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サウンロス系プロの2回目ということで、音の心理学という話をさせていただきます。
先週、どんなことをしたか思い出していただけますでしょうか。
Tinshaを使いましたよね。Tinshaでジーンという音を出して、音が消える瞬間を試していただきました。
意識と全意識という言葉がありますよね。そして、前傾音と背傾音という言葉があります。
これをもう1回ちょっと試してみましょうかね。
じゃあこちらTinshaを使って、音が消える瞬間ワークショップをやってみて、消えた瞬間に感じる音の教室とか、周りの感覚というか、それに耳を傾けてみましょうかね。
じゃあリラックスしていただきましていきますね。
いつものね、この時間帯微妙に、なんか気まずい微妙になってるわけじゃないんで大丈夫です。
どうでしょうか。背景の音、ちょっと主観的な音量が上がって聞こえました。
ちょっとだけここの空調の音とか、周り100名さんもいらっしゃるから、存在している音がありますよね。
絹ずれの音とかね。言葉にならない音とかっていうのがあります。
それがちょっとこう、一瞬音量上がった感じで聞こえた方、聞こえたなと思った方どれぐらいいらっしゃいますか。
ちょっと若干大きくなったかなっていう、ちょっとだけ言いますか。
ありがとうございます。ご協力いただいて、すごくそういう3分の1名ぐらい、そういうふうに思っていただいたんですけど、
こちらが全意識で普段聞いている音が、意識に残ってきたっていうことですね。
ここに書いてあるように、意識と全意識っていうのが、一応聞こえる状況にはあるんだけれども、
脳によって、脳のその都度によって、勝手に選別されてるっていうのが一番伝えたいことでございます。
教科書、図が書いてありますので、ちょっと見ていきましょうかね。
教科書の5ページ開いてみてください。
教科書の図の1、音の意識と知覚家庭という、小松ゼミ製は何度も言っているものですけどね。
またかという図ですが、僕すごく大事にしています。
こちらは音が脳に入力されたときに、どんなふうに振り分けられるのか、選別されるのかを示したものでございます。
一番上の濃いところがありますよね。これ意識っていうところです。
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皆さんがしっかり小松の声を聞いていただいている状況ですけど、小松が何を喋ったのか、どんな意味を伝えているのかっていうことを意識して、
たぶんこの授業で今聞かれていると思うんですけど、それが意識で捉えられる音ですね。
音の意味を把握するという、注意が意味として捉えられているような、そういう段階がこの一番上の過程でございます。
全意識っていうのはこちら。音が響き的に聞こえているっていうことで、耳にインプットはされて、そして脳に入ってきている音はたくさんあるんだけど、意識に昇ってこないようなものですね。
先ほどでいうと意識には昇ってこないけれども、自然とその背景を感じる音に出会うのですね。
音が消える瞬間でそういう状態なんですけど、そうしていくと意識に入ってこない、全意識の音が意識に昇るっていう、ちょっと言い方変ですけど、
全意識で感じているときは意識されない、でもしっかりとそこから注意が入ってくる、入力している些細な音に向けられると、その音が意識化されていくというような、そういう状態なんですね。
これはコントロールできないんですよ。瞼みたいに見たいものとか見たくないものって閉じたり開いたりできますけど、耳ってどうでしょう?瞼がないんですよね。開きっぱなしじゃないですかね。
なので、そこはどこに瞼があるかというと、こちらです。音の心理学です。脳の中で勝手に処理されてるっていうことなんですよね。
自律的っていう言葉は聞いたことありますか?自動の字で立するっていうね。規律の立って書きますけど、自律的な音、自律っていうふうに書いてありますけども、勝手に自動的にオートメーションで動いちゃうっていうことなんですね。
なので、ここが一番難しい。瞼と比べてやや浮遊してる、安定感のない音の捉え方がなされるっていうことが、音を聞く本質だと思うんですよね。
こちら3弦だから、おそらくだけど、皆さん丁寧に聞いていただいてめちゃくちゃ感謝なんだけど、聞くこと自体にエネルギーかかりますけどね。
僕は大学生の時代、3弦から3、4弦の講義あったんだけど、1、2年生の頃、すっごい眠くって、先生の声聞こうと思って頑張るんですよ。15分、20分って、800人ぐらい詰め込まれる階段式の教室だったんだけどね。
だんだん聞こうと思っても、体が眠くなっちゃうってなると、意識で聞いてた音が全員意識になって、どっか消えてしまうっていう経験思い出しましたけど、皆さんどうでしょう?
