2024-10-16 1:12:58

【5】忘却の効用

『ほにゃらじお』は本の魅力に取り憑かれた読書フリーク、「すみだ」と、自称"読書キョロ充"の「すがわら」が、本についてただただ、ゆるーく話す番組です。

第5回 忘却の効用 スコット・A・スモール⁠ (著)


https://amzn.asia/d/28vjF4z ——— 【クレジット】 出演:すみだかずき、すがわらまお 音楽:こばっと様、VeryGoodMan様、Sho様 ⁠⁠⁠⁠https://dova-s.jp/_contents/author/profile287.html⁠⁠⁠⁠ ⁠⁠⁠⁠https://dova-s.jp/_contents/author/profile040.html⁠⁠⁠⁠ ⁠⁠⁠⁠https://dova-s.jp/_contents/author/profile292.html

00:04
すみだすがわらの、ほにゃラジオ!
この番組は、毎日一冊本を読み、本の魅力に取り憑かれた読書フリック、Buddha Studio, Inc代表のすみだと、
本は読まなきゃいけないなぁと思いながら、読めない読まない罪悪感に苛まれる日々を過ごす読書挙露中のすがわらが、
直近読んだ本についての感想や考察を、ただただゆる〜く話す番組です。
では、今回からですね、また新しい本の紹介、第3冊目になりますね。
の、紹介を始めていければと思うんですけれども、
どうですか?前回、橋休め会、番外編会、改め映画会になったじゃないですか。
急激な進化をした会ね。
はい、もう急激なもうこれは我々としても、なんて言うんですかねもう、
記念すべき、番外編が番外編じゃなくなった会だったと思うんですけれども。
別に大したことは話してないですけど。
あのですね、僕の知り合いの子で聞いてくれてる子がいるんですけれども、
あ、ほんと。
番外編の早くないですか?って言われて。
番外編が出るのか?
そうそうそうそう。
番外編って何ですか?って言われて。逆に。
番外編の定義を求められるっていう。
ちょっとあたふたしたっていう、あれがあったんですけれども。
そんな番外編も、この収録はもう2回目の映画会、番外編がもう公開されている後の話になるんですけれども。
そうだね。
見た?あれ。
見たよ。映画はね、まだ見てない。
見てない。
本当に?ちょっとね。
土日に見ようと思って。
はいはいはい。
まあでもそれこそさらっと見れる映画だと思うので、2時間ちょっと、2時間前後ぐらいの映画なので。
結構家族で見るっていうのもいいかもね、あれは。
0歳児でもいける?
0歳児でもいけると思います。
じゃあ3人で見るわ。
はい。家族でというか、奥さんと見てみたいなのも1つ。
全然重たい話ではないから。
そうだよね。あれはね、本当に見たい。
だから結構重たい映画って、1人で見てずーんとなりたいみたいなのあるじゃない?
03:05
あるね。
的な感じではないから、全然見終わった後ももうさらっとできるっていうような、そういう。
まあそんなね、伝説の映画界が開けて、もう思った通り番外編の速さに突っ込まれっていうところで。
もう記念すべき3回と言っても、もう話数で言ったら、
番外が3話で、そこから番外編1個挟んで、その後のチュラウミが2話で番外編挟んでたんで、
今日この収録で、9話、10話目とか?
意外とそんなに言ってるんだ。
5、6、7、あ、うそ、8、9話目ですね。これで。
今回の話を2話にまとめるぞという前提の話になるんですけれども、
でもなんだかんだもう重弱ぐらいは出し始めて、結構慣れてきたなっていうのと、
今このラジオをお聞きいただいている方はかなりレアなリスナーさんというような感じですね。
日に日に、さっきもちょうど収録前に話してたんですけれども、
やっぱりちゃんと広報しないと、ちゃんと減っていくねっていうところは、
ちょっと目の当たりにはしているので、もしかしたらレアかもしれない。
もしかしたらこれを放送している頃には、なんやかんやのプロモーションがめちゃめちゃ上手くいって、
1万回再生とかされている可能性もありますから。
この段階で聞いている人、変態だからね。
変態か、僕らの共通の知り合いの冷やかしかのどっちか。
僕らをいじるネタを探している嫌なやつかどっちか。
そうだね。
僕らとしては何回再生されたっていうところしかわかんないじゃないですか。
もちろんプロモーションを外に向けてやっているわけでも全然ないので、
おそらく身内の人しかまだ届いてないんじゃないかなというふうには思うんですけれども、
もし僕らのことを、リアルな僕らを知らないよっていう人がもしいれば、
確かにそれめっちゃ気になるかも。
ぜひコメントとかをいただけると、すごく励みになりますよね。
確かに確かに。
おそらくそれでコメントが来ることはないこともわかっているけど、
おそらくはないとは思うんですけれども、
どうしてもまだ再生回数とか言っても知り合いが聞いてくれてるぐらいじゃないですか。
なので肌感覚がないんですよね。
06:01
全く知らない人が聞いてくれるっていう肌感覚が全然ない。
そうだね。
もし僕らのことを知らないよっていう人が、
リアルな友達じゃないよっていう人がいれば、
ぜひコメントでなんて言ってもらうコメントで。
なんて言ってもらう。
こんにちはっていうコメントを残していただければ。
こんにちはで。
僕らもこんにちはとコメントバックをさせていただければと思いますので。
この誰にも届かないメッセージをひたすら配信続けるラジオで。
あれだろうね。
海にボトルに詰めた手紙を投げる時ってこういう気分なんだろう。
めちゃくちゃよく言うとそうだね。
とりあえず目指す100回目指す100回だね。
100回放送。
100放送。
100放送。確かに。
僕も目指すところで言うと、1再生あたりまずは100再生みたいなのを夢は見ているんですけれども。
ちなみにこのラジオをやることによっての目標ってなんかある?
ないね。
なんだろう、目標。
さすがに今、潔いよね。
全くないね。
遊びで始めただけだからな。
僕はありますよ。
本当?何?
これでもしっかりラジオ喋りに慣れて、FM横浜に呼んでもらうっていう。
ちゃんとそこまで登り詰めると。
FM横浜に呼んでもらって、藤田君と喋りたい。
誰なのそれは?
藤田君の街角レポート知らない?
