1. ラジオよもやま話
  2. 「自然派ノラジヲ」11/27放送
2023-12-17 15:56

「自然派ノラジヲ」11/27放送

「自然派ノラジヲ」11/27放送

サマリー

今回のエピソードでは、自然農法と藁細工について三木さんとの対談が行われています。藁細工は伝統的な技術であり、現代社会ではエコであるという点が注目されています。技術や知識を持っているということは、困った時に他の人の役に立つことができるのではないかと思います。そうですね、そうだと思います。稲藁がすぐにブチッとちぎれるようになってしまったら、藁細工は作れませんよね。

藁細工の魅力
自然派ノラジヲ
このコーナーは、公益財団法人自然農法国際研究開発センターの提供でお送りします。
今週も先週に引き続いて三木さんにご登場いただいております。お願いします。
よろしくお願いします。
僕の目の前にですね、三木さんの作られた素晴らしい藁細工がいくつもあるんですけど、三木さんはこれはご趣味で作られてるんですか?
そうです。田藁、米田藁を作るってことは、実は2003年から、ある神社みたいなところから、
神国感謝祭っていって、新しい収穫物を神様に捧げるっていうのに、米田藁を新しい稲藁で作って、
その年にとれたもみ米を田藁の中に入れて、
で、ピラミッド状に、1番目が1、2番目が2段、3段目が3個って感じで、全部で5段作って、片側15個、もう片側15個っていうんで、
左右にピラミッド状に立ててっていうので、やりますよと。
つきましては、日本の伝統文化でもある、藁細工じゃないけど、米田藁を作るのに、ぜひ若い人に習得してほしいから、
参加する人いませんかっていうような話をいただいて、で、私もちょっと興味が、2003年から稲作の研究をすることになったので、
じゃあ、何かの縁かなということで、そこに応募して、で、毎年米田藁をちょうど今ぐらいの時期に作ってるっていうのが始まりです。
へぇー。あの先月の放送で、昔の農家の人も、藁細工なんか造理とか、
ええええ。
作って、で、それを使い古して分解しやすくなった状態で、田んぼに返すっていうようなお話を伺ったんですけど、
はい、はい。
この三木さんの作られた、藁細工の籠とか、酒の瓶を持っていく、なんていうんですか、この道具。
これ、酒瓶入れっていうんですよね。
酒瓶入れ。
はい。
酒屋さんとかにたまにあるんですけど、
そうですね。
藁細工で中に酒の瓶入れて、手でぶら下げて持っていけるような。
そうですね。
こういうのも、やがて田んぼに返せる日が来るんですか。
そうですね。
基本的にはですね、あまり水だったり、直射にガーンって当たるような状況じゃなければ、結構、藁って粘りのある材料なんで、なかなかね、長い期間使えちゃうんですよね。
そうなんですか。
これも今、目の前にちょっと作品を貸してもらってるんですけど、もう大体作って1年以上置いてるんですよね。
新品かと思いました。
全然なんですよ。
新品だと、藁が今、茶色とか、
混じってますね。
入ってるんですよ。
入ってるんですけど、作りたてはまだ、藁の綺麗な青色の葉っぱの色とかも付いている状態なので。
そうか、色の変化があるんだ。
そうですね。ちょうど今、私小物入れっていうのも手に持ってるんですが、やっぱりこの外側っていうのは、やっぱり光に浴びて、だいぶ脱色して茶色が強くなるんですが、中に物を入れてるんで、内側は結構、色が少し残っているような状況ですね。
結構、変化も楽しめる。
時間とエネルギーの特性
すごいな。
小道具なんかは、独学で始めたんですか?
そうですね。藁の生活の道具を作るっていうのは、ずっと前から興味あったんですが、なかなか仕事が忙しいっていうのと、どういうところで勉強できるのかっていうのは、全然わからなかったんですよ。
ところが、たまたま一昨年ですかね、ちょっと1年間病気をやらかしまして。
はい。
結構、時間が取れたんですよね。調べてたら、農文教っていうところから、
出版社。
出版社から、作って楽しむ藁工芸っていう本が2冊出てまして、なかなかこの写真で工程を書いてるようなものなんで、なかなか理解するのも難しいところではあったんですが、やってみたら、一通り何か作れるようになって。
すごい。僕、絶対人生何回やっても作れないと思う。
いや、すっごい難しそう。
ちなみに、どうでもいい話かもしれないんですが、この藁の本なんですけど、この方が、本の編集の方がいらっしゃるんですけど、実は私、3月ぐらいに有機稲作の本を出版することになりまして。
すごい。
その編集者が、たまたまこの藁細工の本の編集者であって。
すごい縁ですね。
すごい縁だなって思いまして。
見せるんですか、この作品を。編集者の方に。
その編集者さんに、たまたま現地の栃木県の高座に、たまたま来ていただいて、その時にちょうど僕、水トイレを持って行ったんですね。
藁細工。
そしたら、これちょっと見たことあるんですけど、どうしたんですかって声をかけられて、いやいや、こういう本を見て作ったんですって言ったら、あ、それ私編集しましたみたいな話になりまして。