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そういう記憶、経験ってなくないですか?多分ありますよね。気がつけばまた先生の話が元に戻るみたいな感じで。
その時によく分かるのは、後ろにいると分かるんだけど、やっぱり眠る感じになります。こういう感じで。一回覚醒してまた、この繰り返しでだんだんまた覚醒されるんだけど、生理現象には勝てないですからね。
皆さんも生理現象を、変な話、あまり抵抗せずなすがままでいいと思います。というふうな感じで、意識と全員意識が漂うんですよ、ずっとね。
そんな感じの音の聞こえ方がなされるっていうのが、全員意識と背景音っていうことなんですね。
2番目、音を自律的に聞くということがめちゃくちゃ困難なんだっていうこと。これ今の授業で眠くなる話はそうなんですよ。
ずっと聞いてるとだんだん意識が遠のいてきてっていうのが、聞こうと思っても体がそうさせてくれないっていう時があるから、それがまさに音を自律的に聞くっていうことがめちゃくちゃ困難っていうことですね。
気がつけば寝てるな、気がつけば起きてるなっていうような、そういう状態で共感いただけるかなっていうような、そういうことがあるので、コントロールは難しい、非常に難しい分野なんだな、領域なんだなと思ってみてください。
さらに耳と目っていうのがあるんですけど、こちらね、すごく影響を与えられますね、影響を与える。目は、つまり視覚情報は音によって影響を与える。
これ、今ちょっと実験することが時間上難しいんですけど、ちょっと言葉だけでお伝えして申し訳ない。さらにお伝えしますと、僕、木の葉の擦れ合い音、葉の擦れ合い音ってあるじゃないですか、シューッと、サーッていう音、サーッていう音を録音して、葉の擦れ合い音で博士論文を書いたんですけどね、今から30年、20年、25年ぐらい前かな、だいぶ昔になってしまいます。
録音してると、葉の擦れ合い音ってノイズでしか聞こえないんですよ。ザーッとかサーッとか、もう本当に意味がわからない、視覚情報がない状態で音を聞いてるとね。それに、もともとそこで録音したときに動画を撮ったんですね、木の揺れる音、それを同時に鳴らしていくと、急に嫌な音であった印象が良くなるんですよ。
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同じ音であるにもかかわらず、視覚情報が入ると音が何かなっていうのを特定されて、それで音の意味がしっかりわかって、これはノイズじゃなくて葉の擦れ合い音なんだっていうことで、好意的に感じられるっていうのがあります。
これがですね、音によって、ごめんなさい、視覚によって音の印象が変わるっていう状態ですね。それだけ音って目をつぶると、かなり敏感でない方でない限りというか、視覚に障害のある方は音を頼りに聞いていくしかないので、能力を上げざるを得ないわけですけど。
あまり普段意識していない場合は、やっぱり何の音かわかんないんですからね。聞いてても、わからんっていうことになるので、普段よほど音っていうのは耳と目と両方を同時にクロスして頭の中で感じているんだっていうことをお伝えしたいことですね。
たぶん事例としては、ライブ音楽でされる方がいらっしゃるんで、ライブで演奏ね。そんなときに服装とかね、パッションとか照明とか背景とか、かなり考えられて構成されませんかね。
もう何でもいいやって感じでピアノを弾く場合と、後ろにすごく綺麗なお花とかね、背景とか、すごくもっとカラフルなパッションで弾く場合だったら、やっぱりすごく引っ張られてくるという感じがしますよね。
僕、ちなみにこれ、今日は上着着てますけど、それはTシャツなんですよね。Tシャツでしゃべる場合と、ちょっと今日スーツでも何でもないんですけど、ちょっと上着着た場合と、同じことしかしゃべってないポンコツコマツであるけれども、やっぱり聞こえ方ちょっと変わってくると思うんですよね。
