00:02
内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわるちょっと役に立つ小話を、
毎朝5時50分、20分程度で配信しています。
また、毎朝5時半からライブをやっていて、
公開の話録や皆さんからのご質問やリクエストに直接お答えしたりしています。
アフター投稿日記です。ぜひお参加ください。
ということで、毎週月曜日は興味津々資料ということで、
あんまり知られていないけど、非常に役に立つ資料をご紹介しているんですけれども、
先週からちょっと詩を扱ったテーマをいろいろやっていて、
その中でいつかご紹介したいなと思っていた、
Optivという緩和キャラ絡みの研究が、いつだったかな?
10年ぐらい前ですかね、にされたんですけれども、
そこから発行されている冊子ですね、
これからの過ごし方についてっていう、
これをご紹介してみたいというふうに思います。
詳しくはリンクをご覧いただけたらと思うんですけれども、
全部で15ページ、16ページの冊子になっているんですけれども、
内容としては10ページちょっとですね、最後メモが数ページありますので、
12ページまでかな、までの冊子になっています。
これをちょっと一緒に読んでいけたらなというふうに思います。
これはですね、実は私が以前勤めていた緩和キャラ病棟でも使われていましたし、
あと在宅ですね、私今在宅を行っているんですけれども、
そこでも亡くなる直前のご家族さん、
特にご家族さんに向けてですね、
説明するときに使わせていただいている用紙っていう、
そんな感じになりますね。
で、表紙の下の方に書いてありますけれども、
ほとんどの方がこのような経験は初めてだと思います。
心配や不安なことを感じるのは当たり前のことです。
分からないことや相談したいことがあれば、
その都度看護師や医師に声をかけてくださいということで。
で、あと一般的な事項が書いてあります。
患者さんによっては当てはまらないこともありますということで、
これは本当にその通りなんですけれども、
ただ、昨日のXとか、
別列の投稿でも書きましたけれども、
その見取りのですね、経験をしたことがある方ってね、
医療者であってもかなり少なくなっていると思いますし、
ましてご家族さんだとね、
すごい少なくなっているんじゃないかなというふうに思うので、
どういう形で人が亡くなっていくのかみたいなことを
知っておくっていうのは非常に大事かなというふうに思いますね。
ということで、内容に入っていきたいと思いますけれども、
まずは1ページ目ですね。
これからの過ごし方についてということで、
これ実際ですね、患者さんとかご家族さんが書いたりとかして、
医療者と対話を進めるっていうような、
そんな形の形式にもなっているので、
実際に心配とか不安とかっていうのを書く欄があるんですけれども、
代表的な5つの心配とか不安っていうのが書いてあります。
1つはこれからどのようになっていくのでしょうか。
2つ目は苦しさは増えていくのでしょうか。
苦しさを和らげてもらえるのでしょうか。
03:01
ついつまの合わないことを言ったり、
手足を動かして落ち着きません。
喉がゴロゴロしていて苦しそうです。
食べられないし、水も飲めないので、
衰弱していくのではないかと心配です。
この辺り非常によくある心配事、不安だろうと思いまして、
それが各々のページで紹介されているという感じですね。
あとはその下半分ですね。
これからどこでどのように過ごしていきたいですかということで、
これまさにいつも言っているAdvanced Care Planningですね、
ACPっていう概念で、
本当にご本人も参加して、ご家族さんも参加して、
一緒に書けたら一番いいと思うんですけれども、
いろんな希望、要望ってあるじゃないですか。
それを書面の中で残しておくのは大事かなと思います。
2ページ目ですね。
2ページ目は医療者がどういうふうなことをやっていくかということで、
こんなケア工夫をしますということがいろいろ書いてあります。
特にですね、2つ目ですね。
2つ目は患者さんが苦しくなく過ごせるように、
苦しさがある場合は薬を使うようにしておきますということで、
これいつも言っている緩和ケアの超基本中の基本の概念で、
やっぱりいろんな苦痛が出てきうるんですけれども、
それに対応できるように我々いろんな対策ができるということは、
ぜひとも知っておいていただけたらなというふうに思います。
あとは3つ目ですね。
3つ目は患者さんの負担になる検査や治療を見直しますということで、