で、どんなん作ったんですかって言ったら、あの本のもの全部作りましたよって言ったら、もうびっくりして。
で、わざわざこの著者ですね、著者の方に、一緒に作った本を使って、その藁細工を全部作った人がいるんですって言って、わざわざその僕の作った作品を写真で撮って。
見せてくれたんですね。
そうそうそう。そしたらもう、はい、その作者の人も喜んでくれましたっていうような返事がいただきました。
へー。
そんな絵もあったんですね。
そうですね。いや、面白かったというか不思議でしたね。
この今僕が手に持ってるのは直径15センチぐらいの小物入れ、深さは7センチぐらいかな。
そうですね。
これを編み込むのに時間はどのくらいかかるんですか?
これもう目一杯こん詰めたら12時間とかかかるんちゃいますかね。
気が長い作業だ。
そうですね。
すごいですね。
いや、でも本当これ作ってて、特に米ながら作ってて思ったんですけど、本当に藁だけでほとんど作ってしまうんですよ。
で、藁ってのは結局土から生み出されて、種とね、土から生み出されて、そこで全部いろんなものを作っていける。
で、また最終的には土に戻るっていうすごいエコだなと。
そうですね。
土にもなるし、生活道具にもなっちゃうし、肥料にもなっちゃうという。
そうなんですよ。
すごい。
で、その時に僕思ったのが、エコって今の現代社会の人たちから見れば、無駄とムラが多いなっていう。
いや、例えば小物入れって工場で大量生産してしまえば、安くも上がるし、時間も短く生産もして。
そうですね。
あっという間でしょうね。
あっという間だけど。
うん。
で、非常に手間かかるんですよ。
そうですね。プラスチックの小物入れの数百倍の時間がかかる。
いや、おそらくね、すごい時間かかるんで。そう考えると、今の効率だったりとか、合理的だっていうのと逆行するんですよね。
エコな考え方
まるで逆ですよね。
いや、これってなかなかどう考えるべきなのかって、難しい問題だなって思うんですけど。
GDPには貢献できないですよね。
そうそうそうそう。本当そうなんですよ。
だけど、本当ね、みんなでこういうもの使いましょうって話じゃないんですけど、やっぱり便利なものは便利なものとして使いながらも、やっぱりそういうものはずっと使えるかどうかっていうのは、やっぱりエネルギーを、なんていうんですかね、外国からかなりの割合で依存している日本にとっては、それ続けられるかどうかってやっぱりわからないんで。
はい。
だから、バックアップ技術っていうのも、いわゆる伝統的な工芸なりなんなりっていうのは、やっぱり技術として保存しておくっていうのは、やっぱ大事なんだろうなって。
大事ですよね。だって、電気止まったら社会終わりますよね。本当に。
本当にやばいですよね。
何にもできないですよね。
本当ですね。
何もかも止まりますよ、電気なくなったら。だから、この藁細工は電気なくたってね。
そうですね。
石油なくても作れますもんね。
そうですね。場合によったら、火起こすレア、燃料にもなりますしね。
確かに。そうだそうだ。
はい。
田んぼだって今ほら、田んぼや畑だって、石油がないと成り立たないじゃないですか。
そうですね。
でも、石油がもし供給が遮断されたら、クワ使わなきゃいけないですよね。
そうですね。そうすると、農家じゃ生産できなくなるんで。
ですよね。
みんなクワで耕さないと、自分のもん作ってくれないと無理ですよっていう。
ですよね。そうなりますよね。
そうなっちゃいますね。
だから、クワって使えるに越したことないですよね。
そうですね。
食料の安全を考えても。
そうですね。
自分で生産すること考えたら。
だから、ほんと今、世の中便利で、買い物をすれば、ある程度のものは手に入ってしまう。
だから、自分で作るっていうことってどんどん減ってると思うんですよ。
全く何も作れないです、僕。
もう、例えば、食事作るのも今、冷凍でチンすれば、ラーメンはできるわ、何ができるわっていって。
でも、みんなだんだんそんなのやってたら、作り方忘れてっちゃうと思うんですよ、やっぱり。
そうですよね。それにプロパンガス止まったら、火起こってくるかもしれない。
そうそうそう。
それもできないし。
そうですね。
なかなかね、何も人間ができなくなってるっていうのは確かですね。
そこまで行っていいんかいっていう、日曜日にやってる。
僕もチラッと見たな。橋本元大阪府知事なんか出てるやつですよね。
そうですね。人間が、文明が進歩すれば滅びに向かうみたいなことも、ちょっとその番組では言ってたんですけど。
そうかもしれない。
やっぱ、便利なものは便利で、ほんといいと思うんですけど。
不便なんだけど、残しておいたほうがいいというかね。
そうですね。
技術と役立ち
技術としたりとか、自分ではそういう知識なのか、技能を持ってるっていうのは、やっぱり何か困ったときには、みんなの役には立つのかなって。
そうですね。何かあったときにね、有事の際に。
そうですね。
それは確かにありますね。
はい。僕、関係で、箱の保存みたいなのを活動してる方と、たまたま縁があって、一緒に活動したことがあるんですけど。