どういうふうに変わるか、これ言語化それぞれできると思うんだけど、たぶんピシッとしたほうが、大学の授業なんだなとか、そういうスタイルをある程度、何も僕しゃべってないけど、視覚的なものによってその状態が皆さんに伝わり、そういう頭で音を聞くので、
よりアカデミックに、ポンコツなしゃべりがアカデミックに聞こえるのかもしれないというような、同じ音源なんだけど似てるその状態、視覚情報によってすごく変わってくるというのがありますね。
そういう事例、皆さんもちょっといろいろ自分の生活の中で思い返してみられるといいかなと思います。
そして3番目、スルーされた音が実はすごく鍵になっている。背景の音こそが鍵になっているということをお伝えします。
12:09
こちら、もう一度5ページの教科書をご覧ください。
この全意識と意識の音というのは、揺れたり上に上がったり下に下がったりするというふうに、常に流動的、浮動しているという、浮いて動くという、そういう状態になっていると思うんですけども、
これっていうのは、すごく音作りとかいい環境を作る上では、とても重要なんだという、そういうところがあると思います。
今からの話は、例えば音楽でいうとミックスする人いるでしょ。
混ぜてバンドの音をいろいろ調整して、ギターの音を合わせたりとか、ドラムの音はもうちょっと上げていこうとか、そういういろんなミックスの場合もあるし、
あとは映像作品を作るときに背景の音とかを入れる場合もありますよね。背景とかBGMとか、そういう視覚表現をしている方にとって音量のバランスをどうしようかという話にもつながるし、
あとはゲームを作る方って予定されていると思うんですね、ゲーム環境ね。そういうときもサウンドデザインって必須なので、そんなときに音のバランスをどうしていくのかなっていうのを考えるときにも参考になるし、
他の分野でも結構使える話になるんですけれども、なんとなくモヤーッと聞こえている言葉にならない音っていうのが結構今もありますよね。その音を意識的にデザインしていくっていうことです。
つまりはゲーム環境とかいろんな環境の中で、全意識のことを考えずに作ると音が平板になったり、リアリティがなくなったり、没入感が減ったり、現実感がなかったりするっていうことなんですよね。
それをちょっと感じていただくっていう、そういう全意識にあることを意識してそこをデザイン、コントロールしていくことによっていいサウンドデザインが形成されるんじゃないかなというご提案でございます。
という話はちょっと抽象すぎるのでワークショップやってみましょうか。
じゃあすみません、横の側面におられる端の方、窓を開けていただいていいですかね。4つあって、手を挟まないようにちょっと開けてみていただけますか。
手を挟まないようにゆっくりしてください。
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僕一回手を挟んでね。
ああ、痛い、痛い、痛い。
基礎実施の時にやりました。
声が出ないくらい、痛って言うのは話しかあるけど、余裕があるときに、余裕なかったら声出ないよね。
ああ、開かないかな。
そうだよね、ここの開け方が、ここの下がどっから来るのか。
いいですね、秋の匂いがしますよね。
ありがとうございます、ご協力をいただいて。
4つあるんだよね、全部まだ開かないんですけど。
ちょっとこれ消しますね、背景音が。
さあ、全意識の音と聞いてみましょうか。
棒っていう音を消したい。
それで消えるかな。
先週消えたけどね、10秒くらい。
こちらの5面でも停止するしかないので。
ちょっとこちらの音が大きくて申し訳ないんですけど、外からの音ってどう?
