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2024-04-25 11:20

国会へ行こう! 1993

Listen to the voice of movies.

 

国会へ行こう! 1993

監督 一倉治雄

製作 山科誠 鍋島壽夫

出演 吉田栄作 緒形拳 宮崎ますみ 吉田日出子 ほか

 

映画.com

 

国会へ行こう!:Wikipedia

細川護熙:Wikipedia

第40回衆議院議員総選挙:Wikipedia

 

Movies are really good! Isn't it?

 

Camp@Us presents

サマリー

1993年に公開された映画『国会へ行こう』は、政治改革をテーマにしています。自民党の分裂や政治資金規正法の改正など、当時の政治情勢を描いています。

映画『国会へ行こう』の紹介
LISTEN to movies. LISTEN to the voice of movies.
LISTEN to movies、21個目の映画の紹介になります。
このLISTEN to moviesは、私が思い出に残った映画を紹介するんですが、
今日は「国会へ行こう!」という映画、もう30年前の映画になるんですね。
30年前、吉田栄作、緒形拳さん主演ということなんですが、
これは政治改革をテーマにした映画なんですね。
1993年5月に公開された映画です。
実はこの時に、これ結構リアルな映画でして、自由民政党、自民党が出てくるんですが、
これが分裂するんですね。
分裂して新党を立ち上げて、総選挙になだれ込むというところまでいくんですが、
ちょうど今の裏金問題含めて、政治改革、特に政治資金規正法の改正ということが問題になった30年前ですね。
実は30年前何があったかというと、
ちょうどこの映画が公開された1993年5月に、宮沢喜一内閣なんですね、当時ね。
それこそ今、岸田文雄さんですけども、同じ宏池会、保守本流の首相という形で、
どちらもやるやると言いながら、意外とやらないっていうことで、
93年5月に宮沢内閣の下で、結局、政治資金規正法の制定ですね、この時はね。
それから後は小選挙区制を含む政治改革法案というもの。
とにかく政治改革をやるのかやらないのかということがかなり極まった時期なんですね。
ゼネコンの汚職とか、リクルート事件に端を発した汚職腐敗というのもあって。
それで政治改革の論議が盛り上がったんですね。
特に政治資金規正の問題と選挙制度改革というのが焦点になるんですが、
1993年の政治改革の問題
これをまさにドンピシャ、テーマにしたのがこの国会へ行こうという映画なんですね。
宮沢喜一内閣がリアルの世界では、テレビ番組でね、
これは田原総一朗さんが、政治改革を必ず実現すると宮沢喜一さんにテレビで言わせたと。
どうしてもこの国会中にやるんだって断言したのが、結局できなかったというね。
党内からの反発をくらって断念したと。
嘘つきっていう話になって、宮沢内閣に対する不信任決議案が出されたわけですが、
この時に自民党が分裂するわけですね。
小沢一郎さん、羽田孜さんなどの一派が造反するわけですね。
「嘘つき解散」と言われるわけですが、この時、宮沢さんは解散総選挙に打って出ると。
自民党の離党が相次ぐわけね。新生党とさきがけっていうのができるわけですね。
一方でその自民党外のところで、新しい新党ができてたんですね。
これが細川護煕さん。この後首相になるんですけども。
日本新党の代表として、実はその前にあった都議会議員選挙でも躍進するわけですね。
地方選挙の躍進も踏まえながら、ただ、一つの野党連合ができてたわけじゃなくて、
本当に寄せ集めの状況になったのがこの時なんですね。
ちょうど93年6月に東京都議会選挙があって、一気に、日本新党っていう政党なんですが躍進するわけですね。
その後、衆議院解散されたので、7月ですかね、に総選挙。
ここで結構、微妙な結果が出るんですが、野党を寄せ集めて、細川首相を小沢一郎が担ぎ上げて、
連立内閣ができて政権交代が起きたってね。93年8月9日、細川連立内閣、連立政権誕生という話になるんです。
こういった、ちょうどリアルの世界での展開をやや予言するかのような映画だったのが、この国会へ行こうという映画なんですね。
この映画は私は大好きで。ちょうど、なんでこの映画を取り上げるかというと、ちょうど今が1993年の細川連立政権ができた前夜に似てきたんですね、政治状況がね。
