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おはようございます、鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
司会やナレーションを通じて、日々感じたことなどを語る声の日記です。 毎朝更新しています。
先日、秋田県の北部を車で走っていたら、白鳥が私の車の前をサーッと飛んでいきました。 近くで見ると、ものすごく大きいんですね。びっくりしました。
そして、あたりを見回してみると、ものすごい数の白鳥が、田んぼで餌をついばんでいるんですね。
本当に不思議なのは、向かって右側にはたくさんいたんですけど、左側には一羽もいないんですよ。
あたりが田んぼのところ、真ん中に道路がずっと通っていて、そこを走ってたんですけど、そんなに条件が違うとも思えないのに、
逆に空いてる方が、餌も独り占めできるんじゃないかなと思ったんですけど、これなんか事情があるんでしょうね。
日の当たり方とか、風の感じとか、微妙に違うのかなぁと思いながら眺めました。
白鳥っていうのは、冬の記号なんですが、白鳥を飼えるという風になると、これ春の記号になるんですよね。
白鳥は冬に日本に飛来して、今ぐらいの時期になるとシベリアに帰り始める時期ですから、白鳥が冬の記号、白鳥を飼えるが春の記号ということになるんでしょう。
北に帰る姿を見ると、よく迷わずに飛ぶなぁっていう風にいつも思うんですが、
わたり鳥って、太陽の位置とか星座の位置、地球の磁場なんかを頼りにして飛んでいるようです。
日中は太陽の位置、夜は星座の位置を見ながら飛ぶ。
そして地球の磁場っていうのは何かっていうと、鳥には体内時計ならぬ体内方位磁石があって、方角が分かるようになっているということなんですね。
個体差で方向音痴がいたらもう大変なことですよね。
シベリアに帰って繁殖するわけですから、ここで北帰行できないと子孫を残せなくなっちゃうわけですから、本当大変なことだと思うんです。
わたり鳥の中にはノンストップで1万2000キロ以上飛び続けるわたり鳥がいるそうです。
地球一周の距離はおよそ4万キロですから、1万2000キロっていうと地球一周の3分の1に近い距離になりますよね。
ノンストップで飛ぶってどういうことなんでしょうね。
この体力と気力と根性、本当びっくりします。
白鳥つながりでちょっと別の話をするんですが、真っ黒の白鳥、ブラックスワンが発見されたのは17世紀後半のオーストラリアでのことです。
それまでは黒い白鳥を探すようなものだっていう無駄な努力を表す英語のことわざがあったほど架空の存在とされていたのがこの黒い白鳥でした。
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さらにはここから派生してブラックスワン理論というのがあって、事前予測が困難なリスクのことを言います。
とりわけ予測できない金融危機であるとか、テロ、戦争、自然災害、その他には具体的なことを言いますと、イギリスのEU離脱であったりとか、経済や戦争に関することなどでよく使われます。
黒い白鳥を探すようなものだは、無駄な努力を意味することわざだとさっきご紹介したんですが、やがて見つかるわけですからね、その黒い白鳥は。無駄な努力ではなかったわけですよね、実際は。
あり得ないとか想定外というようなことも、一旦起きてしまうと甚大な影響がありますから、少しでもその被害が小さくできる力っていうのは、やはり想像力とかイメージ力と言えるのかなというふうにも思います。
一方で、いずれ起きるとわかっているリスクのことを、ブラックエレファントと呼びます。黒い象ということですね。リスクなわけですから、対処すればいいんですけれども、ブラックエレファントは何を指しているかというと、なぜか見て見ぬふりで誰も対処しようとしないことを言っていて、これはこれで脅威ですよね。
みんながやっていないから緊急性はない、大丈夫だろうとか、誰かがやってくれるだろうっていう、そういう状態のことですね。
大きな象に踏まれてからでは遅いわけですから、見て見ぬふりをしちゃう気持ちをぶち破っていく。それをできるのはやっぱり自分なんだっていう気持ちで、ならぬものはならぬと声を上げていきたいものだなというふうにも思いました。
渡り鳥の話、白鳥の話からずいぶん話がそれちゃったんですけども、今年は雪が少なくて暖冬であることは間違いないんですが、それでもまだまだ寒い日が続いていきます。そんな中で北帰行は春本番が近いことを教えてくれます。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。ではではまた明日もお会いしましょう。鶴岡慶子でした。