さっきより聞こえます?
窓に近い方はより聞こえると思います。
真ん中の方は意外と窓がないところは半端にわかりづらいと思うんですけど。
そしたらここでワークショップしましょうかね。
一番遠くに感じた音を一つ記憶していくっていうワークショップしましょうか。
遠くの音。
1分か2分かちょっとゆっくりしていただく感じでいいんですけど。
遠くの音ってどんな音があるかなっていう。
つまり全意識で聞こえる音を意識化するようなワークショップなんですけど。
ちょっとゆったりしながらやってみましょうかね。
そしたら遠くの音を一つ記憶する。やってみましょう。
お疲れ様です。どうでしょうか。
19:38
遠くの音。今2分くらい経ったんですけど。
遠くの音を場所によって聞きやすい、聞きにくいっていうのがありますけど。
なんとなく街というか遠くからのキャンパスの音とか。
エリアから鳴っている音とか聞こえた方も多くいらっしゃるんじゃないでしょうかね。
どんな音が一番遠く聞こえましたでしょうかね。
車の音聞こえた方いらっしゃる?車の音が。
聞こえましたね、車の音。
何か物を運ぶと物がパーンって重なるような音みたいな方いらっしゃる?
あとは自然音で風が木々を揺らすような音っていうか。
こちらの方はほとんど風がないんだけど、ちょっと風っぽい。
皮膚感も合わせていいんですけど、風っぽい方いらっしゃいます。
風の音はなんとなく遠くに聞こえる。
ありがとうございます。敏感でございますね。
言葉にならないような微妙な臭いな音がありますよね。
それを普段は本当に我々日本人は現代人が忙しすぎて感じること少ないですけどね。
スマホとかいろんな刺激があるから聞こえづらい、捉えづらいんですけど。
21:03
2分くらいあえて何もしていない状態でデジタルデトックス的に音を聞くとやっぱりあるという感じ。
これがまさに全意識で普段耳には入ってくるけれども、あまり取り上げられていない音なんですね。
もう一度教科書を見てみましょうか。
これ真ん中の音なんだけどね、全意識。
音が消える瞬間とか、今回遠くの音を一つ記憶するっていうワークショップをしてますけど、
そうすると上に上がってくるわけなんですよ。
つまり全意識の音が意識に上ってくるという。
これ今体感まさにいただいていると思います。
これは小松ゼミであってもね、小松ゼミの方でなかったらこれ本当に一緒です。
全く一緒、大事なことで持ち帰ってほしいです。
サウンドデザインは全意識で捉える音をコントロールしていくことですね。
ここを意識していくっていうような変な言い方になってしまいますが、
そこをやっていくと、例えば先ほどミックスの作業をする方も便利だよって言ったのは、
全体的なバランスがありますよね。バランス感がね。
ドラムがあってベースがあって、ギターがあってボーカルがあるときに、
混ぜるときに全部の音を上げていくっていう場合が確かに初心者的にはあるけれども、
そうじゃなくて余計な音を下げていく、削っていくっていうことなんですよね。
削っていくと背景の音があったとしたら、その背景の音がよりよく聞こえてくるじゃないですか。
一番悪いミックスは全部上げちゃって、いっぱいいっぱいになって、
レベルが真っ赤っ赤になるっていうのはちょっとやめたいなっていうところ、
皆さんもあると思うんだけど。
マイナスのデザインしていくと背景の音も活かされて、
結局自然なミックスができるっていうのがあると思いますね。
あとは映像を作る、動画を作るみたいな話があったんですけどね、
そういう場合はいろいろプレミアだと、いくつかサウンドのブラック作れますけど、
そんなときに背景の音を常に意識してトラックを作っていくと、
全体の空気感というのかな、
雰囲気とか空気感とか、言葉にできない部分ってあるんだけど、
それがうまく演出することができるという感じですかね。
とはいえ背景の音がないとそれができないので、
カメラとかで撮るときに普通にセリフとか主要な音は撮っておくんだけど、