ちょっとこれ後からもお話しますけれども、
結構最後の最後の時まで点滴を希望される方とかも
いらっしゃるんですけれども、逆に点滴を行うことが
メリットにならないこともあったりするので、
そういった場合には点滴の量を抑えたいとかですね、
あるいは点滴そのものをしないという選択肢もあったりするので、
その辺も知っておいていただけたらと思います。
あとは採血とかもですね、必要最小限。
採血で何か意味がある採血だったらやりますけれども、
その採血をしても別に治療方針に関わらないとかということは
やらないということはありますね。
はい。
ちょっとお待ちください。
ちょっとお待ちくださいね。
はい。
それでは次ですね。
次から3ページ目ですね。
これからどうなるのでしょうかということで、
特にこれがん以外の病気でもそうなんですけれども、
特にがんに関してはですね、
最後の最後2週間ぐらいでググッと体力が落ちてくる。
逆に言うとそれまでは比較的ADLというふうに言いますけれども、
その日常生活の身の回りのことは行えるというのが
一般的な経過なんですね。
06:01
特に最後の1週間になってくると、
ここに書いてあるようにだんだんと眠られている時間が
長くなっていきますというふうな感じになって、
最後の1、2日から数日間だと声をかけても
目を覚ますことが少なくなりますというような感じになっていて、
ここに書いてあるように80%ぐらいの方は
こういったゆっくりした変化なんですけれども、
急に病状が変化してという方も20%ぐらいいらっしゃる。
そんな感じですね。
その他、当然ですけれども食べたり飲んだりすることが減って
飲み込みが難しくなったりむせたりですね。
あとおしっこの量が少なくなる。
つじつまらないことを言ったり、
手足を動かすなど落ち着かなくなる。
これちょっと後からお話する専門という、
週末期専門という状態なんですけれども、
こういったものがあり得るという感じですね。
あとは喉元でゴロゴロという音がすることがあります。
唾液が喉に溜まってゴロゴロとゼーゼー言ったりとかですね。
あと呼吸のリズムが不規則になったり、
息をすると同時に肩や顎が動くようになります。
こういうのを専門的には努力用の呼吸、
努力性の呼吸というふうに言ったりしますけれども、
本当に残り数時間とかということになると、
顎で息するような科学呼吸というふうに言いますけれども、
そういうのが見えたりとか。
あとは手足の先が冷たく泡ざみが弱くなります。
これは血の巡りが悪くなっている証拠ですよね。
そんな感じになっています。
4ページ目の下半分ですね。
これがいわゆるDNARですね。
心臓や呼吸が止まっているのに気づいたとき、
どうしたらよいのでしょうかということで、
基本的には見取りの段階でですね、
そのCPR、心肺蘇生をやるかどうかというのは非常に大事で、
ただ心臓マッサージ、上から2つ目、
一番上にも書いてありますね。
人工呼吸や心臓マッサージなどの心肺蘇生で
回復できることはほとんどありません。
逆に人工呼吸や心臓マッサージそのものが
患者さんにとっては苦痛になる可能性がありますということで、
直前までお元気だった場合を除くと、
心肺蘇生を行わず静かに見回ってあげるのが良いと思います。
事前に医師や看護師と話し合っておきましょうということで、
これはそうですね。
我々としても心肺蘇生をやるメリットが非常に少ないという説明は、
ほとんどの患者さん、ご家族さんにさせていただくという
そんな形になりますね。
5ページ目ですね。
5ページ目は苦痛しさは増すのでしょうかということで、
30%、70%ということで書いてありますけれども、
70%の方は痛みや辛さが和らげられた穏やかな状態で
自然に眠っている時間が長くなっていきますということになっていますけれども、
30%の方で痛みや辛さを和らげるために
睡眠薬で眠っていて苦しくない状態を作ることが
必要な場合もありますということで、
09:01
これちょっと明日お話ししようと思っているんですけれども、
我々は週末期に使う鎮静という方法なんですね。
これちょっと詳しくは明日またお話ししたいと思います。
よくある誤解でですね、
この睡眠薬とか鎮静薬、痛み止めを使うと
寿命が縮まるのでしょうかということで、
これ非常によくある誤解というか質問なんですけれども、
これは結論ですね、
命の長さに差はないことが確かめられていますというふうに
2つ目の序盤のところに書いてありますけれども、
これ本当にその通りなんですね。
