1. いいたいこという練習帳
  2. 第3回「『コントが始まる』と..
2021-06-21 16:38

第3回「『コントが始まる』と自分」

作中のキャラクターが互いに影響を受け、また影響を与えながら生きていくように、このドラマを観た自分も彼らに影響を受け、こうして喋ることで作品になんらかの影響を与えながら生きていくのです。たぶん。
00:03
こんばんは。第3回の今日、お話ししたいのは、前回に引き続き、コントが始まるというドラマについてです。
最終回、良かったですね。良かった、すごく良かったなぁ。
前回お話しした時に、第1話のストーリーが第2話、第3話にもどんどん響いてきて面白いっていう話をしたんだけど、
最終回もそんな感じで、第1話の重みがさらに増すような展開になっていて、
最終回までこの脚本の組み方ができるって本当にすごいというか、もう鮮やか、お見事と思って、テレビの前で拍手をしたくなるぐらいの気持ちだった。
すごかったなぁ。群蔵劇としてすごく素晴らしい作品だなぁって思ったなぁ。
群蔵劇、私はその作劇についてすごく詳しいわけじゃないんだけど、コントが始まるに関しては、登場するすべてのキャラクターがお互いに影響を与え合っているのがすごくいいなぁと思って。
一人のキャラクターに関して、例えばこのキャラクター変わることができてよかったねって終わるんじゃなくて、
どのキャラクターも影響を受けて変わるだけじゃなくて、他人のどこかに影響を与えて、人が変わるきっかけを作るっていうこともドラマ中のどこかでしていて、
人間関係ってそういうことだよなぁっていうのをすごく考える作品でした。
例えば、中心のキャラクターであるコント芸人の3人組。
サダマサキ君、カミキ君、タイガ君。
もうお互い、俺がコントをやろうって誘ったから、その後の10年間の芸人人生がうまくいかないことになってしまってとか、
俺があの時こんな感じで声をかけてしまったから、あいつはこう考えたんだろうとか、いろいろ考えてるんだよね。
で、その3人はいろいろ考えながらも、ライブとかで自分たちの芸を見せていて、その芸が一人のファンである有村かすみさん演じるりほこにもちろん影響を与えるわけですよ。
でもそのりほこも、コント芸の3人から影響をもらうだけじゃなくて、熱心なファンになることで、3人に逆に影響を与えるきっかけになっている。
03:11
で、それがりほこの妹にもまた影響を与えて、妹もまた周りの人間にそこから受けた影響をこう伝えていくみたいな、なんか人生みたいなことを考えながら見てました。
そのコント芸人の3人をマネジメントしているマネージャーも、なんだろうな、ちょっとひょうひょうとしたキャラクターに見えて、実はいろいろ抱えていて、じゅんぷーまんぱんとは言えない人生というか、そういう仕事の中において、芸人の3人をサポートすることがある種の一つの拠り所になっていたりもするんだよね。
で、コント芸人の3人はもともと高校の同級生なんだけど、当時の担任の先生も担任の先生で、なんていうのかな、その3人が芸人という決して楽ではない道へ進んだことに関して、少なからず影響を与えたっていう責任を感じてたりもする。
難しい人生って感じなんだよね。
だからそんな感じで、誰もが人に影響を受けて影響を与えてっていう繰り返しの中で生きていて、
テンプレート的な何々キャラっていう一言で片付けられるようなキャラクターがいないっていうのがすごく生々しく感じられたんだよね。
生々しいっていうのの一つの例で言うと、一人のキャラクターが言ってることが次の話では変わってたりとかして、
で、その作中のキャラクターにね、別のキャラクターに、お前それこの間と言ってること違うじゃんって言われると、いやこの場合は例外でしょうとか言ったりするんだよね。
それがなんかものすごく面白いなぁと思って、というのも私趣味で小説書いてたりとかしてたんですけど、
私だったらその一人のキャラクターの意見とか主張を変えさせる、そのいや例外だしとか言って変えさせるようなことできないなぁと思って。
このキャラクターはこういう思想のもとで動いているし、こういう考え価値観のもとでこういう言葉を発するだろうからっていう、
そういう考え方、自分が考えたストーリーを動かすためのキャラクターみたいな感じになっちゃうから、
06:03
言ってることが割と気分というか感情に任せて変わっちゃうみたいなのってうまくできないだろうなぁと思って。
でも人間ってそういうとこあるというか、常に一つの価値観を軸にして全くブレない言動を取れる人って多分いないよね、よく考えたら。
だからその、いや俺の場合は例外っしょみたいなそのセリフが私にとってはすごく刺さったというか、人間らしいなぁっていうのを感じたんだよね。
で、彼らはね、喧嘩も生々しくてね、一重にそれはその演じてる須田まさき君とかタイガ君とかの演技力がすごいからっていうのにあるんだろうけど、
でもなんだろう、その芸人さんが四六時中ゲラゲラ笑いながら生きてるわけがないじゃない?だから喧嘩をめちゃくちゃしてるんですよ、作中で。
しかもね、10年間やってて全く売れていないっていう現状があるからなおさらギスギスしたりするよね、意見が合わなかったりとかさ。
その喧嘩の描写もね、なんか、もう見てて辛いというか痛いくらいで、ちょっと怖いって思うぐらい生々しい喧嘩をしてて、気づくと感情移入しちゃってるんだよね。
その、きつい言葉遣いとか激しい、ちょっと手が出てしまうような、そういう言動に至るまでの気持ちとかを考えてさ、うー辛いなぁ、痛々しいんだけど、辛い喧嘩だなぁってなっちゃう。
