一眼国のファンタジー
はい、シェアする落語の四家です。 いやー平日なのに落語いっちゃいましたよ。
まあ、一応スタッフなんでね 。談吉百席池袋としま区民センター今回が61回目
ということで まあスタッフといってもですね
今回はほぼ何も後片付けちょっと行ったくらいかな まあそんなところでございまして
でも最初から聴けたんで嬉しかったです。1席目が 別府に行った話なんかのまくらあたりから
あらそんなネタですか『一眼国』。 ちょっとこう、じわっと怖い感じのネタでございますが。
これがねー 談吉マジックまあほぼ改作と言ってもいいぐらいの雰囲気がそんないじってる
わけじゃないんだけども雰囲気がもうすがらっと変わってますねファンタジー風味ですね 談吉ファンタジー風味
要はですね一眼国というのは あの見せ物に出せるような
ものが欲しいということで 一つ目
の 娘をさらおうとするという、まあそういう話じゃないですか。
香具師の人が まあ今でいうイベントプロデューサーみたいな人がそういうことをやろうとしたわけですけど
あの 一眼
一つ目の人たち以外のキャラがいっぱい出てくるんですよ あんまり詳しく言いたくないも新作に近いノリだな
なんですけどそこがねすごいファンタジーな 感じがですね面白くてそこちょっと笑っちゃうんですねだからこの話の持っている
そのある種の不気味さみたいなもの が
ファンタジーで ゆるん前緩められるんですよね柔らかくなるんですよ
でそれで話のパワーが落ちるかっていうとむしろその 談吉ファンタジーの世界で出てくる不思議な者たちのおかげでこの話の本質に近寄って
いくんですよねここらへんがすげーマジックだなというふうに思いました 実にね一眼国らしい一眼国になっているというですね
『もりかつ』の独創性
さすがだなと思いました で2作目がこれが聴きたかったんだ
喋っちゃいないでしたっけ渋谷らくごで披露された新作 『もりかつ』。
まず結論から言うとめちゃめちゃ面白いんですよ。 ただ新作の時はいつもそうなんですけど新作を最初に聴いた時の音ファーストインパクトの
楽しさっていうのを僕は人から奪いたくないんで、どんな話だがあんまり言いたくない ってこれいつもの話なんですけどね
で a まあ『もりかつ』はですねうん
なんというか 談吉さんの新作のライン だ と『小さな幸せ』とか
あの要はその いきなりとんでもない世界に入って言ってるわけじゃない日常の延長線がある
あって会話自体はまともな会話になっているように に思えるぐらいのものなんだけども喋ってる内容よく聞くともう完全に気が狂ってるって
いうですね まあそういう感じですね何を言ってるんだかよくわかりませんけどもね
だから例えば『生モノ干物』とか あのはもう会話がもう完全にこの世のものではない世界に行ってしまっているので
あの『ゴメス』とかね
『およそ3』とかね。会話そのものがあの日常会話ではありえないことを喋ってるんですよ
それに対して『小さな幸せ』とか今回の『もりかつ』っていうのは日常っぽいんですよね 非常に日常っぽいんですけど
喋ってることはめっちゃくちゃっていう噺で ちょっとだけ言うとですね
駅前で薪割りしている人がいる。そこに
勧誘する人がいるって言うでそういう話です なんだがわからないと思うんですけどもこの話の面白さを本当に聴いていただくしかない
かなと思います そしてこの『小さな幸せ』ともそこはちょっと似てるかなと思ったんですけど
まあ下げっていうか下げパートみたいな感じですね。最後の1分2分ぐらいがもう完全にその下げのために作られた別シーンなんですよね
場面も変わってます。で、それがもう
超くだらない。本当にくだらないし
なんていうかな そこまでの話ともそんな関係ないじゃんっていうですね
それがねすんなり受け入れられてしまうというのは、やっぱりその落語って あの何も解決しないで終わることができるっていうすごい芸能だってことですよね。
つるつるの深い感情
で 、三席目がですねこれもねー
談吉百席ではやってなかったけれどもよそでは10年前に行ってたっていう、そういう話なんですね古典なんですけど。
僕聴いてるんです。記憶あるんですよ。 それがね『つるつる』です
ねー 8代目桂文楽の得意ネタの一つですね
談志師匠もやってた 10年前にこれをやってたっていうんで本人にもびっくりしてたんですけど。
まあ 難しい話ですね。
だって盛り上がるとこそんないんだもん まあね一八がだんだん酔っ払ってくるっていうそこだけですよね。
なーん というかその
その幇間のいる時代・世界に引きずりこまれる噺ではありますし、
談吉さんはそれをしっかりやり切ってはいるんですけど そんなにねなんか
なんていうのが落語家が一生懸命やんなきゃいけない 一生懸命やんない限り聞けたもんじゃない話になってしまう割には
笑いもそんなに起きるとこないし 何より悲しい話ですよねこれ
アルハラの話でもありますねパワハラアルハラの話で 、まあこのままだと失恋の話なのかもしれないなっていう噺です。よ
なんかねそこにそのちょっとなんか幇間の悲哀を感じんですよね。
その悲哀をね感じるところねただそれを何かあのいろんなその感情を
表現しきった時に多分なんていうのから満足が生まれてくる そんな噺だと思うんですよね
まあ一言で言うと本当難しい噺ですよ。僕は今日は楽しめましたけど
多分ね、談吉さんに向いてるのは間違いないんで、
歳を追うに従ってまた熟成してくる。だからまああと10年後か 10年後にまた聞くとまたね味わいが違って聞こえてくる。
いい味になっていくんじゃないかなというふうに思います。あとねサゲがこんなサゲだったっけと思ったんですけどこれは家元・立川談志が
作った別のバージョンの下げだそうです なるほどなっていうあの井戸が出てこないんですよね
ああそうだったっけみたいな感じでしたけど だから10年くらい前でいろいろ思い出します。よく『よかちょろ』やってたなぁみたいなね。
よかちょろねーよかったなぁみたいなだからね あの
意外とその文楽 との文楽ネタが好きみたいなところもあるのかもしれないなぁみたいなところもあったりしますが
でこれでね あの
この談吉百席も61回目。ただ新作もや結構やってるし同じ噺を2回かけてるのもあるので、そこをならすと今日で
99 席
まあ百席目を次回やるということで12月21日
土曜日だったかなうん あの
ねー 今会場まあ今回もこの
としま区民センターの和室しか取れなかったんで次回もは室なので 正直ね
あんまり入れませんので 、百席達成の瞬間を見に来たいという方は、ぜひ早めにご予約いただきたい
はい そんな感じでございますかねでも本当にあの
いや昔あった『つるつる』はそんなに思い出せないけどこんな難しい話をここまで人 引きつける形でできるんだなっていうのを今日は見せてもらったし
一方で『もりかつ』のあの静かに気が狂ってる感じっていうのも素晴らしいし 一眼国のあの改作っぷり
談吉ワールドに持っていくっていう感じもねすげーよかったんで エアもう本当に立川談吉はもういい加減
あの 談吉じゃもうなくなる日も近いんだなっていうことがね
実感できたかなと思いますまあどういう名前になるのかって言い聞かれて本人は井伏鱒二を継ぎたいって
なんていうねそんなことを言っておりますけども。文豪じゃないのよ。いろいろね僕は継いでほしい名前もありますけどもまあそれは本人が決めること。
ということで まずはね12月談吉百席
多分最終回 ぜひ来ていただきたいなというふうに思いますシェアする落語のお四家でした
ではまた