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2022-07-18 22:01

三越伊勢丹を3年で大阪から撤退させた阪急百貨店の地元力 「ハレ」の日の阪急、「日常づかい」の阪神

【ゲスト】産経新聞経済部・井上浩平記者
4月6日に全面改装した阪神百貨店。食のフロアが4フロアもある。地元で人気のスパイスカレー店やカレー煎餅の専門店など初出店の店舗も。「お客様との接点、つながりを第一に」阪神百貨店の戦略は。
                                      

【聞き手】安本寿久(産経新聞大阪本社・編集委員)

                                      

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00:00
はい、今晩もゲストは、先週に引き続いて産経新聞経済部の井上光平記者です。井上さん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
先週はですね、主に阪神百貨店のことを聞いたんですが、今週はですね、他の百貨店はどういう状況なのかということを伺おうと思います。
梅田にはですね、阪神百貨店のほかに、阪急百貨店の梅田本店と、それから大丸梅田店があります。
南に下って行きますと、大丸新栽培支線があって、高島屋の大阪店があると。
さらに南に行きますと、近鉄百貨店ですね、安倍の遥かすと近鉄本店があるといったのが大阪の百貨店の現状ですが、それぞれどうなっているのかというあたりから聞いてみたいんですが。
まず阪神百貨店にとっては、これグループということになりますが、阪急梅田本店ですね、こことの住み分けといいますか、新しく阪神が職に特化した売り場を拡充したことによって、その影響が阪急にどのように出ているのかというあたりから聞きたいんですが、どうでしょうか。
住み分けなんですけれども、阪神百貨店の調査によりますと、阪神百貨店を訪れるお客さんの約7割が阪急百貨店のユーザーでもあるという調査結果があるそうです。
実際に両方の百貨店を訪ねますと、お互いそれぞれの紙袋を持ったお客さんを多数見ますし、食い合いをしているというよりも、お互いにお客さんにうまいことを循環させているというような印象がありますね。
梅田エリアは、阪急、阪神、それ以外にも大丸ですとか、ルクワですとか、かなり百貨店関係の激戦区ではあるんですけれども、阪急と阪神がその存在を万弱にしつつあるなという感じがあります。
阪神百貨店の担当者に聞きますと、「最大にして最強のライバルは目の前の阪急百貨店だ。」みたいな言葉も聞かれます。
グループの中で競い合って、それぞれが特徴を出し合っているという感じでしょうかね。
そうですね。阪急百貨店が、よく言われるのが劇場型の百貨店みたいな、行って楽しむ晴れの日に特別なものを買うというようなところ。
一方で阪神百貨店の方は、日常的に使ってもらう、生活により密着したようなスタイルを売りにしていて、住み分けができているのではないかと思います。
03:00
梅田で百貨店というと、僕はどうしてもあの百貨店のことを思い出すんですね。三越伊勢丹が一時、大阪に来て、結構早く撤退してしまったということがありました。
年表的に言いますと、2011年の5月に三越伊勢丹が開業したんですが、その3年後、2014年の7月には営業終了したということがありまして、これに対抗するために阪急の梅田本店を建て替えをしたりとか、あるいは大丸の梅田店も改装して売り場面積を1.6倍にしたんですが、
結局は伊勢丹は大阪に根付かなかったなという印象なんですが、このあたり、東京から来る百貨店と元々大阪の千葉の百貨店との文化の差とか、あるいはお客さんに受け入れられなかったなんかの理由みたいなものは見出せるでしょうか。
やはり阪急百貨店という存在が大阪、関西エリアの消費者にとってはブランド力が絶大なものがあって、なかなか新規で他のエリアから出店してきても、そこに浸透していくというのは難しかったのではないかと思います。
伊勢丹というと東京ではないブランドなんですけども、大阪ではやっぱり阪急の方が強かったと、こういうことになりますかね。
そうですね。
あと、他の百貨店についてもぜひとも聞かなきゃいけないんですが、大丸とか高島屋とか、近鉄百貨店の今の状況を簡単に教えてもらえますか。
そうですね。まず、一番最新の状況で言うと、どの百貨店も売り上げは非常に好調でして、例えば5月の速報値なんですけれども、売り上げだかですね、こちら、例えば阪急梅田本店は前年同月期で6倍とかですね。
