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2024-09-24 10:43

#98 諸行無常の真意:楽しみを深める仏教の智慧

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「諸行無常や空が虚しく感じてしまう」
https://hasunoha.jp/questions/72492

📻 仏教のお悩み相談室

今回のエピソードでは、仏教の深遠な教えと日常生活の接点について考えます。20代男性からの「諸行無常や空が虚しく感じてしまう」という悩みに、蓮城院副住職のコウブンが丁寧に回答。

仏教の基本的な考え方である「諸行無常」「諸法無我」「一切皆苦」「涅槃寂静」の4つの概念を紐解きながら、楽しい時も苦しい時も、どのように仏教の教えを活かせばよいのかを分かりやすく解説します。

人生の喜びと苦しみ、そして「今この瞬間」の大切さについて、新たな視点を得られる15分間です。仏教に興味がある方はもちろん、日々の生活に悩む全ての方におすすめの放送です。

ご意見・ご感想お待ちしています!お悩み相談も受け付けていますので、ぜひレター機能をご利用ください。

#仏教 #お悩み相談 #諸行無常 #マインドフルネス #生き方 #哲学 #スピリチュアル #自己啓発 #瞑想 #心の平安
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おはようございます。コウブンです。
栃木県の片田川にある蓮城院というお寺で、副住職をしております。
本日はお悩み相談会をお送りしたいと思います。
このお悩み相談会というのは、
蓮の葉というお坊さんが答えるお悩み相談のウェブサイトに寄せられたお悩み相談を、私、コウブンが答えるといったものでございます。
では、早速お悩み相談の方に行きたいと思います。
20代、男性の方。
題名が、諸行無常や空がむらしく感じてしまう。
本文の方に行きます。
仏教では、諸行無常イコール全ては移り変わる。空イコール全ては実体がないと考えますよね。
間違っていたらすみません。
苦しい時にこの考えはすごく助けになります。
今つらいのもいつか終わる。
全ては心が見せている幻だって思えば少し楽になります。
ですが、楽しいや嬉しい時にこの諸行無常や空の考えをむなしく感じてしまいます。
この楽しいことがいつか終わるのか、これも幻なのかって思って、むなしく感じてしまいます。
楽しい時や嬉しい時はどのように考えればよいのでしょうか。
というお悩み相談ですね。
極めて仏教に対しての、
仏教に対して少し興味がある方ですよね、こういう考え方を持っている方。
ぜひとももうちょっと勉強していただきたいなというのが私の第一印象です。
というのは、この諸行無常という考え方、空はちょっと一旦置いておいて、
諸行無常というのは全てが移り変わるということですね。
一瞬たりとも固定はしていないという考え方ですね。
そこだけを切り取ってしまうと、確かに苦しいのはいつかなくなる。
という考え方と。
だけど楽しいこともなくなってしまうというふうに思っちゃいますけれども、
これだとちょっと情報が、前提が少し足りないんですよね。
というのは、この諸行無常という考え方は、
4つの考え方がセットになって初めて理解できるといったらいいんでしょうかね。
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それを紹介しますと、諸行無常、諸法無我。
諸法無我というのは、私たちのいろんな存在というのは、
いろんなものが寄り集まって、おかげさまで私たちは存在している。
だから私というものは、絶対的な固定したものというのはないんだよと。
何かと何かが集まって、私たちというのは生きているんだ。
例えば細胞であれば、人間の体であれば、いろんな細胞が寄り集まってできている。
寄り集まっている状態を人間と呼んでいるんだということに過ぎないというような考え方ですね。
ちょっと難しかったですよね。
ともかく固定したものというのはないから、完全な私というものはないんだという考え方ですね。
そこにもう一つ、もう二つか、もう二つ。
三つ目が一切皆苦という考え方ですね。
この世の中は苦しみだらけである、苦しみが大変多いんだというね。
その言い方だと希望も何もないような感じに聞こえちゃいますけど、
