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2023-07-07 13:14

怪談を話します

今日は7月7日、七夕にちなんだお話ができればよかったのですが・・・、思いつかなかったし、最近熱いのでぞわっとして涼を感じるのもいいかなぁと思い、数少ない恐怖体験のうちの一つを話すことにしました。

蒸し暑い夜のお供に、いかがでしょうか・・・。


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使用しているBGMは、フリーBGM・音楽素材MusMus ⁠⁠https://musmus.main.jp⁠

00:00
この話は、僕が資格を取って1年目の頃なので、今から約20年ほど前、先輩と夜勤をしていた時の出来事です。
認知症治療病棟で働いていた僕は、消灯前のおしめ交換を終えて、ゴミの処分などを行っていました。
病棟は建物の2階にあって、ゴミ捨て場は1階だったんですが、わざわざ1階まで行く必要はなく、
病棟にある特殊浴室にゴミ捨て場につながるダストシュートがあって、そこから捨てるだけで良かったんです。
ただ、その特殊浴室っていうのはちょっと威惑つきで、 その威惑っていうのが病棟にはよくあることなんですけど、幽霊が出るっていうものだったんです。
ぼやっとした霧のようなものを見たという人もいたんですけど、ほとんどは一人で特殊浴室にいる時に背後から視線を感じる、
物が勝手に落ちる、囁き声が聞こえる、などなどといったことで、何とも曖昧なものだったんですね。
でも、そんな噂を何度か耳にしていたからか、その夜一人でゴミ処理やおしめ補充などをしていた僕は、何となく嫌な感じがしていました。
っていうか、この特殊浴室は普段から何となく嫌な感じを持つ場所だったんです。
第6感というんでしょうか。そういったものとは縁通い僕でしたが、この特殊浴室を含め、病院全体で数箇所、何となく嫌な感じのする場所があったんですね。
ゴミ捨てとおしめの補充を終えて、僕は特殊浴室の電気を切ってスタッフルームに向かいました。
消灯時間を過ぎた病棟の廊下は暗く、静かで、僕の足音はいつもより大きく聞こえました。
なぜか後ろから誰かについてこられているような感じがして、振り返ることもあったんですけど、もちろんそこには誰もおらず。
でも嫌な感じはするので、僕は足早にスタッフルームに向かいました。
ドアを開けて中に入ると先輩が看護記録を書いていました。また電子カルテになる前で手書きでした。
ドアが開いたからか先輩は各手を止めて僕に目線を向けました。その姿を見て僕は少しほっとしたのを覚えています。
特殊浴室で一人になると嫌な感じがするといった内容の話をしながら、僕も残っている看護記録を書いて、その後少し雑談をしました。
そうこうしていると巡室の時間になりました。 1時間に一度病棟を確認する決まりになっていたので、先輩と僕は懐中電灯を持ってスタッフルームを出ました。
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決まりでは2名で一緒に回らないといけなかったのですが、大抵の場合は時短のためにスタッフルームを出て一人が右回り、一人が左回り
といった感じで巡室をしていました。 なんとなく特殊浴室に近づきたくなかったので、僕は左回りに巡室することにして歩き出しました。
暗いとはいえ非常灯などもあるので、歩くだけなら懐中電灯を照らす必要はないんですけど、
寝ている患者さんの様子を見るときはさすがに懐中電灯がないとわかりません。 とはいえ直接懐中電灯を当てると睡眠の邪魔になったりするので、病棟に入るときは懐中電灯を天井に向け
間接的に明るくするんです。 懐中電灯の明かりに照らされた病棟の天井、
汚れなどがそこにあるとそれが強調されることがあり、時々ドキッとすることがあるんです。 僕は頭から嫌なことを追い出そうと思って、
やけんやけに何をしようかな、などと考えながら巡室をしていました。 3つ目の病室に入ったときに
看護婦さん? という声がして、
それを聞いた僕は心臓が口から飛び出そうになりました。 患者さんの一人が起きていて、僕の方を見ています。
何かあったのか聞くと、喉が渇いたから何か飲みたい、 というので僕はその人のコップを受け取って給湯室に向かいました。
給湯室の冷蔵庫に患者さんの水分補給用の麦茶が入っていて、 僕はそれをコップに入れました。
注いでいるときに後ろでカチャッ という小さな音がしました。
ドアノブが回ってドアが開くような音です。 僕は反射的に後ろを振り返りました。
閉めたと思ったドアが少し開いています。 そのドアは古くて、もしかするとドアノブの動きが悪くて、閉めたつもりでもうまく閉まっておらず、
空気の動きか何かでドアが開いたんだろう、 と自分を納得させて麦茶の容器を冷蔵庫に入れるためにドアから目を離しました。
その時です。 ただいま。
本当に小さな声が聞こえました。 背中がゾワッとして、鳥肌が立つような感じがしました。
振り返ったけど誰もいません。 でも部屋に誰かいるような気がして、僕は麦茶をそのままにして廊下に飛び出ました。
心臓がドキドキして、とりあえず落ち着かねば、と思い、 一旦スタッフルームに戻りました。
深呼吸などして落ち着こうとしていると、そのうち先輩が巡室から帰ってきました。 僕はそのことを先輩に話そうと思ったんですが、
