1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2021-10-06 09:17

#369 水族館はなぜ「スイゾッカン」となるのか? from Radiotalk

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00:02
みなさん、水族館はお好きでしょうか?
僕は割と好きな方ではないかなと思います。
志賀十五です。
一説によると、初デートは水族館がいいっていうのがありますね。
船いなので、健康に左右されないし、
いろんな生物がいて飽きがこないし、
ショーなんかもあったりするので、楽しいということで
お勧めされることがございます。
まあ、ちょっと最近ね、気軽に行けるような状況ではないかもしれませんけど、
また水族館に行きたいと思います。
今日のトークはこの水族館ですね。
水族館、水族館って言ってますけど、
水族館ですよね。水族館ですけど、
このトークが始まってからずっと水族館と僕は言ってます。
で、実際通じるわけなんですけど、
この水族館が水族館みたいになる現象をね、
専門的には母音の無声化というんですね。
似たような現象は、
三角形が三角形になったりとか、
万穀器が万穀器になったりするとか、こういったものですね。
確か似たような話をしているトークが過去にあるので、
詳細欄貼っておくので、そちらも合わせて聞いていただけたらと思います。
水族館、改めて聞いてみるとなんか変な感じがしますけど、
ツイッターとかでね、水族館で平仮名で調べると出てくるんで、
まあやっぱりみんな言ってるんだなぁと思います。
この母音の無声化っていうのが一つ今日のテーマなんですけど、
その前にですね、言語の音っていうのは、
大きくまず2つに分けられることがあります。
それが有声音と無声音というもので、
有声音っていうのは声帯の振動を伴うような音のことを言います。
代表的なのはまず母音ですね。
あ、い、う、え、お、みたいな、こういった言語音は基本的に有声音ということになっています。
あとは濁音とかですね。
一方無声音っていうのは、有声音の反対なので、
声帯の振動を伴わないような言語音のことを言います。
かきくけこのケーの音とか、サシスセソのエスの音とか、
パピプペポのピーの音とか、このシーンだけですね。
こういったシーンが無声音と言われるものです。
03:02
この有声音と無声音の違いをね、説明するのによく言われるのは、
スーっていう音とズーっていう音を比べて、
実際に喉に手を当ててスーって言った時と、
ズーって言った時に、このズーの方が声帯が振動しているのが指先に感じられると思うんですよね。
こういう声帯が振動しているものを有声音と言います。
母音の無声化っていうのは、母音っていうのはもともと有声音だけど、
無声音になってしまうという現象のことを言うんですね。
この母音の無声化っていうのは、いつでもどこでも起こるわけではなくて、
今回の水族館みたいなものは、母音が無声シーンに挟まれている場合、
今回は水族館だから、両方Kで書くようなクっていう無声シーンに、
ウっていう母音が挟まれているわけですよね。
こういう無声シーンに挟まれている場合によく起こります。
水族館、三角形とかバンコッキーとかも、両方Kで書くような無声シーンに挟まれています。
どんな母音でも無声化するというわけでもなくて、
狭母音と言われるイとかウっていう母音で、よく母音の無声化が起こります。
例えば、汽車とか草とかこういったものは、母音をちゃんと声帯を震わせて、
汽車とか草って言ってもいいんですけど、
よく無声化が起こって、汽車、草となることが多いんではないかなと思います。
なので繰り返しになりますけど、母音の無声化が起こるのは、
まず母音が無声シーンに挟まれているときです。
KとかSとかTとかこういったシーンに挟まれている場合に、
よく母音も引きずられて無声化するということです。
どんな母音でも無声化するかというと、そういうわけではなくて、
イとかウという狭母音と言われる母音で、よく無声化が起こります。
まあでも日本語の母音の無声化っていうのは、無声シーンに挟まれている場合だけではなくて、
ですとかますとかいうこういう丁寧語のものですね。
これは文末に現れているわけですけど、割と自動的に無声化していると思います。
です、ます。
ちなみに滑舌が悪いっていう風に言われてしまう人は、
この母音の無声化をしすぎている可能性がありますね。
06:02
例えば佐々木さんっていう人がいて、
まあこれ僕がよく例に挙げるんですけど、
この佐々木っていうのを、
全部SSKっていうのは無声シーンなので、
間の母音を無声化してしまって、
好きみたいにね、極端に言うとなっちゃう人がいるということですね。
あとは獅子党とかね、獅子党も死党みたいに。
こういう風に母音の無声化しすぎると、
滑舌が悪いみたいな印象を与えてしまうかもしれません。
今お話しした母音の無声化っていうのは、
専門的に言うと導火現象というか、
無声シーンと無声シーンに挟まれているので、
元々有声である母音も無声化してしまうってことなんですけど、
逆もあるといえばあるんですね。
つまり無声の言語音が有声音に挟まれた場合に、
有声音になってしまうということですね。
これ有名なのは韓国朝鮮語で、
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんけど、
韓国朝鮮語って、日本語で言う声音と濁音の区別がないんですね。
なので、「かきくけこ」と「がぎぐげご」っていうのが、
意味の違いに関わらないんですね。
どっちで発音してもいいと言えばいいということになっています。
ただ、語頭、つまり単語の頭で、「かきくけこ」と発音されるものが、
母音の間に挟まると、「がぎぐげご」という発音になるんですね。
これは今まで話してきた、母音の無声化の真逆です。
母音の無声化で日本語の無声音になるのが、母音の無声化です。
韓国朝鮮語の場合は、母音という有声音に挟まれた無声シーンが有声音、
つまり、「かきくけこ」が「がぎぐげご」になるということなんですね。
どちらも、同化現象という意味では共通しています。
日本語の連濁も、ちょっと似ている面があると言えばありますけど、
猿が日本猿になるのは、連濁と言われる現象ですけど、
Sで書くような無声音が、Zで書かれるような有声音になっているわけなので、
これも韓国朝鮮語と同じような現象に見えるんですけど、
日本語の連濁はね、必ずしも連濁が起こるわけでもないというか、
もうちょっと別のルールが関わってたりするので、やや複雑なんですね。
というわけで今回のトークは、水族館が水族館になったりするような、
09:00
専門的には母音の無声化と言われる一種の同化現象についてのお話でした。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
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お相手はシガ15でした。
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