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おはようございます。花火鑑賞士・気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
今日も最後までお付き合いください。 昨日、声の著作権についてのニュースがありました。
生成AIを使って声優の声が無断で利用されるケースが多くなっているということで、 声優の声を生成AIの学習データなどで利用する場合には、本人の許諾を得ることだったり、
音声がAIによる生成物である場合には、それを明記してほしい。 そんな内容について、声優などの業界団体が、昨日13日、都内で記者会見を開きました。
最近は、生成AIの技術が飛躍的に進化していまして、 文字からリアルな声を作り上げることが可能になっているんです。
この技術は本当に便利だなって思いますけれども、 一方で声優さんの声が無断で利用されるケースが増えているというのも、これもまた事実なんですね。
昨日のニュースでは、生成AIがドラえもんの声に似た声を生成しているという、 そんな例を挙げていました。
生成AIが作った声、まるで水田ワサビが話しているように聞こえました。 声が独り歩きして、本人の許可なく広告だったり、動画に使われてしまうということが起こってしまうと、
著作権とかパーソナリティ権が関わってくると思います。 日本では、著作権法だったり人格権が声の無断使用に一定の保護を与えてはいるんですが、
生成AI特有の課題については、まだ対応が追いついていないというのが現状なんです。 では諸外国ではどうかと言いますと、アメリカでは著作権法が声とか録音にも適用はされるんですけれども、
生成AIが作り出す模倣音声については、まだ法整備が追いついていない部分もあります。 ただ一部の州、例えばカリフォルニア州なんかは、ディープフェイクに関連する法律が施行されていて、
本人の許可なく声を使用することが制限されています。 これは今後広がっていくんじゃないかなって思います。
ではヨーロッパはどうか。EUも声の無断使用に特化したルールはまだ模索中の段階です。 2022年ですから一昨年ですね、デジタルサービス法という法律が成立したんですけれども、
それによって生成AIを含むデジタルコンテンツの透明性を求める規定、 これは含んでいるんですが、声の無断使用に特化したルールは模索中なんです。
世界を見渡してみても、声に関することってなかなか進んでいないんですね。 私自身も声を使う仕事をしているものとして、この問題には非常に敏感です。
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声って単なる音じゃなくて、やっぱりその人の個性だったり感情、 そして何よりプロとしての努力の結晶なんですね。
私も生まれつきこの声ではなくて、修行時代にトレーニングして手に入れたものなんです。 もともとはもっと細い高い声だったんですが、今いろんな方に低音が響くよねって言っていただくんですけど、
それはトレーニングのおかげだったかなって思うんです。 よく私はふざけて言うんですけども、この声ってお金がかかってるんですってよく言うんですね。
声ってその人だけの大切な財産であると思いますし、 財産であるならばちょっと強い言葉で言うと勝手に使ったら泥棒ですよね。
使われた私たちもそのアイデンティティを侵害される感じってやっぱあるんですね。 新しい技術が出てきた時にはルール作りっていつでも求められるものなんですけど、
ルールは本当に追いついていかないので、私たち一人一人の意識が大切だなって思います。 AI技術本当に私もお世話になっていて、特にチャットGPTには大変お世話になっているんですが、
AI技術を活用する際には倫理的な責任も伴うものなんだということも合わせてちゃんと理解して使いたいなと思います。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。 今日もお付き合いいただきありがとうございました。それではまた明日。