知らないわ。
ハワイ藤田です。
知らないわ。
やっぱり神奈川県民になりきれてないわ、あなた。
そうだね、確かに。
神奈川県民なのかな、湘南海外のあれなのかわからないですけれども、やっぱりFM横浜を聞いて触ってるんで。
本当だ、出てきた。
このハワイ藤田ですっていうのはもう必須よ、神奈川県民だと知ってますよ。
出てきた出てきた。
あと湘南クッキーの自動販売機と。
もっとニッチなところで言うと平塚に住んでる人はスーパー島村の話では必ず盛り上がりますね。
島村行ってくるわって言うとファッションセンターの方じゃないですよ。
神奈川県民盛り上がり会じゃないのよ。
ああ、そっかそっか。
ちょっとどこから話が揃ったのかもうわからないですけど。
09:02
FM横浜の話か。
はい、ということでちょっと今日はごめんなさい、前置きがめちゃめちゃ長くなってしまったんですけれども、
3冊目です、今回の。
3冊目。
はい、ということで、改めてですが、今回の3冊目ご紹介をお願いできますか。
はい、これ紹介の前にちょっと聞きたいことあって。
あ、はいはいはい。
クイズ1。
クイズじゃないね。
ヒアリングなんだけど。
ヒアリング、はいはい。
まおちゃん自分のこと忘れっぽいと思う?
僕は忘れっぽいです。
むしろ何かを覚えてるっていうことを信頼してないんで。
うんうんうん。
自分に対しての信頼がないことに対して絶大な信頼を置いてるので。
なるほどね。
僕はもう本当に忘れっぽいです。
忘れっぽいことですごい困った経験ある?
困った経験でいうと、でも困らないためのシステムは構築してきたっていうのが正しいから。
忘れちゃいけないものに関してはどこかに残すか、忘れない人に頼むか。
なるほどなるほど。
っていうことなんで、そんなにないというか、忘れっぽいことで一番良くないのって仕事関係の話じゃないですか。
そこに関してはしっかりやってるつもりではありますけど、
私生活で何か忘れっぽくてって言ったら奥さんに怒られることぐらいじゃないですか。
まあそうだよね。僕もめちゃくちゃ忘れっぽいんですよ。
そうですね。
物も忘れるし、人から言われたことも忘れるし、顔も覚えられないし、新しく会った人も。
けど誰しもが記憶力のスーパーマンになったらどんなに楽なんだろうみたいなのを思うわけじゃない?
思う思う思う。
全てを記憶できる能力があったらどんなに人生幸せなんだろうって思うじゃん。
めちゃめちゃ思う。あるじゃん、瞬間記憶能力みたいなのさ。
本を見たらもう全部写真のように覚えてる人。
写真記憶ってやつね。
実際にするのかもわかんないですけど。
めちゃめちゃ憧れるよ。
そうだよね。
なんだけど、2人ともめちゃくちゃ忘れっぽくて、記憶力の弱さに悩むことがあると思うんですけど、
この本は面白くて、そもそも忘れるみたいなことはめちゃくちゃ正常ですっていう。
もう全肯定してくれてて。
いい、自己肯定感が上がる。
自己肯定感が上がる本なんだけど。
素晴らしい。
もっと言うと、あなたが忘れっぽいということは、社会の秩序を保つために役立ってますって言い切ってくれてるのね。
12:08
社会の秩序を保つ?
つまり、あなたが忘れっぽいから社会は良くなってるんです。
っていうところまで言ってくれてる。
全然繋がらないけれども、そういうことなんだね。
そんなめちゃくちゃ面白かった本なんだけど、本のタイトルは「忘却の紅葉」っていう本で、
著者の人はスコット・A・スモールっていうコロンビア大学の神経科の教授の方で、解剖学、解剖学的生物学を専門としている。
解剖学的生物学。
初めて聞いたんだけど、解剖学的生物学って。
でも解剖学なのかな。
アルツハイマー病の研究センターでディレクターをしていて、記憶障害を引き起こす人たち。
アルツハイマー病とか認知症とか。
記憶障害を引き起こしている人たちを研究して、その病気の原因とか治療法みたいなのをずっと研究してる人が書いた本。
だから、すごい脳科学に基づいた、科学の根拠もある本が、
「忘却には紅葉がありますよ」っていうことをすごい前後提してくれてる本で。
紅葉っていうのはあるだよね。紅花の紅葉。
そうそうそうそう。
紅葉。要するに忘却の紅花、紅脳みたいな。
そうだね。
ことだよね。
これはめちゃくちゃ面白かったから、マジで見てほしい。
スコット・A・スモールさん。
これも前回に引き続きですけど、偉い人が書いた本ということで。
偉い人が書いた本だね。解剖学の偉い人が書いた忘却の本。
なるほど。わかりました。毎回偉い人が書いた本着地。
やっぱ偉い人が書いた本が面白いからさ。
そっかそっか。それはそうだよね。
これはめちゃくちゃ面白かった。
今の情報でいうと、コロンビア大学の偉い人が忘れるっていうことは、
いいことだよって言ってるのかな。紅葉だからそうだよね。
そうだね。いいこと。大事だよ。大事というか、
忘れることの重要性みたいなものを科学的に説明してるって感じ。
いい。明日からそれを職場で言いたい。
そうそう。だからこれを読んで、この知識を入れとくと、
忘れたことに対して攻撃を受けた時に返せるようになるから。
15:05
1日3回ぐらい部下には怒られる。
そうでしょ。だからこの本を。
みなさんこれ言ったじゃないですか。
この本に書いてあくから。で、全部もう明日から大丈夫。
確かに確かに。20冊ぐらい買っておきます。
配るように。
そんな感じの本です。
じゃあ早速、中身の部分がすごい気になるんだけれども、
いつも通りパンチラインの紹介からいきますか。
はい。パンチラインは1文で今回も。
今回持ってきたのは、絶えず移り変わり、恐ろしくて辛いこともある世界で生きるため、
私たちに与えられた能力が忘却なのだ。っていう1文。
なるほど。
この1文だけでなんとなくわかるけど、なんとなくわからんみたいな感じだと思うんだけど。
はいはいはいはいはい。
これをちょっとずつ説明します。
今ちょっとふと思いついた話があって、ちょっと話残しよっていい?
なんだっけ?1億年ボタンの話。
はいはいはいはい。
ご存知。
懐かしい。ご存知。
ボタンを押すと、1億年異空間で過ごすことになるんだけども、
それを、その1億年が終わると100万円がもらえます。
うんうん。あったね。で、記憶全部消されるんだよね。
そうそう。1億年の記憶が全て消されます。
で、これお前だったら押すっていうのがよくある会話じゃないですか。
僕はこれ押すんですよ。絶対に。
なぜかというと、苦痛とかって記憶に残るからしんどいわけであって、
別に覚えてないのであれば苦痛はないっていう考え方なんですよ。
覚えてないからだって。っていうのをちょっと思い出しました。
でもね、すごいそれには本質をついてて、
そのような話をすごい科学的に実証してくれてる。
面白そう。ちょっとなんかもうすでにね、
なんか共感というか懐かしいスタンスの本なんだなっていうのは思ったんですけども、
今回もいくつかの学びを紹介してもらえると思うんだけど、どんな内容になってくる?
