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改めて、台湾ブームが来ている昨今であります。
この間ですね、ペンプラスという、ペンという月刊誌のテーマ別特集で、
一冊一冊掘り下げて紹介していくような、増刊語みたいなものがあるんですけれども、
それで、台湾カルチャークルーズという特集で、現代の台湾のポップカルチャーとか、
あるいは、アートのようなハイカルチャーとか、そういったものを一冊掛けて紹介するという雑誌があって、
それを読んだんですけれども、扱っている内容としては、写真とかデザインとか、建築、アート、映画とか音楽、文学みたいな感じですね。
いわゆる台湾紹介、台湾を紹介するような雑誌の記事とか本とかあって、
割と飲食、食べ物のこととか、あるいは買い物をするみたいな、そういった内容が多かったりすると思うんですけれども、
それは台湾というのが、女性にとってとても人気のある旅行先ということで、そういう需要に応えているんだろうなとは思うんですけれども、
それはそれで、僕も台湾に行ったときには、ずっと歩いているか、何か食べているかというような状況になっちゃうんで、
それはそれで役に立つんですけれども、台湾って普通に大都会というか、すごいいろんな人がいるようなところなので、
当然ポップカルチャー、現代的なカルチャーというのも非常に充実しているわけですね。
ある面では、日本なんかよりもずっと新しかったりとか、あるいは尖ってたりするようなことをやっているわけです。
そういうものを結構紹介していて、建築とかアートとか、その辺りについても台湾のその辺のシーンって全然知らなかったので、面白い話がいっぱいあるんですけれども、
特に映画とか文学に個人的には興味があるので、特に文学なんかは4本ぐらい短編を再録して、
3本は台湾の近代文学、いわゆる近代文学を作ってきた巨匠といわれるような人たちの短編。
もう1本は、歩道教の魔術師という本が翻訳されて観光されている人の短編が収録されていて、それぞれにとっても面白かったりしたので、もっと台湾の小説を読んでいきたいなと思ったりしているところです。
この雑誌の中で台湾関連の本というのがいろいろ紹介されていたんですけれども、
この間というか、今年の上半期の直木賞を受賞した東山昭さんという人の流れると書いて龍と読む小説についても書いてあって、
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僕はこれ知らなかったので、そんなのがあるのかと思って、これは台湾を舞台にしているということで紹介されていたんですけれども、
この著者の東山さんという方は台湾出身の方で、日本に結構しばらく前に来て日本語で小説を書いているというような人ですね。
この人の龍という小説をこの間読んだんですけれども、戦後ではあるものの戦後からしばらく経って、戦争の時にわいわいやっていた人がおじいちゃんというような世代でした。
それぐらいの世代の人が主人公で、台湾の商店街みたいなところに住んでいるんですけれども、商店街の子どもがいろいろわいわいやって遊んでいたりしたら、
ある時おじいちゃんが何者かに殺されるというようなことが起こって、それからいろんなうよ曲折というか、あまりストーリーに関係なさそうなディテールの話、あるいはエピソードがたくさん盛り込まれつつも、
最終的にはおじいちゃんを殺した犯人というか、おじいちゃんが殺された謎を追ってあちこち行くというような話なんですけれども、
あまり言っちゃうとネタバレになっちゃうので、まあ良しますが、そこで結構ディテールが面白くて、やっぱり日本から台湾に観光とかで行くという感じだと、台湾だけじゃないと思いますけれども、文化的なディテールというのはあまりわからないわけですよね。
台湾って、例えば電車とかに乗るとすぐ気がつくように、いろんな言語でアナウンスがされるわけです。
アナウンスとか、あるいは表記とかですね。
それが台湾語と呼ばれるような中国語、いわゆる中国語とか、台湾語、発科語と英語とかですね。
そんな感じで言語がいろんな言語で書かれるんですけれども、多言語国家というようなことがよく言われるので、そうなんだなというふうに思うんですけれども、
例えばですね、この小説を読んでいると、この主人公はもともとおじいちゃんが中国の人で、中国から戦後国民党と一緒に台湾に渡ってきたよという設定なんですけれども、
というのはいわゆる外星人というやつですね。
戦後国民党と一緒に中国から台湾に渡ってきた。
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その逆というか、それに対照されるような人として本星人という言葉があるんですけれども、
それは戦前から、戦前というのは第二次世界大戦ですね、戦前から台湾にいた人のことを本星人というそうなんですけれども、
この主人公は外星人の孫世代であると。
この主人公は中国語がよくしゃべれるわけですよ。
というか、おじいちゃんから親の世代まで、中国から来た世代、家系なんで、中国語がよくしゃべれると。
地元の人たちは基本的には台湾語でしゃべっているわけですね。
この主人公というのは、若干台湾そのものの馴染みというところからは切れているところにいてですね、
話の中で台湾のヤクザと喧嘩というか、すごく面倒な場面に巻き込まれるという中で、
例えば台湾のヤクザの人はバリバリ台湾ネイティブという感じで、台湾語しかしゃべれなかったりするわけですね。
