やっぱり、ある程度クオリティが整ったものを納品できるという記述までに、職業の最低限のラインを守ることができてきたからかなとは思います。
逆に言うと、基本的に職業小説家の方にとって、締め切りってあるに決まってると思うんですけど、それこそはるきさんだったら。
書き下ろしは私もちょっと幅を持たせてますよ、もちろん。
もし締め切りが、吉本先生、締め切りはもう全部お任せしますみたいな感じでも、締め切りをやっぱり切りたい人ですか?
いや、そうだったら切らないです。
やっぱり切らないけどでも、3年も4年も5年もみたいな、書く可能性はありますか?
あるんじゃないですかね。切らなければ。
ありがとうございます。やはり同じでしたね。
吹上木さんの話もさっき出ましたけど、やっぱり小説のテーマって勝手に時代の方からやってくるっていうのをおっしゃってたと思うんですけど。
ハーバーライトだと宗教二世とかだと思うんですけど、ある記事だと人類滅亡っていうキーワードが出てきてましたけど、
せっかくだったら、それ以外にも何かあります?バナナさんの中で。今、書いてるっていうのは言えないかもしれないですけど。
今まさに書いてるからあれだけど、とにかく私は長編が嫌いなんですよ。だるいから。
だから短編を思う存分書きたいっていう思いを今年は叶えようと思ってます。
それはもう本当にもともと?
もともと。
それを言語化するのも嫌かもしれないですけど、単純にもう長いのはバナナさんにあってないみたいな。
全然あってない。
そうですか。
自分が一番近い、近いというか、したいことに似てるのは、特にある日々だったかな。漫画なんですけど、
中ケントさんだったかな。ケント?ケイト?
ちゃんと言います。
特にある日々だと思いました。
特は特別の特ですか?
うん、ひらがなで特にある。
本当だ。
別にそれは最近読んだからとかじゃなくて、その漫画がものすごい好きなんですよね。
そういう同じ人が出てきて、特に何も起きないっていう話をずっと書いていたいんですけど、
なかなかそういうことを言ってもなかなか実現しないから、仕方なく毎回テーマに合わせて人々を呼んでくるんだけど。
本当に最後なんですけど、まだまだ長生きしていただきたいんですけど。
長生きしたいものですね。
人生を終えるまでに、これだけは本当にしたいなって、孔子、何も問いませんけど、まだしてないことで。
え?してないことでこれだけは?そういうの特にないかも。
ないですか?
うん、本当に。
じゃあ、会いたい人でも。
いないかも。
あまり欲がもうない?
いや、もうって、前はあったみたいじゃないですか。
すみません、すみません。いや、僕がすみません、欲まみれなんで。
なんだろう、カジノとか行きたいってことも特にないし。
でも、それこそね、やっぱりバナナさんは旅っていう一面もあると思いますけど。
アラビア語圏に行きたかったんだけど、行けたからスッキリした。
アラビアのどの辺?
アブダビ。
はいはいはい、ドバイ。
ドバイじゃないんだな、アブダビ。
アブダビはUAEか。
そうなんですよ。ドバイもそこに入ってるけど、でもなんかアブダビに行くことができて、
本当にアラビアってアラビアなんだってわかって、すごいスッキリしたから。
結構バナナさんが描いてた、ある意味期待してた通りだと。
うん、その文化圏には行ったことがなかった。
あとアフリカには厳密には行ったことがないんだけど、超アフリカに近いとこまで行って。
どこですか?
ランサロテ島?
スペインとアフリカの間ぐらいってギリギリ国境みたいな。
なるほど。
気候はアフリカより、それでなんかすごい満足しちゃって。
エジプトにももちろん行ってますけど。
なんかそれで、そんなにアフリカにめちゃくちゃ行きたい、ライオンとか見たいとか思ってるわけじゃないから。
サソリとかいそうで嫌だなと思って。
旅があんま好きじゃないから、基本的に。
だから行ってないのは、ちょっとアフリカの感じかな?
で、いつか行くのかな?行かないのかな?
でも、イーロンマスクの本読んでたら、絶対アフリカ行きたくないと思って。
なんか、あの方アメリカで育たれてるから、それでなんか恐ろしい話が繰り出されてきて、次々。
絶対アフリカに行きたくないなと思っちゃったから。
イーロンマスクがいると、より怖い感じがしますよね、ちょっとね。
イーロンマスクだからあんなに怖いんだと思って。
僕もバナナさんほどじゃないですけど、結構いろいろ海外行かせていただいてるんですけど、やっぱり南米は行ったことがないんで。
改めて久々にフリンと南米も読ませていただいて。
南米はやっぱり一生に一回行った方がいいと思いますよ。
いいですか?