本の構成としては、このスコット・エース・モールさんが日々そういう研究をしてますっていうところから、
実際にあったこの体験なんていうか、患者の人と日々コミュニケーションをとって、
いろんな症状を研究してるわけで、
18:03
そういう人たちの実例みたいなものがいくつか本の中で紹介されてて、
それを最後抽象化したらこういうことが言えるよね、みたいな構成になってるんだけど、
さすがに全部を紹介しきれないので、いくつかピックアップして、
個人的に面白いなと思ったものをピックアップして話せればなと思ってて、
まずは忘れることって悪いことなのか、みたいな問いがまず最初にあって、
忘却の重要性を語ってるんだよね。
この人は記憶障害とかの研究をしているから、
患者さんがよく忘れっぽくてどうしたらいいですかねとか、
記憶力上がらないですかねみたいな、
そういう忘れっぽいから困ってますという相談をめちゃくちゃ受けるわけよ。
確かにそうだよねって感じなんだけど、
このスコット・エース・モールさんからすると、
その人たちが言ってることは正常な忘却だと。
正常な忘却。
正常な忘却っていう言い方をこの本ではしてて、
それらはその名の通り正常な忘却だから、
あなたが忘れっぽいことにそんなに悩まなくていいですよみたいな話をしていて、
気にすんなよと。
そうそう。
気にすんなよ、プラス冒頭でも言った、
それによって社会は良くなってるんですよっていうことを言ってて、
このスコット・エース・モールさんも実は、
昔は自分がすごい物忘れが激しいことに悩んでて、
物忘れが激しい自分のことがすごい疑問に思って、
こういう道に行ったのね、キャリアとして。
はいはいはい。
確か、そんな感じのことが書いてたはずで。
実体験のペインというか、現体験があって、
こういう道に進まれてるっていうことなんですね。
その忘却の重要性みたいなところの話に戻るんだけど、
従来、忘却っていうものは、
科学界の中でも医療界の中でも悪いものとされてたもんね。
そうだよね。
そうだよね、それも。
だから、脳機能の低下によって起こるから、
人が物を忘れるっていうものは、
脳みその中で何かしらのシステムエラーが起きてるから、
良くないものだし、直すべきものだっていう考え方がこれまでされてきた。
はいはいはい。
21:00
この本自体、ほんと最近出た本なんだけど、
心理学とか神経生物学とか医学とかコンピュータ科学みたいな、
この辺りの科学の発展によって、
どうやら脳にはシステムエラーではなくて、
記憶を忘れさせる仕組み自体がそもそも備わっていて、
この機能が認知能力にとってすごい必要な機能だということが、
科学的に明らかになってきたっていうのが冒頭の始まり。
バグじゃなくて仕様だったってこと?
そう、バグじゃなくて正常な仕様だった。
だから正常な忘却と呼んでる。
はいはいはいはい。
バグじゃなくて仕様なんだ、じゃあ忘れることっていうのは。
そうそうそうそう。
だから、さっき言ってた患者の人たちから、
日々たくさんの記憶力の不安についての話が舞い込んでくるんだけど、
多くの場合、正常な忘却について愚痴をこぼしてるだけだから、
これらはバグではなくて、
機能として、そこにあるべき機能として備わっているものだから、
気にすんなよっていう話と、
ただ、認知能力とか想像力とか精神の安定みたいなところにすごく寄与して、
社会の健全性にとても役に立つっていうことが分かってきた。
はいはいはい。
ただ一点注意点として、この本でスコット・エスモールさんも共通してるんだけど、
あくまでこの本は正常な忘却のことについて語っているのであって、
アルツハイマー病を患っている人とか、
アルツハイマー病自体を美化することは到底受け入れられない。
あくまで正常な忘却に焦点を当てた本であるっていうことは言ってるから。
そこを混同しちゃいけないですよってことね。
そこを全部一緒くたにして、忘れることってすごい良いことだよねみたいなのは、
日々患者と向き合っているスコット・エスモールさんからすると、
それは全く別問題っていうのは前置きしてます。
はいはいはい。
あくまでさっき僕とかマオちゃんが冒頭で言ってた忘れっぽいみたいな話のほうだな。
それに関してはもう正常というか。
正常。だから僕たちは何にも悪くない。
あくまで使用として機能している忘却についての話っていうこと。
一旦結論が冒頭で出てまして、今の話で。
忘却は悪いことじゃないし正常な機能ですよ。
じゃあここからちょっと最初にも話したんだけど、
24:06
正常な忘却ができない人はどうなってしまうのかというエピソードがあって。
面白い。
これまさに最初話してた写真記憶ができる人の話なんだけど、
写真記憶とか映像記憶とか言うんだけど、
ただこの人からすると、実在する人類で写真記憶とか映像記憶が完璧にできる人はいないらしくて。
じゃあやっぱあれはフィクション?