一つは去年の今頃がコロナの影響で、フルに営業しなかったというのもあるんですけれども、それ以外でも、例えば大丸の梅田店が前年同月期4倍ですとか、高島屋の大阪店にしても前年同月期3.4倍とかですね、どこも好調であるというところですね。
お客さんが戻っているということですね。それともう一つは、それぞれお店に特徴があるんですよね。これは例えば高級ブランド、あるいは美術品に強いだとか、あるいは人気ゲームのグッズ店を店内に持っているとか、いろんな特徴を出そうとしている。そういう意味では、それぞれが競い合っているという状況で、大阪の百貨店は頑張っているという評価でいいでしょうか。
そうですね。各百貨店はですね、今足元は非常に好調なんですけれども、やはり中長期的に見ると、現在でもネットショッピングの台頭ですとか、人口減少とかもありまして、将来的には厳しくなるんじゃないかという見通しがありまして、
06:08
そういう中で各百貨店が、例えば阪神百貨店がこの春に職に特化した店作りをしたように、それぞれ特徴を出してですね、生き残りをかけようとしているんですけれども、具体的に言いますと、まず阪急百貨店はもともとファッションですね。
こちらに強みがあるので、ファッションおよびバレンタインとかですね、クリスマスのちょっといいケーキとかですね、ちょっといいお菓子みたいな、そういうところを強化していると。
大丸に関して言うと、インバウンド向けのラグジュアリーなブランドですとか、特に大丸の震災橋店なんかでは、本当にインバウンドをかつていっぱい来ていましたので、ポップカルチャーのですね、ポケットモンスターだとか、漫画とかアニメのグッズ店だったりとか、現代アートとかですね。
そういったインバウンドの人が好むようなものを強化していると。
あと高島屋、大阪に関して言うと、こちら、例えば西寺ですね。北海道店っていうのをどこの百貨店もしてるんですけれども、これが高島屋さんが元祖と言われてるんですけれども、そういう西寺を強化していたりとか。
あと近鉄に関して言うと、こちらの沿線の鉄道系なんで、沿線のグルメとかですね、そのあたりを非常に強化してまして、例えば大阪のハルカスのお店なんかでも名古屋のグルメが味わえたりとかですね。
あとは、沿線グルメ以外でも、今力を入れているのが台湾のグルメなんかにも非常に力を入れていて、それぞれ特色を出しているという感じですね。
台湾グルメいいですね。今はなかなか外国旅行行けないので、台湾なんかかなりの日本人が行ってましたんで、台湾のあれ食べたいなと思う人結構いると思うんですが、そんな人たちの需要をガッチリとつかめそうですね、その狙いは。
そうですね。台湾のお店を出したのも、ちょうどコロナ禍の最中で出したんですけれども、もちろん海外旅行に気軽に行けないので、それでも海外旅行の気分を味わいたいというような人たちの需要を取り込むために、こうしたお店を出展したそうです。
百貨店というのは、僕は文化を担ってきたと思うんですね。僕の子供の頃なんかは、屋上には必ず遊園地がありましたし、夏場にはビアガーデンができたりして、大人たちの遊び場になったりしていたということもあります。そういったことを初めて経験させてもらったのが、僕は百貨店だという気がしますので、百貨店が元気になってくれるとうれしいなという気がします。
09:05
それから先ほどの話、大丸とか高島屋さんは、インバウンドが多かったんですよね。そこのところをきちんと消費者として捉えようとしたということでは、やはり百貨店業界の人たちというのは、非常に消費の動向に目先が利くというか、そういった人たちの専門家の集団だなという気がして。
それでこれ後の生き残りが図れるのではないかなと、おかめはちもくながらそういう気がします。後半は、そういった文化を担ってきた百貨店の今後はどうなるのかという話を井上記者としてみたいと思います。後半もぜひよろしくお願いします。
はい、後半も引き続き、産経新聞経済部の井上公平記者とともに、百貨店の現状と将来について話してみたいと思います。前半でちょっとだけお話したんですが、百貨店というのは、やっぱりいろんな文化を作ってきたという気がします。
昔の新聞のスクラップで、そういったものを見つけてきたんですが、百貨店から生まれたものとしてこんなものがあるそうです。まず、エレベーターがある。あるいは、お子様ランチですね。大食堂で提供したといったことです。あるいは、バーゲンというのも百貨店から始まったそうです。
これ、今でも非常に盛んですが、福袋ですね。こんなものを売り出してきたということですので、新しい文化を作って、売るだけではなくて、本当に百貨を扱ってきたのが百貨店、デパートだということだと思いますが、こういった一種、新種の寄付は、今、井上さんが取材をされていて、百貨店関係者からまだ旺盛にあるように感じますか?
