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お盤です。この配信は、日本のどこかの都市を描いた歌と、その歌が描く地域、そこにまつわる思いなんかについてお話ししていく配信です。
お相手はMCワタンドです。よろしくお願いします。 そんなわけで、今回お届けする曲は、クレイジーケンバンドの踏切シャッフルという曲です。
この曲が描く舞台は、神奈川県鎌倉エリア、榎田周辺、そんなエリアが描かれる歌になっています。
歌詞の中では、いくつか具体的な地名も出てきまして、鎌倉駅、榎島、榎島の中にあるエスカー、また越越、相模湾、そんな場所がいくつか出てきます。
そしてタイトルになっている踏切、そしてこの舞台の榎田周辺。 この2つのキーワードが揃うと、1つ浮かび上がってくる風景があります。
それが、鎌倉高校前の踏切というやつですね。 鎌倉高校前1号踏切というふうに正式には呼ばれるようなんですけども、
日本一有名な踏切と言っても過言ではないような踏切になっています。 アニメスラムダンクのオープニング映像なんかで使われたことで有名です。
写真とか絵を見れば、ああ見たことあるっていう人も多いかなというふうに思います。 踏切があって、踏切を越えて目の前には海がザーッと広がっていてね、
その前をレトロな路面電車が通り過ぎていくという形で、非常に海沿いの街、そして風情のある感じで、非常に良い風景ですね。
この歌の中の踏切が、その鎌倉高校前1号踏切とは特定はしていないんですけども、やっぱりこの風景を思い描かずにはいられない曲になっています。
踏切っていうのもね、今は世の中的にはどちらかというと、街を分断する踏切、開かずの踏切というイメージもあったりするので、どちらかというと無くしていく動きが多いかなというふうに思います。
一方で、ドラマですとか作品の中ではいろんな描かれ方がしてきたので、やっぱり味はありますよね。
結構愛着のある人も多いかなというふうに思います。踏切がドラマの中でどういうふうに描かれるかなというふうに思い描いた時に、ちょっといくつかパターンが浮かびました。
一つは出会い別れの場ですかね。 踏切で男女が向かい上がってて、電車が行っちゃったらいなくなったとかさ、
あと踏切が、電車が行っちゃったけどまだ残っててくれたみたいな、分断するけどそれを境に繋がる繋がらないとかっていうような描き方も多いのかなと思います。
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あとは危険な場とか焦りの場みたいな感じ。 やっぱり遮断器が降りてくるとね、あぶねみたいな感じに気持ちになるじゃないですか。
カンカンカンカンって音が鳴るとね、ちょっと流行らせるような感じもあるので、場合は思い悩んで電車に飛び込むみたいな雰囲気の描かれ方もありますよね。
そんなもんだから踏切、悩んで困って、焦燥した時にたどり着く場所みたいな描かれ方も結構あるかなというふうな印象です。
やっぱり僕が好きな描かれ方はこの3つ目で、それは踏切の向こう側は異なる世界っていうような描かれ方ですね。
スラムダンクというかこの鎌倉高校前1号踏切なんかは、踏切を隔てて海みたいな風景があって、踏切を跨ぐともう
すごい開放的な気持ちになれそうな、なんかその向こう側の世界とこちら側の世界を隔てる感じの場所として非常に踏切がいいなというふうに思うんですね。
やっぱり電車っていうね、どこかに遠くに行くためのものが間に入っているっていうふうにもあるから、こちら側向こう側みたいな印象もありますし、
踏切を渡れば一気に行けるぞみたいな感じでね、すごいその先の道に繋がっているみたいな印象もあったりするし、
なんかそんな感じで踏切っていうのが、あちら側こちら側の、なんかサンズの川じゃないけども、あの世とこの世じゃないけども、なんかそんな感じで一つ向こう側っていうようなところがあるので、そこが僕は特に踏切とはしては好きですね。
都市の中でも、踏切の向こう側こちら側で結構街の生活圏が分かれたりもするのでね、そういう意味で実際にも暮らし方がちょっと線路を隔てて異なるってことが多いんだと思うんですよ。
そんな感じなので、踏切があるなしで街の雰囲気も少し変わるかなというふうにも思います。
ちょっと今回はね、そんな感じで、前の伝の踏切なんかを題材にお話ししましたが、踏切っていうのはこう異常に味がある、僕の好きなものだというところをちょっと含み置きいただければと思います。
そんなわけで今回聴いていただく曲は、クレイジー・ケンバンドの踏切シャッフル。どうぞ。