だって、あんなに嫌だったのに、すごいなんか今も残ってるもん。
いや、だってもう本当に変なアリとか噛んでくるし。本当に嫌だったけど。
やっぱりデカいんですか?
泥棒とかついてくるし。
デカいというか、なんかあれですよね。世の中を騒がせるアリですよね。
それは困ります。
なんとかヒアリーがノーマルにいるから。
そうか、そうですよね。
この間久しぶりに去年コロナ開けて、ポルトガルとかいろいろ行ったんですけど、ちょっとそっからアルゼンチン行こうかなと思ったんですけど。
アルゼンチンがまだちょっと違うんだな。
違うんですか?
やっぱりブラジルとか、なんていうの?
その辺の国あるじゃないですか。チリとかさ。
ハラグアイ、ウルグアイとかね。
そのあたりに行かないと、あの感じは得られないかも。
なんかあの滝、あれブラジルとアルゼンチンでしたっけ?どっかのイグアスが。
あれなんかどっち側から先行った方がいいとかってあるんですか?
どっち側から、やっぱりアルゼンチン側から行って、ブラジル側からも見るのがいいような気がする。
南に下がっていくより上がって行った方が、なんかリアルな感じがしたけど、気のせいかしら?自分の体調かしら?
なんかブラジル行ったら、急にみんな南みたいになって。
そうなんですか?
楽園。
へー。
本当に言っちゃ悪いけど、アルゼンチンの人たちはすごい普通なんですよ。
すごいなんか綺麗な。
普通なんですよ、本当に普通な。
そこは声を大にして。
それで、「えー!?私の思っているアルゼンチンの人たちはタンゴの人たちだから、みんなああなのかと思ったら違った。」って、韓国にいた時くらいに衝撃を受けて。
それでブラジルに行ったら、本当に南美女って人間に力をくれるんだって、すごい思いましたよ。楽しかった。
でもとにかくすごい辛かったから、移動も辛いし、すぐワイルをよこせとか、カバンを開けろとか。
本当にあるんですね。
あと女だけこっちへ来いとか、本当に怖いんですよ。
だから怖かったけど、本当に泥棒いるし。
そうか。でもそうですね、一緒に一回行っておきたいですね。
ぜひ行ってください。
ということで、今日は小説家の吉本バナナさんにお話を伺いました。
バナナさんありがとうございました。
ありがとうございました。
いつもインタビューをご視聴いただいてありがとうございます。
この度スタートしたメンバーシップでは、各界のトップランナーから戦争体験者に至るまで、
2000人以上にインタビューしてきた僕が、国内外の取材、そして旅の中で見つけた人生をアップデートするコンテンツをお届けしていきたいと思います。
ここでしか聞けない特別インタビューや、秘蔵トークにもアクセスしていただけます。
随時、これは面白い、これはいいんじゃないかというコンテンツもアップデートしていきますので、そちらも含めてどうか今後の展開を楽しみにしていただけたらと思います。
なおいただいた皆様からのメンバーシップのこの会費は、インタビューシリーズの制作費だったり、国内外のインタビューに伴う交通費、宿泊費、その他取材の諸々の活動経費に使わせていただきたいと思っています。
最後に、なぜ僕が無料でインタビューを配信し続けるのか、少しだけお話しさせてください。
この一番の理由は、僕自身が人の話によって、うつや幾度の困難から救われてきたからです。
そして何より、国内外のたくさんの視聴者の方から、これまで人生が変わりました。
毎日すぐ勇気をもらいました。救われましたという声をいただき続けてきたからに他になりません。
この声は、世界がコロナ禍に見舞われた2020年頃から一層増えたように思います。
これは本当にありがたいことです。
ただ、同時にそれだけ心身共に疲弊したり、不安を抱えたりしている方が増えていることに関わらない、その裏返しであると僕は強く感じています。
正直に言えば、かつて僕自身も15年以上前に起業して以来、最大のピンチといっても過言ではない時期をこの数年送り続けてきました。
でも、こんな時だからこそ、森に入ることなく、インスピレーションと学びにあふれる、まだ見ぬインタビューを送り続けることが、インタビュアーとしての自分の使命なのではないかと強く感じています。
世界がますます混迷を極め、先の見えない時代だからこそ、僕はインタビューの力を信じています。
これまでのようにトップランナーや戦争体験者の方への取材はもちろん、今後は僕たちと同じ姿勢の人、普通の人の声に耳を傾けたり、ややもすると打ち抜きになってしまう、今こそ海外でのインタビューに力を入れていきたいと思っています。