あれはいわゆる超能力。
かなりそれに近しい能力を持っている人はいると思うんだけど、
ここで言う完全な写真記憶みたいなことができる人はあり得ないみたいなことは書いてるんだけど、
ここではある小説が引き合いに出されてて、
ホルヘ・ルイス・ボルヘスっていう人が電気衆っていうものを出してるんだけど、
ホルヘ・ルイス・ボルヘス。
この人の紹介は一旦省くとして、
この電気衆の中に記憶の人フネスっていう、主人公のフネスっていう人が出てくるフィクションの話があって、
これのエピソードがちょっと紹介されてて面白いんだけど、
これもだからフィクションだね。
この小説で書かれていることは、最初主人公のフネスっていう人が乗馬をしてて馬に振り落とされて落馬してしまうのね。
そこで意識を失って、目が覚めたら脳に障害を受けてて、すべてを忘れない能力を手に入れた。
写真記憶とか映像記憶の超能力を落馬した表紙に副産物として手に入れましたっていうところから始まるんだけど、
これによってフネスはありとあらゆるものを一瞬で記憶して思い出すことができるようになりました。
例えばだけど、フネスが隣に住んでいる人にワインを勧められて一緒に飲むシーンがあるんだけど、
この中でフネスがワインを勧められてワインを見ただけで、
このワインにまつわる膨大な記憶をすべて蘇らせて、この一つ一つに細かな情報がついていくみたいな経験をするのね。
例えばこのブドウ一粒ずつの状態とかフサの状態とか、そのワインができるまでの過程みたいなものを見ていたから、これが全部蘇ってくると。
27:05
っていうそのほんの一事象、小さい事象でも他の人であれば忘れるであろう事象でも、すべて記憶できる能力を手に入れた。
ただこれは手に入れてしまったみたいな話で、フネスのこの話って読んでる冒頭の方はすごいなんか羨ましいなあこいつみたいなので読み進めるんだけど、
後半に連れてすごい同情に近しい感情になっていくんだよね。フネスかわいそうみたいな。
まあ大変だよねシンプルに。
そうそうそう、まさに大変でこれは。何が起きるかっていうと、一般化ができないんだよね。これ一般化ってまあその抽象化とも言えると思うんだけど。
デフォルメできないんだ。
そうデフォルメできない。例えば、フネスにとってはこの完璧な記憶力を手に入れたがゆえに、一般的な犬というドッグっていうものが何を指しているのかわかんないの。
これ何を言ってるかというと。
ちょっとピンとこないね。
何を言ってるかというと、僕たちは犬っていうものを言われた時に想像するイメージがパッと浮かぶじゃん。
分けますよ、それもちろん。
なんかあの耳があって、鼻があってこんな顔で四足歩行で尻尾すごいブンブン振っててみたいな。
そういうのが大体犬だなっていう一般化をしてるんですよ。
うんうん、そうですね。
ただフネスにとっては、例えば3時14分に見た犬も、3時15分に見た犬も全ての特徴を自分の記憶の中に格納してそれぞれ1個体として認識してるから、それをまとめて犬という一般化ができないんですよ。
わかるかな、これ。
これね、めちゃめちゃわかった。
言ってみたら、PCとかそういうデバイスでも難しい話はあるのかな。
言ってみたら犬と聞いて、犬ってシンプルにいとぬを使ったただの言葉じゃないですか。
それと具体、一般化されていない犬という存在がある中で、そことを紐づける間に一旦デフォルメした犬という情報を使っておそらく通信負荷を軽減してるっていう話なのかと思っていて。
30:08
まさに言葉の役割ってそういうことだから。
そうそうそうそう。
めちゃめちゃ自分で喋ったと思ったけど、トランスファーの負荷を削減するためにデフォルメをしてるはずなんだけれども。
言ってみたらあれだよね、圧縮ZIPファイルで脳みその情報を入れたり出したりしてるんだけど、
それをZIPファイルじゃない状態で全部バラバラに送られていくっていう感じだよね。
なのでこの一般化できないことが大変っていうのはすごく理解できました。
だからFNESSを対象とすると、画像生成AIとかで犬とか猫の画像が作れない。
もう一般化できてないから。コンピューターに何が犬かという教えを入れられない。
だから犬とか猫とかだったらまだいいんだけど、特に対人関係においてはこういうことを人に言ったら嫌がられてしまうとか、
こういうことを人に言ったら悲しんでしまう、喜んでしまうみたいになって。
だいたい一般化できるじゃん。
うん、それはできますよ。
特に罵倒したらそれはもちろんアイデアが悲しくなるし、それが通常の対人コミュニケーションなんだけど、
FNESSにとってはこの人にこのタイミングでこのシチュエーションでこの言葉を投げたときはこうだという記憶の格納しかできないから、
全くもって一般化ができない。
なるほど、あのね、今の話で社会の秩序が守られているっていう話が僕は常に思う。
そうそうそうそう、まさに。
特にこういう対人関係とかがそうで、
例えばFNESSが過去の出来事とかについて人から尋ねられると、
子供時代の人と人の会話の話、友達との会話の話とか、
辛かったこととか、いじめられたこととか、
あとは子供時代のすごいこう、変わる日の午後みたいなことについてでも、
見た全ての雲の形とか、
その時感じた気温の一分ごとの変化とか、
自分の手足一つ一つの動きとか、
全てが何の狂いもなく記憶されて、全て蘇るから、
もうキャパを超えるんだよね、その瞬間に人間にとっては。
そりゃそうでしょ。
だから結局FNESSがどうなったかっていうと、
物事を完全に想起する能力っていうのが完全な悪夢になってしまって、
33:07
引きこもるんだよね。
インプットを止めちゃうのか。
インプットを止める。
もう辛すぎて、外に出ずに、できるだけ情報に触れないようにして、
もうFNESS若いんだけど、
明かりもつけずに、物音一つ立てずに、
暗い部屋にずっと引きこもって残りの人生を過ごすっていうラスト。
かわいそうだね。
めちゃくちゃ同情婦でしょ。
それはバッドエンドだね、しかも。
それ最終的にも救われないんだ、それは。
救われない。
なるほどね。
フィクションなんだけど、
記憶の人、FNESSっていうこの話があります。
はいはいはい。
これが全てを記憶できればいいのになって、
僕たちが普段思っているが、実際にそうなった時に何が起こるのかっていうアンチテーゼ。
なるほどね。
これちょっとFNESSの話とつながったのが、
多分これマイナーな漫画だと思うから知ってるかどうかわかんないんだけど、
相馬灯株式会社って漫画知ってます?
相馬灯株式会社?
いや、知らないな。
これ漫画で、昔々にドラマ化されてたりもして、
CUとかが出てたりするんですけど、
このFNESSの話を聞いた時にその漫画の話をすごい思い出して、
これ相馬灯株式会社ってどういう話かっていうと、
フィクションというかファンタジーというかなんだけれども、
ある日突然相馬灯株式会社という建物が現れるんですよ。
そこに引き込まれるように入っていくと、
女の人がいてお待ちしておりましたみたいな。
DVDだったかビデオテープだったか、
ごめんちょっと記憶が曖昧なんだけれども、
DVDだとして、
DVDが僕ら今31歳じゃないですか。
31巻置いてあるんですよ。
はいはいはい。
そこに。
で、それの1巻を再生すると最初真っ暗で、
これ何だろうっていう風にしてると、
だんだんこう見えてきて気づくんですよ。
あれこれ自分のお父さんとお母さんなのか。
なるほど。
要するにその今まで生きてきた、
生きて見聞きしたものが全部そのDVDに記録されてる。
はいはいはいはい。
で、結局、
もちろんこれ短編もので、
2話で1回分が進んでいくっていう感じで、
それがもうずっと続いていくような漫画なんですけど、
36:05
中にはもちろんハッピーエンドの回もあるんだけど、
だいたいバッドエンドになるんですよ。
それが何かっていうと、
忘れてたはずのことを思い出して、
これは俺の記憶にはないぞみたいな。
っていう回もあったりして、
それが今このフネスの話。
まさにそうだね。
この本にも書かれてるんだけど、
PTSDの症状と一緒なんだよね。
なるほどなるほど。はいはいはい。
あまりにも辛かったトラウマを、
本能的に機能として忘却できるように
脳の仕組みが作られているんだけど、
これが逆にバグで忘れられなかった時に、
強烈なトラウマとして心に残って、
PTSDが発症してしまうっていう。
確かに。
そもそもそうだよね。
時間が経てば、
あの時すごい辛かったなみたいなのって薄れていくじゃないですか。
そうだね。
あれも多分ある種、
その時の鮮明な感情とかっていうのはデフォルメされて、
辛かったよなっていう記憶になって、
簡素化されて、
その時の感情って別にそんなに鮮明には想起されないじゃないですか。
そうだね。
確かにそれがあまりに強すぎて起きてしまうのがPTSDだと思います。
そういう観点だとそういうことなの?
