2024-09-16 10:37

「メディアは死んでいた」 ① 日本海の方で変なことが起きている【戦後史開封特別編】

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昭和54年。日本海側で、ひそかに、理不尽極まりない凶悪犯罪が続発していた。 北朝鮮による日本人拉致事件である。
 当時、誰もが気付かなかった拉致の事実を、一人で突き止めた男がいた。産経新聞社会部記者、阿部雅美である。40年以上も昔、北朝鮮による日本人拉致事件を最初に報じたのは産経新聞である
 「日本海の方で変なことが起きている…」

【原作】 阿部雅美『メディアは死んでいた―検証 北朝鮮拉致報道』
【語り手】柳亭市好
【制作】 産経新聞社

■拉致事件を産経新聞が徹底取材した豊富な記事や写真はこちら(リンク)からご覧になれます。

「戦後史開封」は、戦後日本の政治史、外交史、エンタメ・服飾芸能史などの様々な出来事を再取材、現代の観点で再構成するドキュメンタリー番組。埋もれていた逸話、報道されていない事実にも光を当てて戦後日本を振り返ります。

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サマリー

このエピソードでは、1979年に日本海で発生した北朝鮮による日本人拉致事件について語られています。また、報道の裏側が明かされるとともに、安倍政美記者が実際に取材した事件の詳細を通じて、当時の社会状況やメディアの役割について考察されています。

北朝鮮拉致事件の始まり
第1話 日本海の方で変なことが起きている
産経新聞社がお届けする音声ドキュメント 北朝鮮による日本人拉致事件
原作産経新聞出版 安倍政美著
メディアは死んでいた 検証北朝鮮拉致報道
2018年5月28日初版発行 製作産経新聞社
案内役は私、話科の劉廷一光です。1979年 昭和で言えば54年
ダサい、ナウい、キャリアウーマンといった言葉が流行った時代 プロ野球では広島東洋カープが初の日本一となった年
実はこの頃日本海側で密かに理不尽極まりない 凶悪犯罪が続発していた
北朝鮮による日本人拉致事件である 当時誰もが気づかなかった拉致の事実を一人で突き止めた男がいた
産経新聞社会部記者 安倍政美である
40年以上も昔 北朝鮮による日本人拉致事件を最初に報じたのは産経新聞である
日本海の方で変なことが起きている 昭和54年
1979年 試験記者だった私が路回り先で偶然耳にした一言が取材のきっかけだった
当時31歳 私は警視庁を担当していた
変なことが何なのか検討もつかなかった 思い当たることはなかった
地方新聞でも覗いてみるか 何のあてもなかったが他に方法もなく
昼下がりの散歩がてら警視庁からすぐ近くの日比谷の図書館へ何日か通った 日本海と一口に言っても海岸線は
長い 青森を手始めに北から順に沿岸の地方新聞をめくっていった
どこの県でも事件事故の記事は毎日それなりにあるが世の中に変なことなど そうはない
結局これというものは見つからず 虎王に終わりかけたが
目に止まった記事が一つだけあった 高岡の海岸
4人組が若い男女襲う 手錠かけ寝袋を
1年以上前 1978年8月16日付け
富山県の地元市 北日本新聞の長官社会面の記事だった
海岸の松林を散歩していた若い男女に 4人組の男たちが襲いかかり手におもちゃの手錠をかけたり
頭から寝袋をかぶせて身動きできないようにさせ そのまま逃げ去った
被害に遭った2人は間もなく民家に助けを求め保護されたが 高岡警察署は悪質な逮捕監禁
暴行障害事件とみて捜査している人を生きたまま袋に押し込む 手錠をかける
あまり聞いたことのない手口だった犯人たちがそのまま逃げたというところは 一体どういうことなのか
さっぱりわからない 夜回り先で聞いた変なこととは違う気もしたが
妙な事件であることは確かだった新聞記者になって8年 さまざまな事件を取材してきたが首をかしげるようなことは滅多になる
そもそも4人もの男たちは袋ずれにした男女をどうしようとしたのか 興味をそそられた誰に命じられたわけでもない
私はショルダーバッグにノートとカメラを放り込んで初めての土地へ向かった 気楽な出張だった当時の国鉄
今の jr 北陸本線から分かれて 富山県高岡市と姫市を結ぶローカル線姫線は富山湾に沿って走る
姫の手前に島をという小さな駅がある 降り立って東へ歩くと潮の香りがしてきた
5分ほどで天原市海岸だ 源の良狐が東北地方へ落ち延びる途中
岩カーメが止むのを待ったと伝えられる岩があり 氏名の由来になっている地元では島を海岸とも言う
ここが逮捕監禁 暴行障害事件の現場だった私が図書館で見つけた
4人組が男女を襲った事件だ 眼前に日本海の海原が広がる白車清掃の美しい海岸線が長く伸び
富山湾越しに立山連邦が望める継承地だ 遠く雪が積もった3000メートル級の山々を眺めながら海水浴が楽しめる
日本では珍しい浜辺と聞いていたが私が取材した日はあいにくの鈍天で 暴風の松林が続く秋の浜に人影はなかった
事件の詳細と証言
民家が転在する あてすっぽうに海に一番近い家を訪ねた
そこが手錠をかけられ猿ぐつばをされ頭からすっぽり布袋をかぶせられた若い男性が ウサギ飛びで助けを求めた家だった
1年以上も前の出来事をその家の主人ははっきり覚えていた ちょうど盆だった
夜7時前でした 次男の嫁が風呂から上がった時
風呂場の音に ドンドンと体当たりするような音がしたんです
驚いた嫁が外へ出たら 袋の中から助けてくれーと
私も外へ出るとなんというか 袋に詰められた人が立っていて
そうまるで漫画のおば急 お化けの急太郎みたいだったあんまり奇妙なので一瞬吹き出したくらい変な格好だった
何事かと思いましたよ 袋を脱がしてやると
顔に妙なもの 猿ぐつばをつけていて
助けてくれ彼女も襲われた探しに行くって言う うちの次男と2人で浜へ行ったけど彼女は見つからなかった
その家の主人がおば急みたいと 栄えのチラシの裏に書いてくれた絵が私の取材ノートに挟まっている
これは音声ドキュメント北朝鮮による日本人拉致事件のシリーズ第1話です
皆様から番組の感想をぜひ聞かせてください メールアドレスはいう-サービスあっと産経.co.jp
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この作品は元産経新聞社会部記者 安倍雅美による著書メディアは死んでいたを再構成したものです
案内役は劉邸一光でお送りしました
第2話怪しげな男たち 安倍は奇妙な事件を取材する中で驚きの事実を知ります
では次回 あなたは拉致を
いつ知りましたか
10:37

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