別撮りで撮った後に環境音をそっとだけ置いておくというか、
24:00
撮っておくと、それを捨てずに持っておくと、
かなり動画のクオリティが上がりますよね。
それでいざ編集するときにアンビネートみたいなものをそこに入れておくと、
すっごい空間が広がったなとか、
あれなんか雰囲気が良くなったということが結構あるので、
そんな風に動画作るときは、
背景の音をうまくレコーディングして収めておくということが大切かなと思います。
その理論が全意識なんですよ。
この全意識を意識しておかないとそれができない。
特にですね、僕一番そこで重要な分野ってゲームサウンドだと思うんですよ。
佐藤先生とかね、山地先生の授業を受けている方いらっしゃいますけどね、ここで。
そこもしっかりお話はされていると思うんですけども、
背景の音を制するものはやっぱりゲームサウンドを制していくっていうような。
目立つ音って、よくあるサウンドのデザイナーとかミックスされる方はそこを触ったりするけど、
それだけではやっぱり立体感とか奥行きとかクオリティとかは出づらいので、
そこは別撮りにしたりとか意識しながら作っていくということですね。
僕はピアノの生ピアノを録音するんですけど、
そういう場合もメインでピアノの弦の前に。
弦でも上の扉っていう扉の方にマイクを置くのと、
打鍵の部分に置くのとでは全くマイキングでピアノの音変わりますけどね。
それプラス部屋の鳴り方、部屋鳴りって言いますけど、
そこをいくつかのマイクを使ってそれで入れておくというか。
アンビエントって結局人工的に作れないですからね。
今はリバーブとかエフェクトでそれなりに使えることができますけど、
結局人工的なんですよ。
シンプルでこれ以上ないぐらいな部分で、つまり素材の音を取っておくと、
そこによって何もあまりそれ以上足さなくても良いぐらいの良い音環境になっていくので、
そこはやっぱり全意識で感じていくようなデザインをしていかないと難しいですよね。
そのあたり、前半、これ8回分の2回目ですけど、
本当にこの授業の結論みたいなところに差し掛かってしまいました。
ということで音の心理学っていうのは簡単に言うと、
人は音の状態を選ぶことができない。
脳が勝手に処理しているから難しいということと、
意識だけの音を頼るんじゃなくて、
全意識との兼ね合いを捉えていくことが2つが大事だと思います。
ちょっと補足なんですけども、さらに5ページ言い忘れたことがございまして、
お伝えさせていただきます。
27:02
無意識ってあるじゃないですか。
記憶の中の音の話なんですけどね。
これ無意識で捉えている音の世界っていうのは何かというと、
今ここには実際にはなっていないんだけど、
皆さん我々がかつて経験して、
記憶に残っている音ってありますよね。
典型的な音、多分人の声なんか、
どなたかの声は絶対に耳に残っていると思います。
昔すごくお気に入りだった先生とかお友達とか、
親戚の人とか、好きな推しのメディアから流れる声とか、
いろいろあると思うんですけど、
そういうのが今実際に目の前で音は鳴ってないんだけれども、
それをたどっていくと、
頭の中でその記憶の音が蘇ったり出てくるっていうことがありますよね。
そういう音が無意識で流れる、
無意識で捉えられている音の世界ということになります。
という三つの構造があるので、
そこをうまくデザインしていく。
ただ卓を触るとかダウをいじるとかっていうよりも、
そのほうがいいんだけどね。
なんでこの音はここに必然的に存在するんだろうか。
この背景の音を大きく上げる意味って何なんだろうかっていうのを、
常に理由を考えてコントロールしていくことがすごく重要ですよね。
感覚でコントロールするのも大事なんですよ。
感覚でまずはやっていくしかない。
最初はね。
やっていくしかないんだけど、
そこから先に、
例えばごめんなさい、
ちょっとこれ音フェチな話だけど、
ミックスするときに、