そうそう。
今真央ちゃんが言ってた話をうちの奥さんが言ってて、
いつ言ってたかって、出産後に言ってたの。
はいはいはい。
出産直後って、
2人目絶対無理って言ってたの。
あーもうしんどくて。
しんどくて。
しんどくてというか言いたいし。
全ての母親がそうだと思うんだけど、
出産後はやっぱりめちゃくちゃしんどくて、
2人目なんかもう絶対無理っていう感じになるはずで、
我々何もしてない男性が何かを言う権利はここにはないから、
袋叩きされるかもしれないんだけど。
そうですね。
ただ、1ヶ月2ヶ月した時に、
どうやら辛かったという感情は残ってるけど、
ディティールが思い出せないみたいなことを言い出して、
いやまさしくそれだな。
辛かったは辛かったんだけど、
なんか忘れかけてきたから、
別に2人目3人目も埋めるかもみたいな。
はいはいはい。
って言ってて、
多分まさにそういうことだと思うんだよね。
いやいやそういうことだよね。
39:02
確かにそれめちゃめちゃクリティカルだね。
痛かったっていう記憶がめちゃめちゃ鮮明に残ってたら、
人類反映しない。
そうそうそうそう。
人間というかもちろん生物学的にはそうだと思うんだけど、
一般的な我々哺乳類は特に、
2人で子供を作るじゃないですか。
単純計算で言うと、2人は産まないと辻褄が合わないじゃないですか。
そうだね。
もっと子孫を反映させていくっていうと、
3人4人を産まなきゃいけないって考えた時に、
いろんな価値観はありますけれども、
国とか文化によっても。
記憶を捨てたら多分、
そうそうそうそう。
転んでるよね。
まさに人類の進化ということが、
主全体で言うと目的なわけで、
子供を産もうが産ままいが何人産もうが、
それは人の勝手だから倫理観において、
誰かに何か豊かく言われる筋合いはないんだけど、
主全体で見た時はそれが目的だから、
あまりにも出産の痛みとか苦しみが鮮明に記憶され続けると、
主としては困るんだよね。
いやこれ面白い話だね。
めちゃくちゃ面白いでしょ。
そしてこれをすごい強調して言うと、
すごい怒られそうでしょ。
お母さん方に。
怒られるとか。
なんだけど、
今としてはそういうことが、
出産の話はこの本には書いてないけど、
多分それと同じ話だと思うんだよね。
いやでもそういうことだと思った。
今真っ先に思った。
そうそうそうそう。
まさにまさに。
ここからもう一つのエピソードに、
今ちょうどいい流れだったから、
その話に紐づくところに。
ここはクイズを出したくて。
お、出た。
スミナクイズ。
前回もクイズでおじさんたちがイチャイチャしてるっていう感想を僕もらったんで。
実際にもらったんだ。
そうそうそう。
おじさんたちがクイズ出しちゃってイチャイチャしてるのオッケーみたいな。
そうそうスミナクイズ、多分今回一回しか出ないから。
じゃあちょっとこれ噛み締めて答えなきゃいけないですね。
今回このクイズは、
なんだろう、正解があるわけじゃないので、
自分はどっちに近いのかみたいなのを選んでほしいんだけど、
とある二人のいとこの話があるんですよ。
いとこの話、はい。
CさんとBさんっていう人がいて。
42:01
CさんとBさん、はい。
このCさんっていう人はどういう特徴を持っているかというと、
頭脳はすごい賢い。
がめちゃくちゃ人に対して非常。
超喧嘩っぱやくて、いつも喧嘩ばっかりしてて、
がたい良くてすごく筋肉流々なんだけど、
権力へのものすごい執着があって、
毎日権力争いに明け暮れてると。
かつ他人への配慮みたいなものに全く興味がなくて、
基本的に暴力的な怒りをぶつける。
やみつけは外部のものにすごい厳しい。
よそ者が嫌い。
なるほど。竜がごとくの人ではない。
竜がごとくの人ではない。
竜がごとくの人ではないのね。
これがCさんです。
Cさん。あ、もう以上ですか。
以上。まずは特徴のところね。
次、Bさん。
Bさんは特徴としては親しみやすい。まず。
対照的ですね。
常に肩の力が抜けて寛容。
他者をすぐにゆるふ。
何かしてもすぐにゆるふ。
常に熱心に人に寄り添って励ましてくれる。
あとはCさんとは違って、
友人とか外部の人にも分け隔てなく接することができる。
さらに社会的階級とか権力には一切興味がない。
対照的だな。
対照的。これがBさんの特徴。
まずはこのCさんとBさんについて思ったことというか、
自分がどっちに近しそうかみたいなのと、
シンプルに思ったことって何かある?
おそらく自分がどっちに近しいかっていう話なんだよね。
Cさんが近いとは思うんだけど、
Cさんの方が近い?
Cさんの方が、あ、ごめん、Cさんじゃないや。
Bさんか、後者の方。
親しみやすい方?
親しみやすい。
びっくりしたわ今。
Cさんの方が近い3つあって、
Cさんの方が近いっていうのを直感的に思いました。
ただ一方で、
自分の嫌いなところとしてBさんに近しいところがなくはないな。
なるほどね。
だけどCさんでいたいっていうこの、
分かります?