結構ですね、この下の方が言っているように
モルヒネは寿命を縮めるみたいな
都市伝説みたいなのがあったりしますけれども、
これは全く根拠がありませんので、
という形ですし、むしろモルヒネとかですね、
こういった医療用の麻薬、オピオイドといいますけれども、
こういうのを使わないとむしろ適切な症状緩和を
得られないということもあったりするので、
この辺はぜひとも知っておいていただけたらなというふうに思います。
はい。
ちょっと長くなってきましたね。
続いて6ページ目ですね。
6ページ目、ご家族さんの対応ですね。
ご家族さん、やっぱり何かしてあげたいけど
何もしてあげられないみたいに思う方
結構いらっしゃるんですけれども、
特に6ページ目の下のおかずさんが休まれているときも
こんなことをしてあげてくださいみたいなのを
やってあげるのがいいかなというふうに思いますね。
全然できることはたくさんあります、ご家族さんにも。
はい。
7ページ目ですね。
7ページ目が通じつま合わず
いつもと違う行動を取るときということで、
これは結構ご家族さん、ご本人さんも苦しいんですけれども、
実は周りで見ているご家族さんがびっくりされたりとか
いうことがあるので、
これ必ず説明しておきますね。
こういうのを週末期専門というふうに言うんですけれども、
70%以上の方に起こりますということで、
これはもう最後の最後、週末期に
こういった状態になることはしばしばあって、
ただここにも書いてあるように、
突然認知症が進行したとかですね、
気がおかしくなったとかっていうわけではなくて、
その亡くなるまでの自然な経過の一環という、
そんな感じですね。
はい。
で、その次のところも
そのご家族さんの対応とかっていうのが書いてあります。
これでちょっと省略させていただきますけれども、
ぜひ見ておいていただけたらなと思います。
で、続いてが10ページ目ですね。
どどんがゴロゴロするときということで、
これも非常によくあるんですよね。
40%の方に起こります。
自然な経過の一つです。
っていうふうに書いてありますけれども、
これは非常に起こり得るんですけれども、
対策としてですね、
我々はやっぱり冒頭にも言ったように、
点滴の量が多いんじゃないかっていうのを
まず考えるということで、
点滴の量を本当に調整したりしますね。
あとは吸引っていう分泌物を細いくらい吸い取ります。
これ吸引もですね、やっぱり患者さんがしんどいんで、
12:01
吸引をどれぐらいやるか、
頻度をどれぐらいするかとかっていうのも相談っていう、
そんな感じになりますよね。
そんな感じですかね。
あとはご家族さんの心配事ですね。
が書いてあって、続いてが12ページですね。
最後から2ページ目ですね。
11、12ページ目に行きたいと思いますけれども、
点滴について考えるっていう、
これはですね、本当に週末期必要になってきて、
徐々に食事や水分を取る量が少なくなってきますということで、
これもですね、やっぱりご家族さんとしては、
この11ページ目の下に書いてあるように、
いろんな思いがあるかなというふうに思うんですね。
だからこれを書いてあるように、
医療者にまず相談していただくっていうのが、
いいかなというふうに思います。
こんなことをしてあげてくださいということで、
少しでも食べさせてあげたい。
できることはすべてしてあげたいっていうのを、
どういうふうにやっていったらいいか、
みたいなのを具体的に書いてありますし、
あとはこの知っておいてくださいのところですね、
何回もお話ししますけれども、
その点滴自体がですね、
週末期メリットになるかどうかってね、
本当に人それぞれで、
もちろんメリットある治療はやるんですけれども、
逆に分泌物が増えてしまったりとかですね、
あとはここにも書いてありますけれども、
お腹や胸に水が溜まるとかっていうようなことも
あったりするので、
そういったことが起こりうるっていうことをですね、
知っていただいて、
点滴の見直しとかも行われてるんだよっていうことも、
ぜひ併せて知っていただけたらと思います。
はい、ということで今日はちょっと長くなりましたけれども、
Optimの最後の、
違う、これからの過ごし方についてっていう資料を
ご紹介させていただきました。
はい、この後アフタートークに行きたいと思いますけれども、
その前に、
しんしんじゃんけんいきます。
しんしんじゃんけんじゃんけん
ぐ
はい、ということで、
今日も幸せな一日でありますように、
お会いいただきありがとうございました。
きょうみしんしん。