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ハムとクラのハムクラジオ
はい、みなさんこんにちは、ハムです。
自分のクライネットの演奏バックに大切にしたい価値観などについてお話をしております。
ということで、今日も聞いていただきましてありがとうございます。
すいません、ちょっとあんまりですね、声の調子もよくないんですけれども、
ちょっと今日はですね、ちょっと手抜きなんですけれども、
以前撮ったですね、絵本の読み聞かせをちょっとこの後にですね、くっつけてお話、お話というか、お届けしたいかなというふうに思います。
先日ですね、コハムくんが恥ずかしがって、なかなか出てこなかったので、
隠し撮りというか、楽しんでいるコハムくんをぜひ聞いていただければというふうに思います。
ちょっとね、あんまり中身はないんですけど。
タイトルはですね、吉武晋介さんという本作家の方のですね、この後どうしちゃおうというお話です。
おじいちゃんがですね、いきなり亡くなっちゃうんですけれども、そのおじいちゃんが亡くなった後にどんなことをしたかったかみたいなですね、そんなノートが後で見つかるんですね。
この死についてですね、描いた絵本で、でもすごいですね、何ですかね、心温まるお話になっております。
原作はね、このサムネにも載せてますけど、絵がすごい可愛いんですよね。
なので本当はね、これ本で読んでいただきたいんですけれども、こんな感じかという物語の雰囲気をお楽しみください。
ちょっと長いんですけれどもね。ではお聞きください。どうぞ。
はい、じゃあいくよ。
この後どうしちゃおう。吉武晋介。
この間、おじいちゃんが死んじゃった。
おじいちゃんの部屋をみんなで掃除していたら、ベッドの下からノートが出てきた。
この後どうしちゃおうと書かれたノートには、おじいちゃんの絵と文字で、自分が将来死んだらどうなりたいか、どうして欲しいかがいっぱい書いてあった。
例えば、この後の予定。この世、死ぬ。
死んだらまず幽霊センターへ。幽霊センターで透明になって、しばらく様子を見る。
気が済んだら天国へ。天国、なんでもあると、なんでもできちゃう。
天国に飽きたら、生まれ変わりセンターへ。生まれ変わりセンター、猫で、ぴょーん、猫になった。
別のものに生まれ変わって、またこの世に戻ってくる。猫ちゃんになって、また会いに来ました。
天国に行くときの格好。帽子に双眼鏡に読みかけの本に。
ウエストポーチの中身は眼鏡に保険証にお財布にティッシュにメモ帳とペン。
そして神様へのお土産はお酒。裏山で取れた栗。そして結構難しいパズ。
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リュックの中身は絆創膏にビニール袋にカメラに着替えにタオルに歯ブラシチョコレートに枕。
生まれ変わったらなりたいものは?
お金持ちに飼われている猫。
スエッコ。
トートバッグ。
ピザ屋さん。
公園の池の亀。
クイズのチャンピオン。
動物園のコアラ。
寝れるからね。
クラゲ。
ふわふわしてるからね。
金木犀の木。
え?
金木犀はなんだ?
あ、いい香りだからかな。
宇宙飛行士。
これいいね。
コーヒーミル。
なんで?
象使い。
象使い。
こんな神様にいてほしい。
今までの思い出話を面白がってくれる。
寿命って決まってるの?とか。
知りたかったことを教えてくれる。
誰にも言えなかったことを聞いてくれる。
あれは神様のせいなんじゃない?とか。
文句が言える。
あなたの担当神様。
神山です。
よろしく。
神山だって。
神山だって。
空の飛び方を教えてくれる。
いろいろ相談に乗ってくれる。
歌がうまい。
なんで?
なんでやねん。
叩いてくれる。
趣味が合う。
何の趣味?
船。
船趣味。
天国ってきっとこんなところ。
おばあちゃんがいる。
これは泣ける。
とにかくお刺身がおいしい。
え?
なんで?
あちこちに布団と温泉がある。
これはいいね。
なんで?
寝放題、お風呂入り放題。
有名人に結構会える。
有名人これ誰?
食べ終わったお皿を持っていくだけで100万円もらえる。
ありがと500万円。
景色のいいトイレ。
景色良すぎでしょ。
見えすぎでしょ。
空が飛べるのでどこにでもすぐ行ける。
これはまあいいね。
地面が柔らかいので転んでも痛くない。
ふわっとしてるんだね。
髪型変え放題。
ハゲてるよりはいいか。
みんな必ずどこか褒めてくれる。
これはいいね。
かわいい耳たぶ。
声が素敵。
褒めてくれるね。
なんで?
だって褒めてくれたら嬉しいじゃん。
いじわるなあいつはきっとこんな地獄に行く。
トイレが1個しかない。
これきつい。
みんな並んでる。
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これこれ。
ずっと並ぶの大変だ。
毎日柔軟体操。
これは大丈夫か。
柔らかいもんね。
地獄の制服はすっごいチクチクする。
痛い。
濡れてて冷たい。
やだ。
すごいきつい靴。
やだ。
いつも小石が入ってる靴。
何をしても怒られる。
夜寝る前に悲しいお話を聞かされる。
どこでもぎゅうぎゅう。
やめてほしい。
とにかく臭い。
誕生日のプレゼントが注射。
地獄の一日、朝。
2種類の混ざった砂を開ける。
なんでこんなことしなきゃいけないのに。
昼。
絡まった糸をほどく。
なんでやねん。
これモールじゃない?