そんな中でも一番私が感情移入したのが、有村霞さんが演じてる里穂子っていうキャラクターなんですよ。
で、里穂子は結構いい会社に勤めてた。20代後半のOL、元OLで、でも仕事がね、うまくいかなくって、せっかく勤めてたって言うとあれだけど、
いいところの会社からドロップアウトしてしまう。
で、抜け殻のようになったって公式サイトにも書いてあるんだけど、ものすごく空虚な日々を生きていた時に、売れない芸人3人組のコントに出会う。
で、のめり込むように3人の魅力に引き込まれて、熱心なファンになるっていう文脈があるんだけど、
09:01
その、里穂子が仕事であったいろんなことについて、トロするような場面があって、そこがね、感情移入しちゃったんだよねーというのを、
私も最近仕事がちょっとうまくいかなかったっていうのがあったので、感情移入せざるを得なかったっていう感じだね。
で、里穂子が仕事で心身に不調をきたしてしまったりとかしたことについて、寂しいっていう言葉を使うんですよ。
あの、辛いとか悲しいとかっていう気持ちももちろんあるんだけど、その調子を崩してしまって、頑張れなくなってしまった。
いいところの会社でバリバリ働いていたんだけど、そういう頑張りが効かなくなってしまったことについて、寂しいって言ってて、なんか今喋りながら泣きそうになってきたけど。
で、里穂子は頑張り屋さんだったから、そこは私とちょっと違うかな。私はあんまり頑張り屋さんじゃないから。
頑張り屋だったんだけど、その不調をきたしたことによって頑張らない方を選ぶことにした。
そんなこと今までしたことがなかったから、寂しいって言うんですよ。
で、仕事を自分なりに頑張ったけどうまくいかなかった。恋人ともうまくいかなかったっていうことも語られるんですけど、その場面で。
で、自分がそもそも頑張っちゃったからダメだったのか、うまくいかなかったのか、頑張り方が良くなかったのか、もうよくわかんなくなっちゃったみたいなことを言ってて。
あーって、ものすごく感情移入してしまって。
私はそんなにがむしゃらに頑張れる方ではなくて、だから里穂子と同じだって思うのはおこがましいかもしれないんだけど、
頑張れなくなったことに対して寂しいっていう、頑張れていた日々、無理やりにでも体を動かして頑張っていた日々のことを、どこか懐かしく、辛かったけどすごくキラキラしていたんじゃないかって思えてしまう。
離れてしまうと、なんだかあの時間はすごく良い時間だったんじゃないかと思えてしまうような気持ちっていうのに私もすごく覚えがあって。
あー寂しいっていう表現はすごくわかるなーと思いながら聞きました。
12:06
なんかその言葉選び一つ撮っても、なんていうのかな、解像度が高いというか、脚本すげーと思って。
そこはね、なんか食い入るように画面を見つめながら見てしまいましたね。
でもそんなことをトロした里穂子も、なんか少し後のお話では、コント芸人3人のライブのチラシ、フライヤーを妹が持って帰ってきてくれて、無邪気に喜ぶんだけど、
そのフライヤーがね、妹が何の気なしに2つ折りにしてお姉ちゃんに渡してきたんですよ。里穂子に。それについてブチギレしてて。
なんでフライヤーを折り曲げるの?普通曲げないように気をつけて持って帰ってくるでしょうが、みたいなことでブチギレしてて。
なんていうのかな、その仕事をドロップアウトして、本当にきつくてしんどくて寂しくて、膝を抱えて泣きながら眠るような日々を暮らしていても、そのもらったチラシが曲げてあったっていうことだけで、めちゃくちゃなぁもうなんでだよーってなったりする。
人間のある種の身勝手さというか、くだらない感じっていうのも、どこまでも解像度が高いと思って。
ちょっとこう、笑うことで、自分も見てる自分も肩の力が抜けたりとかして。なんだろうな、本当に良いドラマだったんですよ。
こんな感じで売れない芸人の3人組も、会社辞めちゃったお姉ちゃん、りほこも、そんなお姉ちゃんを見つけたりとかして、
どこが自分を犠牲にしちゃうところがあって、なんだか不憫な立ち回りにならざるを得ない。
最終回ではこう、ああ、その選択はきっと正しいと思うよって言われてたりとか、
でも、その選択はきっと正しいと思うよって言われてたりとか、
本当に良かったですね。なんか、しみしみと、素晴らしいドラマだった。
こう、一発ギリギリのドラマだったんですよ。
本当に良かったですね。なんか、しみしみと、素晴らしいドラマだった。
こう、一発逆転どんでん返しみたいなことはもちろん起きないし、
15:04
なぜなら人生なので、どんでん返し、一発逆転はないし、
どこかに後悔とか、こう、もやもやとした葛藤みたいなのも抱えてはいるんだけど、
でも、きっと大丈夫って思えるようなラストだったなぁ。
すごく良かった。だから、なんだろうね。見終えた後に、やっぱり自分もちょっと頑張ってみようかなって思える作品でした。
私はあんまりドラマのDVDとか買うことまずないんだけど、コントが始まるに関してはね、円盤欲しいですね。
また見返したいなーって思う。だから、やっぱりこういうドラマってエンターテイメントって良いものだなーみたいなことを感じたりもしました。
明日からも頑張ろうかなーっていう感じです。
ちょっと取り留めなくなってしまったけど、今回はそんな感じでした。
では、そろそろおいたましようと思います。聞いてくださってありがとうございました。おやすみなさーい。
16:38

コメント

スクロール