そうですね。百貨店の文化として、かつて、例えば屋上遊園地ですとか、お子様ランチとか、百貨店ならではみたいなものがあったんですけれども、関係者に聞くと、最近はそういったものは確かになくなりつつある。
例えば遊園地なんかにしてみると、最近では子ども服とかの売り場にちょっとした広場を作って、そこに本を並べて、ちょっと店員さんを置いて、店員さんとかお客さんがコミュニケーションをとるような場にしたりとか、そういう動きも見られるようですね。
それは滞留してもらうということも前提にしているわけですね。買いに来てもらっただけではなくて、そこで楽しんでもらうという、そういう精神は今も健在のようなやり方ですよね、それは。
そういった意味では、ただ売るだけではなくという意識は百貨店の店員さんとか関係者にはあるんだなという気がしますね。
12:05
一方でコロナがなくならないので、ゼロコロナではなくて、日本はウィズコロナということをするわけですが、その中でこうした百貨店の取り組みっていうのは、制約を受けざるを得ないのかなという面もあると思うんですが、そのあたりはどうでしょうか。
そうですね。コロナ禍で、やはり各百貨店入場制限を行ったりとか、なるべく密を作らないようなお店作りをしたりとか、従来のあり方からはかなり変わっているところがあります。
なるほど。もう一つ時代的なネット時代ですから、対面商法というものが今後どうなのかということもぜひとも考えてみたいと思うんですが、井上さん、取材をされていて、そのあたりはこれから大きく変わるというような見方、予想というのは持ちますか。
そうですね。やはり各百貨店とも積極的な対面販売というのは控えるという方針を打ち出しています。実際にそういった店内放送をしているようなお店もあります。
昔はコロナ禍前はお客さんの滞在時間が長くなるほど売り合いが増えるというような一種の方程式みたいなものがあったんですけれども、各百貨店はそういう前提が崩れたという認識を持っていまして。
お店としてはリアルならではの体験ですとか、ワークショップみたいなものに力を入れたりですとか、あるいはSNSを使って商品の情報ですとか仕入れの裏話みたいなものを積極的に流して、
お客さんとSNSを通じて繋がることで、友人のような感覚を作ることで納得して買い物のハードルを下げるみたいな意味があるんですけれども、それで商品をアピールして買ってもらうというような方向性も出ています。
SNSで店員さんの話聞けるというのはちょっと面白い気がしますね。
そうですね。
そのうちにそこからカリスマの売り子さんが出るんじゃないですか。
実際、特にリニューアルした阪神百貨店ですと、今ナビゲーターと言われる店員さんが自ら商品情報とか仕入れの裏話みたいなものを発信するような役割を担っている方が100人くらいいるんです。
100人?
