1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2021-08-25 09:47

#351 あのとき、カエサルはブルータスに何と呼びかけたか? from Radiotalk

スロベニア語のウィキ
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Slovene_language#Nouns

アラワク語族のウィキ(トーク中にあげた例はカル語)
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Arawakan_languages

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:01
始まりました、志賀十五の壺。
みなさんいかがお過ごしいでしょうか。志賀十五です。
前回のトークで、朝勝やってるぞっていう話をしたんですね。
で、そこでお話ししたのは、ラジオトークのライブ配信で朝勝をやってて、
国連加盟国のウィキペディアを英語で順々に読んでいってますみたいな話をして、
そこで日々新しい発見がありますと。
で、その国々で話されている言葉についても知らないことが多いということで、
何語の話をしたんだっけ。
セネガルのウォロフ語っていうのと、
もう1個ね、2つ紹介したと思うんですよね。
思い出したいな。あ、マルタマルタ。そうだ。
丸太共和国で話されている丸太語のお話をしました。
どういった言語かっていうのはね、ぜひ前回のトーク聞いていただけたらと思います。
で、そのときお話ししようと思っててお話しできなかったものに、
アラワク語族っていうのがあるんですね。
今日のトークはそのアラワク語族についてお話ししたいのと、
もう1つスロベニア語についてもお話ししようと思います。
どうしようかな。先にスロベニア語の話をしようかなと思いますね。
スロベニア語っていうのはスロベニアという国で話されている言語です。
あんまりなじみがない国かもしれませんね。
僕も結構スロベニアとスロバキアはごっちゃになっちゃうんですけど、
スロベニア語っていうのはインドヨーロッパ語族のスラブ語派に属す言語となっています。
この言語の何が面白いかというとですね、
スラブ語っていうのは他にどんな言語があるかっていうと、
ロシア語とかチェコ語とかポーランド語とか、
東ヨーロッパの言語が多く属数言語なんですね。
一説によるとこのスラブっていうのが英語のスレイブの語源になっている、
奴隷の語源の一つであるみたいなこともあるみたいなんですけど、
この東ヨーロッパの言語、スラブ系の言語の特徴として、
格変化っていうのを保持しているっていうのがあるんですね。
そのインドヨーロッパ語族の中でも名詞の形が変わるっていうその変化形っていうのがよく残っています。
日本語は格変化というよりむしろ、
がとかをとかにとかでとかこういったものが名詞にくっついているっていう感じですよね。
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ただ、スロベニア語をはじめとするスラブ系の言語は名詞の形自体が変わっていくんですね。
ちょうど動詞の活用みたいに名詞も活用していくということです。
どういう格変化があるかというと、
主格、続格、予格、対格、諸格、愚格なんですね。
かなり専門的な言い方なんですけど、
主格っていうのは日本語のがに当たるものと考えておくと、
続格っていうのはの、予格っていうのはに、対格っていうのはを、諸格っていうのは場所を表すで、
愚格っていうのは道具を表すでということになっています。
6つの格変化があるんですね。
それぞれ日本語だったらがとかをとかくっつければいいところを名詞の形がいちいち変わるということになっています。
スロベニア語はそうではないんですけど、
他のスラブ系の言語だと呼格、呼ぶ格と書いて呼格っていうものが存在するものもあるんですね。
これはどういうものかっていうと、人を呼びかけるときに使われる名詞形ということになっています。
この呼格っていうのはラテン語にもあって、有名なブルータスよお前もかっていうのがありますよね。
ブルータスっていうのも、これは名詞ですから呼格形っていうのがあって、ブルーテとなります。
なのでブルーテお前もかと言ったほうが本当は正しいのかもしれません。
話はずれちゃいましたけど、スロベニア語にはこの呼格っていうのはないんですね。なくなっちゃってるらしいです。
このスロベニア語の格変化で面白いところは、生物名詞と無生物名詞で大きな違いがあるみたいなんですね。
特に無生物名詞は、これ単数形にちょっと限られてるっぽいんですけど、対格の形と主格の形が同じらしいんですね。
つまり無生物だったら机とかですよね。机をと机がの区別がないっていうことなんですね。
区別がないっていうのは形の上で区別がないということなんですけど、この理由を僕なりに考えてみるとですね、
無生物の名詞っていうのは机だと机が壊れるみたいな自動詞の主語か、机を壊すみたいな他動詞の目的語にしかならないんですね。
ならないと言うとあれかな、でも机が水をこぼすみたいなのはちょっと不自然ですよね。
普通はやっぱり自動詞の主語か他動詞の目的語にしかならないと。
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他動詞の主語にならないっていうことは、がーみたいな主格の形とおーみたいな対格の形を区別する必要がないっていうことになるんですね。
まあちょっと説明がうまくできてないと思うんですけど、スロベニア語の名詞はこの生物名詞と無生物名詞で格変化の違いがあるっていうね、そういった言語であるということです。
もう一つご紹介するアラワク語俗っていうのは、これは中南米で広く話されていた言語みたいですね。
そのヨーロッパ人がやってきてスペイン語とかポルトガル語とかが今中南米では話されてますけど、それ以前に話されていたいわゆる先住民の言語ということになっています。
このアラワク語俗の面白いところは、動詞が主語にも目的語にも一致するっていうことなんですね。
普通動詞が一致するって言うと主語を思い浮かべがちだと思うんですけど、目的語とも一致するんですね。
例えば彼がそれを見たみたいな時はリカパニっていう言い方をするみたいです。
これはリっていうのが三人称単数の主語の一致、カパっていうのが見るっていう動詞、最後のニっていうのが三人称単数の目的語の一致となってます。
なのでこのリカパニっていう一つの動詞の中で主語も目的語も表されているということになるんですね。
一致っていう言い方を今してますけど、よく中南弁の言語を言うときはクロスリファレンスみたいな言い方をすることもありますね。
このクロスリファレンスの面白いところは自動詞の場合なんですね。
今多動詞でリカパニっていうのがリっていうのが主語でニっていうのが目的語って言ったんですけど、
自動詞の場合は意思的な主語の場合、何か意思を持って動作をするような主語の場合はリと一致します。
例えば歩くっていう動詞のエンハニっていうのにはリエンハニで彼は歩くとなるんですけど、
彼は冷たいみたいな、別に主語が意識を持って何かしているわけではないようなものの場合は目的語と同じ一致が使われるんですね。
冷たいっていうのはハペカニって言って、最後に出てくるニっていうのが目的語と同じ一致が使われているということです。
こういう言語のことをカツカク言語っていう言い方をして、
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自動詞の主語が多動詞の主語と同じように扱われることもあれば、意思的でない場合は多動詞の目的語と同じように扱われたりするっていうようなちょっと変わった言語ですよね。
これが変わっていると思うのは当然見慣れない言語だからっていうだけのことなんですけど、
このようにですね、朝カツをやっていると全然知らないような言語に出くわすこともあって面白いので、また宣伝ですけどね、朝のライブ配信まだ来たことがない方はぜひ来ていただけたらと思います。
というわけで今回のトークはここまでということで、また次回のトークでお会いいたしましょう。
お相手はシガ15でした。ではまた。
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