1時間ぐらいミックスしてると意味分かんなくなってくるというか、
なんか分かんないんですよね。
主観的なものがどんどん減ってきて、
上げるのか下げるのか分かんなくなるっていうときがあるんですね。
そういう場合は何するかというと、
1回ミックスする作業をやめて、
やめてですね。
そしてもう1回散歩したり、
寝別の方向したりして、
時間費やして、
もう1回やると。
もう1回やるときに、
今度は客観的にすごく入り込むのじゃなくて、
観察する感じで、
タックとかダウをいじっていくわけなんですよね。
すると、
このボーカル上げる下げるとか、
ピアノノート上げる下げるってあるんだけど、
そのあたりで、
なんでこれ、
そういう自分が今やろうとしてるコマンドとかね、
処理をしていくんだろうっていう、
理論じゃないな、
理由みたいなもの。
理由を考えながら作っていくと、
すごく客観性の高いミックスができるんじゃないかなっていう。
ただ全て客観的にミックスしてもつまらないので、
感覚的なものはあります。
絶対あります。
そこは感覚と理論の攻め合いですよね。
そこを考えていくというか。
30:02
理論は何を使うかというと、
今みたいに、
全意識の捉え方とか意識とか、
音を選択するって何なのかっていうような、
そういうところになりますね。
時間がなかなかなかったのでお伝えできなかったんですけど、
前傾音と背傾音ってあるじゃないですか、このレシピで。
前傾音と背傾音。
前傾は前に聞こえてくる音、
背傾だったら後ろに聞こえてくる音ですよね。
これどんな関係なんだろう。
奥行きみたいな話なんだけど。
これも実は、
人の心理によってそれが変わってくるという。
簡単に言うと、
前傾音は意識として捉えられる音。
背傾は全意識で捉えられる音ですよね。
そこを、なかなか言葉では難しいのかもしれないけど、
タクとか触ることによって、
どのあたりまで音量を上げるか下げるかっていう話で言うと、
奥行きね、前に聞こえるのか後ろに聞こえてくるのか、
そのあたりの自分なりの基準みたいなものを
ちゃんと作っておくことが必要だと思いますね。
なんとなくだと音って見えないから、
なんとなくで終わっちゃうんですよね。
なのでそこは言葉で細かく言うと、
実践するしかないんですけどね。
ただ、闇雲に何かいじっても音は改良できないっていうのがあるから、
常に議論とか仕組みみたいなものを考えながら、
音を作っていくことが非常に重要かなっていうのを今回、
音の心理学でお伝えさせていただきました。
そしたら2番目いきましょうかね。
音楽っていうそんな学問があるということをお伝えします。
メディア表現学部では4年生いらっしゃったり、
3年生の方も結構いらっしゃるけど、
月曜日火曜日の中間報告会でおいでになられました皆さんね。
何名かというか半分ぐらいに近い方は、
ご参加された方いらっしゃるんじゃないかな。
2年生は応用実習なのでね。
応用じゃない、基礎実習か。応用実習。応用実習なので、
授業的にかぶってご覧になられなかったとは思うんですけど、
3年生とか4年生は参加されてましたよね。
そこで結構どうでしょう。
特徴お分かりになること多かったと思うんですよ。
メディア表現学部の先輩方、4年生は何をやってるのか。
で言うとですね、ほとんどが作品制作するっていう方が
ほとんど多かったんじゃないでしょうかね。
論文組が結構少ないんですよね。
全部で言ってもどれぐらいだろう。
全員で4年生が170、180ぐらいいらっしゃいますけど、
論文って20名ぐらいしかいないぐらい。
5分の1から6分の1ぐらいなんですよね。
そういう中で、音楽だからそういう論文の方のためだけの話かな
というふうに思われがちなんですけど、
もちろん論文で地域調査を社会科学的な部分とか
33:01
自然科学的な部分をやって固めていく人もいれば、
作品を作る場合でも結構音楽っていう話はめっちゃ大事かなと思います。
