2020-05-02 12:10

第35回 【海城編】名門中学の子供たちは何を学んでいるのか?

直希先生からみた名門中学の勉強内容をご紹介していきます。
今回は海城編です。
一昔前はスパルタ的な教育のイメージがある学校でしたが1990年以降教育方針を一新し、2011年からは高校からの受け入れを停止し、中高一貫校として目覚ましい合格実績を続けている教育内容についてお話し致します。
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こんにちは。年間指導時間2000時間のプロ家庭教師☆直希先生が教えるここだけの勉強メソッド。
今回も前回に引き続き、名門中の子供たちは学校で何を学んでいるのかというところの海城中学校についてお話ししようかなと思います。
それではやっていきましょう。
1980年代の海城の同大合格者数を振り返ると、20名前後という数字が並びます。
しかし、1990年代後半になると、安定して50名前後、60名前後という時もありました。
あくまで、同大合格者というね、そういったもの差しの上で話しているんですけれども、1990年代に明らかに進んでいるかなというふうに思います。
それはなぜなのか。海城は1992年に、昔ながらの後半の男子校のイメージを脱却し、新しい紳士の教育を目指すことを打ち出しました。
新しい紳士とは、フェアな精神、思いやりの心、民主主義を守る意思、明確に意思を伝える能力を身につけた将来社会に有能な人材を育てるためのことです。
現在、海城では人間力養成のためのプロジェクトアドベンチャーやドラマエディケーションなどの教育プログラムを導入しております。
プロジェクトアドベンチャーとは、自然の中に設置されたアスレチックのような設置の中で、グループごとに互いに協力しなければ克服できない課題を解決することを通して、チームワークやコミュニケーションについて学ぶアメリカで開発されたプログラムです。
ドラマエディケーションとは、演劇的な手法を応用し、コミュニケーションや感情の捉え方について学ぶイギリスで開発されたプログラムです。
伝統行事の海の家で行われる演演も単なる根性練習ではなく、お互いの気配を感じ合ったり、お互いの泳ぎ方の力に考慮して泳いだりするというコラボレーションの訓練と位置づけておりました。
現在の会場に生徒を起立で縛ったりとか、勉強を強要するようなムードはありません。
生徒にできる限りの自由を与え、生徒の自主性に任せる教育が行われております。
いわゆる名門校に共通する大らかさというものがありますよね。
今の親世代で、自身も20年以上の中学受験を経験した人の中には、会場という校派、スパルタといったイメージを持つ人がいるかもしれませんが、それはすでに間違ったイメージになっております。
この会場の変化というのは、必死な新学校から新のゆとり教育を行う名門校への昇華を課したモデルケースといいます。
先の東大合格者数の大躍進の背景には、その改革の影響があるかなというふうに思われます。
2011年に会場は高校からの入学枠も廃止し、代わりに中学からの帰国制枠を盛りました。
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翌年、グローバル教育部を設置し、留年支援、そして海外大学進学支援を強化することにしました。
新しいグローバル進士教育がさらに進化する意気込みだと思います。
先ほど留学支援というところですね。
続いて、中2の途中で中学履修範囲を終えてしまう数学についてもお話していきます。
使用テキストや授業内容の細部は、各学年を担当する教員の裁量によって任されています。
中1、中2の数学では多くの中高一貫校で採用されている定番、体系数学を教科書として使用しております。
中1では、台数が週3コマ、記科が週2コマ、クラスごとに台数も記科も同じ教員が教えます。
文字式は得意だけども、図形問題は苦手だなとは。
生徒一人一人の得意不得意を把握し、総合的な数学の能力を伸ばす狙いがあります。
台数の授業では、体系数学で導入し、それより少しレベルを高めな問題を集めたオリジナルプリントを配布し、授業内で練習させます。
1回の授業でプリント1枚を消化するペースです。
体系数学の問題集は家庭学習用にして、1学期に3回教師がノートをチェックします。
自主的にやる姿勢を身につけてほしいので、授業ごとの宿題を出すようなことはしません、というふうに先生はおっしゃっています。
その代わり、毎回の授業の始めに小テストがあります。
授業に集中されるために数値を入れる狙いと、前回授業内容の振り返りの意味があると、そういうふうにおっしゃっています。
小テストの点数は問題集用のノートチェックと合わせて平均点として、学期成績の2括分の評価対象となるので、生徒たちも気が抜けません。
一方、期間においては毎回の小テストやノートチェックはありません。
その代わり、オリジナルプリントの宿題が週1のペースで課せられます。
週1の自学期においては毎回授業で1枚ずつの多面体の展開図が配布されていて、実際に組み立てる宿題も課せられます。
せっかく作っても、通学の途中で潰れてしまうという理想もあると思いますが、
僕がこういうふうなところで見たところで、立体的な模型を取り出した授業を見たことがあるんですけれども、すごい反応が良かったりすると思います。
どうやって作ったのとか、そういった関心も上がりますよね。
生多面体の模型を作成するのってすごく大変なので、そういった経験は感動に値するんじゃないかなと思います。
続いて、夏休みの宿題及びユニークな課題についても話していこうかなと思います。
