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スピーカー 1
みなさん、おはようございます。こんのゆるラジチアプップへようこそ。
この放送は、子どもも大人もゆったり過ごせるよう、絵本とともに朝のほんのひと時をお届けします。
はい、今日のお話は、出版ふざんぼう、作モーリス・センダック、
訳ジング・テルオの【怪獣たちのいるところ】をお届けします。
それでは早速お話ししていきますね。
スピーカー 2
怪獣たちのいるところ
スピーカー 1
モーリス・センダック作 ジング・テルオ訳
ある晩、マックスは狼のぬいぐるみを着ると、いたずらをはじめて、
大暴れ!お母さんは怒った。
この怪獣!マックスも負けずに、お前を食べちゃうぞ!
とうとう、マックスは夕ごはん抜きで寝室に放り込まれた。
すると、寝室ににょきりにょきりと木が生えだして、
どんどん生えて、もっともっと生えて、
天井が木の枝と葉っぱに隠れると、
スピーカー 2
壁が消えて、あたりはすっかり森や野原。
スピーカー 1
そこへ、波がざぶりざぶりと打ち寄せて、マックスの船を運んできた。
マックスは船に乗った。夜も昼も航海した。
一週間過ぎ、二週間過ぎ、一月、二月日がたって、
一年と一日航海すると、怪獣たちのいるところ。
マックスが陸地に船をつけると、怪獣たちはすごい声でうおーっと吠えて、
すごい歯をガチガチ鳴らして、すごい目玉をぎょろぎょろさせて、すごい爪をむき出した。
スピーカー 1
とうとう、マックスは腹を立てた。
「静かにしろ!」とどなりつけた。
スピーカー 2
それから、怪獣ならしの魔法を使った。
スピーカー 1
マックスが目をかっと開いて、怪獣たちの黄色い目をじーっとにらむと、
怪獣たちは恐れ入って、こんな怪獣見たことないと言って、
スピーカー 2
マックスを怪獣たちの王様にした。
スピーカー 1
「では、みなのもの!」
マックスは大声を張り上げた。
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スピーカー 1
「怪獣踊りを始めよう!」
「もうたくさんだ!やめ!」
マックスは叫んだ。
夕ごはん抜きで怪獣たちを眠らせた。
すると、どうだろう?
マックスは王様なのにさびしくなって、
スピーカー 2
やさしい誰かさんのところへ帰りたくなった。
その時、遠い遠い世界の向こうから、おいしい匂いが流れてきた。
マックスは怪獣たちの王様をやめることにした。
スピーカー 1
怪獣たちは泣いた。
「お願い、行かないで!」
「俺たちは食べちゃいたいほどお前が好きなんだ!」
「食べてやるから行かないで!」
「そんなの嫌だ!」とマックスは言った。
怪獣たちはすごい声でうおーっと吠えて、
すごい歯をガチガチ鳴らして、
すごい目玉をぎょろぎょろさせて、
すごい爪を剥き出した。
しかし、マックスはさっさと船に乗り込んで、
さよならと手を振った。
1週間過ぎ、2週間過ぎ、
1月2月日がたって、
1年と1日公開すると、
いつの間にやらお母さんに放り込まれた自分の寝室。
ちゃんと夕ごはんが置いてあって、
まだほかほかと温かかった。
はい、いかがでしたでしょうか。
結構有名な作品なので、ご存知の方も多かったかと思います。
途中ですね、踊っているシーン、何も文字がないので、
そこは間を開けたんですけども、
ぜひ絵本でどんなシーンなのか確認してみてくださいね。
リンク貼っておきます。
それでは今日もお聞きくださりありがとうございました。
コンでした。ではまた。