宮沢喜一内閣、岸田文雄内閣、どちらも宏池会、保守本流ということもそうですし、口だけで結局、実行力が伴わないという点でも似てますし、
自民党内がいま、裏金問題含めて揺れているというね。ただちょっと違うのは、自民党から分裂するだけの骨のある奴が今いるのかっていうね。
自民党を割って出るだけの骨のある奴がいないかもしれないと、今はね。
映画『国会へ行こう』の予言的な要素
私の見立てでは、やっぱり30年経っても問題状況が変わってないと。その政治の、自民党の抱えている問題の、問題状況が変わってないということにちょっと唖然とするのと、むしろ30年経って政治家の質は劣化しているということにも唖然としてしまう。
当時もね、結構、絶望的な状況で。政治改革前夜というか、細川政権成立前夜っていうのはかなり絶望的な状況だったんですが、今もちょっとそれに近い状況があるんだけど、やっぱりちょっと違うのが、自民党が割れるとこまでいくのかどうかっていうのが、今のところろまだ見えないっていうことですよね。
政治ってのは本当に一筋縄じゃいかなくて、いろんな権力や汚い部分ね、ドロドロした部分もあるし、単に正論を吐いてても実際に権力取らないと、首相取らないと、多数派取らないと政治は動かないっていうね、負け犬の遠吠えになってしまうっていう。
そんなあたりも、実はこの「国会行こう!」って映画は結構よく描かれてるんですね。当時、結構、週刊誌で劇画を書いてたケニー・鍋島さんなんかも制作に関わってたりとかして、なかなかね、リアリティのあるストーリーになってくるんです。
主人公は吉田栄作さん、若き日の吉田栄作演じる川合直哉くん。学生だったんですが、大学4年生の時にたまたま松平重義、緒形拳演じる自由民政党の議員ですね、反主流ですね。小さな派閥の副会長。
松平重義を助けるんですね、ひょんなことからね。そこから松平重義の秘書になって、政治なんかって嫌いだとか思いながらも関わっていって、嫌なことも目にしながら秘書を辞めるとか言いながらね、でも政治改革にはちょっと期待を持つみたいなね、そんな流れですね。
それから武田厚三郎っていう元総理大臣、キングメーカーですね。こういった武田派の会長なんて、これは武田派は多分、旧田中派、この時、竹下登さんあたりをイメージしてんだろうなということで、現実のモデル通りではないんだけども、現実の政治家をある程度ミックスしたようなね、キャラクターも出てきて、なかなかねリアリティのある映画。もちろんフィクションなんですけれども。
日本政治がこう一筋縄じゃいかないというね、そんな状況を描いたこの「国会へ行こう」。今だからこそ30年ぶりに見てもいいんじゃないかななんていうことで、ちょっと紹介させていただきました。
結局、松平重義さん、これネタバレになるから言わないけども、総選挙終わって、その後吉田栄作君は、川合直哉君は結局、政治家を目指すっていうわけですけれども。それから30年ね、当時の川合直哉君、学生だった人たちは、今ちょうど50代半ば過ぎぐらい
なので、その人たちが何を今やるのかね。わかりませんけれども。何か動きをやるのかどうか。そんなこともちょっと期待しながら、リアル政治も横目に眺めながら、もう一度この国会へ行こうなんて映画を見てみてもいいんじゃないかなというふうに思っています。
この映画は私は政治学の授業でもよく使わせていただいたやつで、中身を解説するとね、いろいろこう選挙制度の問題とか政治資金の問題とか政党助成金の問題とかね、結構当時の政治改革を語るには結構いい材料になる映画なんですけどね。
そういう話はここではしませんが、とにかくまあ今日このこんな映画が30年前にあって実際に30年前には政権交代が起きたよーと、それをちょっと予言するような部分も含んだ映画があったんだよーっていうことを紹介したいと思います。
おそらく解散総選挙は2025年の夏以降になると私は思っているので、そういう意味では2025年の春先ぐらいに向けてね、なんかちょっと政治の動きがいろいろ出てきて、そんな中でこういう映画になるかどうかわかりませんが、そんなフィクションもね、いろいろ語られてもいいんじゃないかなという気がしたりしているということで、
31年前の政治改革をテーマにした痛快永田町バトルロイヤル、国会へ行こう、紹介させていただきました。ではまた。
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