これもね、ただ自分で好きに作品作るだけだったら、
やっぱりすごく作品に対する力が弱くなるんじゃないでしょうかね。
論文と同じく作品作る場合はリファレンスっていって、
先人たちはどんな作品を作ったのか。
そして作品を作る関連する分野にはどんな理論があって、
どんな歴史があったのかっていうことをちゃんと整理しないと、
自分の作品、人に説得して伝えられる作品ってなかなかできないと思うんですよね。
そんな時に音楽ってめちゃくちゃ役立つ。
つまり言いたいのは作品作る方であっても、
もちろんフィールドワークで音を調べる方であっても、
現場の音環境とか空間の把握というかね、
調査をするっていうことがすごく大事だし、
マストと言ってもいいし、役に立つっていうような、
そういう分野になりますよということをまず前提としてお伝えしたいと思います。
その上で音の学問って何かというとですね、
教科書の6ページに入ってございますが、
音の学問は音のフィールドワークと書いてありますよね。
6ページのあたり。
音の学問、音のフィールドワーク、これサブタイトルに書いてございますけどね。
音のデザインにしても、皆さんが作品を作る場合であってもですね、
その現場の観察がめちゃくちゃ大事だよということです。
これは特にそんなね、作品を作るとかね、
卒論書くっていうような、かなり大きなプロジェクトじゃなくても、
ライブする人だったら多分してると思うんですよ。
さあ今日のライブ会場に行ったと。
まずいきなり音を出すっていうわけじゃないでしょ。
どんな広さがあるかなとか、どこが出入り口かなとか、
どこに照明があるかなとか、舞台はステージはどれぐらい傘が上がってるか、
1メートルか2メートルかね。
スピーカーの位置はどこなのかとか、出力は何なのかとか、
あとは具体的にはコンセントはどこにあるかとかね。
そこにある設備、マイクとか音響設備はどうなのかっていうのをね、
探されると思うんですよ。
それこそがもうね、実は音楽をしてる、フィールドマークをされてるっていうね、
下見をされてるっていうことなので、
ライブをされてる方なんかは、貴重面な方はメモしますよね。
マイクの位置とか、これはどうなのかとかっていうのをメモして、
その上で、下見をした上で、本番はどうしていくのかっていうのをね、
選んだりとか、記録されたりすると思うんですよね。
36:03
そんな感じで、実はやってる人はやってるっていう分野なんですね。
なので、音の大切なことみたいな話かもしれないけど、
現場の下見っていうふうに考えると、
それがすでに音楽になってるっていうことに気づいていただければと思います。
それでまた音の調査のポイントをまた少し伝えていくと、
音って結構目に見えないから、流れ去ってわけわかんなくなってくることって多くないですか。
しかも時間的な流れがあるから、さっき音を開けて遠くの音を聞こえた音みたいなのを
1個記録していただいたけど、忘れがちになっちゃいますよ。
あれ何を書いたかな、さっき。ほんの15分前ですよ。
さっき何書いたかな、細かいところって忘れちゃったなみたいな。
そういう人の記憶って短期記憶と長期記憶ってあるけど、
短期記憶は30秒ぐらいでなくなっちゃう記憶です。
長期記憶はそれ以上あるような、一生記憶していくっていう場合もありますよね。
例えば自分の誕生日とか、親の誕生日って覚えてる方いると思うんだけど、それは一生の記憶。
よくホテルとか旅館に泊まった時に、客室番号ってあるじゃないですか、678とか413とかね。
それってその場限りしか覚えられないというか、すぐ忘れちゃいますよね。
10年前に住学旅行で泊まった京都の旅館、小っちゃかったけど、客室番号覚えてる方いたらすごいですよね。
めっちゃ記憶力あるやん、みたいな。
そんな感じで、よほど注意して記憶しないと、いろいろな情報が頭の中に刻み込むことができないんです。
これはさらに言うと、音なんかはそうなんですね。
