題なので、シガはでその後新情報私ですでもいいし、
私がで先に新情報でその後旧情報シガですでも、どっちでもいいということになってます。
この後がね、これ最初に言ったように助詞なんですけど、微妙にレベルが違うんですよね。
この話もまた機会があったらしますけど、これね、和とがわ両方主語を表すとかね、とんでもないこと書いてる本があったりするんですよ。
これは非常に機嫌ですね。主語を表してるかというと、そうとは言えないんですよ。
和もがんも主語を表す傾向はあるけど、必ずしもそうとは言えないと。
とりあえず今日はそんな感じで締めておきます。
というわけで、よろしかったら番組の方クリップよろしくお願いします。
それではまた次回お会いしましょう。ごきげんよう。
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