分かる分かる分かる。
非常っていうか、もちろんそんな非常な人間じゃないとは思ってるんだけれども、
45:03
隅田として。
ただある瞬間だけ、
コミュニティの中でもすごい冷めた目で物事を見ちゃってるときとか、
それこそ、よそ者が嫌いみたいなところでいうと、
どこか批判的になってしまうというか、
自分のコミュニティを守ろうとしてしまうみたいな。
そういうとこあるよね。
正直そこら辺はあるなって思いつつ、
そこは自分のコンプレックスにも近いんですよ。
誰よりも冷徹なもんね、実は。
実はね、ちょっと皆さん気を付けていただければと思います。
僕はそうなんですよ。
意外とズルがしくて非常で。
僕喧嘩早いですよ、もう。
すぐ手が出ますから。
じゃあCじゃん。
Cさんじゃん。
冗談ですけれども。
でもCさんでもあると思う。
自分のコンプレックスに近いところはCさん。
に近いところがあるので、
ハイブリッドに近いかもな。
表向きはBだし、
なりたいと思って自分を演じてるときもBだし。
ただ、やっぱり心が弱ってしまっているときはCさんが、
顔を出してしまう瞬間ももちろんあるっていう。
なるほど。
感じですかね。
オッケーです。
すごい模範的な回答をもらったな。
一般的、一般人。
これさ、普通の人は基本的に、
自分はどちらかというとB寄りだなって言って。
B寄りか、親しみやすいほうが。
Cさんのことをすごい偏見の目で見ると思うんだよね。
基本的に。
まあまあそうですよね。
敵キャラですよね。
そうそうそうそう。
なんかやべえ奴だなっていう感じじゃん。
これCさんとBさん、実際のモデルがいて、
これ、モデル何かっていうと、
Cさんはチンパンジーのこと言ってて、
Bさんはボノボのこと言ってるのね。
Cさんがチンパンジーはわかったんだけど、
Bさんがボノボって知ってる?
猿の種類の。
初めて聞きました。
ボノロンはあれか。
巨人の絵本のやつか。
ボノボだね、ボノボ。
ボノボ?
ボノボ。
初めて聞いた。
ちょっと今調べてみる。
ボノボっていう大型の、
チンパンジーとすごい似てるんだけど見た目は。
はいはいはい。
なんだけど、性格とか特徴は全くチンパンジーと違って、
おとなしくて親しみやすくて、
温厚な性格の猿って感じ。
なんかあれだね、ちょっと今これ調べてみてるんですけど、
48:04
猿の惑星に出てくる猿。
でもね、ザ・猿みたいな見た目をしてて。
はいはいはい。
チンパンジーもそうだよね。
チンパンジーとボノボ。
このBとC、あ、CとBか。どっちでもいいんだけど。
だからあれか。
だからC。
なんか変だなって思ったんだけど、Cから出てくるあれだったから。
この本のまんま紹介したんだけど、
これはチンパンジーのCとボノボのB。
ボノボのBか。はいはいはい。
もちろん個体差は多少あるんだけど、
チンパンジーとボノボってきれいにこういう特徴に分かれてて、
ちょっとそれがなぜかっていうものが、
脳科学的に研究されている結果を紹介したいんだけど、
その前に、じゃあ人間ってこれどっちに近いの?みたいな話を言うと、
Bじゃない?
Bに近いんだけど、
まさに真央ちゃんが言った回答が正解で、正解?というか、
その通りで、人間にはどちらのタイプもいて、
はいはいはいはい。
人間の性質っていうのはこのCとBがすごい混ざり合ったものなんでね。
めちゃめちゃ一般人じゃんこれ。
でも、この著者の人も言ってるんだけど、
基本的にはBの方ってみんな言うだろうけど、
ただ完璧なBの人もちょっと気持ち悪いし、
Cの完璧にCな人もそんなにいないだろうみたいな。
まあまあまあ、純粋にこれだけの人だったらヤバいと思う。
本来の人間ってこのCとBが色々と混ざり合って、
それでも理性でなんとかBを保ってるみたいな。
めちゃめちゃ一般人じゃんこれ。
まあでも普通そうだよね。
だけどどうやらチンパンジーとボノボはすごいこれがはっきり分かれてると。
で、これなんでかっていうと、変動体の働きが大きくて。
変動体?
変動体って分かる?脳みその中の一つの機能なんだけど。
あれがここにあるやつなんだっけ?
これは変動線だね。
風邪ひいた時になるやつ。
ごめんなさい。そうそうそうそう。それは変動線か。
変動体ってやつは脳みその中のちょうど真ん中に近しいというか、
両目のちょうど真ん中の奥のあたり。
51:01
眉間の奥のあたりにいて、
即投与ってあるじゃんここに横に。
この即投与の内側に内包されてる機能で。
これが変動体って言うんだけど、
チンパンジーは変動体がボノボよりどうやら大きいと。
チンパンジーがボノボより大きいと。
これは何なんだろうみたいなのを見てみると、
しっかりと根拠があって。
この変動体の役割って、動物だろうが人間だろうが、
機能は一つで、
大きい家の中にある警報センターみたいな役割をしてて。
アルソックみたいな。
アルソックみたいな、まさに役割をしてて。
恐怖とか不安とか、怖いとか恐れ、不安、あとは怒り。
こういうネガティブな感情にものすごい深く関わってる機能。
この警報センターとしての変動体が働いて、
怖いとか怒りとかそういうものがすごい分泌されるというか、
機能に伝達されて、感情として出てくると。
これが変動体の役割だとね。
この変動体が人間でも過敏になりすぎると、
些細なことでもアラームを鳴らしまくるみたいな状態になっちゃって。
ちょっとHSP的な。
だから、ちょっとした不安とかちょっとした怒りみたいなのでも、
過去の記憶とかとすごい密接に結びついちゃって、
精神疾患が起きてしまう。
これもPTSDの一種というか。
なるほど。ビビリとか心配症とかもそうなんだろう。
そうそう。
だから、変動体が大きい、
シンパンジーがボノボに比べて変動体が大きいっていうことは、
シンパンジーの方が恐怖とか怒りの感情をものすごい感じてると日頃。
で、恐怖と怒りっていうのは表裏一体であるみたいな話をこの本ではしてて、
ちょっと細かい説明を省くんだけど、
この恐怖がシンパンジーの変動体の大きさゆえに鮮明に記憶されてってて、
これがシンパンジーの気象の荒さを生み出してる。
はいはいはい。
逆にボノボは変動体が全然大きくなくて比較的小さくて、
54:00
その恐怖に感じることとか怒りに感じることがもちろんあるんだろうけど、
そこまでアラームが鳴らないから日頃。
だから気を張ってない状態。
はいはいはい。肩の力がね。
ゆるーく生きてる。ゆるーく生きてるわけじゃないと思うんだけどボノボも。
言いたいことはわかりました。
ひっくりちょっとでも縄張りに入ってきたら警報をめちゃくちゃ鳴らすシンパンジーと、