馬で田んぼを耕すんですね。
そうですね。
調和の初期頃までやってたんですかね。
そうです。
そうですよね。
大体、明治かららしいんですね。
俺、もっと昔から、江戸時代とか、もっと前の戦国ぐらいから、蓄力を使った幸運ってあるのかなと思ったら、実はそんなことなくて。
意外と新しい。
意外と新しいっていうのも、びっくりしたんですけど。でも、やっぱりそれをやってる第一人者の方も、これはすぐに役立つわけではないけれども、やっぱりそういう技術が保存されてるっていうのは、やっぱり、
保存されてるっていうのは大事なんだ。
大事ですよね。絶対必要だと思う。
その時に、僕も体験して分かったんですけど、馬に引っ張られて隙を操作するのは、それほど難しくないですよ。
ところが、やってる人って、馬をロングレーンって言って、長い手綱を使って、馬のお尻の後ろの方に立って、手綱で引きながら、しかも隙を一緒に同時に操作するんですよ。
ながら作業なんですね。
ながら作業なんですよ。
で、馬とちゃんとコミュニケーション取れないと、指示に従わないんで、私それ、まず、馬に言うこと聞いてもらうのに手綱をこうやったんですけど、もう全然ダメなんですよ。言うこと聞いてくれないですよ。
馬も人を見るってことですよね。
そうそうそう。
初めての人の指示には従わないですよね。
やっぱりちゃんとコミュニケーション取れて、ああ、こういう意図なのねっていうのがちゃんと伝わらないといけないっていうところで、やっぱりそう考えてくると、なんだろうな、こう、馬の関係もある。
辻と隙の関係もあるっていう。こうやったらできるんだっていうのは、きちんと考えてたり、コミュニケーションができないと、これだけっていうのじゃできないっていうところはあるし、わら細工に話を戻すと、このわら細工も今となってはそれなりにきれいなものを作れるようになったんですけど。
すごくきれいです。
このきれいなものを作ろうっていうその完成形が見えないと、やってみたらやっぱ最初は不格好なんですよ。でもその不格好な理由がわかる。
うんうん。
どうやったら綺麗になるんだっていう風になってきた時に
まず下処理とか編み方とか
縄の作り方とか
さらにもっと戻ると
藁細工に向いた稲藁ってどうやったら作れるんだっていうところにまで入ってくるんですよ
もうボロボロの稲藁作ったらどんどん毛羽立っちゃうんですよ
だけどしっかりした稲藁だったら作品作ってても全然毛羽立たないしとかね
稲藁の健康も関わってくるですね
そうなんですよ
でまたなんか自然農法の話に戻っちゃうんですよみたいな
稲藁の不健康
そうだそうだ先週のお話につながるんだ
そうですね
そうだそりゃそうですよね
稲藁が不健康ですぐブチってちぎれるようになったら細工作れないですよね
そうなんですよもう細工に向かないんですよね
そりゃそうだ
そう言われてみるとそうですね
確かにそうだ
ちょっとねその僕はどっちかっていうともしかしたらこだわりすぎる
部類の人間になるのかもしれないんですけど
でもやっぱりこう
なんかこう一つの物事に
アプローチする
っていうんじゃなくて全体のこと
全体の完成形だったり
イメージができている中で
今これを手を打ってるっていうような
その栽培もそうかもしれないし
ゴールが見えているってことですかね
そうですねそのために必要な手を
今はこれを打てばいいしその次は
これを打って繋いできればいいんだっていうな
日本の男が苦手なやつだ
そうなんだ
それが得意なんですね
得意かどうか好きで好きかもしれない
なるほどなるほど
ゴールを見据えて段階を踏んでいくってことですよね
そうですね
そういう考えを持って
田んぼ作りも
わら細工作りもやれるんですね
結構神話性があって僕には
わら細工もすんなり
そうか応用ってことですね
基本があれば
そうですね
なるほど考え方とか
物の進め方の応用なんですね
かなぁとは思いますね
もしかして
綱引きの綱もわら細工なんですか
あの綱は材料どうだかわかんないですけど
例えば話がずれるかもしれないですけど
神社にあるような締め縄みたいなのは
そうですね
そういうの使ってたりしますね
すごいな
あれもめちゃめちゃでかいですよね
そうですね
神社によるけど
そうなんですよ
例えばこれの今皆さんには見えないかもしれませんけど
水筒を入れる材料なんかも
これは一つの細縄を作ってるんですけど
その
細縄の2本がこれ一つになってるんですよ
こういうのを組み合わせて
ずっとどんどん太くしていくっていうのが
締め縄だったり
あら縄だったりとか
なるほど
どうもない作業のように思えてしまう
そうですね
全然切れないですよねやっぱ強度が
あって
これが田んぼの土からできるんだもんな
そうですねそういう意味ではやっぱり
感慨深いですね
すごいな食料にもなって
生活道具にもなっているんですよね
肥料にもなって肥料にもなるという
そう
すごい
そんなわら在庫の話を今週は伺いました
ありがとうございました
はいありがとうございました
このコーナーは
公益財団法人自然農法国際研究開発センターの提供でお送りしました
15:56

コメント

スクロール