モールに似てるね。
アリさんのこれつけるやつだった。
夜。
シールをきれいにはがす。
なんでやねん。
なんでよ。
こんなお墓を作ってほしい。
ベンチ型。
ぶら下がれる型。
ぶら下がり健康期だね。
お墓が謎だけど。
灯台型。
謎々がいっぱい書いてある型。
トランポリン型。
これいいね。
ぴょんぴょん跳ねられるお墓ね。
ちょっと。
上まで飛んでやってるけど。
ちょっと飛びすぎだよね。
身長の2倍ぐらい飛んでるもんね。
すばこ型。
鳥さんいっぱいいる。
記念写真が撮れる型。
2倍ぐらい。
1、2、3。
3倍ぐらい。
3倍ぐらいいってる?すごいね。
積木型。
お墓積み放題。
恐竜型。
あーおっけー。
みかんができる型。
あーなんでみかんできんだろうね。
もっくり型。
これちょっといいかもしんないね。
音聞こえる。
カンカンカンって音聞こえる。
お墓。
ボール型。
これ転がってっちゃうからちょっとまずいね。
大型滑り台型。
いやもう子供とか滑りまくってるし。
大きすぎやん。
ちょっとみんな滑れるもんね。
みんな滑れるね。なんでこんな滑ってんだって。
1、2、3。
もうお墓の原件ないでしょって。
どこに死んでる人いるのって。
3人までだよ。
みんなを見守っていく方法。
月になって見守る。
通りすがりの赤ちゃんになって見守る。
りんごになって見守る。
かさぶたになって見守る。
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なんで?
なんで?
かさぶただったら近くにいるからね。
耳かきになって見守る。
まあまあまあちょっとかわいいねこのおじいちゃんね。
風でくるくる回るビニール袋になって。
この顔。
ジャムをすくうスプーンになって見守る。
これぐらいの頻度がちょうどいいかな。
お釣りの中のしわくちゃんの千円札になって見守る。
ちょっと扱いがひどそう。
お風呂の椅子になって見守る。
うーんちょっとお尻の感触が。
日出もらえるティッシュになって見守る。
顔書いてあるティッシュどうですか。
みんなに作ってほしい記念品。
おじいちゃんキーホルダー、おじいちゃんメダル、おじいちゃんTシャツ、おじいちゃんカード88種類。
ちょっと多すぎでしょこれね。
おじいちゃんラーメン。
おじいちゃんの鼻歌CDベスト版。
おじいちゃんの映画。
めっちゃテンション上がってるけどおじいちゃん。
おじいちゃん記念切って。100円。
おじいちゃんランド。
ちょっと怖いねこれ。
門がおじいちゃんの顔になってるっていうね。
おじいちゃんのノートを見ていたら、なんだかワクワクしてきて、僕も天国に行くのが楽しみになってきた。
あれ?またダメだよおじいちゃん。
おじいちゃんは死ぬのが楽しみだったんだろうか。
でもちょっと待てよと思った。
もしかしたら逆だったのかもしれない。
おじいちゃんはもしかしたら本当はすごく寂しくて、すごく死ぬのが怖かったのかもしれない。
だからこのノートを書いたんじゃないだろうか。
楽しいことをたくさん考えすぎて死ぬのが怖くなくなるように。
でもノートを見るとやっぱりおじいちゃんは楽しそう。
なんで?
楽しそうでしょ。
どっちだったんだろう。怖かったのかな。楽しみだったのかな。
それとも両方だったのかしら。
どっちだろうね。お父さんはどっちだと思う?
本当のところはおじいちゃんしかわかんないよね。
お父さんは言った。
でも誰だって。いつかは死んじゃうし。
それがいつかなんてわからない。
もし自分が死んじゃったらどうなりたいか、どうして欲しいかを考えて、
誰かと話し合ったりノートに書いてみるのはきっといいことだよね。
ねえ、それって自分の好きなように考えてもいいの?
もちろん。
よし、僕もこの後どうしちゃおうノートを作るぞ。
僕はノートを買いに行った。
おじいちゃんがどう思っていたのかはもうわからない。
おじいちゃんとそのことについて話してみたかったなあと思う。
おじいちゃんにもう会えないのは寂しい。
でももし天国があっておじいちゃんの想像通りだとしたらちょっと安心する。
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おじいちゃんのノートのおかげだ。
ノートを買ってきた。
さあ、僕だったらどうしちゃおうかな。
でも自分が死んじゃった後のことを考えようとすると、
今、生きているうちにやりたいことがいっぱいあることに気がついた。
オーバーヘッドキックに誰かをかっこよく助ける。
でっかいカニを捕まえる。
大発明。
なんで?
大発明いいじゃん。
考えなきゃいけないことがいっぱいあるなあ。
この後どうしちゃおうノートの他に
生きている間はどうしちゃおうノートがあってもいいかななんて思った。
なんで?
いや、いいじゃん。生きている間大事だよ。
とりあえず今日は天国に行った時のために空を飛ぶ練習をした。
その時、おじいちゃんが袋になって現れてんだ。
おしまい。
安心したね。