まあ多少だったら別に大丈夫だよって全員招き入れるボノボみたいな。
はいはいはいはい。
そこで。
でもそのセンサーの感度が違う。
全然違くて。
煙草の煙ぐらいでなっちゃうか最高放置機なのか、
割とちゃんと燃えて本当にダメにならないか最高放置機なのかみたいな。
そうそうそうそう。
進化生物学者がいうにはこの通り、
チンパンジーの主要な適応特性っていうものは恐れであり、恐れ、恐怖ね。
ボノボの適応特性は恐れないことって言ってて。
チンパンジーってなんでこんな進化をしたかというと、
やっぱり住んでる環境がすごい影響してて、
絶えず限られた資源をゴリラとか他の種族と日常的に奪い合ってるんだよね。
っていう超過酷な環境で生活をしてて。
だからこのセンサーがなきゃダメでチンパンジーにとっては。
そういうことだよね。
このセンサーがないと返答戦が大きくないと、
全員招き入れたら全部取られちゃうから。
だからこういう進化をして、こういう性格になってる。
逆にボノボはそういう環境で育ってないから、
そういう進化をする必要がなくて、
適応特性としてはあまり恐れないみたいな方にスキルセット振ったと。
余談だけど犬とかもそうらしくて、
まず狼から派生してるんだけど、
とあるタイミングで人間界にたまたま降りてきた犬が、
人間の生ゴミみたいなのを漁るようになって、
こういう生ゴミとかを漁って餌をもらうっていう進化をするためには、
進化、まあ餌をもらうためには。
適応するには。
適応するには進化として、
チンパンジーみたいに気象が荒いとダメで。
ボノボにならないと。
警報センサーをちょっと緩めて、
人間に近づかないといけなかったんだよね。
こういう進化をしてるから、
犬と人間っていうのはすごいずっと仲良く歩んできた歴史があって。
57:00
ただなかなかチンパンジーの環境だとこれができない。
はいはいはい。
これ何が言いたいかというと、
チンパンジーのことを批判するとか非難するとかではなくて、
彼らには彼らなりの生存環境と生存特性があるから、
それをやんや言う必要はないんだけど、
人間界、我々人間という種族で考えたときに、
扁桃体の警報センサーを緩めるというのが、
どれだけ社会の秩序を保つことに役立ってるのかっていう話を言いたくて。
なるほど。
完全にBではないんだけど、
Bというかボノボの方ではないんだけど、
両方混ざり合ってるんだけど、
ただチンパンジーのように全ての恐怖を蓄積するんではなくて、
ボノボみたいに恐怖とか怒りを忘却することによって、
心を開くと互いに心を開き合って信頼し合って生きていける。
というのが目指すべき人間の進化の仕方だから。
だから恐怖の一部をうまく忘れることができて、
思いやりを持つ余裕があって怒りを抑えられる人っていうのは、
すごい恵まれてますよねっていう話をここでしてる。
これが社会的秩序を保つ忘却の功用。
もちろんこうできない人たちはいるから、
その人たちがダメだよって言ってるわけではなくて、
これは冒頭言ってた通り、
アルツハイマー病とかそういう忘却のことを書いてる本じゃないから、
それとは全く別の話なんだけど、平常な忘却の方。
単なる忘れっぽいとか、なんか辛かったことちょっと忘れたなとか。
これはこのチンパンジーとボノボの話を引き合いに出しながら、
なぜ機能として重要なのかっていうのは今話したようなこと。
すごく納得だし、さっきのフランソーさんじゃなくて、フネスさんの話もそうだけど、
何も全部忘れられないから、ネガティブなことも忘れられなくて、
学習が逆にできない、反復学習ができない。
思うんですよ。すべてが点になってしまう。
線としてデフォルメされないっていうところで、
人間関係がうまくいかなくてギクシャクしちゃうみたいなところもそうだなと思って。
本当に確かにね、傷ついた記憶を引きずり続けて引きこもっちゃうみたいなことじゃないですか。
1:00:02
この恐怖の忘却がないと。
みんな引きこもっちゃうのか、みんな攻撃し合っちゃうのか。
だからこの社会が和となるために必要な機能として忘却があるっていうのはすごく納得。
このほうすげー納得感が、
あと科学的な根拠も立てながら話してくれるから納得感があって、
今の話の通り冒頭に話してた忘れることが社会にとって役に立つみたいなのはこう繋がってて。
最後まとめのところに入るんだけど、
昨今は書店に行くと記憶力が伸びるとか、
ありますあります、頭が良くなる。
記憶力アップとか脳トレ、悪いことじゃないと思うんだけどね。
もちろんもちろん。
最強の記憶術みたいなとか。
ありますね。
こういうビジネス書がすごい数多く並んでるんだけど、
これは人がどうやって忘れないようにすればいいのかみたいなこと柄に対する世間の関心の高さみたいなものが立ってて、
この本は良い悪いは置いといて、
珍しく忘れることのプラス面みたいなところに着目した本で、
これがめちゃくちゃ面白いんだよ。
確かに今まであんまりなくて。
言われてみれば納得することしかないんだけど、
やっぱ忘れるって悪いことだもんね。
忘れるって悪いことだし、怒られるじゃん。
怒られますね、さっき言った通り。
今日だってめちゃめちゃ怒られましたからね。
だいたい忘れた側が悪いことになるじゃん。
社会では。
だからこの本は珍しくプラス面というか肯定することにすごいフォーカスした本で、
これを全員読めば、忘れることに対して怒られることはなくなる。
これちょっと国語の教科書に載せたいね。
これを本に普及させたいんだよね。
普及したい。
本当に国語の教科書にして、スイミーと同じくらい。
そうだね。
認知度になってほしいな、これは。
そうそう。
最後、翻訳している人の後書きにも書いてるんだけど、
結局この記憶と忘却のバランスみたいなのがすごい大事で、
もちろん全てを忘れてもダメだし、全てを記憶しててもフネスみたいになっちゃうし、
1:03:03
このバランスがちょうどいい塩梅が幸せな人生にとっては、
さらには幸せな社会というか全体にとってはすごい重要で、
この人が挙げてるのは新型コロナウイルスの話を挙げてるんだけど、
例えばコロナで起きたことは、人類は甚大な被害を忘れないし、
忘れるべきじゃないんだけど、
例えば亡くなった人とか、
医療従事者の人たちの働きみたいなものを覚えておくっていうことはすごい重要だし、
忘れるべきではないんだけど、
一方で特に医療従事者とか、このウイルスと第一線で戦ってきた人々にとっては、
やっぱり困難な記憶みたいなのがめちゃくちゃ残ってるはずで、
これが、この多くの記憶がその人たちにとっては薄れていくっていうのは、