もうちょっとわかりやすく言うと、この世の中は苦しみが大変多いんだという考え方ですね。
もう一つわかりやすく言うと、この世の中というのは思い通りになるということはほとんどありませんよということなんですね。
思い通りにならないのに自分の思い通りにしようという私たちの思いとか願いが叶わなかったときに私たちは苦しいと思いがするんだよと。
つまりこの世の中は思い通りにならないことが多いから苦しいことが多いんだよというふうに言っているのが一切皆苦ですね。
そして最後、これが最後が重要なんですよ。
涅槃寂静という言葉ですね。
涅槃寂静というのは悟りの境地ですね。
いわゆる心が安らいで、完全に安らいでいて不安というのが一切ない、安心の状態ですね。
心が安心しきった状態というのはとても静かな状態なんだよと。
という意味ですね。
逆の方がいいかな。心が静かな状態というのが安心ということなんだよというふうに言ってもいいかなと思います。
最初からちょっと説明しますね。
諸行無常、全ては移り変わる。諸法無我、私という絶対的なものはない。
一切皆苦、この世の中は苦しみが大変多い。
涅槃寂静、静かなこと、それがすなわち安心である。
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この四つがセットになって初めて諸行無常というのが意味を成すんですよね。
なぜかというと、全ては移り変わるから、この世の中は苦しみが多いからこそ
全てが移り変わるという世の中だからこそ、
この今目の前のことを大事にしなくてはならないんだというふうに捉えるのが大事なんですね。
その一瞬を大事にするからこそ、そこに安らぎがあって心が安心するんだというような考え方なんですよ。
これが仏教の基本なんですけども。
なので、楽しい時というのは確かにその瞬間は快楽にある。
だけどもそれもいつか終わるな。
終わるということが現前たる事実があるんだけども、
だからこそ今この楽しいという瞬間をきちんと楽しみ尽くそうというところなんですよね。
つまり楽しんでいる時に終わってしまうことを考えて憂いている場合じゃないよ。
そうじゃない。楽しむ時はきちんと楽しみましょうということを言う。
それがこの捉え方としては正しいかなと私は思っています。
で、空という考え方。
空というのはこの方の説明通りですね。全ては実体がないと考える。
これもですね、要は今さっき言った言葉を4つのことを別の表現をしただけなんですね。
全ては移る欲しい、固定的な実体というものがないんだからこそ、
私たちの存在というのはその瞬間、
例えば机で言ったら机の構成しているもの、鉄パイプだったり木の板だったり、
またその木の板とか鉄パイプをよく見てみるといろんな分子、原子そういったものが寄り集まっている。
その寄り集まっているそのものが一瞬組み合わさってたまたまであってくっついているからこそそれは机として認知する。
だけれどもその本体というものはいろんなもので構成されているものに見えない。
しかもその瞬間だけであるというようなね。
ところから空という考え方ですね。
この方が言っていたのは実体がないという考え方ですよね。
全ては本質的な実体というものはありませんというのは、
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最初に言った4つの考え方を組み合わせた結果の別の表現をしただけなんですよね。
ですので楽しいとき嬉しいときにね、
そういう諸行無常とか空というのは考えなくていいんです。
楽しいときはその瞬間を楽しむ。
苦しいときはこの苦しみはいつか終わるんだというふうに思う。
そういうふうに仏教の教えを使っていただいて、
そして人生をトータルで見て苦しみが少ない方向に持っていくというのがね、
これは仏教の教えでございます。
この教えを胸に楽しいときに楽しさが終わっちゃうことなんて考えないで、
楽しいときは楽しむことを楽しんでください。
本日のお話は終わりたいと思います。
今日のお話を聞いてご意見ご感想等あれば、
どうぞコメント欄の方へよろしくお願いいたします。
また人生相談お悩み相談等あれば、
こちらのスタンドFMのですね、
レター機能を使って直接私の方までメッセージを送っていただければ、
この放送を通じてお答えをいたしますのでどうぞご検討ください。
はい、では蓮城院副住職の幸文でした。
ではではまたね。
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