そうすると、その主人公とやりとりをする中で、主人公は基本的に中国語でワイワイしゃべっているんですけど、
そのヤクザの親分みたいな人は、これ中国語で何て言うんだっけみたいなことを言いながら、
ちょっと鉛のある日本語で表記されているんですけれども、
そういう中国語をしゃべるみたいなことが書かれていたりしてですね、
結構その辺の言語的な違いというか、いろんな言語がある国でどういうふうに実際には言語が使われているのかというのは、
小説であるとか、あるいは実際に行って聞いてみるというのが一番だと思いますけれども、
なかなか聞いても区別がつかないというのはあるので、
小説を読むとか、本を読むとか、そういうことで知れるところは非常にあるのかなと思ったりしています。
そういえばですね、こないだ第1話で紹介したリークワンユー開古録という本でもですね、
リークワンユーという人は、もともとは八カ系の中国の家系の人なんですけれども、
リークワンユー自体はずっとシンガポール育ちなんで、
かつお家はずっと英語でお話をしていて、中国系なんだけれども、
家でも学校でもずっと英語を使っていて、周りの友達がマレー人だったので、
マレー語はおしゃべりする分にはしゃべれるよというような感じだったと。
だけどですね、政治活動を始めて以降は、今はもうちょっと違うかもしれないですけど、
その頃というのは中国語をしゃべる人がすごく多かったので、
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やっぱり中国語で意見を言わないと全然聞き入れてもらえないという事情があって、
その頃リークワンユーは漢字もろくに読めなかったそうなんですけれども、
頑張って勉強して中国語をかなりべらべらしゃべれるようになったということを書いてあったりします。
さらには、その後政治活動を広げるにあたって、
福建語を学んで、福建語でも演説しないと支持を広げられないということになって、
福建語をやったと。それでその時点の中に書いてあったのは、
発火系の人というのは、いろんなところに流浪をするというか、
あちこちに中国の外に出ていった人が多分多かったんでしょうね。
それで発火系の人というのは語学の才能があるとされているそうなんですけれども、
リークワンユーも旗から見れば見る見るうちに北京語をしゃべれるようになって、
次は福建語をしゃべれるようになって、
やっぱり発火系の人というのは才能があるんだなという話になるけれども、
自分としてはすごい血のにじむような努力をして身につけたんだと。
奥さんはそれを知っているみたいなことを書いてあったりするわけです。
そんな感じで、シンガポールもマレー語とか、
北京語とか英語とかいろんな言葉が公用語になっていて、
かつ公共機関、特に電車とかそういうところのアナウンスとか表記とかというのは、
いろんな他言語で書かれているんですけれども、台湾とかも同じで、
そこで別れているという事実は知識としては知っているけれども、
それがどれくらいの違いなのかというのは、
あんまり詳しくないというか、
それぞれの言語について知識がないと聞き分けることはなかなかできないので、
特に中国語的なもののいろいろ違いとか、
そういうのは繰り返しになりますけれども、小説であるとか、
映画を見ても字幕とかで区別してくれる映画だと結構分かると思うんですけれども、
ただいきなりわーってしゃべられると、
中国語でも台湾語でも発科語でも、
聞いている個人にとってはさっぱり区別がつかないので、
分からなかったりしますよねというのが、
結構本とか小説、特に小説を読んで感じる面白さなのかなと思ったりしています。
その言語の違いということで言えば、
ペンプラス台湾カルチャークルーズを読んで台湾ブームが再燃してきたので、
最近台湾映画をちょいちょい見るようにしているんですけれども、
こないだ新橋のTCC支社室というところで、
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台湾映画同好会という方々が映画を上映するというイベントをやってくださっていて、
そこでナイトマーケットヒーローという2012年の映画を見たんですけれども、
これは台湾といえば夜市ですよね。夜市を舞台にして、
そこでひきこもごもがあって、夜市の中の人間模様とか、
あるいは商売している様であるとか、あるいはちょっとした恋愛話とか、
夜市といえば、悪徳政治家みたいなのが出てきて、
それを騙すような金の亡者みたいなのがいて、
夜市を地上げして、大きいビルを作ればお金が儲かるぞみたいなことをやって、
夜市の人と戦うみたいな、そういう話になってくるわけですけれども、
夜市の人たちは基本的に台湾語をずっと使っているわけですね。
台湾語でペラペラおしゃべりをしているわけですけれども、
お客さんによってはいろんな言葉を使う人が出てくるので、
そうすると、これは字幕で今までとは違う言葉ですよ、
みたいな感じで表示されるのでわかるんですけれども、
夜市の人がお客さんによっては発火後でペラペラしゃべりだしたりとか、
あるいは中には英語をしゃべる人もいるので、
英語がしゃべられて字幕が変わったりとかですね。
そういう感じで言語の仕様というのがくるくる変わってくるというのがあって、
その辺結構注目してみると、
特に台湾とかシンガポールであるとか、他にもそういう国いっぱいあると思いますけれども、
ただ一つの言語だけじゃなくて、いろんな言語が使われるという環境を見れるのは面白いのかなと思ったりしています。
というところです。