声がしたのが怖かった。というのはなんとなく恥ずかしくて、結局言うことができませんでした。
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少し雑談をして気持ちを落ち着かせて、僕は患者さんに麦茶を頼まれていたので持って行く、と言ってスタッフルームを出ました。
ドキドキしながら懐中電灯を照らして、そっと給糖室に入りました。 そこにはもちろん誰もいません。
僕は急いで麦茶を冷蔵庫に戻して、コップを手に取り、 そこを出ました。
患者さんにコップを渡し、飲み終わるのを待ってから、残った病室の巡室を終えてスタッフルームに戻りました。
その後、その声を聞くことはなかったし、 そんな体験をしてもそれがトラウマにならなかったのは、
給糖室が不思議と嫌な感じがしなかったからかもしれません。 結局その日の夜勤で僕が体験した出来事は誰にも話すことはなく、
翌年には僕は他の病棟に移動となり、 本当にその声を聞いたかさえあやふやになっていきました。
これが僕の数少ない恐怖体験の一つです。 今日は7月7日で七夕なので、
こういった話ではなくて、七夕にちなんだような話をすればよかったんですけど、
なんとなくいいのが思いつかなかったので、 この話をさせてもらいました。
この話なんですけど、実は6月の終わりに スペースで少し話をしたんですね。
僕は仕事で、車で病院とかいろいろ出かけることがあって、
物を持って行く時とか一人で車に乗っていることもあるんですよ。
眠気覚ましに独語というか、 一人言を言いながら運転したりするんですけど、
スペースをつけて一人言を言っていることもあって、 その時に過去病棟で体験した怖い話をしたんですね。
それを何人かの方が聞きに来ていただいて、 そのうちの一人の方とお話をしたんですけど、
僕が夏なんで怪談話っていうのは流行るのかなみたいなことを言って、
一人で幽霊があったかいのを好んで、寒い冬は 冬眠みたいにしてしまう変音動物だからかなっていうのを喋ったんですけど、
幽霊って実体がないのでそんな変音動物とか そんなんじゃないですよみたいな話も出たりとか、
09:01
あとその話の中から発達障害の方とかで 共感覚っていうのを持っている人がいたりするんですけど、
その共感覚の話にもなって音が色に見えるっていう話が出てきたんです。
それはね、FMRIっていうのを使うと、音を感じている場所と色を感じている場所、両方が発火しているのが分かるのでっていう話だったんですよ。
そういった話をずっとしていると、その共感覚を持っている人でも人によって、例えば銅を聞いた時に赤に見える人もいれば黄色に見える人もいるといった話が出てきて、
それと同じように、例えば幽霊が見えるっていう人の脳をFMRIっていうので撮影をしていると、
実はどこか見えてるっていう場所が発火しているのが確認できるんじゃないかとかね、
共感覚みたいな感じで、同じ幽霊を見てても見てる人によってそれが日本兵に見えることもあれば、
侍に見えることもあるといった感じで、違いが出てくるんじゃないかみたいな話もしました。結構楽しかったです。
その話の締めくくりとして、幽霊って亡くなった人が見えるんだとすると、今まで亡くなった人って結構たくさんいるので、そこら中にいるんじゃないかとかね、
あとは出てくる幽霊がね、みんな悪意を持って出てくるわけじゃないだろうし、例えば会いたい人に会えるとしたら、それはそれでいいんじゃないかとかね、いったこととか、
あと幽霊をね、意図的に呼び出せるっていうことが現実的になってくると、
成仏しようと思ってね、亡くなってるのにオチオチ成仏できなくなっちゃうんじゃないかとかね、そういった話も出てきて結構楽しかったです。
その話を思い出しながら今回の収録をしたわけなんですけど、
時々ね、Twitterのスペース一人で開けてることがあるので、大した雑談はしてないんですけど、もしよければ聞きに来ていただきたいですし、
赤信号とかね、運転してる時にしてることが多いので、なかなかスピーカーのリクエストっていうのができないんですけど、
赤信号とかで止まったタイミングでそれができた、しゃべれるよっていう方がいたらぜひおしゃべりしたいなっていうふうに思います。
最後になりましたけど、前回アップしたBurnoutの会議で、僕概要欄に間違ったリンクを貼ってしまってました。
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前々回アップしたね、グループホームの問題点みたいな会議のやつを貼ってしまってたんですね。
コピペしたのがバレバレなんですけど、なのでそこのリンクを貼り直してますので、ぜひよければそちら参考にしていただけたらなと思います。
といったところで、今回もお聞きいただきありがとうございました。
なかなか定期配信っていうのになっていかないんですけど、気が向いたタイミング、できるタイミングで配信していこうと思いますので、今後もよろしくお願いします。
また窓の外では皆様からのコメントをお待ちしております。
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皆様からのコメントがポッドキャストを続けていく上での原動力にもなりますので、ぜひぜひ送ってください。
それでは次回の配信もお楽しみに。
パーソナリティは誠でした。
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