中には名物ナビゲーターみたいな感じになっていて、ある意味ファンが付いているみたいな店員さんもいまして、ネットで繋がって実際にリアルで会いに来たようなケースも増えているようです。
なるほどね。なんかタレントみたいでいいじゃないですか。
そうですね。
そういったことを聞くと、やっぱり百貨店も変化しないと生き残れないところがあるようですね。新しい売り方というものを模索している動きのような気がしますね。
15:07
そうですね。確かにそういう動きがありまして。
例えば百貨店というと福袋とかあるんですけれども、こういったものもやはり今SDGsとかサステナブルというような時代でもあるので、やはりいらないものにお金を出すのはちょっとというような声もあるそうなんですけれども、こういう福袋にしても体験型のものを非常に増やしている状況があって。
例えば阪神百貨店ですと、お正月の福袋ではナビゲーターの人が店内を案内して、その上で商品を紹介して買ってもらうようなツアーみたいな、1時間くらいのツアーをしたと。
これが非常に好評だったということで、各店はそういう体験型に力を入れているというところです。
なるほど。なんか百貨店のバックヤードをお見せしますという感じですね。
そうですね。本当のバックヤードは見せないから。
そこまでは見せないけど。なるほど。
でも、例えば陳列するだけじゃなくて、その商品が売れた時にどうやって補充するのかというのは、知りたいような気がしますね。
どこかにそうかなんかあるんでしょうけども、そういったものを知れると、ちょっと馴染み深くなるというか、非常にいろんな関心を生んでくれるような気がしますね。
そうですね。実際、福袋は他のお店の例なんですけれども、体験型のやつで、百貨店に並んでいるような商品に関して作っている工房なんかを訪ねて、購入した人が一緒に職人と一緒になって作るみたいな、そういう取り組みの企画もあったりしますね。
なるほどね。じゃあ、物を買ってきて売るだけじゃなくて、仕入れ先まで教えてあげますとか、その魅力まで伝えますという、本当にナビゲーターの役をしている感じがしますね。
そうですね。
わかりました。大阪の百貨店ですので、ここはぜひ行かなきゃいけないんですが、関西万博が間もなくあるわけです。3年後、2025年ということになりますが、それを踏まえて、百貨店はどういう万博対策を取っているのかということもぜひ聞きたいんですね。
そうですね。その頃になると、インバウンドはかなり復活していると思います。となると外国人のお客さんも増えてくる。そういった人たちにとっては、買い物というのが旅行の中での一番の楽しみと言っていい、食べるか買い物かだと思いますので、そこで百貨店の果たす役割は大きいと思うんですね。そのあたりを今どう準備しているのかというあたり聞けますか。
各百貨店はやはりインバウンドの戻りに非常に期待をしていまして、コロナ禍でも、例えば近鉄百貨店ですと、海外での知名度というのが今一つ足りていないという反省があったそうで、なのでそのSNS、現地のSNSを使って、大阪に近鉄百貨店という日本一のハルカスの中にある。
18:17
300メートルのね、高さの。
そうですね。百貨店があることをアピールしたりですとか、他では大丸なんかですと、コロナの最中でもインバウンドが好むような現代アートとかですね、ポップカルチャーの店を新たに出店させたりとか、着々種巻みたいな形で受け入れ体制を整えていたというところです。
なるほど。となると、2025年までの間は非常に貴重な助走期間という感じですね。準備期間として使おうとしているという感じでしょうか。
そうですね。まだ本格的な戻りにはインバウンド戻ってませんので、まだちょっと準備期間という感じですね。
なるほど。万博というとパビーオンとかね、その会場だけが注目されるように思うんですが、その周辺も結構充実しておかないと外国のお客さんが来てくれないと思いますので、やっぱりそこの部分で百貨店が果たす役割って大きいでしょうね。
そうですね。やはり外国人の方は関西、日本の文化ですとか食に大変興味があるとされていますので、そういうならではの文化や食を発信しているのは百貨店ですので、そういう意味でも百貨店の存在というのは重要だと思います。
なるほど。となると先週の放送に戻りますけど、阪神百貨店の食品売り場が充実している、あるいはバルがあるとか大食堂街があるとかいうのは結構大きな売りになりそうですね。
そうですね。実際多くの方が訪れるのではないかと思います。
なるほど。となると僕たちもそこに行けば外国の人たちとの交流ができるということかもしれないですね。
そうです。そういうシーンもあるかもしれないですね。
先週聞いた中でお酒のワールドができているという阪神百貨店の話を聞きましたけども、そういったところで外国人と一杯組み交わすなんてこともできるかもしれないですね。
そうですね。地下のいか焼きのコーナーで。
いか焼きで一杯一緒に。
あるかもしれないですね。
なるほど。じゃあ今からいか焼きを紹介する英語力を磨いておいた方がいいかもしれないですね。
いか焼きとは何だということを英語でちゃんと説明できるように大阪の人たちあるいは関西の人たちはなっといた方がいいかもしれないですね。
そうですね。お酒を飲む人も国際的になるといいかなと思います。
わかりました。なんか酒飲みの放送になってしまいましたが。
百貨店が充実してくれるということはそれだけ僕たちの生活というか暮らしも華やかになるということだと思いますので、百貨店にはぜひ頑張ってもらいたいなと思います。
21:02
井上記者に2週間にわたって百貨店業界のことを聞きました。かなり僕も勉強になったような気がします。井上さんどうも2週間ありがとうございました。
ありがとうございました。
チャンネル登録をお願いいたします。
22:01

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