会場では2学期が始まる9月頭と3学期が始まる1月頭に、コクス・エイリー社について実力考査と呼ばれるテストがあります。
夏休みなど長期休暇中に出された課題をきちんとこなしているかを確認するためにあります。
例えば数学の場合、体系数学の問題集、数値感性ノートが夏休みの宿題となっております。
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その範囲から実力考査の問題は出されます。
その他の評価でも夏休みには1学期の振り替えに当てられるそういった課題が課されていて、その成果は実力考査で試されます。
漢字検定や英語検定の対策も夏休みの課題になります。
会場ではほぼ全員が漢字検定、英語検定を受験します。
官検では中1でA3級、中2で12級、中3で2級を設けるのが標準になります。
ATMは同じく4級、3級、12級と受験しています。
そしてほぼ全員が高齢に合格するというように逆にEは落ちるとかなり恥ずかしいそうですね。
漢字検定、英語検定の対策は主に夏休みの課題として取り組ませるようになっています。
教科学習だけなくて、実用的な検定対策までも夏休みの課題とするところは、社会人の基礎力の要請を特徴とする会場らしい点かなと思います。
そして会場名物の卒業論文につながる社会科の取材についてもお話ししようかなと思います。
会場では社会総合学科のそういった科目として、中学の3年間、週2時間の自分自身で社会的な課題を見つけていって、
文献の調査とか人物取材など多角的な活動を通して問題の背景、そして構造を探っていき、
クラスメイトとのプレゼンテーションやディスカッションを得て、毎学期、レポートにまとめるという活動を続けています。
週3になると、その集大成として原稿用紙30枚から50枚にも及ぶ論文をまとめていきます。
これが会場名物の卒業論文だといいます。
週1の1学期まで、まず文献調査によってレポートをまとめます。
その時からすでに問題設定、小校生、専攻経験ながら、
そういった引用の方法とか注釈の付け方など、学術的な論文の形式になぞって書くことを指導されていきます。
そして週1の夏休みには、取材調査の入門編として、
親、そして親戚、ご近所など、そういった身近な人にインタビューする課題もさされます。
取材の内容は、中学生、高校生の頃について、職業について、その他から選択するというものがあります。
さらに2学期には、自分で企業などに連絡してアポを取って取材し、レポートをまとめる。
こうして、中3の卒業論文に向けて徐々にテーマ設定、取材対象など、そういったレベルを上げていく。
中学時点で大学の論文の形式を身につけてしまうという話ですね。
これは本当にすごいなというふうに会場らしいかなと思います。
そして学力評価の仕組みについてお話ししようかなと思います。
中間試験と期末試験の平均点が80点分、平常点が20点の割合で合計されていて、100点中の学期成績が通信簿に記されます。
平常点の上の割合を全科目で統一している学校は珍しいかなと思います。
こういったふうに書いている学校はなかなか珍しいので、非常に参考しやすいかなと思いますね。
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学力評価の仕組みと進路知能についてもお話ししようかなと思います。
中間試験と期末試験の平均が80点分、平常点が20点分の割合で合計されていて、100点満点の学期成績が通信簿に記されます。
平常点上の割合を全科目で統一している学校は珍しいかなと思います。
中一の三学期期末成績資料として、いわゆる期末試験の個人成績なのですが、
学期の中間試験・期末試験及び長期休暇系の実力考察のために出される成績表が写されます。
各科目の度数分布、そして学年順位・偏差値が明記されており、偏差値グラフでは自分の得意分野・不得意分野が一目瞭然となります。
なんか模試みたいですよね。
続いて、超難関大合筆との相関が高い実力考察と校内試験に対してお話ししようかなと思います。
中3からは年1回外部模試も受験し、全国レベルの自分の実力を知ります。
高2から分離クラスで分けられていて、社会は高2からの選択肢になっています。理科は高2まで必修となります。
高3からは選択肢になっており、例年履歴が6割程度とやや多くなっております。
成績順や志望校別のクラス割は行いません。
東大や医学部などの超難関大に合格するような生徒は、高1あたりから実力考察で結果を出し始めます。
浪人率は半分ぐらいです。
最近は浪人してでも東大のような生徒は減っており、現役志向が強まっている傾向は他校と同じかなと思います。
2012年度の東大合格者数は47名、うち34名が現役だと言っています。
そのほか、ひとつ橋が15名、東高大14名、京大12名といったように、すごい実績かなと思います。
特に注目すべきところは、私立医学部の合格者数でなんと105名に上ると言われています。
私立大学の合格者数にはダブリ制が結構多いと思いますが、単純なカウントではできないのですが、
全国的に医学部に人気がある、昨今の傾向であるかなと見落としてはいけないかなと思います。
あとは海外ではロンドン大学ですよね。そういったところに進学も出しています。
2012年には国際的な支援の育成、在学生の留学支援、海外大学の進学の支援、海外研修の充実、英語教育の促進、教育制の支援を目的としてグローバル教育部を設置しております。
今後は海外進出の実績も伸びていくことが期待できるというふうに言われています。
今日もどうもありがとうございました。
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