さっき聞いた音が何なんだったのか全くわからない、もう忘れちゃったっていうふうになっちゃうことがほとんどなので、
だからこそ記録がめちゃくちゃ大事っていうことなんですよね。
記録していくと、当たり前の話ですけど、やっぱ5年後、10年後、20年後にもずっと残るし、
あとで何かまとめをするときに、やっぱりそこから元に記憶が結びついて、論文でもいいし、報告書が書けたりすることがありますよね。
そういうふうに、音を記録する方法っていうのは、自分の体を使って書いていくとか、いろいろ書き留めていくっていうことがあります。
じゃあここでまたワークショップをしてみましょうかね。
開けたままのワークショップになりますね。
そうしたら今のスマホでもいいし、ちょっと紙縫いがなかったらコメントカードの裏でもいいですよ。
1分間、今から音を聞く時間にします。
39:02
そのときに聞こえた音の名前、どんな書き方でもいいので書いてみましょうかね、1分間。
数を競うとかそういうものじゃないんですよ。
聞こえたなと思ったら、この部屋の中の音でもいいし、外の音でもいいんだけど、記録していく。
まさにこれが音のフィールドワーク学問になりますからね。
ちょっとそんな感じでご注意いただけますでしょうか。
筆記用具持ってらっしゃらない方はスマホでもいいですし、そんな感じで記録、何かの形でできるものがあればしてみてください。
特に性質とかは求めませんので、自分なりに書いていただけたら幸いでございます。
今、2時54分ぐらいなので、1分間ぐらいでやっていきましょうかね。
じゃあ、10秒前でございます。5秒前です。始めてください。
お願いいたしました。お疲れ様です。
今まだ書いていただいて大丈夫ですよ。
今、さっき聞こえた音だったら書いてみてください。お疲れ様です。
さて、いかがだったでしょうか。
ちょっと問いかけてみましょうかね。
1分が長いなって思った方、どれくらい?1分長いなって。
1分短いなと思った方。
多いですね。ありがとうございます。
書いてると1分ってめちゃくちゃ短いんですよね。
忙しかったと思いますよ、この時間。皆さん静かになさって書いておられるわけなんだけど。
聞いた音を書きながら書いてる最中でまた聞こえてまた書くみたいな。
多分、追いつかなかった人いるんじゃないですか、書いてると。
すごく忙しかったと思います。
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これは自分の耳で音を聞いて、自分の言葉で記号として表現して、
そしてまたそれをしながら聞きながらみたいな感じで。
何個か書かれて1個とか2、3、4、5。
多かったら5、6個書かれた方も ひょっとしていらっしゃるかもしれないですね。
おそらく平均的には2つ、3つぐらいなんですけどね、それぐらい書かれて。
もっと多く書かれた方、すごく熱心に書いておられると思います。
これが実は音の記録の身体的な記録になってまいります。
音がどんな状態で聞こえたのかというね。
そういう音を可視化っているんだけども、見えない音を形にしていくっていうような、
そういうやり方、技術っていうのがあって、
これ音楽でいうところの譜面を書くみたいなものですよね。
音楽だと譜面的なシステムがあるけど、環境についてはそういうシステムがないので、
とりあえず自分が分かっている言葉で書いていくっていう風な、
そんな感じにしていただく感じでしょうかね。
そしたら続きましてですね、この下。
音を記録する、今日最後の話ですね。
機械的な記録ということで、
いくつか小松がですね、今からこのスマホにあります、
いくつかのものを使って紹介させていただきます。
外さないとつかないんで。
ここが熱くってね、いつも外すっていうね、そんな状態ですけど。
これAndroidでもスマホにある人だったら使いやすいと思うんだけど、
僕はサウンドという、
ちょっと見えづらくて申し訳ございません。
スマホというかiPadの騒音系。