脳の機能としてはごく自然なことで、
まず、そのコロナ後、アフターコロナの時代を生きていく大きな助けになりますという話をしていて、
この本で紹介してきたことと同じ話なんだけど、
これがずっと辛い記憶が残ってると、その後生きていくのが辛いからさ、
だから正常にこれは忘却をしている、
ちゃんとした機能なんで心配しないでくださいみたいな。
安心しました。
というのが、この本のまとめ。
あとは、最後補足的に書いてるけど、
社会的な孤立みたいなものを問題視していて、
社会的に孤立するっていうことは、どうやらトラウマの影響を悪化させるっていうことに研究で示されてるらしくて、
実際にあるトラウマ。
一人孤独とか社会的孤立とかそういうものが、
すでに過去に経験した辛かったこととかを増幅させるっていうことが研究で示されてるらしく。
何だろうね、インプットがないからな。
人付き合いによって脳はホルモンを出して、
このホルモンが記憶の忘却を促進するらしいのね。
面白い、人間の体って。
だから一人でいるとこのホルモンが分泌されないから、記憶の忘却がうまく回らないっていうかブレーキがかかってる。
1:06:03
だから人類が健全に前に進むためには、
社会として安全な交流を、ちゃんと人付き合いをしようねっていう話だよね。
なるほどって思ったのもさ、
実際には見たことないからあれだけれども、
よく海外ドラマとか見てると依存症の回の人、私は誰誰、こんにちは誰誰。
あるね、会合ね。
あるじゃない。そうそうそうそう。
あれもだから言ってみたらちょっと難しいの。
そうそう、まさにそれだね。
人に打ち明けるとか、話せば楽になるよっていうのって本当なんだよね。
そういうことなんだよね。話しちゃって交流しちゃうとかふさぎ込んでるより全然楽だよね。
落ち込んでる奴に対して飲み込ようみたいなのもいいってことだよね。
それはもちろん嫌がる奴を無理矢理連れてくるのはダメだけど、
脳みその動きとしてはメリットがちゃんとあるムーブなんだよね。
だから、ふさぎ込んでたけどお前と話して酒飲んだらちょっと忘れてきたわみたいな話は、
まさにドンピシャそういうことなんだよね。
なるほどねー。
ちょっといろんな人と飲み行こう。
みんな酒を飲むと扁桃腺…扁桃腺じゃねえよ。
扁桃腺に引っ張られたから。
扁桃体です。
扁桃体、扁桃体。
扁桃体でもしっかりしてください。ちゃんと進み上げて。
酒を飲むと扁桃体の働きが緩むらしくて。
あーじゃあその、なるほどね。
酒を飲むとさ、楽しくなっていろんな人と普段喋らない人とめちゃくちゃ会話するじゃん。
あれは扁桃体の働きが鈍ってるからで。
確かによく隣で飲んでる人と仲良くなっちゃったりとかあったもんね。
マホちゃんと酒とか関係ないけどね。
扁桃体緩いんだろうね。
もともと緩いんだろうね。
だから超ボノボなのかもしれない。
確かにボノボだからこそ、可能性あるよね。
Bがめっちゃ強いからこそ自分の中にあるCが目指すときに。
あーそうですよね。あるかもね。
普通の人だったらそもそもバランス取れてるからそういうもんみたいなのが。
そうそうそう。いいよね。面白いでしょこれ。
これはね、今までに聞いたことのない、バグじゃなくて仕様っていうのがめちゃめちゃ新鮮でした。
あー確かに。
これはしかも、ちゃんとその道の第一線でやってる人が科学的根拠を用いながら書いてるから。
めちゃくちゃ説得力もあるし。
1:09:01
あと、とっぴの話というよりかは、確かにそうだよねっていうものをちゃんと言語化してくれた感覚があって。
これはすごい面白かったな。
これはうちの授業部は出読書。
忘れても人のことは起こらない。なぜならここにこう書いてあるからっていう。
書いてあるから。だって偉い人。
そうそう偉い人がね。忘却の功用って言ってるからね。
いいですね。これを何なら僕の取扱説明書ぐらいにしたい。
何の本かっていうと、この本、人に優しくできるようになるための本なんだよね。
読ませたい人たくさんいますよね。
弊社には。
いろんな人に読んでもらいたい。
ただあれだよね、これが放送されて、これを聞かれて、僕に実際にこれを勧められたっていうことが露呈した場合。
さらに怒られる可能性は非常に高いね。
そうですね。でも幸いなことに誰も聞いてないですから、このラジオ。
そうだね。
はい。自虐的ではありますけれども。
誰も聞いてないですから、好き放題と言っちゃって大丈夫です。
今回は忘却の功用という本でした。
はいはいはいはい。
ありがとうございます。すごく納得感のある話から。
新鮮ではあるんだけれども、新しいハッとする気づきというよりかは、
あ、そうだよね、みたいな。
やっぱりそれでいいんだって感じだよね。
そうそうそうそうそうそう。
そういうところが知れる、すごい面白い本だなというふうに思いました。
何だかんだ冒頭に、これ2話換算で言うと8話目、9話目だねみたいな話をしてたのに、
意外とバタバタと進んでしまって、1話に収まってしまったんですけれども。
やっぱこれぐらいのボリューム感話すっていうのもいいですね。
そうだね、これがちょうどいいかもね。
ざっくり1時間ぐらい。
ぜひですね、長すぎる、短すぎるがあればコメント欄までいただければと思います。
うん、教えてほしい。
とにかくコメントがほしい。
本当はあと5倍ぐらい話したいことあるから。
そうだよね。
これぐらいじゃないと、やっぱり読んだ気になっちゃう。
そうだね、確かに。
それぐらいのボリューム感あると。
もうなんか一家みたいな、オーディオなんとかみたいなあるじゃないですか。
うん、オーディオブックとかね。
オーディオブックみたいな。
オーディオなんとかって何でオーディオまで出てきてブックが出てこないんだって。
忘却ですよ。
絶対言うと思った今。
はい、忘却ですよ。
オーディオブックとかみたいになっちゃうんで、これぐらいのポーションがね、本当にちょうどいいかなというふうには思うんですが。
1:12:04
はい。
はい、ということで、今回は、またいつもタイトル忘れる。
忘却の紅葉。
忘却だ。
最後、最後締める。
はい、ということで、今回は、忘却の紅葉、忘れることで脳は何を得るのかという本のご紹介でございました。
これにて第3本目ですね。
3本目の収録も以上となりますが、幕開のお時間にさせていただければと思います。
本日のお相手も菅原と澄田でした。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
01:12:58

コメント

スクロール